クロノトリガー~時空を越えた魔法騎士~   作:ユキユキさん

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ポコさん、シフトンさん、アンケートありがとうございます!

のんびりいきます。


第9話 ~被告人クロノ《脱獄3》

ークロノー

 

ルッカと共にフリッツさんを担ぎ、空中刑務所を脱出する。背後からドラゴン戦車の爆発する音、何かが軋む音と崩れていく音。…ドラゴン戦車の爆発で、橋が崩落したのだろう。その振動は凄まじく、僕達が駆け下りる階段にまで揺れがくる。何とかバランスを取りながら、フリッツさんを落とさぬように下を目指す。脱出…所謂脱獄の最中だからか、階段がとても長く感じる。…でも後少し、…後少しなんだ!

 

下を目指して階段を駆け下りているけど、…何故か兵士がいないし出てこない。普通はこの空中刑務所へと続く階段を、警護というか守備するもんじゃないのかな? 万が一ということがあると思うし、現に僕達は脱獄しているわけだし。僕の微妙な顔で察したのか、…ルッカが、

 

「兵士なら殆んどいないわよ。大半はエシャ…ブラックとの追いかけっこで城の外だし、その他の兵士はマヨネーさんの技で夢の中。…私達を止める者はいない、…情けないことではあるけれどもね。」

 

…兄さんは何をやらかしたんだ? …マヨネーさんは流石というべきなのかな? …まぁ何にせよ、ルッカの言う通り…兵士達がショボい。それでいいのか、…ガルディア王国!!

 

…でルッカの指示通りに階段を下りて、目的の階に出た僕達。ここまで一切の妨害は無し、邪魔をしてきたのは大臣のみ。それを思うと、大臣は仕事をしていたんだね。中身は悪党でやり過ぎ爺さんだけど、…そんな大臣はもういない。後悔しているかと聞かれたら、No! と大きな声で言ってやるよ。僕は無実の罪で死刑囚とされたんだから、…僕以外にも余罪がありそうだし。とにかくここを抜ければ城の外らしいし、このまま楽に脱出といきましょうかね!

 

さっきまでの階段だけの光景とは違い、今走っているのはある程度豪華な内装の場所だ。まぁ城の中だしね、これくらいの内装は当たり前だろう。ここまで来ても誰一人、立ち塞がらない。警護に問題がありすぎじゃない? 何て思っていると、やっとこ…、

 

「脱獄犯がいるのじゃー!」

 

僕達に対して叫ぶ奴が出てきた、…でも聞いたことのある声。…しかもつい先程、…一応振り向いてみると、

 

「……大臣!? …生きてる!!?」

 

ドラゴン戦車と一緒に爆発したかと思っていたのに! …人間なのか!? …それにちょっとだけ恐怖した僕とルッカ、自然と逃げる足に力が入る。大臣の叫びに反応した兵士もチラホラと出てきたし、フリッツさんを担いでいる僕達は逃げ切れるのか? …並走しているマヨネーさんとエキドナさんもいるし、…大丈夫だよね?

 

しかし後少し、…本当に後少しで脱出出来るというのに、

 

「「「「もう逃げられないぞ!!」」」」

 

城からの脱出路、出入口を塞がれた。…さて、どうしようか? この程度の人数、どうとでもなるけれど、

 

「…俺が動ければいいのだけど、…ごめんね? クロノ君達。」

 

担がれているフリッツさんの申し訳ない声、…例が如く狂化が治まっている。そして…、

 

「…面倒だから吹き飛ばしちゃう? …あたいなら出来るけれど。」

 

「うむ、…ブラックのお陰で兵士の数も少しだしな!」

 

マヨネーさんとエキドナさんが血の気の多いことを言い出す、流石は魔族…ってところだろうか?そんな感じでいる時、

 

「おやめなさい!」

 

凛とした声がこの場に響き渡り、この声を聞いた兵士達が片膝を付いて頭を下げる。この隙に脱出…してはいけないよね? だってこの声の主は、

 

「マールディア王女、…所謂マールのことね。」

 

そう、…マールなんだからさ。

 

────────────────────

 

ーマールー

 

…私が軽い気持ちで城を抜け出して、お祭りでクロノとエシャルさんと出会って…。そこで時代を飛び越えて、その先で事件に巻き込まれたり…。この時代、…私達の時代に戻ってきた時。…ちょっとだけ歴史や町並が変わっていて、そして…クロノに城へ送り届けて貰って。ここで私の冒険は終わって、『クロノ、また遊ぼうね!』って再び会う約束をしておしまい。…そうなると思っていたのに、私のせいで…クロノは捕まって、裁判を経て…刑務所へと連れていかれてしまった。

 

…三日間の独房入りみたいだけど、クロノは大丈夫かな? …お腹は減っていないかな? …寒くはないのかな? …寂しくはないのかな? ……私のこと、怒っていないかな?

 

何もしないで部屋にいると、刑務所へと連れていかれたクロノのことだけが思い浮かぶ。私のせいでクロノは大変な目に、…だから色々と思い浮かべては消えていく。…そしてクロノには悪いけれど、…最も恐れていることは、

 

「…クロノが捕まったこと、…エシャルさんの耳にも入っているよね? …嫌われたら、……私。」

 

エシャルさんに嫌われること。彼に嫌われたりしたら、…この先引き籠る自信がある。ひっそりと城の中で生きて、誰にも知られることなく死んでいくことになるだろう。今の私はジメジメしている、誰にも見せたくない姿だ。そして私はモソモソと部屋の中を彷徨き、最終的にはベッドの中へと潜り込んで眠りに落ちた。

 

 

 

 

 

 

目が覚めた私は、昨日と同じようにウジウジしている。…今はとにかく、二日後に釈放されるクロノを待つのみ。待つ間はモヤモヤするだけ、だって…やることがないもの。

 

しかし、そんな私にメイドから急報が。そしてそれを聞いた私は、顔を青くして崩れ落ちる。だって…、

 

「ク…クロノがテロリストとして処刑!? …二日後に刑が執行される? ……何で!?」

 

反省の為に三日間の拘留だった筈だよ? …なのに何でテロリストとして処刑されることになっているの!? …クロノが処刑されちゃったら、…私はエシャルさんに恨まれる。近くで見ていて分かるもん、…エシャルさんは弟であるクロノをとても大切にしている。たまに厳しいことを言ったりしているけど、基本…甘やかしている。たまにクロノに対して嫉妬するぐらい、…それほど可愛がっている。

 

…そんなクロノが処刑、……そんなこと!! 今すぐにでも何とかしないと、そう思って行動しようとするけど、

 

「なりません、姫様! …大臣に逆らってしまえば、二日後といわずに今日…処刑されてしまいます!」

 

このことを知らせてくれたメイドが私を止める。…メイドの言っていることは脅しではない、…本当のこと。大臣に逆らっては、…更に悪い状況にへと流されてしまう。…私はただ項垂れて、…泣くことしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

私がメソメソ泣いていると、新たにメイドが入ってきて…、

 

「極秘情報になりますが、何者かが脱獄を図っているようです。城外にもテロリストが現れたと騒ぎになっています、…姫様のお友達の可能性があると思います。」

 

そのように言ってきた。…脱獄? …テロリスト? …私の友達? その単語を聞いて、私は顔を上げる。

 

「…さぁ姫様、準備を致しましょう。メソメソしているお暇がありましたら、可能性を信じてみるのも良いかと思います。」

 

「そうですよ、姫様。少なからず、兵士の中にも姫様のお味方はおります。姫様がお姿をお見せになれば、悪いようにはしない筈。」

 

そう言って二人のメイドは準備を始める。手に持つのは私の私服に小さな鞄、…私はわけも分からずにされるがまま。一体何をしようとしているの?

 

 

 

 

 

 

二人のメイドにされるがまま準備をした私、…私服の上にドレスってちょっとキツい。何でこんなことをさせるのかと聞いてみれば、脱獄犯がクロノであった場合…共に城から出てもらおうと考えているらしい。私って城のみんなに嫌われているの!? と思ったんだけど、どちらかというと逆で好かれているらしい。だからこそ、大臣の影響下にあるこの城から出て自由になって欲しいと。……何ていうか私も思うけど、この城は大臣のせいで息が詰まるもんね。お父様も大臣の言いなりだし…、本当に…どうしてこうなっちゃったんだろう。

 

 

 

 

 

 

さっきまでのモヤモヤが違うモヤモヤに変わり、色々と考えちゃう。この城のこととかこれからのこと、…勿論クロノのことも。脱獄したのがクロノであって欲しい、テロリストっていうのがエシャルさん達であって欲しい。…そんなことを考えたり、思ったりしていると、

 

「王女様! 脱獄したのはお友達のようです、お仲間? で良いのか分かりませんがお連れの方もご一緒のようで!」

 

部屋に一人の兵士が入ってきて、とても嬉しい情報を教えてくれる。…クロノ! …良かった! それにエシャルさん? 達でいいのか分からないけど!

 

「「さぁ、姫様。お急ぎを…!」」

 

メイドの二人が私に急ぐよう後押しをしてくれる。私は…、

 

「…うん! …私、…行ってくるね!!」

 

そう言って部屋を飛び出す。…クロノにちゃんと謝らないと、…エシャルさんにも、…みんなにも!

 

 

 

 

 

 

そして私は再会する、…クロノと。…後、よく分からない人達! …でも、…クロノが無事で本当に良かった!

 

…後は私が一肌脱がないとね!

 

……全部脱げないように気を付けないと。

 

────────────────────

 

ークロノー

 

現れたマールディア王女、…マールは僕達といた時とは違う雰囲気。王族的なオーラを纏っているし、

 

「その方は私がお世話になったのよ! 客人として、もてなしなさい! …私の言う事が聞けますね?」

 

何か凄みを感じる。マールに怒鳴られた兵士は、ちょっとだけビビっている。まぁ王女様だし、逆らったら…刑務所送りになるんじゃない? たとえ兵士でもそうなるのは嫌だよね。

 

このまま堂々と脱出出来るかも? 何てちょっと楽観的に考えていた僕だけど…、

 

「そこまでじゃ~っ!!」

 

という嫌な声がこの場に響いた。チビの癖に胸を張って現れ…、

 

「え~い、頭が高~い! ガルディア王33世様のおな~り~っ!」

 

そう宣言するとその背後から、僕達の時代の王様が現れた。やはり子孫だよね? …ガルディア21世にどことなく似ている。だが、21世とは違い覇気を感じない。とりあえず、その格好で王様だと分かる程度の存在。大臣の方が何か凄みがある、マールの方が王族的なオーラがある。…何だ? …この王様。

 

「……父上。」

 

マールの何とも言えない顔、…悲しみというか情けなさというか。王様に向ける顔でなければ、親に向ける顔でもない。…この二人、…この親子の関係って一体何なんだ?




アンケートは中世が良いみたいですねぇ~。

因みに、

クロノチームは、

クロノ・ルッカ・マール・エキドナ・マヨネー・フリッツ

エシャルは一人で飛ばされます。


なるべく分かれた後は、時の最果てに辿り着いた時に合流したいと思っていますが、書いてみないと分からない。

一応、次話で別々に飛ぶ予定です。

アンケートは次回まで、よろしくお願いします。
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