「言っておくけどおそらくEMIYAは死んで居るわ。今はね。」
遠坂がローマから海に向かって居る途中の野営で今回のメンバー、グダーズ、ネロ、アストルフォ、キャスニキ、ロマン、マシュ、オルガマリーにEMIYAの不死について説明をして居る様だ。
「『不死身』なのに死ぬんですか?」
ローブのような大きな外套を纏ったマシュが首を傾げる。
「・・・あいつの不死身は正確に言えば『絶対的な防御力』と『無限に近い蘇生能力』なのよ。それに掌握したといっても彼の中にあるアヴァロンは本来『アルトリア・ペンドラゴン』の所有する宝具の一つ、彼はそこのバーサーカーじみたヒロインの持つ『アルトリウム』を取り込まされて居るから使えて居るだけで、本来は蘇生じみた再生能力が付くだけなの。」
遠坂が遠い目をする。
「でも、死んでいるって言うのはどうしてなの?あの男はいつも瞬時に快復してたじゃない?」
銀髪狐耳にモフモフ尻尾のついた所長がネロとグダ子に尻尾をモフモフされながら質問する。
「あいつの体がいつも弾けたり、分離したり、吹っ飛んだりしてるのはあいつの表層面が吹き飛んでいるだけなの、あいつの本体は少しだけ世界の裏側に近い所にあって実際にこの次元に存在はしてるんだけど大概の攻撃や魔術はあいつの大元には届いてないの。それにあいつは人型なんだけど実際には何個かの世界を内包した『人型の世界』なの、だから世界の裏側に大元を置いておかないと世界があいつの重さだけで滅ぶわ。」
遠坂が溜息交じりに話す事のスケールの大きさに口が塞がらない皆さん。
「じゃあよ、死んでるってのは・・・」
「そうね、本体に入ったダメージを修復してるんじゃないかしら?」
キャスニキが珍しく喋ったがここで雰囲気が少し暗くなる。何故ならそんな化け物じみたEMIYAにダメージを与えられる存在がどんなやばいものなのか想像がつかないからだ。
「まあ、そう落ち込まないでいざとなったら私がどうにかするわ!」
「気合い入れてるとこ悪いんだけど・・・俺死んでないから、ちょっと力関係が逆転しちゃっただけだから。」
立ち上がって気合いを入れる遠坂の背後に白い幼女が現れニヤニヤしている、その喋り方を聞いて固まる遠坂。
「「おかあさん!/シロウ!」」
「よう、心配かけたね。」
ジャックと謎のヒロインがその白い幼女に向かって行く。ひとしきり幼女が幼女と少女を撫でると言う謎の光景が出来上がって居たが問題ない。
「「「「いや!誰だよ!?」」」」
「嫌だな〜、EMIYAだよ。みんなの大好きな理不尽様様だよ。」
一部と言うかカルデア組が突っ込みを入れたがEMIYAの無茶苦茶具合をよく知る者たちはため息を吐いたり、モデラー魂が疼いたりしただけだった。
一同は取り敢えず休息を取り次の日の朝から移動を開始、歩きながらEMIYA(幼女)が今回の騒動の説明をする。
「まあ、端的に言えば俺のせいだ。すまない。」
「それはいいんだけどよ、お前さんは誰にやられたんだ?」
全員の注目はだいたいそこである。
「人類の守護者にして置いた俺の左腕を剣にして出来た分身体。いや〜ちょっとなんか色々苦労してその末に『本体殺せばおれ、この仕事から解放されるんじゃね?』って言って襲いかかって来たみたい。」
「「はあ・・・・はあ!?」」
ざっくりと凄まじく可笑しなことを言うEMIYAに案外常識知らずな常識人マシュと元英霊、元人類の守護者のエミヤが反応する。他の面々も「あ、なんかこいつ今可笑しいこと言ってんな」と思っているが今更だし少し疲れたのか目を見開いたり、頭を抑えたりしている。
「でさ〜、ちょっと見ない間に随分強くなっちゃっててしかも属性がシリアスになってて『猫の鎖』ブッパしてきやがってヤラレチャッタ!てへ☆」
「・・・で、力を吸われて今の状態なのね・・・・・・・戦えるの?」
幼女EMIYAを見て遠坂が言う。
「大丈夫、俺は魔法使いだからな。実は変身を残しているんだ。」
『まあ、魔法少女になるだけですけどね?・・・あ、初めまして、ルビーと申します!気軽にルビーちゃんって呼んでください!』
「う!?何故だか知らんが頭が痛いぞ余は。」
「大丈夫よ、大概の人はそうなるわ。」
そして、一行が海岸に到着し目にしたのはー
「ナニ・・・アレ?」
「すごく・・・大きいです・・・」
「運営め!なんて物を用意しているんだ!」
巨大な要塞がそのまま列車になった様な大雑把かつ大質量の破壊兵器が水上をホバー移動しながらネコと名状しがたいナニカを纏めて吹き飛ばしているところだった。
オーバードウェポンもいいけどやっぱりアームズフォートもわすれられないね!