クロノトリガー~時空を越えた魔法騎士~   作:ユキユキさん

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ひっそりひっそり。


第9話 ~ガルディア城《謁見》

ーエシャルー

 

とりあえず俺を中心に、エキドナとマヨネーさんの三人で何とか大臣を宥めた。渋々ではあったが落ち着いた大臣、王達・・・あからさまにホッとしちゃいかんでしょ。何だかなぁ~・・・と思っていると、

 

「エシャル・・・と言ったか、リーネの件にしても、ヤクラとかいう魔族についても、大臣のこともそうだ。重ね重ね感謝する、貴殿のお陰で王国の危機は一先ず去った。」

 

・・・あっ、この流れは大臣の件をうやむやにする気だね?まぁいいけど、後で大臣のことを労ってくれよ?国の重役なんだからさ、この先・・・ギクシャクしない為にもね。

 

「だが、未だに魔王軍が健在でいつ・・・何かしらの策を弄してくるか分からぬ。より一層の警戒と団結を持って、対魔王軍について気を揉まねばいかぬ。・・・余が不甲斐ない故、みなには苦労を掛けるがよろしく頼む。」

 

・・・と、ヤクラ騒動を終結させた。引っ張ったところで意味が無いし、さっさと終わらせて先を見た方がいいよね?

 

ヤクラ関係はこれで終わったわけだが、

 

「リーネやカエル、二人の兵士から話は聞いている故、エキドナという魔族は分かる。・・・大臣の発言と余の見間違いでは無いのならば、そこにいる者は魔王軍三魔騎士の一人、空魔士マヨネーで相違ないか?」

 

と聞いてきました。そりゃそうだよね?敵さんの幹部がいたら気になるよね?しかも大幹部だし。さてどうすべきか?と、考えているとマヨネーさんが、

 

「ガルディア21世さんお久しぶりヨネ~、貴方がいうマヨネーはあたいで間違いないのヨネ~。でも元魔王軍になるのヨネ~♪・・・あたい、エシャルさんに心底惚れちゃったから人間側に付くのヨネ~♪元々戦争なんか望んでいないし、出来る限り平和に生きたかったから良い機会だったのヨネ~。だから安心してね?ガルディア21世さん♪後グレンちゃんもお久しぶりヨネ~♪」

 

普通に敵対する気はない、魔王軍は抜けましたと言っちゃいました。さっき会ったばかりだけど、マヨネーさんの好意がハンパない。王相手に言っちゃうなんて、彼女・・・大胆ですね?そんな彼女の言葉に王は、

 

「う・・・うむ、そうであるか。・・・まぁなんだ、・・・幸せにな?・・・で良いのか?」

 

めっちゃ困惑しつつも祝福してきました。そんな王の発言にマヨネーさんご満悦、エキドナはぐぬぬぬぬ・・・といった感じ。

 

マヨネーさんが人間側に付いた、そのことに王の間・・・城内がざわついた。大幹部だったみたいだからね、ざわつくのは当たり前か。信用出来るのか否かってーのが多そうだけど、

 

「マヨネーは魔王軍でも良識的だ、無駄な殺戮はしなかった。・・・それどころか、手が回る範囲内で民達を見逃しているのを知っている。兵士の中にも救われている者がいたと思うが・・・。」

 

と発言したことによりざわつきは治まった。現に大臣が救われてこの場にいるしね、大臣もうむうむと頷いている。

 

「グレンちゃん、フォローありがとね?あたいは魔族至上主義なんてクソ食らえなのヨネ~、どちらかというと共存派。みんな仲良くした方が平和的ていいのヨネ~、まぁこんな考え・・・あっちでバレたら処刑ものだから従っていたけど、エシャルさんに守ってもらえるからあたいは自由に生きるのヨネ~♪」

 

とか言って抱き付いてきた。エキドナも対抗して抱き付くんじゃありません!厳格な王の間が俺だけピンクやん!数人の兵士の方々が血の涙を流して俺を見てますから!

 

何というかグダグダになりかけたんだけど、

 

「人間側に付いたわけだから言っちゃうけど、ビネガーが大規模侵攻を計画していたのヨネ~。計画実行がいつになるかは分からないけど、ゼナンの橋の警護はきちんとした方が王国の為ヨネ~。」

 

と重大発言、

 

「それは誠か、マヨネー・・・!!」

 

王が仰け反りながらそう言いました、・・・そんなこと聞いたら驚くのは当たり前だよね?

 

 

 

 

 

マヨネーさんの発言で騒然となる、ヤクラの次はビネガー率いる魔王軍が相手。侵攻計画の序戦はゼナンの橋、このことについて後ほど会議をするとのこと。色々と話し合わないと守るモノも守れんからね、会議は重要だわな。それはいいとして、俺から一言言わねばならないよね?

 

「恐れながらガルディア21世様に申し上げたいことがあります、この先を考えると心苦しいのですが・・・。」

 

魔王軍の脅威があるのは分かるが、自分達のことも話さないといけない。そんなわけで、自分達のこと、マールのこと、これからのことを王に言う。・・・俺達は一度、自分の時代に帰るってことを。

 

全てを言い終えると、王は少し残念そうにしながらも、

 

「・・・にわかに信じがたいが、王国の危機を救ってくれたそなたの言は信じねばなるまい。次なる戦いにそなたらが力を貸してくれたら心強いが、時代を越えた先で親が待っているのではな。これを言うのは余としても心苦しいものがあるが、もし可能であるのなら今一度・・・この時代に来ることがあるのなら、その時に助力を頼まれてはくれまいか?」

 

と言ってきましたんで、俺は・・・、

 

「それは勿論のこと、戻ることがあるのであれば助力をすることを約束致しましょう。・・・私達が今一度、この時代に来るまでに侵攻が無いことを切に願います。・・・故に、マヨネーが言った警護を厳にすることをお忘れなきよう。時代は違えど、この国は私達の住まう国ですので。」

 

と言わせてもらいましたよ。ちゃんと守りきってくださいよ?そうしないとヘタしたら俺達が消えちゃうんで。たぶんだけど、またこの時代に来ることになると思うからね。その時まで侵攻するんじゃないぞ?ビネガーとやら。

 

「・・・うむ、言われて気付いたがそなた達は余達の子孫なのかも知れぬ。そう考えると負けるわけにはいかぬな、未来を守る為にも全力を尽くそうぞ!」

 

さっきまで微妙にヘタれていた王だけど、今度はやる気・・・覇気をみなぎらせている。流石は王やで!

 

俺と王の話を聞いていたカエルが次に発言する。

 

「陛下、及ばずながら私も王国を守る為に戦おうと思います。久しく忘れていた守る為の戦い、エシャル達のお陰で思い出すことが出来たのです。今戦わずしていつ戦うのか?・・・サイラスの願いを成就する為、我が剣を今一度・・・この国に捧げたいと!」

 

王に続いてカエルもやる気だ、その発言に王も王妃も大臣も、騎士や兵士達も顔を綻ばす。

 

「おおグレン、そなたが再び剣を振るうと!それは何と心強いことだろうか!!」

 

王はめっちゃ喜んでおります、それにしてもカエルってばイケメンやね!

 

なんだかんだで話が纏まったところに、

 

「改めて助けていただき、本当にありがとうございました。」

 

とリーネ王妃に礼を言われました。続けて・・・、

 

「後少し、貴殿方の来るのが遅ければ、私はどうなっていたか・・・。たった今聞きましたエシャル様のお話、そこで思ったのですが・・・私に間違えられたという娘は今はどちらに?」

 

と聞かれました、・・・娘?・・・・・・あぁ~っ、マールちゃんじゃね?というか、彼女は無事なんですかね!?なんて少し焦ったんだけど・・・、

 

「エシャルさ~んっ!!」

 

と突然横から何者かが飛び付いてきました。俺に引っ付いていたエキドナは弾かれ、代わりに見覚えのある金髪ポニーの女の子。

 

「・・・マール?」

 

俺に引っ付き頭をグリグリ押し付けているマールちゃん、・・・無事だったんだね?良かったぁ~・・・。

 

 

 

 

 

ーマールー

 

クロノが私を追って助けに来てくれたことが嬉しかった、でもやっぱりエシャルさんが来てくれた方が嬉しい!だからクロノにエシャルさんのことを聞こうと思った、だけど私の心も身体も何もかも、バラバラになっていく感覚。物凄く恐くて、クロノに助けを求めようとする前に私は確かに消えた。

 

消えた後のことはうやむやだ、だってただ・・・真っ暗な空間を漂っていただけだから。何も感じず浮かぶだけ、自身の全てが少しずつこの空間に溶け込み、存在が薄れていき無に還る。少しずつ、少しずつ消えていっているであろう私は、無に還るのを待つだけ。何も感じないな・・・と思っていると、瞼が重くなってきた。ああ・・・私、消えるんだなぁ~・・・なんて思いながら、全てを委ねる感じで目を閉じた。

 

・・・消えていくと思ったんだけど、私自身に妙な存在感を感じる。私は恐る恐る目を開ける、消える前にいた王妃様の部屋が目に映る。・・・私は消えたんじゃないの?・・・私は戻ってくることが出来たの?・・・ここはリーネ王妃様の部屋、・・・私はマールディア。・・・色々なことが頭の中で巡り、ボーッとしちゃう私。そんな私の視界に入り、笑顔で近付いてくる男の子。私の初めての、異性の友達。・・・ああ、私・・・戻ってこれたんだ。よく分からないことだらけだけど、とても嬉しかった。

 

そんなクロノが私に近付くなり、目を見開いて狼狽え始め、顔を赤くしたと思ったら噴水のように鼻血を吹き出し倒れた。・・・なんで?不思議に思っていると、ルッカ?でいいんだっけ?あの発明の女の子でクロノの幼馴染みの・・・。彼女も私を見て仰け反り、

 

「えっ・・・、ちょっ・・・マール!何で裸なのよ!!ククククククロノ!?貴方何見ちゃっているのよって、・・・幸せそうな顔で気絶しているわね。・・・ということでマール、早く何かで身体を隠しなさい!」

 

「・・・・・・?・・・・・・!!・・・何で裸なの?・・・私、裸をクロノに見られたの?・・・そそそそそんなぁ~、・・・どうしよう。」

 

彼女の言葉を受けて自身を見ると、私は裸だった・・・。私の全てをクロノに見られた、・・・だから気絶をしたの?それよりも一国の王女たる私の全てを見られた、・・・こんなことが知られたらクロノは処罰を受けちゃう。クロノの口封じをしなくちゃいけないよね?・・・そういえばエシャルさんはクロノのお兄さん、・・・ということは連帯責任でエシャルさんも処罰の対象に!?・・・そんなの駄目だよ!エシャルさんは関係無いのに!・・・うんうん唸っていると、

 

「い・い・か・ら!早く何か着なさいって~の!!」

 

と怒られた。・・・そういえば私、裸だったね?

 

 

 

 

 

あの後服を着た私は、ルッカから私が消えた後のことを聞いた。その話を聞いた私は、クロノに裸を見られたことなど忘れて一気に上機嫌に。・・・だって、エシャルさんが私の為に頑張ってくれたって言ってたし。最初は違ったのかもしれないが、最終的に私の為になるよね?嬉しいなぁ~!

 

・・・ということは、エシャルさんてばこの城にいるわけだよね?私は我慢出来ずにクロノとルッカを置いて駆け出す、そして・・・、

 

「エシャルさ~んっ!!」

 

王の間にてエシャルさんを発見、勢いのままに飛び付いてエシャルさんを堪能するのであった。

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