バカと軍師と召喚獣   作:QUEEN

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大変長らくお待たせいたしました。今回が最終回です。


三年との決戦

優side

 

 「カギを握るメンバーの配置はこんなもんだろうな。」

Aクラスでメンバーの部隊分けを考え終わって俺はそう呟いた。

 「道明寺君、僕にも見せてもらってもいいかな?」

 「ああ、構わん。」

 「吉井君と清水さんは僕の部隊か。」

 「吉井は今回の戦争で一番重要な駒だ。絶対に戦死はさせないでくれよ。」

 「僕にとって吉井君を入れてくれるのはいいんだけどどうして僕の部隊なんだい?」

 「姫路の部隊にするのも考えたんだが姫路と吉井だとお互いいいところを見せ合おうとして前に出すぎて暴走する可能性があると見たこと、清水も島田の部隊に入れることを考えたが同じ理由で却下した。そこで久保の士気上げ清水との肝試し大会での一件を聞いて好都合と思ったからお前の部隊にした。」

 「わかったよ。僕はこれでもっと頑張れる気がする。吉井君のことは僕が絶対に守る。」

 

 優sideout

 

 明久side

 

 「うっ。何か妙な悪寒が。誰か噂しているのかな?」

 

 明久sideout

 

 翌日

 

 各陣営にて

 

 松永陣営

 「俺らのところひょっとして激戦区になる?」

 「不安か?」

 「松永君。あれはやっぱりAとBの混合部隊だよ。部活の先輩で何人か見たことのある顔ぶれいるし。」

 「はっはっは道明寺はこれを見越したのか。いや、そんなことはないな。偶然の産物だろう。だが相手もかわいそうに。俺に当たるとか運がなさすぎる。」

 

 水野陣営

 「みんな、相手の力はわからないけど全力を尽くすわよ。」

 「おー!」

 

 佐藤陣営

 「皆さん危なくなったら一声かけて回復試験に向かってくださいね。」

 「了解!」

 

 花園陣営

 「あなたが島田さんね。ドイツの帰国子女なんだっけ?」

 「ええ、そうよ。花園さんは?」

 「イギリス。でもなんでだろう。島田さん貴女私と似たにおいがする。貴女も叶わない恋をしているの?」

 「失礼ね!アキはまだ誰とも付き合っていないんだから可能性はゼロじゃないわよ。可能性は限りなく低いけどね。」

 「ならこの戦いで手柄を立てて相手を振り向かせないとね。優君私頑張るから!」

 

 木下陣営

 「木下さん付き合ってください!」

 「告白している奴がいるぞ!サーチアンドデス!」

 「ごめんなさい。アタシには優君がいるから。はあもう嫌だこの部隊…。告白もう三回目だし。」

 

 久保陣営

 「豚野郎よりは手柄立てさせてもらいますから、お姉さまは美春の良さにこの戦争で気付くはずです!」

 「吉井君、君は僕が守るよ。そう道明寺君から指示をもらっているからね。道明寺君曰く君が今回の戦いのカギを握っているらしいから。」

 「久保君近い近い。」

 

 工藤陣営

 「康太君どうする?ボク達今回は遊撃部隊だって。背後から奇襲かけちゃう?」

 「…戦死寸前の奴らを無事に送り届ける。そっちのほうが重要だ。」

 

 姫路陣営

 「姫路さん結婚しましょう。」

 「バカ言え。俺が結婚するんだ。」

 「あ、あの落ち着いてください。私には好きな人がいるんですから。」

 

 道明寺陣営

 「ここは存在がばれたら集中砲火にさらされるだろう、各自気を引き締めるように以上。」

 

 優side

 

 「両学年準備はいいさね?」

 「「はい(問題ありません)。」」

 「なら開戦!」

 

 こうして戦争は開戦した。状況は各学年PCで状況をみられることになっている。

 代表の防衛部隊の俺らは入口に二人残して代表たちの教室の中にいた。敵襲が来たらノックを四回するように指示はしている。因みに伝令は二回ノックする仕組みだ。

 

 コンコン

 「伝令か。どうした?」

 「松永隊が危ない、救援を!」

 「その必要はない。松永に腕輪を使うように指示をしろ。残った部隊は隣接する水野隊に合流するようにとな。」

 「わかった。」

 思いのほか早かったな。

 「道明寺、松永の腕輪って何だ?」

 「見ていればわかる。」

 

 優sideout

 

 秀久side

 

俺の部隊はほぼ全滅か。道明寺ならおそらくここで腕輪の指示だろう。もう少し持ちこたえないとな。

「松永、道明寺から腕輪を使えとそして残りは水野隊に合流せよと。」

「そうか。先輩方!先輩方はよく戦った、だがここであんたらは俺と道連れだ。腕輪発動!大爆発!」

 

 ズドーン

 

 すさまじい爆発音とともに俺の召喚獣及び三年生の召喚獣は跡形もなく吹き飛んでいた。

 

古典 二年Aクラス 松永秀久 DEAD

VS

三年Aクラス Bクラス混合部隊 Cクラス代表 DEAD

 

 「三年Cクラスは代表が打ち取られたから全員補修室行きさね。」

 「ざまあねえな。先輩方。道明寺、後は頼んだぜ。」

 

秀久sideout

 

優side

 

 「見たところCとEは全滅寸前か。女狐、中林戦場へ向かえ。」

 「いちいち女狐って言わないで!わかったわよ行けばいいんでしょ行けば。」

 その数分後CとEの全滅が知らされた。

 

 優sideout

 優子side

 

 「みんなアタシが腕輪を仕掛けるから時間を稼いで点数少ない敵を戦死させていって。腕輪発動!毒霧!」

 「さすが木下さんだ、ここでいい所見せるぞ!」

 「ヒャッハー!手柄は俺のものだー!」

 「手柄を立てるのはいいけど前に出すぎないでよね。」

 

 優子sideout

 

 優side

 

 「見たところ佐藤隊は互角、久保隊は優勢、姫路隊は水野隊の救援に向かった、そしてその部隊は互角、工藤隊は回復試験に向かう生徒の護衛って所か、優子、咲良はもう少しで敵を全滅って感じだな。」

 コンコンコンコン

 「敵襲か!全軍出るぞ!」

 「ここが代表たちのいるところか。ここは通させてもらうぜ!」

 「俺の部隊を通り抜ける?できるものなら見てみたいものですなー。」

 「この野郎!言わせておけば!サモン!」

 「いいか。俺が腕輪を使ってからお前らは召喚してくれ、サモン!」

 

日本史 二年Aクラス 道明寺優 942

          VS

    三年Bクラス Dクラス混合部隊×30 Bクラス平均240 Dクラス平均140

 

 「腕輪発動!大放電!」

 

日本史 二年Aクラス 道明寺優 842

          VS

    三年Bクラス Dクラス混合部隊×30 Bクラス平均140 Dクラス平均40

 

 「今だ!全軍かかれー!」

 「おう!」

 

 本陣奇襲を企てていたこの部隊は瞬く間に制圧完了した。

 「ダメージ負ったのはいるか?いないよな?」

 「全員無事だ。」

 「よし!さっきの配置に戻るぞ。そろそろ敵本陣に乗り込む、姫路、久保、吉井を呼んでくれ。そこの残りの部隊は佐藤と花園の部隊に合流せよと伝えろ。」

 「了解。」

 

 数分後 姫路、久保、吉井が到着した。

 「これより高城に奇襲をかける。高城は今三年Bクラスにいる。周りの兵もいないな。行くぞ。」

 

 三年Bクラス

 

 「案の定釣られてきてくれましたか。道明寺君。」

 「しまった。罠か!」

 「今です!」

 

 ザッ

 

 「退路は断たれたか。俺もここまでかね。」

 「いいえ。ここは私が皆さんの背中を守ります。久保君、明久君、道明寺君行ってください。」

 「でも…。」

 「吉井いったん退くぞ。姫路の犠牲を無駄にするな!」

 「姫路さん、君の仇は僕が絶対に取るから!」

 優sideout

 

 瑞希side

 

 「いいのですか?姫路瑞希嬢。」

 「ここで追撃は食い止めます!サモン!」

 

数学  二年Fクラス 姫路瑞希 521

          VS

    三年Aクラス 高城雅春 541 Aクラスモブ×10 平均321

 

 ここは廊下嫌でも狭い戦場になるギリギリまで引き付けて熱線でカタをつけましょう。

 全員こっちに突撃してきてきた。ギリギリまで私は引き付けました。今です!

 

 「腕輪発動!熱線!」

 「何っ!」

 

数学 二年Fクラス 姫路瑞希 471

          VS

    三年Aクラス 高城雅春 541 Aクラスモブ×10 DEAD

 

 「隙あり!」

 「えっ?」

 

数学 二年Fクラス 姫路瑞希 DEAD

          VS

   三年Aクラス 高城雅春 541

 

 「その腕輪は放っている間動けないのを利用させていただきましたよ姫路瑞希嬢。」

 「でも護衛の部隊は全滅させていただきました。ここから単身で攻め込むほど愚かではないでしょうから先輩もこれ以上の追撃はできませんね。」

 

 瑞希sideout

 

 優side

 

 「今日はこれで終わりさね。明日同じ場所から再開さね。」

 俺が本陣で次の手を考えているときにその放送が流れた。

 

 今の状況はこっちはAクラス5割 Bクラス2割 Dクラス1割 Fクラス4割って所か。相手はA Bが5割って所かね。

 

 優sideout

 

 翌日

 

 優side

 

 開始2時間で相手の主力部隊は全滅か。こっちもDクラスを失ったがまあいい。

 「霧島8将と島田、吉井を戻してくれ。」

 

 「まずは全員主力部隊の掃討お疲れ様。これより2度目の突撃を行う。行くのは俺、咲良、優子、島田、久保、佐藤、吉井だ。水野はここの護衛、工藤は残存している伏兵がいないか確認を残っているメンバーで分散してやってくれ。」

 

 「ところで今高城先輩はどこにいるんだい?」

 「旧校舎屋上だ。」

 

 

 「待ち伏せとは重要な任務を任せてもらえたものですなーいつぞやの負け犬が。」

 「道明寺(優君) ここはウチ(私)が相手する。」

 「わかった。頼んだぞ。」

 「お前ら帰国子女だろ?英語がFクラスのお前にできたのか?」

 「確かに英語は苦手ですがドイツ語ならできますから。」

 「「「「サモン」」」」

 

外国語 二年Aクラス 花園咲良 845 三年Fクラス 島田美波 659

                    VS

    三年Aクラス 常村勇作 359 夏川俊平 332

 

 「「愛する人のためにここは突破させてもらいます。」」

 

 「残りはここに全員って所か。俺が行こう。サモン!」

 

日本史 二年Aクラス 道明寺優 842

          VS

    三年Aクラスモブ×22 平均394

 

 「全員吹き飛びな!大放電!」

 

日本史 二年Aクラス 道明寺優 642

          VS

    三年Aクラスモブ×22 平均194

 

 その後俺の召喚獣の妖刀で次々切り裂き全滅させた。

 

 「佐藤、久保、ここの護衛は任せた。吉井この先の高城はお前に任せる。俺は回復試験に向かう、優子俺の護衛を頼めるか?」

 「もちろん!」

 

 俺と優子が回復試験を受けるまでの途中に姫路に告白を校内放送でしていた。咲良と島田は常夏コンビを戦死させて待機していたので代表の護衛に回した。回復試験を受けている最中に俺たちの勝利が決まった。

 

 優sideout

 

 瑞希side

 

 戦争が終わってすぐ私は屋上に向かった。それはもちろん明久君に返事をするためだった。目的の屋上についたとき私は

 「私も好きです。付き合ってください。」

 そう叫んだ。そして明久君の胸に飛び込んだ。

 

 瑞希sideout

 

 

 優side

 

 翌日校内のいたるところに張り紙が貼ってあった。

 

 

 「校内新校則 当校在学中の間恋愛を全面禁止とする 文月学園学園長藤堂カオル」

 

 「おっはよー優子!優君!」

 「ずいぶんご機嫌ね咲良。」

 「それはそうだよ。恋愛禁止だから優君と優子の交際を強制的に破棄できるんだから。これで私にもチャンスが回ってきたって考えると喜ぶだけだよ。」

 「正論過ぎて返す言葉がない…。」

 「卒業の時が勝負だよ優子!」

 「もちろん、学園長の権力から解放されたときそこでケリをつけさせてもらうわ。」

 

 その日の放課後昨日の戦争の論功行賞を行った。

 結果 三年Aクラスの設備をFクラスが、三年Bクラスの設備をDクラスが、三年Cクラスの設備をCクラスが使うということになった。このようにしたのは戦争での手柄を立てた順によって決めた。

 

 優sideout

 

 

END




今回でこちらの小説は完結です。ここまで閲覧してくださった皆さんありがとうございました。

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