ドラリョンクエスト!   作:リョンさん

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どうも!リョンさんです!

久しぶりに戻ってみたら、前作を忘れてしまいました
(笑)
ので、毛色の違った、まったりとした物を書いてみたいと思います!

新作、ドラリョンクエスト!をよろしくお願いいします!

初めの数話、小出しにキャラクターを紹介していまーす!


第1話

 

リョンの朝は早い……

 

と、書き出したいところだが、彼が目覚めた頃は、

もう正午を過ぎていた。

 

リョンは、まだ寝惚けた頭で、時計を見て、危機感を覚える。

 

「やべ」

 

小さく呟いて、ベッドから、飛び出す。

 

まだ、半分眠ってそうな頭で、今日の予定を考えながら、階段を降りる。

 

階段を降り切ったところで、声をかけられた。

 

「あ、やっと起きましたねリョンさん!」

 

こんなところで、行き合うのは、起こしに向かって来たところだろうか。

 

「みんな、起きて、待ってますよ〜」

 

黒髪の、大人しめな、オーガの女、ユイナだ。

 

オーガにしては、小柄な彼女だが、その身体の凹凸の豊満さはオーガのそれ、そのもの。

 

「ん、ごめんごめん」

 

欠伸をしながら、謝るリョン。

ユイナは、大きな金の瞳を呆れたように細めた。

 

「もう……。 姉さん、怒ってますよ〜」

 

姉さん、そう聞き、自然と背すじが伸びる。

 

この子には、似ていない姉がいる。

見た目も性格も、似ていない。

同じなのは、金の瞳くらいだ。

 

リョンに、緊張が走る。

たぶん、彼女の姉は、台所にいるはずだ。

 

顔を洗うのも、台所。

顔を合わせなければ、ならない。

 

「ご機嫌ななめなん?」

 

リョンが聞くと、ユイナが困ったように笑った。

 

「すこーし、ね」

 

……そりゃ、相当だ。

リョンは、重い足取りで、台所に向かう。

 

 

 

 

 

 

ーーー台所ーーー

 

 

 

 

台所の炊事場に、美しい銀髪が踊っている。

 

輝きを放っているのでは、と錯覚するほどの、つややかな銀髪は、いつもながらに、見事なもの。

 

まるで、銀河のよう。

 

「いつまで寝てるんだ、お前は」

 

銀河の髪を翻して、振り返って、最初に見えたのは、

切れ長な金の瞳。

 

長いまつ毛に、つややかな唇、

紛れもない美人だ。

 

「意味わからんこと言ってないで、さっさと食え」

 

おやおや、口に出ていたようだ、と嘆息するリョン。

 

少しは、機嫌がとれたようだ。

 

「ごめんごめん、みゅーたん」

 

みゅーたん、と呼ばれた、銀髪の女性、

オーガのミュスナは、ジロっと睨む。

 

「ったく……」

 

用意されていた朝食の前に座る。

これを作ってくれるのは、いつも、ミュスナだ。

 

ミュスナは、その正面に、座る。その手にはリンゴ。

 

「ほかの、奴らは討伐に行ったぞ

残ってるのは、あたしと、ユイナと、リコだ」

 

言いながら、器用に、リンゴを剥き始めるミュスナ。

 

「あー、んじゃリコと行くわー」

 

「早く食えよ、あいつ、昼寝始めちまうぞ」

 

早く食え、と言いながらも、ミュスナは、剥いたリンゴをリョンに差し出す。

 

「こうしてると夫婦みたいだなー?みゅーたん」

 

「お前の妻になるならアームライオンと結婚するよ」

 

ミュスナは、言いながら、リンゴを口に運ぶ。

 

そこに、ドタドタと、落ち着かない足音が近づいた。

 

「ねえさぁん! 早く行きましょお!」

 

扉も勢いよく、開ける。ユイナだ。行動がうるさいタイプ。

 

「はいはい」

 

ミュスナは、立ち上がりながら、ユイナの口に、リンゴを1切れ、押し込む。

 

とにかく面倒見のいい人だ。

 

「ちゃんと、片付けておけよ」

「へーい」

 

さらに、その腕前は、ファミリー最強。

みんな、ミュスナには、頭が上がらない。

 

「ねーさん、わたし、あれ欲しいです!

アドミラルハット!」

「……安かったらね」

 

だが、妹には、滅法弱いようだ。

 

 

 

 

 

ーーーリビングーーー

 

 

 

 

ちゃんと、片付けを終えてから、リョンは、リビングに向かう。

 

リコなら、だいたいリビングで、ぼーっとしているからだ。

 

リビングに入ると、予想通り、先客がいた。

 

「リコ〜」

 

結ってある明るいふわふわの茶髪が、名前を呼ばれて、ピクリと反応を示す。

 

それから、少し間を置いて、リコは振り返る。

 

「……おはよ〜」

 

常に眠そうで、いつもふわふわしている、オーガの女性

 

オーガばっかだけど、……察して。

 

「仕事、いくぞー、仕事、」

 

表情の変化に乏しいリコ。

でも、今回は、わかり易く、不満げな顔をした。

 

「わたし、ねむい」

「安心しろ、オレもだ〜」

 

二人の間に、沈黙が流れる。

 

「大変だね」

「お互いになー」

 

リコは、半歩、左にズレて、床を、ぽんぽんと叩く。

 

「一緒に、ねる?」

 

何事にも無頓着なリコは、服の着方もだらしない。

いつも、谷間やら、足やら、見えている。

 

つまり、誘っているようにしか見えない。

 

「そうしたいとこだけどなー、仕事は、しないとなんだ」

「みゅー、怒る?」

 

リョンは、もらった、と言わんばかりに、

リコの疑問を肯定する。

 

「怒る怒る、こえーぞー」

 

リコは、立ち上がる。

 

足も谷間も、そのままに、玄関へと、向かう。

 

「行こ、リョン」

 

「着替えてから、な」

 

無頓着すぎるリコ。

あまり1人で外を歩かせるわけにはいかない、とミュスナが言ってたのも、納得だ。

 

 

 

 

ーーー討伐 終了ーーー

 

 

 

 

リコは、戦闘中も、ぼーっとしてるので、

比較的慣れているリョンか、ミュスナが、お守りをする。

 

簡単なのを選んで受けたので、すぐに終わった。

 

まだ、街で、別の仕事を探してもいいが……

リョンは、寝たいのでリコを連れ、帰路につくことにした。

 

「リコ、僧侶は、回復しなきゃだめなんだぞ?」

「ん?してるよ?」

「いや、オレもだよ?リョンさん死んじゃうとこだったからな?」

 

あほのお守りは、大変だ。と嘆息するリョン。

彼も、彼なりに、苦労が尽きない。

 

「ん、リョン」

 

リコが、正面を指さす。

 

指のさされたほうを見ると、見慣れた二人組が、こちらへ歩いてきていた。

 

「みゅー、と、ゆいにゃ」

 

遠目にみても、わかるくらい、独特的な服装な二人だ。

すぐにわかった。

 

「お、お前らも終わったのか?」

 

いつも全身真っ黒のミュスナ。

今日は、隙の多い、黒いコート姿だ。

 

彼女は、好んで、谷間や足を出す。何故だろう。

その背には、巨大な太刀だ。

 

「おつかれさまです〜」

 

ユイナは、いわゆる、巫女服だ。

気合いが入るらしい。

 

「ケガしてないか?リコ」

「してないよ〜」

 

そりゃそーだ、自分ばっかり回復しやがって。

 

「リョンは……まぁ、そうだよな」

「分かってんなら治してくれよ……」

 

ユイナが、手をかざして、リョンにホイミを唱えた。

 

「おつかれさまでした、リョンさん」

 

労ってくれるユイナ。最高の癒しだ。最強の僧侶だ。

 

「みゅー、帰り?」

「おう」

 

リコは、ミュスナの背中に飛び込んだ。

 

「刀、邪魔」

「おいこら!」

 

リコは、ミュスナの刀を、その背中から、取り上げるとリョンのほうに放り投げた。

 

「わっ……と!おもっ!!」

 

細身の外見とは裏腹に、驚くほど重いミュスナの太刀。

 

リコは、そのまま、ミュスナの背中に、おぶさられてしまう。

 

「ったく……」

 

ミュスナは、嘆息するが、大人しくおぶられてやる。

 

「姉さん、やさしー♪」

 

その様子をみて、ユイナは、満足そうだ。

 

「もーすぐ、夕暮れだなー」

「ですね、他の方々は?」

「泊まり込みらしいな、今晩は、ゆっくりできそうだ」

 

まだまだ多い、リョンファミリー。

その面々の紹介は、また、後ほど。

 

「姉さんったら、すごいんですよ!

一撃でモンスターの首をバッサリサックリ!」

「マジか、化け物かよ〜」

「言わんでいい、言わんで」

「Zzz……」

 

とりあえずは、この4人、お見知り置きを。

 




キャラクター多くて大変……

小出しに紹介していきますね……

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