文が拙いのでいろいろ変えていく予定
あれから数年が経ち俺が4歳の時、アイツと出会った。
「今日からさくらんぼ組のお友だちになる直人くんでーす。みんな、仲良くしてあげてね。」
「はーい。」
今日から俺は幼稚園らしい。
周りでお行儀良く座っているちびっこ達が元気よく返事をする。
「直人くん、皆にご挨拶できるかな?」
「うん。はじめまして、おれ直人!好きなことは楽しい事とイタズラ。よろしく!」
それっぽく自己紹介すると周りの奴らも口々に、よろしくーと言ってくる。
俺がお行儀良く座っているやつらを見渡すと、どうなっているのかよくわからない前髪をした赤髪の少年が目に入った。
彼だけは周りの子達とは違い年齢に合わないような冷静な瞳でこちらを見ていて、その後ろには緑色の体をした人型のヤツがいる。
何となくだが、その姿に既視感を覚えた。
俺の紹介も終わり周りの子達もそれぞれ遊びにいった後、俺はあの赤髪のやつを探していた。
見渡すと木陰になっている場所であいつが静かに佇んでいるのが見え、少し駆け足でそっちへ向かう。
俺の予想通りならばまず、彼の緑の友達が見えることを証明しなければ。
「なぁ、その緑のやつ、なんか動いてるんだけど生きてるのか?」
そう言った途端彼がバッと勢い良くこちらを向いた。
「君、彼が見えるのかい!?」
「え、見えるもなにも、隠してないのに見えないわけが無いじゃあないか。」
「先生や他の皆には見えなかったんだ。
ぼく、嘘ついてる訳じゃないのに…」
そう言って目元に涙をためる彼に俺は産まれたときからあった浮いているノートを使って沢山のチェリーを出し、彼に差し出した。
「ほれ、これやるから泣くなよ。かっこいい顔が台無しだぜ。」
「わぁチェリーだ、ありがとう。
今の、どうやったんだい?」
「ああ、こうやってさ。」
パッと表情を変えてチェリーを受け取り、レロレロというよりかは舌が小さいせいかペロペロと食べ始めた彼に俺はノートを呼び出して見せる。
それからノートに文字を書き込んで彼の目の前にリンゴを出して見せた。
「つまりこういうことだ。俺のノートも他の奴らに見えてないみたいだし、案外その緑のやつと同じかもな。」
そう言って俺は今出したリンゴをかじる。
「つーか、俺お前の名前も知らないしその緑のヤツも知らないんだけど何て言うんだ?」
「ぼくは花京院典明。こっちはハイエロファント・グリーンっていうんだ。ぼくの友達。
君は?」
「俺は柳直人。お前さっきこっち見てたし、俺紹介されてただろ?」
「あ、ごめん。聞いてなかった。」
「おい。」
「ノホホォ、ごめん、ごめん。」
特徴的な笑い声をあげる彼に俺は軽い調子でため息をつく。
まさかとは思っていたが、やはり彼はジョジョの奇妙な冒険 第三部に登場する花京院典明のだったようだ。
自分が二次元にいたことには驚いたが、書けばほぼなんでも出てくるノートがある世界なら、あり得ない話ではないと自分を納得させた。
さて、ここであったのも何かの縁だろう。
彼は確か大学生になることの無いままDIOの攻撃で死んでしまうはずである。
自身と似たような年齢で死んでしまう彼をそのままにしておくのも癪だし、何よりも見殺しにするということが耐えられない。
ここがジョジョ世界であるなら自分のノートはスタンドなのだろうし、どうせもう関わってしまったのならとことこん関わっていくことにしよう。
さあ、初めはこの少年と友達になることから始めようか。
「んじゃあ、お互い周りに見えないもの抱えている者同士仲良くしようぜ。
あ、俺これからお前のこと、柿ピーって呼ぶからそこんとこよろしくぅ!」
「え、柿ピー…?」
「おう、よろしくな柿ピー!」
「あー、うん。よろしく直人。」
あだ名で呼ぶと困っていたが、まぁこれから慣れていくだろうし問題ないだろう。
そうだ、言い忘れたことがあった。
「あっ、そう言えば、俺の出したやつは他のやつにも見えるから、食べるなら見つかる前に食べたほうがいいぞ。」
「え、他の人に見えないんじゃなかったのかい?」
「見えないのはこのノート。出したものは普通に見えるぞ。」
「そういうことは早く言ってくれ!」
花京院はチェリーが他のやつに取られることを恐れたのかペロペロ食べるのをやめ、普通にガツガツ食べ始めた。
俺もさっき出したリンゴを食べきるために口を動かす。
しばらくしてふたりとも食べ終え、花京院が満足そうな息を漏らした。
「ふぅ、お腹いっぱいチェリーを食べたのは初めてだよ。直人、ありがとう。」
「満足してもらえたなら、なによりだ。」
俺はそういった後リンゴの芯とチェリーの種を消す。
ポフッと音がして食べた証拠は煙とともに消えた。
「今のも君のノートのチカラ?」
「ああ、安心しろよ。腹に収まったものまでは消えないから。まだ腹膨れたままだろ?」
「そういえば…。直人すごいね、キミがいればたくさんチェリーが食べられる!ぼく君と友達になれてよかったよ!」
「え…ああ、うん。よかったな。」
「これからもよろしくね!」
「お、おう。」
チェリーをまたよろしくね、ということなのか、友達としてよろしくね、なのかは聞かないでおいた。
子供は正直だから前者と言われた場合にはどうしたらいいのかわからなくなってしまう。
ファーストコンタクトとしては成功したので、俺は深く考えることをやめた。
直人のスタンド ワンダー・ノート
名前は元ネタのマックスウェルの不思議なノートからそのまんま。
破壊力 E スピード A 射程距離 C
持続力 B 精密機動性 A 成長性 E
ノートで殴るくらいしかできないので破壊力はE
出したものでする攻撃は物によりけり。
書いてから物を出すスピードはA
なお、直接書くよりは時間はかかるものの念じてでも物はだせるもよう。
射程距離は自分の近くにしか物をだせないのでC
ただし、出したものは直人から遠く離れても消えないもよう。
持続力はあってないようなもの。
直人自身が連続してノートを出していられる時間はB
ただし出したものは任意で消すか、こわれない限り永久に持続。
なお、食べ物などは料理したり食べても消えないもよう。
元ネタのゲームでも出した生物とかが死んだら消えてたけど、食べ物を食べても大丈夫なのはなんでなんだろう。
精密機動性は出したものの指定した出現場所、大きさ、味、動きや条件などの正確さでA。
成長性はあのノートはこれ以上成長させるのは難しそうということでE。