捻くれた少年と海色に輝く少女達 AZALEA 編 作:ローリング・ビートル
「な、な、何で皆いるずらか!?」
「ダイヤちゃんダメだよ!こっそり見守るって言ったじゃん!」
「あはは……千歌ちゃん、それも言っちゃダメなやつだよ」
「まったくもう、変な悪ふざけするからよ」
「はわわ、は、花丸ちゃん……大人になっちゃってる……!」
「サタン……私にそのような姿を見せつけるなんて……これが堕天した者への罰なのね!」
「正月早々見せつけてくれるね」
「二人のシャイニーな関係、見ててドッキドキデース!」
あたふたする花丸に、思い思いに口を開くAqoursのメンバー。ちなみに俺はというと、もちろん何のリアクションもできずにいた。え、さっきのやりとり見られてたの?マジで恥ずかしすぎて穴があったら入りたいし、ないなら自分で掘って入りたいまである。
寒さも気にならなくなるくらい顔を赤くなるのを感じていると、花丸が「あわわ……!」と口を開いた。
「も、もしかして……ずっとつけてたずらか?」
「違いますわよ。やっぱり早いうちに初詣に行こうという話になりまして……」
「そうそう!そしたら偶然に二人を見つけたから、追いかけようってダイヤちゃんが……」
「はあ!?わたくしがそのようなふしだらな真似をするはずがないでしょう!?そもそも千歌さんが言い出したんじゃありませんの!」
「え〜!違うよ〜!!じゃあ梨子ちゃん?」
「そんなわけないでしょ!」
「私も違うよ〜」
「もしかして果南?」
「訴えるよ?ていうか……ううん。今は黙っとくね」
「ふふっ、ソーリー♪」
ちょっと?聞こえてるからね。仲良いのは良いことだけど、そういうやりとりは聞こえないように気をつけようね。
とりあえず犯人が判明したので、俺は錯乱状態の花丸を落ち着かせにかかった。
「花丸、とりあえず大丈夫だから落ち着け。皆で初詣に行くことになっただけだから」
「そ、それもそう、ずらね。皆で賑やかもいいずらね!さあ、細かいことは水に流すずら!」
「うっ……それに関しては申し訳ありませんわ……」
「ごめんなさい……」
「デース……」
「いや、まあ、別にいいけど。てか、進み始めたぞ」
「ただし比企谷さん!学生のうちから淫らな交際は控えてくださいまし!」
「お、おう、それより淫らて……」
「正月早々神社で大声で言う単語じゃないかな」
「ダイヤ、罰当たりデース♪」
「ダイヤちゃん、ハレンチずら」
「お、お黙らっしゃい!」
予定よりだいぶ賑やかな初詣になることが確定し、がやがやと移動する中、俺と花丸はこっそりと笑い合った。
この賑やかな初詣を噛み締めるように、皆が階段を一段ずつ丁寧に踏みしめていった。