【原作沿い】次元跳躍者の往く、異世界放浪奇譚 作:冷やかし中華
まぁ、そんなこともある。そんなわけで、一覧と検索から削除しました。
そして本文中の罫線が上手く引けない。トーナメント表を文章で上手く表すのは諦めるべきなんだろうか、、、
第287期 ハンター試験の第5試験(最終)の幕が開く。
試験の形式と組合せの内容、そして先の面接の事を思い出して「悪辣だなぁ……」と零した。
最終試験の組合せ表
405 ━┓
┣┓
294 ━┛┣┓
053 ━━┛┣┓
099 ━━━┛┣┓
301 ━━━━┛┃
044 ━┓ ┃
┣┓ ┣
404 ━┛┣━┓┃
191 ━━┛ ┃┃
045 ━┓ ┣┛
┣┓ ┃
100 ━┛┣━┛
403 ━━┛
俺の初戦は受験者番号「045」ということで、マチが相手ということになるのだが、うん、これは酷い。というか、よく俺に4回もチャンスを与えようと思ったな……審査委員会の眼は節穴か?
むしろ俺なんかよりも有望な若い芽(レオリオ)を大事にするべきだろうが、先のネテロの説明だと、そういう訳にも行かないのだろうか。だが、そうなると解せないのは、その裏にいるギタラクル(301)ことイルミである。何故か組合せ上、一番合格するチャンスの少ない内容になっているのだ。さすがに素行や素性を加味したとしても、ヒソカにも4回チャンスがあることを考えれば、この組合せは明らかにおかしい。何が狙いだ? と審査委員会の意図を勘ぐってしまったところに声が掛けられ、俺は思考を中断した。
「なんで八尋が俺よりも上なんだよ!(あとゴンも)」
「なんでって聞かれてもなぁ…… 普段の素行?」
「
「うん。キルアのそれはとても正鵠を射た発言で、言われるまでもなく俺自身もその通りだと思う訳だが…… 残念ながら、これが審査委員会の決定なんだし、文句を言わずに励め。合格したらカナタがご褒美くれるってよ」
そういうと険しかった表情が僅かに緩んだのを俺は見逃さなかった。見逃さなかったが、ここで何かを言うのもアレだし、何より変装したイルミの視線が痛い。大方、余計なことを言うな、と言ったところであろうが…… そこまで考えて1つの結論を導き出し俺は1人納得した。
ネテロが、どこまで読んで、この悪辣極まりない組合せを思い至ったのか俺には分からない。分からないが、そういった目には映らない様々な思惑や登場人物(この場合は受験生か)の背景事情に目を通し、ダメ押しとばかりに面接をした結果が、この組合せなのかと俺は1人納得した。
つまり、この試験に於いて最も試されている者が誰かといえば、それはキルアなんだろうということに思い至り、このハンター試験中の僅かな時の中で、そこまで見抜いた観察眼の凄まじさに改めて舌を巻いた。
『キルア、落ちるだろ。これ……』
『はい…… おそらく。どういう過程を踏むかまでは私に読むことは出来ませんが、キルア君の
『ふふ、なるほど。そういうことか。そう考えると、この組合せに込められた悪辣さも、また違って見えてくるものよな』
そういって嗤う姫さんに対して珍しくカナタがムッとした表情を浮かべるものの、ボソリと『ごはん……』と言った瞬間に形振り構わず謝り始めた姫さんが居たのが非常に面白かった。ヒエラルキーの序列が変わった瞬間とでもいうのだろうか、やはり胃袋を掴むのが相手を上手くコントロールするコツか何かなんだろうなと俺は、その様子を見て1人思うのだった。
閑話休題
結局、1回戦 第1試合の結果はイルミほどではないにせよ「それで変装のつもりか?」と問いたくなる恰好をした、まるでダメな親父で、意外と過保護(陰から見守るだけ、という意味だが)なジン=フリークスの息子であるゴンが勝利者となり、ハンター試験合格の第一号となった。ただ最後にハンゾーに対して行った「
そんなことならハンゾーも「じゃあ、じゃんけんでもするか」くらいの切り返しが出来れば見事だったのにな。ただ、それよりも先に理不尽に対して言葉よりも先に出た拳によって綺麗な放物線を描いたゴンをキャッチして床に降ろす。腕は折れているが、この程度なら治癒魔術的なものを掛けるまでもなく、この子なら1週間ほどで完治させるのではないだろうか…… という程に綺麗に折られていた。
「それで、ハンゾーは負け上がりで良いのか?」
「あぁ、構わねえよ。けど審査委員会に確認しておきてーことがあるんだが……」
そういってゴンが目覚めた後の対応について簡単に説明を受け、どうあっても合格者の取り下げが行われない事やライセンスが失効することが無いということが、この場に於いて確認された。
その後、ゴンが医務室に運ばれたのを見届けて試験の再開と相成った。
続く、1回戦 第2試合は、クラピカと名乗る青年とヒソカ。立会人を務めるのがクロロって妙な因果だなと俺は何とも言えない表情を浮かべていた。というか、第1試合の立会人を務めたのがシャルナークで、この最終試験場に集った他のメンバーも(人間基準では)そうそうたる実力の持ち主たちであったことに内心で天を仰いだ。お前たちは暇なのか、と。
気づいただけでも…… ネテロを筆頭に、クロロ、シャルナーク、パクノダ、ソウイチ、ミズエ、ジン(変装中)、パリストン、チードル、ボトバイ…… 試験管を務めたサトツ、メンチ、ブハラ、パイナッポー(ん? 違う?)…… 他にも何人かいる黒服勢。
うん、お前たち。どう考えてもバカだろ……
ジンが隠れて紛れているのは、まぁ、分かる。理由は先に挙げたとおりだ。ジンは、マダオなのに意外と過保護だからな。見守るだけで基本的に何もしないけど。ただ、それ以外のメンツが、此処にいるというのは、どうしたことだろうかと首を傾けざる得ない。特に、ジンとは割と犬猿の仲とも言えるパリスまで、ここに来るなんて予想外だし、十二支んとは一体……。なんて思っていたら俺の視線に気づいたのか、なんか全力で手を振られた。とりあえず無視しよう、後で20倍くらいで返されそうな気がするが、とりあえず無視だ、無視。子どもか!
それとクロロとシャル、それにパクだよ。マチと1次試験で再開してから妙な予感はしていたんだよな。なんで、お前ら此処にいるの? 普段何やってるの? 暇なの? 死ぬの?
そんな疑問は尽きなかったが、これも無視しよう。立会人業務を終えたシャルナークの指先から何か出ている気がしないでもないが、そんなものは見えなかった。うん、俺の眼は正常だ。決して―――
<逃がさないからね>
―――なんて文字は見えなかった。
うん。今日も快晴だ……… 逃がさないって、なんで!?
俺、何かしたかなぁ?
胸に手を当てて考えても心当たりしかない辺り、うん俺は幸せ者である。悔しかったら早く俺を殺せるように強くなってもらいたいものだ。
などと意味不明な供述を思い浮かべている内に、気づいたら1回戦 第2試合が終わっていた。勝者はクラピカ。実力的には先のゴンとハンゾー以上に開きのある組合せだったわけだが、何が起こったのだろうか?
完全に呆けていたので、よく分からなかったが、たぶんヒソカも遊びたい気分なんだろう。ネテロとキャラが被り過ぎて死亡フラグすら漂わせているホドロ某には先に合掌しておく。
というわけで、1回戦 第3試合。俺の対戦相手は「マチ」だ。立会人を務めるのが「パクノダ」というところに、ここにも奇妙な縁を感じるわけだが、そんなものは丸っと無視するべきだろう。というか、誰が、何時、何処の立会人を務めるのか決まっているのだろうか? くじ引き? まぁ、どうでも良いが。
そして俺は試合開始の合図と同時に負け上がりする気満々だったのだが、それを制したのはマチ自身だったことに目を見開き、間の抜けた声で反応することしかできなかった。
「少しくらい付き合いなよ」
「へ?」
俺の少しだけ気の抜けた声にマチが額に青筋を浮かべるものの、その後すぐに「こういう状況でもなければ手合せくらいしてくれないんだろ?」とそっぽ向かれてしまっては断るわけにも行かなかった。それを会場の端で佇み平静を装っているヤツに目を向けると、見事に表情筋がヒクついてるのが見えた。クロロ、お前、後で覚えておけよ!
そう睨みを利かせつつマチに対して応える。
「わかった。じゃあ、10秒だけね?」
それが俺のマチに対して向けた言葉だった。おそらく、この言葉の意味を理解したのは、この場ではソウイチとミズエだけだろう。此処に行うは後戻りの出来ない死闘、強さの証を奪い合う究極の儀式を示す言葉だったからだ。
――號奪戦――
それが俺のマチに提案した試合形式だった。
ま、本気で命を奪い合うつもりもないので形式上のものでしかないが、それは意味の上手く伝わっていないマチも含めて簡易説明をして臨むとしよう。
いつも書いてるQAについては、その内、追記するかも?
気になったことがあればコメント(感想)なり、メッセージなりを頂ければ追記しますん。
よろしくお願いします~