【原作沿い】次元跳躍者の往く、異世界放浪奇譚 作:冷やかし中華
この時点でクラピカを悪く扱いつもりは微塵も無かったけど、何故か、こうなった。なのでクラピカが大好きだっていう方にとっては、割と不快に思われる内容になっているかも、、、
ちなみに、今後、展開が進むたびにクラピカの扱いが酷くなっていくことになるので、その点は、あらかじめご留意の上、当稚作について閲覧お願いいたします。
※作者がクラピカのことを嫌いなわけじゃありません
これが年内最後の更新、かな? ちょっと短めです。
外へ出ていた姫さんと合流し、姫さんがジャージの裾に付けた
それに俺も俺でジン=フリークスという
故に、あとはカナタに任せて傍観を決め込もうとしていたのだけれど………
『カナター そろそろ二次試験始まるみたいぞー。起きろ―』
そう言って意識の隅で慌てたり固まったりを繰り返していた、もう一人の
『あわわわ……… ごめんなさい。でも私、どうしたら良いかわからなくて。まだ気持ちの整理が………』
『好きにすればよいのではないか?
というかだな、この裡に於いては
『ちょ………』
カナタの抱く戸惑いに俺は答えを告げずに笑みを浮かべ、いつの間にか戻ってきていた姫さんは好きにしろとアドバイスする。しかし、その内容は凄く横暴なものではないかと思いはしたが、しかし、よくよく考えるまでもなく今更かと息を吐いた。まぁ、あくまで意識上の話であって現実では全ての決定は俺に委ねられているしね。姫さんも、そのところは判っているのか、すぐに『冗談だ』と笑って見せていた。
『それじゃ、外に出すから。自分の答えは自分で見つけてくること。それが条件だ。
試験が続けられるかどうかは、今後の展開次第だけど、それまでは満喫すればいいんじゃないか?』
『でも、3人なんて……… 保ちますか?』
『余裕でしょ。ただでさえガチガチに縛り上げて
そういうと先程の事を思い出したのか、気まずそうにあらぬ方向を向く姫さんの姿が見えて俺とカナタはクツリと笑みを零すのだった。
『はい。それじゃあ、ご主人。よろしくお願いします』
そう意思を固めたカナタの姿を見て、俺は1つ頷くのだった。
* * *
意識を現実へと戻し、辺りに他の気配がないことを確認する。
「姫さん、注意よろしく」
「うむ、心得た。人避けくらいなら、これで十分であろう」
姫さんが指を鳴らしたと同時に張り巡らした外と内で隔離された
手に握られるのは一振りの小刀、脇差にも似たナニカ。カタナでいうところの本差を担うのが姫さんならば、
「
弾ける世界、そしてカナタが初めて己の器を纏って現世に出た瞬間だった。
「よし。おはようカナタ、こうして逢うのは初めてだね?」
「はい。おはようございます、ご主…「もう『ご主人』じゃなくて、こうしている限りはきちんと八尋って呼んで? 俺もキミのことはカナタって呼ぶよ」……はい。八尋、よろしくお願いします」
そういってはにかむようにカナタは俺へ挨拶をし、次いで姫さんにも礼を尽くしていた。姫さんも姫さんで満更でも無さそうなのに、それでもこそばゆい様なそういう感じの表情を浮かべており、その様子が何だかとても新鮮で、それでいて可笑しかったので笑ってしまった。カナタ、これからもよろしくね?
「それじゃ、行こうか。そういえば昼食とか、どうするつもりなんだろうね?」
「そういえば、そうだな。このまま試験というものが続くとしても、どこかで調達せねばなるまいが……」
「料理が試験になるとか?」
「まっさか。それって、こんな場所に来るような奴らに何を期待してるのって話になると思うんだけど」
「言われてみれば、たしかにそうですね…… 獲物を見つけて捕えるところから始まるなら解るのですが、その先までとなると…… ちょっと嫌な予感がしますね」
そういってカナタは頬を掻いた。それにしても、何故、そんなに目深なフードを被っているのだろうか?
「は、恥ずかしいからです!」
なるほど。でも、これからキルアにも逢うのだし、大丈夫なの? と疑問に思っていると、俺の表情から何かを察したのか、プシューっと音を立てて表情を赤らめ、余計に目深にフードを被り直すカナタがそこにいた。これは試験以外でも何かが起こりそうだなっと俺はクツクツ笑うのだった。
「ご主…… 八尋こそ、いつまでもマチさんを放っておいていいのですか?」
「あ…… うーん。たぶん大丈夫だと思うけど?(もう俺の手は必要ないくらい大人びてもいたし、ね?)」
そう返すとカナタはあからさまに溜息を吐いたかと思うと「そういう意味ではないのですが……」と呟き、姫さんは姫さんで不機嫌なんだか、上機嫌なんだか良く分からない表情を浮かべていた。
「ま、八尋は朴念仁ゆえ、この反応は仕方なかろう。私としては、それで良いのだがな」
―?―
その姫さんの言葉に俺は小首を傾げ、またカナタの溜息だけが森に吸い込まれるように木霊するのだった。
* * *
そのまま3人で二次試験の会場まで移動すると、もの凄いBGMが流れてきた。
曰く――
ぐるるるる……
ガオオオオ……
ガグゲゴゴ……
ゲオオォォ……
ヴルルルル……
――とかである。
その音源となる建物の入口には『本日正午 二次試験スタート』と看板が掲げられていた。
それにしても、この猛獣の鳴き声もかくやと言わんばかりの音響であるが「どう考えても誰かの腹の鳴る音です。本当に、ありがとうございました」と俺は心の中で合掌し、隣に立つ姫さんは苛立ちで眉を顰め、カナタは少しだけ唖然としていた。
本当に、この響く音の音源が猛獣の鳴き声であれば、どれだけ良かったか。そう思わずにはいられなかった。なんたって響く音に「腹が減った~ 飯を寄こせ~」という呪詛染みた色合いを見てしまったのだから。
「あ、おーいキルア~」
「あ、八尋さん!?」
踵を返して建物から離れると視線の先に見知った銀髪の子どもが映ったので呼んでみると、呼ばれた本人よりも先に何故かゴンに挨拶された。それに対してキルアは未だ不機嫌そうだ。この年に似合わない仏頂面をした子供が、この後、どんな反応をするのか楽しみで仕方がないと口角が上がりそうになるのを必死で堪えつつ、俺はゴンに手を挙げて反応した。
「なんだ、結局、一次試験合格してたのかよ」
「そりゃあ、そうだろ。それにキルアが合格しているのに俺が不合格なんてしてたら後でカナタに何を言われるか分かったものじゃないしな。ところでキルアって彼女いるの?」
そう唐突に問い質すと何故か耳まで赤くして「うるせ~ いるわけねえだろバカ」と腹を殴られた。ほうほう初心い初心い。
「それじゃあさ、この娘とか、どう?」
そういって俺の後ろで隠れるようにしていたカナタを前に押し出すと「は? 誰だよ、コイツ? ふざけて…… ん?」と声を上げたところで俺はニタリと今度こそ口角を上げた。
「だってさ、カナタ。キルアってば酷いやつだね。あんなにカナタ、カナタって呼んで仲良くしていたっていうのに、ちょっと姿かたちが変わっただけで、これだよ」
「うぅ…… 酷いですキルアくん。私だって、それは初めてですし、そういう反応されても仕方がないかなって思っていましたけど、今のは幾らなんでも、あんまりです(ぐすん)」
「ちょっと待てーー!! 八尋、アンタ一体何してるんだ!!
え? ちょ?? は?? えっと?? カ、カナタ?」
「はい。カナタ、です。えっと、えっと…… その、初めまして?」
覚束ない口調と混乱のます空気に内心で爆笑しながら
「そういうことだ。だからキルア、キミにとっても、カナタにとっても互いに
「俺はゴン。ゴン=フリークス! よろしくね、カナタ!!」
そういうと誰よりも早く混乱から復帰したゴンがカナタの手を取って挨拶した。え、なにこの子、超手慣れてるんですけど!?
「あ、はい。こちらこそ、よろしくお願いします、ゴン」
カナタ、トモダチ2人目ゲットだぜ!
そのカナタ、キルア、ゴンに、ゴンの
「待て」
「ん?」
呼び止めた人物は、カナタたちと一緒にいたゴンの連れっぽい人物。モデルにもなれそうな金髪碧眼の中性美人がそこにいた。そして隣に立つ姫さんの表情が僅かに険を帯びる、この青年?は何か姫さんの癇に障ることでもやらかしたのだろうか?
「お前「八尋、俺を呼ぶときは、そう呼んでほしい」……わかった。八尋はキルアやカナタとは知り合いなのか?」
何か意図したものではないだろう。だが見た目から理知的で礼儀正しそうな振る舞いを要所にみせるクラピカ?と呼ばれていた人物にしては何ともちぐはぐな対応に見える呼称をすぐさま訂正させる。主に俺の為ではなく、クラピカの為に。ほら、また姫さんの機嫌が下降気味ですし、問題は起こらないに越したことはないのだ。普段であれば俺の胃に負担が掛かるくらいで問題はないけど、本当に今だけはタイミングが悪いのだ。冗談でも、何でもなく。
なんたって姫さんは、その相性通り、元『王族』。もう幾星霜も世界を渡り歩く中で多少は丸くなったとはいえ、それでも、有象無象の者たちが行う不躾な態度などを目の当たりにすると "うっかり" が起こりかねないのだ。あと何故か俺の呼称に関しては俺自身が気にしてはいないのに滅茶苦茶に激怒することがある。それはもう
「あ、うん。キルアの家族とはキルアが生まれる前からの付き合いだ。カナタは、そうだなぁ、妹みたいなものかな?」
「そうか。そちらの……「姫さんの事?」……あ、あぁ、そう。その隣にいる方の「貴様如き有象無象が私に気安く話しかけるな」……」
クラピカが言葉を紡ごうとして、先の事もあり、姫さんの呼称に対して迷いを見せつつも丁重に接しようとしていたのに、何故か姫さんキレた。なんで!?
そう思いはしたものの原因を確かめるよりも前に「気分が悪い」と言い残して姫さんは何処かへ行ってしまった。クラピカ、キミは一体、姫さんに何をしたんだい? たぶん何かあったとしたら俺と姫さんが判れている僅かな時間でのことだろうけど…… はて?
とりあえず、俺は姫さんが不用意に他の誰かを手に掛けていない事にだけ安堵の息を漏らし、また、このまま姫さんを1人放っておいて他の
* * *
「姫さんが、あんなに感情剥き出しに誰かを嫌うなんて、最近じゃ珍しいよね? 一体、どうしたのさ?」
「どうもしておらん」
そうですか…… とりあえず「気に入らない」という、ただそれだけの理由で姫さんがクラピカに手を挙げなかっただけでも良しとするか、そう前向きに捉え、俺は今あったことについて考えることを止めた。同時に固く閉ざされていた二次試験会場と思わしき建物の扉が開く。出てきた2人の姿を視線の先に捕えて俺は嫌な予感が現実になることを半ば確信した。
「
それが俺の二次試験官を務めるメンチを見て零した唯一の言葉だった。
Q.カナタの特徴はどういうものですか?
A.FGO『第七特異点-絶対魔獣戦線バビロニア-』にて初出した星4メドゥーサことアナをイメージしていただければいいかなと。
Q.姫さんは何故、クラピカを嫌ったの?
A.興味が無いと言い切ったことに、あれこれと言葉を紡ぎ続けたからですかね(何を話したのかは姫さん視点の展開上、不要だったので全カットしましたが)
あと対ヒソカ戦が姫さんにとって思っていた以上の収穫だったので、その話の内容云々以前に、その高揚としていた気分に冷や水をぶっかけられるような展開だったことも、たぶん関係あり。
Q.姫さんがクラピカに対するフラグは立つ?
A.きっと立たない。というか立たせる要素が見当たらない。すまぬ。。
Q.カナタとキルアの今後の展開は?
A.そりゃ、もう愛を育んでいただくしか(ぉぃ)
アルカ(ナニカ)もいるし、キルアは幸せ者だなぁ...(尚、幸せになるとは言っていない模様)
Q.イルミは八尋たちのことをどう思ってるの?
A.家には番犬代わりにブリオン置いていくし、気に入らないからと一時歯向かってみたけど全く堪えないどころか、より一層酷くなったので、もう近づきたくないと思ってます。ただし、仕事をサポートして貰えるという点においては全面的に信頼を寄せている模様。とある理由により原作と違って、この時点で、そんなに髪が長くない...
Q.クラピカの口調が少し変な気がする
A.作者もそう思いながら書きました。それでも敢えて書いたのは、姫さんの隣に親しそう立つ人物(八尋)を見たので無意識に悪態をついてしまった的な感じですね。完全に良い訳です、スマソ
次回は、料理回だ!
原作のアレじゃあ中まで火が通らず酷いことになってそうなので、せっかくカナタもいるし、ちょっと豚の丸焼きから調べ直してくる。
スシ? そんなものねーよ!(嘘です)