クロノトリガー~時空を越えた魔法騎士~   作:ユキユキさん

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原作と同じ流れ。


~王国裁判
第1話 ~被告人クロノ《裁判》


ークロノー

 

マールに続いて城へと入った僕、・・・不安で仕方がないよ。城を抜け出したマールはスキップだし、自分が悪いことをしたって自覚が無さそうだねぇ。そんなマールの後に続き歩いていると、マールに気付いた城の人達が騒ぎ出し・・・、

 

「マールディア様~!」

 

と叫びながら一人の老人が、・・・中世の大臣にどことなく似ているってことはこの人が大臣なのかな?

 

「ご無事でしたか?一体、今まで何処に!?何者かに拐われたという情報もあり、兵士達に国中を捜させていたのですぞ!」

 

・・・大臣らしき人の言葉を聞いて、僕がお呼びでないことを知った。それどころかヤバイ、これは確実に・・・、

 

「ムッ!そこのムサいヤツ!そうか、お前だなっ!?マールディア様を拐ったのは!」

 

・・・僕を犯人と決め付けてきましたよ、しかもムサいって・・・失礼な人だな!老いぼれの癖に・・・!

 

「・・・違うよ!クロノは「えーい!引っ捕らえろ!マールディア様を惑わせ、王家転覆を企てるテロリストめっ!!」・・・や、やめてーっ!」

 

マールが僕を庇おうとするが、それを遮り大臣っぽい老いぼれが大声で兵士達に命令をする。その命令を受けて、多くの兵士達が僕の下へと集まり囲まれる。・・・逃げ道を塞がれたわけだけど、どうすればいいのか。何というか予想通りの展開だよね、・・・僕はこんな状況下でもわりと冷静だ。それどころか自分のことなのに、どこか他人事のような気持ちでいるのは変かな?と思っていたら、僕の前にいるマールが、

 

「やめなさ~いっ!!」

 

と、凄まじい程の大声を上げた。その声に素早く反応したのは兵士達、一斉に片膝を付いてマールに平伏す。僕はというと、耳がキーーーンッ!となって目の前に星がチラついている。声がデカ過ぎでしょ・・・。

 

「な、何をしておる!」

 

大臣らしき老いぼれも大声でフラついているが、俺を捕らえるように兵士達へ催促しようとしている。

 

「しかしマールディア様が・・・「かまわ~ん!引っ捕らえ~いっ!」・・・はっ!!」

 

兵士達は王女であるマールを見るが、大臣らしき老いぼれの一声で動き出し、

 

「・・・ああ、やっぱりこうなるわけですね?」

 

僕を捕らえるのでした、・・・予想通りですよ。そんな僕を見てマールは・・・、

 

「クロノーッ!・・・ああどうすればいいの?私・・・エシャルさんに嫌われるどころか、憎まれちゃう!?」

 

・・・とか言っている、ここでも兄さんですかぁっ!?ウワァァァァァァンッ!ルッカァァァァァァッ!!

 

 

 

 

 

捕らえられた僕は一先ず、監視付きで小部屋に連れ込まれた。大体一時間ぐらいかな?それぐらいの時間が経ったんだけど、小部屋から再び違う場所へ。大きな扉を潜った先は、・・・所謂法廷っていうのかな?・・・僕は裁判を受けなくてはいけないようです、・・・ツイてないよね?僕は手錠を掛けられたまま証言台へ、そして・・・、

 

「私が検事の大臣じゃ!」

 

さっきの老いぼれ、・・・やっぱり大臣だったんだ。

 

「私が弁護士のピエールです。」

 

人の良さそうなおじさん、僕を弁護してくれるようです。簡単な自己紹介を終えて、僕に対する王国裁判が始まろうとしている。・・・もうどうにも出来ない、とりあえず正直に証言をするよう心がけよう。

 

 

 

 

 

「ようこそみなさん。マールディア王女誘拐の罪で疑われている男が、そこの証言台に立っている者で名をクロノと言います。」

 

大臣は僕に近付きながら、

 

「この男をどうしましょう・・・、火炙り?擽りの刑?逆さ吊り?それとも・・・、ギロチンで首を・・・。」

 

何て・・・物騒なことを言い出す、・・・それって酷くない?

 

「それを決めるのはみなさんです。さぁ、始めましょうか。」

 

そう言って大臣は自分の席へ、そして・・・、

 

「では、被告人クロノ!裁判を始めます、嘘偽りなく質問に答えるように!」

 

裁判長の一言で、僕の裁判がこれから始まる。

 

 

 

 

 

最初に弁護士のピエールさんが前へ出る。

 

「先ずは私からいきましょう。クロノに本当に誘拐の意志があったのか?・・・いや無い。検事側は、被告が計画的に王女を拐ったと言いますがそうでしょうか?・・・いや違う。二人は偶然出会ったのであって決して故意ではありません。」

 

僕を見ながらそう言い、全てを言い終えてから戻る。続いて大臣が僕に質問をしてくる。

 

「はたしてそうでしょうか?どっちが切っ掛けを作りましたか?」

 

その質問に僕は出会いを思い浮かべ、

 

「僕・・・ですね。」

 

そう答えた。リーネの鐘に気を取られてマールにぶつかったわけで、僕の不注意が原因だね。

 

「よろしい!聞いての通り偶然を装って被告は王女に近付きました。」

 

僕の答えを聞いて大臣は、偶然を装ってを強調してくる。・・・不注意ではあるけど、偶然を装ってはいないよ。勝手なことを言わないでもらいたい、何なんだこの大臣は・・・!

 

「そして王女は誘われるまま、ルッカ親子のショーへ足を運びます。その姿は何人もの人が目撃しています、そして二人は姿を消した・・・。これが誘拐じゃなくして一体何でしょう?」

 

いや・・・まぁ、その通りだよ。そこでゲートに吸い込まれたわけで、・・・現に消えましたよ。・・・というか、兄さんも一緒だったんだけどスルーなの?

 

「被告の人間性が疑われる事実も、私は幾つか掴んでいます。」

 

大臣がそう言ったところで、

 

「異議あり!それは今回の件に関係あるでしょうか?・・・いや無い。」

 

ピエールさんがそう言った。・・・ピエールさんの言う通りだ、どちらかというと大臣の方が疑わしいと思う。

 

「関係はあるのかね?大臣。」

 

裁判長の質問に大臣は、

 

「はい。証言の正しさを示す為にも、被告の人間性を知らせておく必要があります。」

 

少なくとも僕は、大臣よりも真人間であると言っておく。

 

「いいでしょう。では、証人を連れて来ましょう。被告の誠実さを証明する可愛い証人を。」

 

そう言ってピエールさんは一度この場から出ていき、一人の少女を連れて戻ってきた。・・・あの娘は確か、

 

「この人はね・・・、わたちのネコちゃんを連れて来てくれたの。・・・あの時はありがとうね。」

 

そう言ってニパーッと笑い、この場から出ていく。・・・僕、今ならロリコンになれるかも。

 

「どうです?この若者の行動は?勲章ものですよ。くくく・・・、効いてるみたいよんっ♪」

 

ピエールさんも僕に向かってウインクをする、ありがとうピエールさん!・・・でも、勲章ものは言い過ぎじゃない?

 

「問題は動機です。この一市民にマールディア王女を誘拐する動機が何処にありましょう?」

 

その通りだ、僕にマールを誘拐するような動機はない、そう言い切れる!

 

「お言葉を返すようで悪いが財産目当てというのはどうかなクロノ君?王女の財産に目が眩んだのだね?」

 

何を言うかこの大臣は!マールが王女と気付きもしなかったんだよ僕は!当然のことながら、

 

「眩むことなどありません。」

 

はっきり言い切る。

 

「本当に財産には興味が無いのかね?」

 

「興味ありません。」

 

なおも聞いてくる大臣に、はっきりと即答する。それを聞いた大臣は僕を睨み付け、

 

「ま、まぁいいでしょう。私の尋問は終わります。」

 

僕の人間性に対して何かあると言っていた癖に、特に何もないのかよアンタは!だったら思わせ振りなことを言うのは止めてもらいたいね、全く・・・・・・!

 

「見ての通り正義感の強い少年です。・・・さぁ裁判長、・・・判決を。」

 

ピエールさんの言葉に裁判長が反応し、

 

「陪審員達よ。有罪と思う者は左へ、無罪だと思う者は右へ行きなさい!」

 

この宣言で、陪審員達が動き出す。・・・無罪と信じて結果を待つだけだね、うん。

 

 

 

 

 

暫くしてから結果が出た、『有罪1 無罪6』。この結果に傍聴している人達はブーイング、・・・そのことについてこと国は大丈夫なのかと思ってしまう。ついでに何故、有罪に票が入ったのかも気になるね。

 

「静粛に!静粛に!」

 

騒がしい法廷を裁判長が治める。

 

「・・・判決が出た!・・・・・・無罪とする!!・・・・・・しかしだ。誘拐の意志は無かったにせよ、マールディア王女を暫く連れ出したのは事実。よって、反省を促す為に三日間の独房入りを命ず!!」

 

無罪になったけど、三日間の独房入りか。・・・まぁ妥当な刑になるのかな?この結果はやむ無しだよね。

 

「さぁ、連れていけ!」

 

大臣の言葉に僕の隣にいた兵士が動く、・・・三日の辛抱だね。大人しく連れていかれようとしたが、

 

「待って!!」

 

マールがこの場に乱入してきました、・・・何事?

 

「お、王女様・・・。」

 

僕も驚き大臣も驚く、マールが何かを言おうとしたがそれを遮り、

 

「いい加減にしなさい!マールディア!」

 

まさかの王様?登場に僕は固まる、・・・マールが来たから王様もここに来たの?

 

「お父様、聞いてください!」

 

「私はお前に、王女らしく城で大人しくしていてほしいだけだ。国のルールには例え王や王女でも、従わなくてはな・・・。後の事は大臣に任せておきなさい。・・・マールディアも町での事は忘れるのだな。」

 

マールの話を聞こうともせずに、王様はそう言って背を向ける。そして・・・、

 

「さぁ・・・、行くぞ!」

 

僕は王様の後に続いて、兵士に連行されていく。僕の背後から、

 

「クロノーーーーッ!!」

 

マールの悲しそうな叫びが聞こえた。




次回は他の視点に・・・。
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