地味にこの可能性があるんですよねwww
…実際そうだったら笑えネー。
…真面目にこの事件どうやって学園側は知りえたんだろうか？
短編：ギャグにしかならない福音事件。
IS学園の臨海学校において
急きょ銀の福音の暴走対処のために
作戦会議が開かれていた…
風花の間で千冬による状況説明が終わり
専用機持ちたちに対して質問が許可された。
本来の歴史ではそのまま作戦遂行のために
スペックや偵察の有無などが質問されたのだが…
「…？
ゴメン千冬姉…ひとついいかな？」
本来の歴史よりも一夏の頭が少しだけよかったことで
その説明に隠された違和感にたどり着いたのだ。
そう…
「その軍用機の暴走って…
どこから学園に対処要請入ったんだ？
軍用機って作ったらまずいんだろ？
…じゃあアメリカもイスラエルも
他の国や団体に要請出さないんじゃ…」
…そもそも外部に対処要請出せるのかと言った
劇中でスルーされていた問題に。
そしてそれを聞いていたこの二人も気が付いた。
…要請を出すにしてもIS学園ではないはずと言う
当たり前の事実に。
「確かに…
一夏さんの言うとおりですわね。
そもそもこの場合要請を出すならば…
第三国への情報漏えいの危険が大きいIS学園ではなく
同盟国で当事者になってしまった日本政府になるのでは？」
「…教官。
学園側に上層部からの通達に関して
確認はとりましたか？」
千冬は一夏の質問を聞いた際困惑した。
そんなことを気にする必要があるとは思えなかったからだ。
しかしセシリアとラウラの指摘を受けてようやく気が付いた。
…そもそも確かに通達は受けたが
その通達が本当に出ていたのかは確認していなかったという事実を。
そしてこの一件が
「…すまない。
すぐに確認を取る！！」
そうして確認を取った千冬は…
学園側から叱責を受けることとなった。
そう…学園側はそんな通達を一切出していないどころか
そもそも福音の暴走自体知らなかったのだ。
…そして千冬は漸く気が付いた。
あの通達すらも…奴の仕業だったということに。
＋＋＋
その頃、
廊下で出待ちをしていた彼女は
一夏の質問で空気が変わったことを感じ取り
一目散に旅館から逃げ出していた。
「いや～…
まさかいっくんが気付くとは思わなかったなー。
…ちーちゃんもさすがに気付いちゃうだろうし
紅椿の初陣は中止かな～？」
そう言いながら彼女は遠隔操作で福音の暴走を停止させようとする。
しかし…
「…あり？
止まらない？
…まぁいいか。」
後はどうにかなるでしょ？
そういって彼女はこのことから興味を無くした。
…実際アメリカからの要請を受けてスクランブルした
航空自衛隊所属のIS部隊と
日本政府からの要請を受けて一時的に自衛隊所属扱いとなった一夏、
そして姉が関わっていたことを知り自責の念から志願した箒の活躍で
何とか福音は機能停止させることができた。
またこの時暴走や情報かく乱の主犯がほぼ間違いなく篠ノ之束であるということが学園上層部を介して関係各国に知らされることとなった。
＋＋＋
そして数日後。
IS学園に戻っていた一夏たちは
ある理由で千冬の代わりに自分たちのクラスの担任を1週間だけすることとなった山田先生に頼み込んで放課後空き教室を貸し切った上で
この一件で何が問題だったのかを話し合っていた。
「こうしてみるとやっぱさぁ…
書面のみの通達で千冬姉が動いたのが一番まずかったよな」
一夏のその発言に鈴と箒がうなずく中、
セシリアとラウラはその意見に苦笑しながら
一部訂正する。
「もっと言えば一夏さんや箒さんだけではなく
私たち他国の専用機持ちを対処にあたらせようとしたことも
今回の事件において織斑先生が受けた処分の理由かと」
「…特に私を関わらせようとしたのがまずかったらしい。
そのことを聞いていたシャルロットは顔をひきつらせながら
千冬の受けた処分について口にした…
「織斑先生…減給と休暇中の外出禁止の懲罰受けた上に
この件での関係各所への謝罪を実質一人でする羽目になったんだっけ…」
…そう。
千冬は今回現場責任者として最も重い罰を受けていた。
4か月間の給料３０％カットと
同じ期間だけ学園外への職務以外での外出禁止令。
そして関係各所への謝罪文作成を一人で行うこととなり
担任業務の遂行が不可能となっていた。
…本人も苦手とするデスクワーク主体のこれは
後に本人が語ったところによると解雇されるよりもきつかったらしい。
（関係各所からすると阿鼻叫喚のドシリアスだけど）
一夏たちからすれば[ギャグにしかならない福音事件]…
これにて終幕である。
…原作福音事件だと学園からの通達って端末に届いた文章なんですよね。
つまりぶっちゃけいくらでも偽造できるわけで…
…そこから束さんの仕込みだったとした方が
いろんな意味でしっくりくるんですよね…