翌日、俺は4人に連れられ第1アリーナに向かっている。ISの適正検査らしいがまず歩けるかどうかすらが不安だ。何せあの事件から8年の歳月が経っているのでもう8年も歩いていないことになるのだから不安で不安で仕方ないと思うはずだが実際はやってみなけらば全てわからないというのが本当に思うところだ。しかしこんな心配するほどじゃない、なぜなら基本に基づけば死ぬなんて早々は無いみたいだ。しかしISバトルとは言ったものの要は常時防御態勢の中でも殺し合いに等しいものだと思えるのは俺だけじゃないはず。しかし世界中に浸透してしまったものは神聖なスポーツとしての姿なのだからもうどうしようもない。そんなことを考えていると第1アリーナに到着し姉貴こと織斑先生と山田先生が既にスタンバっていた
「みなさんおはようございます!」
「あ、はい」
「鏡野、教師にその言い方は無いだろう」
これが俺が今までしてきたことなんだ。ちなみにこれでもある程度改善した方なんだがまだダメみたいだ。簪にも言われたがこれが最大限で頑張った結果なのだがまだ頑張れというのか
「これでも改善はしてるんですよ?最初は全然話さないしハンドサインや首振りで済ませてましたんですよ」
「コミュニケーションを取るのは苦手みたいだが貴様がこの学園に入るからにはそんなことはできないと思うぞ。世界で2人だけの貴重な人材だからな」
「・・・勘弁」
いや本当に勘弁してほしい。俺に何かを求める方がおかしい。俺は未だ誰かのために何かをしたことは無く自分の為にしか行動をしたことしかない人形に何を求める気だ?
「大丈夫・・・そうはさせないから」
「そうね。私と簪ちゃんの仲を取り持ってくれた七実君は何も手出しさせないわ」
・・・そう言ってくれるのはありがたいのだがどうも簪と楯無の思考は分からん。なぜそこまでして俺に構うのだろうか
「ふむふむ。更識姉妹はそういうことなのか?」
「「あ・・・」」
2人が声を揃えて失言したかのように何か言うが俺には何のダメージは無い。だってそれは俺に向けられた悪意でも何でもないから別に気にする必要はないからな
「この話は置いておいて始めるとしよう」
俺たちはアリーナのピットに移動するがあの時触ったのと同じIS<打鉄>が1機置かれていた。しかしこの前見た<打鉄>は灰色をしていたのだがこの機体は全てのものを跳ね返しそうな銀色をしている
「鏡野の専用機が来るまで使用してもらう訓練機だ。カラーリングは君の苗字から取らせてもらった」
「本当は・・・」
今の苗字は鏡野だが本当は違う。本当はあなたと同じ織斑だ・・・言えるわけもなく唯一人で空しくなるだけだ
「それじゃあ触って起動させてください」
「頼む本音」
「らじゃ~!」
本音に車椅子を押され俺はISに触れると全身に電流が流れるような感覚が発生した。声をあげることもできずただそのままじっとしていたが目を開けると何も異常は無く銀色の<打鉄>を纏っていた
「ふむでは動作確認をしてくれ。異常は無いかの確認だ」
ただ手を開く動作をするがすぐに違和感が訪れた。今まで動くことが無かった左手がわずかに動くようになったことに両足が普通に動くのだ
「違和感あり?」
「なぜ疑問形なのだ。とりあえず一旦降りてくれ」
降りると俺は投げ出され
「大丈夫七実!?」
「肩貸してくれ」
俺は簪の肩を借り
「な、七実君・・・普通に動けるの?」
「え?あ、ほんとだ」
「あれに触れた瞬間電流が全身に流れ込んだ気がした。たぶんそれが原因」
「良かったですね七実さん。これでようやく本当の意味で解放されましたね」
まぁそうなんだが別に今じゃなくてもいい気がするんだよ。しかしISって自動回復機能でもついてるのか?それだとしたらかなり優秀なものになるんだがどうして誰も気づかなかったのかは不思議である。俺は動くようになった両足と利き腕である左腕を動かすが8年ぶりということもあってかかなりぎこちない
「まだか・・・」
「あんまり無理しちゃダメですよ七実君。今までろくに動けてなかったんですから」
「しばらくリハビリになるわね。付き合ってあげるわよ」
「助かる。さて続きをしよう」
再び<打鉄>に触るが今度は電流が流れることは無かった。だが今度は違和感が感じることは無くすんなりと纏うことができモニターらしきものが現れ文字が表示された
やぁ久しぶり俺。私は俺だよ、と
いつぞや夢で見た鏡合わせの俺のものとまるっきり同じものだった。しかしそれで終わりじゃなかった
私はこうして俺の目の前に現れることができた。IS様様だね。それはさておき私を纏っているってことはもうどうなるか分かるはずだ
・・・分かりたくないが全て分かる。どうせ一緒になるのだろう?
正解だよ俺。後は私に任せて
その文章を最後に文字が出ることは無かったがその代わり眩い光が放たれここにいる全員が目を閉じたと思う。俺でさえ目を閉じるほどだし多分そうなのだろう。光も消え目を開けると自分が纏っていた<打鉄>ではなく全くの別物になっていた。先生2人はそうだが簪たちも唖然としていた
「おい鏡野、貴様何をした」
「いや俺は何も・・・ただこいつが勝手に」
「馬鹿もん。ISは独自進化するようにできているが勝手に変化することはありえん」
いや意外と本当なんだけど信じてもらえないのはどうしようもない。面倒事を押し付けやがって
「でも七実君は一切動く素振りも見せていなくただボーっとしてただけでしたよ織斑先生」
「だよな。しかしそうなるとこれが鏡野の専用機となるが新たに問題が発生するな」
まぁ学園側のコアを専用機にしたしな問題になるわな。すみません織斑先生に楯無。モニターの表示が変わると機体名や詳細スペックが表示されるが名前以外は全て???と表示されていた
「名称<
「それがその機体の名前か。さていろいろと調べることができたからさっさと始めるぞ」
スペック不明のこいつをどう使えというんですか?でもやるしかないのか。俺は渋々織斑先生の言う通りにすることにした
今回もお読みいただきありがとうございます
ななみんの専用機登場です。性能は次回明らかになります