MUV-LUVALTERNATIVETOTALECLIPSE外伝
もう1つの不死鳥
番外編
ユーコン基地テロリスト事件の一幕
………ドーーン!!…ドドドドド………
数時間前までは平和そのものだったリルフォートの街並みが、突撃級や戦車級を中心としたBETA群に破壊されていく光景を見ながら、命辛々逃げて来た民間人を護衛し如何にか基地の敷地内まで撤退して来た。
「さっきのtype94の兄ちゃん達大丈夫かな?」
「殿は引き受けた……とは言っていたがあの数には………」
護衛して来た民間の人達が私達を逃がすために囮として残った仲間を心配する声が聞こえ、去り際に仲間に言われた言葉を思い出す。
「ユーディ!カルラ!2人の装備は万全な状態じゃ無い!基地に行って対多数用装備に換装してくるんだ。………なぁに、こんなのルシファーの時に比べれば全然マシさ……さぁ早く!!」
そう言いながら迫り来る師団規模のBETAに向かって跳躍ユニットを吹かして自機を含めてもたった5機の戦術機で突撃して行った仲間の姿が思い出される。
「まだ終わらないナ!モタモタしてると奴らが来ちゃうヨ!!」
横のハンガーでカルラがストライクイーグルカスタム2号機の重砲撃装備換装を急ぐ様に煽る。
その声が聴こえてハッ、とした私は自機の換装作業の進行具合を確認する。
「カイ君!進行状況は?!」
1号機の専任整備士をしている元戦術機乗りの恋人に換装作業の進行具合を聞くと、
「もうちょっと………オッケー!!イケるよ!ユーディ!」
「了解です!…………退避確認!カルラ!先に行くよ!!」
その言葉を聞いた私はカイ君達をはじめとした整備の人が退避したのを確認すると基地外縁部の防衛ラインを構築している地点まで急いだ。
基地外縁部仮砲撃陣地
私はストライクイーグルカスタム1号機の両肩に種類の異なるミサイルを搭載した状態で出撃して陣地に到着するやいなや、臨時の指揮官をしている少佐に
呼び出されて面会していた。
「済まないね、時間も無いし手短に言おう。先程殆どのBETAが転進したが一部……とは言ってもまだ大隊規模のBETA群がこちらに向かっているとの情報が入った。後1時間もしないうちにここに到着するだろう。」
面会した少佐は酷く疲れた顔で私に絶望的な状況を伝えてくる。
そこで私は敢えて、
「こちらの戦力はどれ位でしょうか?」
と、少佐に尋ねると
「威力試験で使う予定だった大型ミサイルが6発と戦車が5台に装甲車が1台…後は君の戦術機が1機…おっと、今君の同僚が到着した様なので2機だな……」
と、教えてくれた。
「?!基地の守備隊の戦術機はどうしたんですか?結構数が有りましたよね?」
と不思議に思って聞くと、
「君達は極秘演習中で知らなかったんだったね……実はテロがあってね…戦術機が奪われたのは勿論衛士もほぼ皆殺しにされてしまってどうにもできないそうだ……XFJ計画の機体は先程こちらの援護をしてくれたが行ってしまったしな……」
と、話していると伝令役の伍長が駆け込んで来て
「敵接近!接触まで残り3000!!」
私はそれを聞くと同時に愛機まで走った。
「ユーディ?他の戦術機や戦車はどうしたんだナ?コレじゃ全然足りないナ?」
相棒のカルラが当然の疑問をぶつけて来たので、先程少佐から聞いた状況を伝えると、
「………………エ?」
珍しく絶句していた。
周りが慌ただしくなって来た、そろそろかと気合を入れ直していると懐かしい声が聴こえて来た。
「…………い!お前ら!後少しだ!友軍が見えて来たぞ!!………ん?…あれはユーディとカルラか!よーしお前ら!補給急げ、オレ達は彼奴らの討ち漏らしを叩くだけの簡単なお仕事になったぞ!!」
「「ナルミ(さん)!!」」
私とカルラは殿として残った仲間の機体を確認すると同時に名前を呼んだ。
「おう、何とか生きてるぜ?一応全機無事だ、補給済み次第お前らの取り零し排除で大丈夫だよな?」
何処から調達したか分からないが血塗れのBWS-7を構えて私のストライクイーグルカスタムの横に立った不知火から聞こえた声に
「勿論!!」「お任せナ!!」
と言うと、両ストライクイーグルカスタムや戦車は武装を起動させて数のだいぶ減ったBETA共に向けて砲撃を開始した。
この陣地での戦闘による死者は奇跡的に0だったと言う。
私が書いているMUV-LUVALTERNATIVETOTALECLIPSE外伝シリーズのユーコン基地であった一コマ
某サイトで連載していた物のリメイク版の更に短編というよく分からない立ち位置の話