幻想郷福音異変 東方襲巨神   作:ピジョンブラッド

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めっちゃ投稿空きました・・・
ごめんチャイ。
いよいよシンジくんと霊夢と魔理沙が出会うよぉ~
ではでは・・・


使徒 ANGEL

考えるのが疲れた。

医者と魔法使いのような人が外に出てから、(いや、医者かどうかもわからないが)様々な考えが頭をめぐる。

僕はただ一つの結論にたどり着いたのだ。

ここがどこであれ、今いる僕こそがリアルなんだと悟った。

考えてみよう、こんな場所があるはずがない。

きっと輪廻転生か何かなんだ。

ここがもといた世界と違っていたとして、何の問題があろうか。

あの父親ともおさらばだし、使徒とも二度と会うことはないだろう。

ここが新しい僕のリアルなんだ。

アスカにも、ミサトさんにも迷惑をかけてしまったかもしれないな・・・

ふと脳裏に顔が浮かぶ。

いや、もう振り返らずに行こう。

そう決心した。

その思考を破壊したのは、ドアが壁にたたきつけられた音だった。

体に力が入る。

案の定というか、変わった格好の人が入ってきた。

巫女・・・?

いや、こんな派手な巫女さんがいるのか。

巫女さんがいるのは神社だったっけ、お寺だったっけ。

この前お寺でも見かけたような気もするけれど。

そんなことをうだうだ考えていると、初対面とは思えない口調でその女の人が話しかけてきた。

「あんたよね、あれに乗ってたのって。あの球と穴が何なのか、あんたがだれなのか、教えて頂戴。」

「え、あの、いや・・・」

やはり、初対面の人と話をするときは言葉がのどに詰まって出てこない。

「ね、起きたんだからしゃきっとする!」

「さっきまで意識なかったんだぜ。もう少しいたわってやれよ。」

金髪の魔女が壁に背をもたれさせて眉をひそめる。

「わかってるわ。話をしてくれたらあとはゆっくり寝ておいたらいいから。あの空の球と穴は何?」

「空の・・・穴?」

穴という本来地面にあるべきものが空にあるらしい、よくわからない状態を理解するために頭の中で何度も反芻する。

「あなた、もしかしてわかってない?」

「そうか、ここに運ばれるまで気を失っていたからこの状況を知らないんじゃないか?」

そうだ、ぼくはこの世界を何も知らない。

さっきから金髪の人のフォローには助けられる。

「じゃあ見てもらおうか」

巫女さんは僕の襟首を乱雑につかむと引きずって僕を外に出そうとした。

「うぐッ!」

体中の痛みがのどを通って絞り出される。

「おい!」

金髪の人は大きな紫紺の三角帽のブリムを左手で押さえ、右手で巫女さんを抑えた。

「けが人なんだぜ。そりゃないだろ霊夢。」

そうかこの巫女さんの名前はレイムというのか、などと考えていると、金髪の人はそっと僕の体を支え、軽く肩で担ぎ始めた。

できるだけ負担を掛けないよう、自力で踏ん張るように外に向かって歩く。

時間が僕の混乱を解いてくれている気がする。

この場所にきてすぐの時より、少しは落ち着いたか。

和風の屋敷のような病院の中を少し歩き、戸を開ける。

「ウソだ。なんで・・・」

空には切り取ったような大きな・・・そう、穴と言うにふさわしいものがある。

白黒のシマウマのような、それでいて人を脅すかのような柄の球体も一緒に。

間違いない。これは使徒だ。

さっき僕を飲み込んだ使徒だ。

この世界は僕を苦しめるものはない、全く新しい世界だと思っていた。

なのに、なのに、

「どうしてこんなところまで来るんだ!」

どうしてそうやっていつも僕を苦しめるんだ!

みんな、僕の敵、敵、敵。

 

ーーーそうやって逃げるのか?---

 

仕方ないじゃないか!

 

ーーー逃げて、また周りの人を傷つけるのか?---

 

僕だって、僕だって傷つけたくなんかないんだ!

 

思考が現実から引きはがされる。

架空の何かが、僕を呵責する。

パニックで周りの風景に靄がかかり、どんどん内側へ、内側へ・・・

がッ!

レイムさんが両肩をつかんで顔を近づける。

一気に眼前の靄が晴れる。

「あなたは戦わなくていい。私が戦うから。」

そんなこと、できない。

他人に、迷惑をかけるなんて。

何の関係もない他人なのに。

初対面とはいえ、これ以上何も失いたくない。

「これが、博麗の巫女の仕事だから。」

「ああ、異変の解決が私たちの生業だからな!」

え・・・

「あなた、あれを敵だって言ってたわよね。あれの中身と闘っていたのよね。」

「この幻想郷での戦い方を一番心得ているのは、私たちなんだからな。」

「何か守るために闘ってたんだろ?ベッドでうなされたとき呟いていたぞ。」

違う、僕は弱虫なだけなんだ。

「現実世界に戻してあげないといけないからね。それまで守ってあげるわ。」

「おまえを待ってる人のためにもな!」

おかしい。

目の前がグワンと歪む。

頬を温かい何かが伝う。

この世界は、まだまだ僕を見放してなんかいない。

そして、僕はこの人たちに協力する。

いや、するべきだ。

久しぶりに、今までなかなか出さずによく堪えてきた涙を出した気がする。

すっと袖でぬぐい、きりっと目を見開く。

「あの、忌まわしき空の穴は・・・」

 

 

***

 

 

椛と河童が穴の下でスタンバイしているのが心配になってきた。

一応このことは魔理沙に伝え、もし何かありそうであれば二人の元へ駆けつけてもらうように頼んだ。

 

「あの、忌まわしき空の穴は・・・」

少しの溜めを挟み、

「使徒というんです。」

顔を若干濡らした男の子はそっとそう言った。

「使徒、あのキリスト教の?」

「はい。なんでここに連れてこられたかはよくわからないんですけれどね。」

「キリスト教ねぇ・・・」

「あいつは何体かいる使徒の内の一つで、レリエルと言います。」

使徒は何体もいるのか。

「あれの中にレリエルってやつがいるのね。」

そう聞いてみると、少々意外な答えが返ってきた。

「えっと、少し違っていて、あの黒い塊自体がレリエルなんです。」

「にとりから少しだけ聞いたわ。あの黒い方を叩けばいいのね。」

さらっと言ってはみたものの、今まで出会ってきた異変の首謀者の中でここまで大きなものは見たことがなかった。

「僕も詳しくは知らないんですが、使徒にはみんなコアと呼ばれる永久機関というか弱点があって、そこを攻撃すると奴は消滅するんです。」

「じゃあ、コアを見つけてそこをぶっつぶせばいいんだな。」

「やることは一つよ。」

「あの二人をピックアップしてから、軽く作戦会議だぜ。」

「少年、あなたはゆっくりしていいわ。っしゃあ!行くわよ!」

そう言って飛び立とうとした瞬間、頭に強烈な圧迫感が生じた。

「うッ!あああっ!!」

まるでモスキート音が脳を押しつぶすような感覚に襲われる。

いやな予感を追って上に目線をゆっくりと上げる。

目に映ったのは短い距離を瞬間移動する歪んだモノクロームの物体があった。

「あっちは、こ、紅魔館の方向だぜ・・・」

紅魔館!!

一体あのレリエルとやらは何をしようとしているんだ!!

 




次は早めに出しますわ。
あと、UA777突破しました!
ありがとうございます!!
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