───アタシの名前はウルスラ。心に傷を負ったウミビト。モテカワスリムで恋愛体質の愛されマーメイド♪
アタシがつるんでる友達は援助交際をやってるリンダ、学校にナイショで
キャバクラで働いてるネレイナ。訳あって不良グループの一員になってるヴィーナ。
友達がいてもやっぱり学校はタイクツ。今日もリンダとちょっとしたことで口喧嘩になった。
女のコ同士だとこんなこともあるからストレスが溜まるよね☆そんな時アタシは一人で海の国を泳ぐことにしている。
がんばった自分へのご褒美ってやつ?自分らしさの演出とも言うかな!
「あームカツク」・・。そんなことをつぶやきながらしつこいキャッチを軽くあしらう。
「カノジョー、ちょっと話聞いてくれない?」どいつもこいつも同じようなセリフしか言わない。
キャッチの男はカッコイイけどなんか薄っぺらくてキライだ。もっと等身大のアタシを見て欲しい。
「すいません・・。」・・・またか、とセレブなアタシは思った。シカトするつもりだったけど、
チラっとキャッチの男の顔を見た。
「・・!!」
・・・チガウ・・・今までの男とはなにかが決定的に違う。スピリチュアルな感覚がアタシのカラダを
駆け巡った・・。「・・(カッコイイ・・!!・・これって運命・・?)」
男は釣り人だった。連れていかれてレイプされた。「キャーやめて!」まな板に乗せられた。
「ガッシ!ボカッ!」アタシは死んだ。スイーツ(笑)
んぬぬぬぐぐぐぐ・・・・。
「大丈~夫?ニシモトさん」
「ファッ!?あ・・あぁ、なんだ夢か」
「大分うなされていたみたいだけど大丈夫?」
「あぁ、いや、変な夢を見ていただけだよ、大丈夫大丈夫」
「そう?それなら良いけど・・・」
「ウルスラちゃん、日本の街を見物するのは構わないけど、変な人についていっちゃ駄目だよ?」
「うん、平気だよ、お父さまも一緒にいるもん。」
「あぁ、ポールさんね、あれだけガタイの良い人が居れば、変な人も寄り付かないでしょう。(筋肉質な男人魚と言うのも視覚的にインパクトあるしね」
「お父さまは、海の国でも一番の槍使いなんだよ!変な人も一発だよ!」
「うん、まぁ、変な人は変な言葉も教えてくるから、彼らの言う言葉はあんまりマネしちゃいけないよ。(確かこの子10歳だっけ?早めに釘をさすに越したことは無いけど」
「お姉さまにも言っておかないと、私よりもああ見えて好奇心旺盛だから」
「プリシラさんですか?彼女は大人だから大丈夫でしょう」
「うん、15歳になったばかりだからね!」
「じゅ・・・15歳!?海の国では成人は15歳なの?」
「お父さまも15歳の時にお母さまと結婚して17歳でお姉さまが生まれているからリクビトよりも少し早いと思うの」
「な・・・なるほど・・・道理でポールさん若い訳だ・・・。(いかん、プリシラさん、世代的にど真ん中だ・・・変な日本文化には触れないよう言っておかなければ」
「それじゃぁ、迎えが来ている筈だから、もう帰るね、ばいばい」
「じゃ・・・じゃぁね~~・・・。」
「はぁ・・・・どうしたものか・・・・。」