クロノトリガー~時空を越えた魔法騎士~   作:ユキユキさん

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ひっそり。


第8話 ~ガルディア城《帰還》

ーエシャルー

 

何だかよく分からないが、魔王軍の大幹部であるマヨネーさんが仲間になった。美人で強い彼女が仲間になったことは嬉しいが、その前に仲間となったエキドナがマヨネーさんに対して対抗心を持っているっぽい。勘違いでなければ俺のせい?男冥利に尽きるってヤツですかね?うん。

 

そんなわけで、左右に美人さんを侍らせている俺。脅威は無くなったことだし、リーネ王妃達の後を追って城へと行きますか?その時、エキドナは大丈夫だとしてもマヨネーさん、彼女のことで一波乱はありそうですが。まぁ・・・何とかなるでしょう、俺はなるようになれっていう心構えだ、どうにもならんことだしね。さて、本当に行きますか・・・と歩き出そうとしたのだが、

 

「ちょっと待つのヨネ~、囚われているのは王妃だけじゃないのヨネ~。確か大臣も囚われていた筈、・・・この辺りに隠し宝箱があって・・・、あったのヨネ~♪」

 

マヨネーさんがそんなことを言って部屋の隅を探り始めると、やや大きめな宝箱が現れました。・・・リーネ王妃の他に大臣も捕まっていたのか、・・・そういえばヤクラってば大臣の姿でしたね?見たことはないけど、リーネ王妃がそう言っていたんだから間違いないだろう。

 

・・・で、ヤクラの奴は本物の大臣を宝箱の中へ?最悪だな、アイツ。・・・大臣、無事なんかな?ちょっと安否が不安ではあるけれど、俺はその宝箱を開けてみる。そして覗いてみれば、小柄な老人が一人・・・縛られていました。そのご老人は俺を見るや、フガフガ言いながらモゾモゾ動く。俺はタフだなぁ~と思いながら宝箱から出してやり、その身を解放してやりました。

 

「ふーっ、助かりましたぞ!あの化け物め、こんなところに押し込めおってからに・・・!とにかく助かりましたぞ、本物のわしはこのとーり。ピンピンしておりますですじゃ!・・・・・・ぬぉうっ、そこにおるのは空魔士マヨネー!・・・ということは、わしは処刑の為に出されたわけですかな?・・・・・・イヤじゃー!まだ死にたくないのじゃー!」

 

なんか一人で騒ぎ出しました、本当に元気の良いご老人のようで・・・。

 

城へ戻る前に、懇切丁寧に説明をする俺。一人騒いでいた大臣は落ち着き、

 

「・・・なぬ?化け物は倒され、リーネ王妃は助け出されたと?・・・で、そちらのお嬢さんは魔族で助力を、マヨネーは裏切りエシャル殿に従うと?・・・・・・素晴らしいですぞ!魔族を味方にし、王国の危機を救うとは!この大臣、感服しましたぞ!いやはや、本当に素晴らしい。エシャル殿はまるで、勇者のようですな!サイラス殿を思い出す。」

 

とか言って感激し、結局うるさかった。そんな大臣を俺はおぶり、城へ向かっております。老人に無理をさせてはいかんのですよ!

 

 

 

 

 

ークロノー

 

残党を警戒しつつ王妃様を護衛、道中・・・野生の魔物に何度か襲われたけど、カエルさんを筆頭に蹴散らし無事・・・ガルディア城へ着いた。勿論ガルディア城内は大騒ぎ、そりゃそうだよね?既にリーネ王妃様は城にいる筈だし。でもカエルさんと行方不明だった二人の兵士さん、客人?である僕が一緒というわけで、こちらが本物であると信じてもらえた。ではあのリーネ王妃様は何者なのか?・・・そうなりますよねぇ~。

 

・・・で、落ち着いてから王の間へ。

 

「心配したぞリーネ。・・・とは言うもののすまぬ、お前に似た者を見間違えて城へと・・・。リーネを見間違えるとは、・・・あまりにも情けない。」

 

王様、・・・めっちゃへこんでいます。しかも若干、・・・本当に少しだけですが王妃様、・・・怒ってません?そんな微妙な空気をカエルさんが、

 

「リーネ様を守り切れず面目次第もございません。私が不甲斐ないばかりに・・・。」

 

自分が一番悪い奴的に発言した、・・・カエルさんがイケメンすぎる!そんなカエルさんを庇うように、

 

「もとはといえばこの私が、・・・リーネ王妃様と少女を見間違えたのが悪いのです!処罰をするのであれば、この私を処罰してください!カエル殿は悪くはありません、むしろ讃えられるべきなのです!」

 

と、僕を王妃様の部屋へ案内してくれた騎士の人が前へ出た。そして、

 

「「アルファ様が悪いのではありません!護衛としてリーネ王妃様を守れなかった私達が・・・!!」」

 

助け出した兵士のお二人さんが、息もピッタリ前へ出る。あの騎士の人、名前はアルファってんだ?と思っていれば、

 

「貴方達が悪いのではありません、隙の多かった私が一番・・・。」

 

「いやいや何を言うかリーネ、隙の多い警備体制を維持させていた余が一番・・・。」

 

「何を仰いますか!リーネ様を守り切れなかったこの私こそが・・・!」

 

「カエル殿は決して・・・!全ての責任はこの私です!!」

 

「「罪は全て私達です!カエル殿とアルファ様にはどうか、寛大なご処置を!!」」

 

・・・庇い合い合戦が発生しました。どうすればいいのだろうか?・・・この状況。僕はルッカと顔を見合わせて途方にくれた。

 

 

 

 

 

ーエシャルー

 

「おお!エシャル殿の健脚の前に、城と修道院の距離など物の数に入りませんでしたな!」

 

俺の背にいる大臣がここへ着くまでに大はしゃぎ、それに乗っかりエキドナとマヨネーさんも、

 

「大臣とやら、エシャルさんの前ではこの程度のことは児戯に等しい。大いに讃えよ。」

 

「城へ着いたのだから、お爺ちゃんはすぐに降りるのヨネ~。次はあたいがおぶられる番なのヨネ~♪」

 

・・・エキドナは自分の手柄だ並にふんぞり返っとるし、マヨネーさんは俺におぶってもらいたいらしい。

 

「・・・エシャル殿はモテますなぁ~、ワシも一昔前は『ガルディアの閃光』と呼ばれモテたもんですじゃ!」

 

・・・ずっとこんな感じで話題に尽きないわけでして、和気藹々の道中でした。

 

 

 

 

 

大臣を先頭にガルディア城へ、そして王の間へと入った俺達。

 

「王よワシは無事ですぞ~っ!!」

 

大臣が声高らかにそう言って入ったのはいいのだが、何だか揉め事でもやっています的雰囲気。・・・何があったんでしょうかね?まぁ大臣のデカイ声に皆がこっちを見ました、・・・しかしその表情は曇っている、・・・何故?

 

「「「「「・・・・・・あっ、・・・大臣。」」」」」

 

・・・・・・この方々は大臣の存在を忘れていた模様、大臣・・・一気にショボくれました。俺はそんな大臣の肩に手をやり、その心中を察したのだった。

 

とりあえず仕切り直して、

 

「・・・大臣よ、無事で何より。・・・怪我も無いようで安心したぞ、うん。」

 

めっちゃ恐る恐るだし、・・・大臣は未だに不貞腐れ気味だ。

 

「この通り、ワシは無事でしたとも!エシャル殿に救われて無事でしたとも!」

 

鼻息荒く、プリプリしています。

 

「まぁ・・・あのヤクラの奴は退治されましたし、リーネ様は無事でしたからな!それはとても良いことですじゃ、・・・とても良いことですじゃ!・・・とにかく!ああいう輩を厳しく裁く為このガルディア王国にも、裁判所や刑務所を作らんといけませんな!しかし魔族にも人間と協力してワシを救ってくれるような者もおります故、種族問わずに良き者には慈悲深くをモットーにしますのじゃ!良い考えだとは思いませぬか?エシャル殿、エキドナ殿、マヨネー殿!!」

 

「「「あはははは・・・・・・。」」」

 

俺達は渇いた笑いをするだけ、大臣・・・めっちゃ根に持っていますな。

 

 

 

 

 

ークロノー

 

兄さんの登場にホッとしたのだが、大臣さんがやや怒り気味でして違う意味で変な空気。そりゃあ存在を忘れられたら怒るよね?命の危機に瀕していたのならなおのこと。そんな空気の中・・・ルッカが、

 

「なんていうか私達、・・・空気じゃない?そこで思ったんだけど、この場はあちらさんに任せてさ・・・、王妃の部屋へ行ってみない?そこでマールが消えたんでしょ?」

 

と言ってきた。確かにその通りだと思う、・・・う~ん。

 

考えた結果、僕とルッカは王妃様の部屋へ行くことに決めた。王妃様が助かったんだから、マールも何とかなっている可能性が高い。それを確認するってことも重要だよね?ぶっちゃけ、あまり関わりたくないっていうのもある。飛び火したら僕は、しどろもどろになる自信があるからね。とにかくまぁ・・・大丈夫だろう、そんなわけで王妃様の部屋へ行きます。

 

 

 

 

 

王様達が揉めに揉めて、問題が起きなければいいなぁ~・・・と思いながら、王妃様の部屋へ着いた。何だか妙な気配がする、・・・魔物とかじゃないよね?ちょっとだけビビりながら中へ入ると、

 

パァァァァァァァァァッ!!

 

眩い光が部屋の中を満たしていて、僕とルッカは手でその光を遮る。

 

そして・・・光が治まった時、そこにいたのはマールだった!何だかきょとん・・・としているが、無事で良かった!嬉しくていてもたってもいられずに、僕はマールの下へと行く。さっきの光で目が少しチカチカするけど、マールの下へと行って本当に大丈夫かをこの目で確かめないとね!

 

そして気付く、近付いてやっと気付いたんだ。決して僕が悪いんじゃない、さっきの光が悪いんだ。あの光が僕の目に悪影響を与えなければ、すぐに気付いて目を逸らしルッカに任せた!・・・筈。

 

 

 

 

 

マールさん、何も纏っていない産まれた時のままのお姿でした!消えた時、服を着ていましたよね?と思ったんだけど、こういう時って冷静に何故か思い出しますよね?・・・消えた時、僕は下着を見ました。そういえば床に落ちていて、下着と一緒にドレスのような物も。纏っていた物だけを残して消えていたんですね!そりゃあ裸にもなりますよ、あははははは!!

 

そんな僕は、マールの裸を至近距離で見てしまい、盛大に鼻血を吹き出し倒れました。僕の後に来たルッカもマールを見て慌てまして、

 

「えっ・・・、ちょっ・・・マール!何で裸なのよ!!ククククククロノ!?貴方何見ちゃっているのよって、・・・幸せそうな顔で気絶しているわね。・・・ということでマール、早く何かで身体を隠しなさい!」

 

「・・・・・・?・・・・・・!!・・・何で裸なの?・・・私、裸をクロノに見られたの?・・・そそそそそんなぁ~、・・・どうしよう。」

 

「い・い・か・ら!早く何か着なさいって~の!!」

 

・・・そんなやり取りがあったらしいよ?

 

 

 

 

 

・・・何だかよく分からないけど、マールが無事で良かったよ。ルッカがマールに事の真相を説明してくれたみたい、・・・僕は何をやっていたんだろうか?何だかモヤモヤするんだけど・・・。

 

「ねぇルッカ、僕は一体どうしたんだろうか?よく覚えていないんだけど・・・。何だか幸せな気分が・・・。」

 

「クロノが気にする必要は無いわよ?ヤクラ戦で緊張していた反動がきて、気でも失ったんじゃないの?」

 

・・・ルッカの言葉に一理あると思った、なるほどなぁ~。僕もまだまだ未熟ってことだね?頑張らないと。真相を聞いたマールはニコニコしているけど何で?不思議に思っていると、ルッカが教えてくれた。・・・兄さんが救出に一役買っていることにご満悦らしい、・・・消えかけたんだよ?それでいいの?マール・・・。




消えた時、・・・服は残ると思うんだ。
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