「咲夜朝だぞ起きろぉ!!」
早朝の初めは従姉の百代の叫び声で目を覚ます。
「……おはよ………お姉ちゃ…ん……むにゃむにゃ…わぷっ!?」
「あぁ寝ぼけ顔の咲夜可愛い~!! お姉ちゃんが目覚めのキスしてやるぞ。む~…」
頬を頬ずりされてオレのファーストキスを奪おうとする従姉。しかしオレには能力がある。
「……時よ止まれ」
するとキスを使用とする百代の動きが完全に止まる。咲夜は百代から抜け出し女の子用の服じゃなく、男の子が着る半袖と短パンに着替えて洗面台に行き済ませておじいちゃんや師範代と修行僧達が居る居間に移動しておじいちゃんの隣に座る。
「……そして時は動き出す」
止まっていた時間は再び動き出す。
「おじいちゃんおはよう」
「うひょっ!? な、なんじゃ咲夜ちゃんかい…脅かすでない」
鉄心はビクッとして咲夜に注意するが他の師範代と修行僧達も驚いてた。
「ごめんねおじいちゃん。でもねまた百代お姉ちゃんにキスをされそうになったから能力使っちゃったの…」
「そうか…懲りないのぉ百代は…」
鉄心は大きくため息吐いて咲夜の頭を撫でる。咲夜は気持ちいいのか目を閉じて、じっと頭を撫でて貰う。
どたどたどたどたどた…バタン。
「咲夜ぁぁぁぁぁーーーーー!!!! また能力使って逃げたなぁぁぁ!!!」
「ひぃ!? も、百代お姉ちゃん…」
目の前には獲物を取り逃がすかと言わんばかりのプレッシャー放つ。咲夜は鉄心の後ろに隠れて百代を見て怯える。
「これ百、咲夜ちゃんが怯えてるじゃろうが!!」
「ジジイは黙ってろ。今咲夜と話してんだ!!」
「百代、なんじゃいその言い方わ…少しお仕置きが必要じゃな」
鉄心の気が膨れ上がり、一瞬で百代の襟首を掴み練習場に引きずって行った。
「さぁ皆朝食を食べようネ」
一番に声を掛けたのは師範代の一人ルー・イー。
「だな、百代と爺は何時もの事だしな」
もう一人は同じ師範代の釈迦堂刑部。
「百代お姉ちゃん少しはしおらしく出来ないかな?」
『無理
「うわ…即答」
「じゃあ逆に聞くぞ咲夜、しおらしくなった百代を想像出来るのか?」
「うーん……想像出来ないや」
「だろ?」
悩んだ末に答えたら釈迦堂はクックックって笑い飯を食う。
「だったら釈迦堂師範代が悪人面じゃなくすっごい優しい顔の釈迦堂師範代、想像出来ないかも…」
「んぐぅ!?」
咲夜の言葉により喉を詰まらせた釈迦堂は胸を叩いたりする。
「はい、お茶」
「んぐ…んぐ…プハァー……あぁー死ぬかと思ったぜ」
「で、どう思うルー師範代?」
今度はルー師範代に聞いた。
「優しい顔の釈迦堂ネ…ぷくく」
何を想像したのか笑うの我慢する。
「おいルー、テメェ何考えた?」
釈迦堂は睨むがルーは全然気にしてない。ルーはふと思い出したのか咲夜に声を掛ける。
「そう言えば咲夜、今日は何するんだイ?」
「うーん今日はね。川神市内で探検する予定!」
「一人でかイ?」
「うん。百代お姉ちゃんと居ると抱き着いて離れてくれないんだもん。 今日は一人で探検する」
答えながらご飯を食べてる中、鉄心と百代の叫び声を聞いていた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「おじいちゃんと百代お姉ちゃんがまだ戦ってる間早く探検しに行こっと…行ってきまぁーーす!」
元気良く川神院の門を出て行くと遠くから「咲夜ぁぁぁーーー! お姉ちゃんを置いて行くのかぁぁぁぁーーーーーーー!!」って聞こえるが無視を実行するが後々酷い目に合うのは確実である。
「今日は何処に探検しようかなー? 百代お姉ちゃんに見つからない場所に行こうっと親不孝通り以外」
とてててっと人が来ない場所に自由気ままに歩いてると廃墟ビルが見える付近で人の目線に気が付く。
(さっきから誰かに見られてる。気の察知してみよう…あの茂みから一つと廃墟ビルから五つ感じる。確認するか時よ止まれ)
再び時止めを使い茂みに入るとそこに居たのは白い髪に赤い目そして真っ白肌色したアルビノ少女がいた。
「ボクを見てたのこの子か、接触してみるかな? そして時は動き出す」
「あれ!? あの子がいn「ボクに何か用?」ひゃあぁっ!!?」
アルビノ少女の耳元に声を掛けると盛大に驚いている。
「ぷっ、あっはっはっはっはっは!! その驚いた顔凄く面白いよ君」
「あうあう…マ、マシュマロた、たべる?」
顔を真っ赤にしてアルビノ少女が持っていたマシュマロを勧める。
「くれるの?」
こくんと頷く。咲夜はアルビノ少女の目を見ると怯えと不安な目をしているのを感じた。
「物で釣ろうとしても友達出来ないよ」
「っ!?」
下を俯いて泣くのを我慢している。そのまま話を続ける。
「友達になる前には名前教えてよ。ボクの名前は十六夜咲夜、咲夜って呼んで君の名前なんて言うの?」
優しく話しかけると泣きそうな顔だったのか一瞬にして満面な笑顔になる。
「ぼ、僕のなまえは小雪だよ!」
「小雪ちゃんって名前か凄くピッタリな良い名前だね」
「ほんと?」
「勿論小雪ちゃんの肌、真っ白で雪みたいで名は体に表すんだよ」
そっと小雪の手を触れると一瞬ビクッと震えるが直ぐに震えが止まる。咲夜は小雪の体の異常を感知した。
「(小雪の体中に打撲に痣がある。学校で虐めかそれとも親に…)ねぇ小雪ちゃん。ここに座ってボクに背中を向けて」
「?」
訳が分からない顔した小雪は何の躊躇いもなく、素直に咲夜に背中を向ける。
「ねぇ咲夜ちゃん何するの?」
質問する小雪の言葉を無視する咲夜は両手を小雪の背中に向ける。咲夜の両手から翠色の光が現れると小雪の背中に優しく触れる。
「んっ、なにこれあったかくてきもちいいよぉ…「小雪ちゃん」なぁに咲夜ちゃん?」
「今まで良く我慢してたんだね。こんなになるまで誰にも言わずに苦しかったよね?」
「!?…うん…うん」
その後からぼろぼろと涙を流し、今まで溜めてきた物を洗い流すように泣き続ける小雪を優しく頭を撫でる咲夜だった。
「もう落ち着いた小雪ちゃん?」
「…う、うん」
また顔を真っ赤にした状態で頷く。
「ふふ、それじゃ小雪ちゃんと一緒に探検だ」
「探検?」
「そうだよ。ボクは川神市内を探検の途中なんだ。こっちに行こう小雪ちゃん!!」
笑顔で小雪の手を引っ張って廃墟ビルに向かうのだった。