妹様は魔法少女   作:あんにん

6 / 7
妹様は中二病です、ご注意下さい。


決戦、ドリアードさん

 

 

 

 

 

第6話 決戦、ドリアードさん

    ― 可愛い女の子だと思った!? 残念、触手ちゃんでした! ―

 

 

 

 

 

 

妹様が鉄のゴーレムごと小さな丘の一部を消し飛ばした数時間後。

俺たちは何とかかんとかトレの森の中間地点まで来ていた。

 

 

「メギドメギドメギドメギドォォォオオオ!!!

 クハハハ!!貧弱貧弱ゥ!!うりりりりぃぃぃいいい!!!!」

 

 

妹様が某石仮面の吸血鬼と化しているので俺たちの戦闘は皆無。

小さなの不安要素は『森が消し飛ばないか』と言ったことだけだ。

自然破壊は大問題? 何、俺には関係ない。

 

 

「なぁキカサ、お前の妹さんの事なんだけどよぉ」

「なんだジョン、やらんぞ。 あれは俺の妹様だ」

「そうじゃねぇよ。まだドリアードすら出てきてないのに

 あんな大魔法乱発して、魔力は大丈夫なのか?」

 

魔力…? そういや魔力って消費するんだっけ。

今まで魔力が切れた、とか言われたことないから知らんけど。

「大丈夫じゃね? 一応手加減してるし」

 

ガタッ 冷静さに定評のある魔女っ子ことリークが過剰に反応する。

 

 

「あ、アレで手加減なのか!?

 詠唱破棄したのに一撃でアイアンゴーレムを消し飛ばす高火力…

 …キカサ、お前の妹はひょっとして大魔王とでも契約を結んでいるのか…?」

「いや、強いて言うなら妹様は魔法少女だ」

 

「魔法少女なら仕方ないね」

「何だ魔法少女か…納得だ」

「なんだ、妹さんは魔法少女だったんですかい、通りで理不尽に強いわけだ」

「アレが魔法少女デスカ…、初めて見ましタ」

「ほほう、私の知る限りでは魔法のステッキを使うと聞きましたが

 基本は魔法使いや魔道士と同じなのですな」

 

この世界では大魔王と契約した魔法使いと魔法少女は対等なのか?

 

 

「デハ、魔法少女の兄であるキカサさんは同じくらい強いのでスカ?」

「いや、俺は基本的に非戦闘員だ。

 変な期待はしないでくれ、強いのは妹様だけだよ」

「ロックゴーレム5体をただの鉄ぐし十本で壊しといてよく言うぜ」

 

ちなみに強さで言うと、昨日俺が刺殺したレッドウールとかいうクマ

アレがこの辺りの生態系の頂点。

でもって妹様が爆滅したアイアンゴーレムは

俺が壊したロックゴーレムのリーダーとの事だ。

 

 

まぁ今現在それが徒党組んで襲いかかって

ことごとく妹様のストレス解消に利用されてるわけだけど。

 

 

「はっはっはっ、ともかく心強い限りです

 この分なら今日中にでも森を抜けられそうですな」

「ああ、一時はどうなる事かと思ったが…

 サカキさんとその妹に感謝だぜ」

「おいおい、まだ肝心のドリアードさえ出てきてないんだ

 感謝するのはクエストを終了してからにしなよ」

「全くもってその通りだな」

 

HAHAHAHA

 

 

俺は皆が笑っている間を縫うように移動し

馬車の隣で未だ『うりぃうりぃ』言ってる妹様の所へ行った。

 

 

「よぅ、もうストレスは解消できたか?」

「ふん…そのストレスの元凶がよく言うわ

 兄君よ、いい加減に教えてくれても良いのではないか?」

「何を?」「余り私を怒らせないほうが良い」

 

 

ふくれっ面マジ可愛いんですけど。

 

 

「アイツ等はただの情報源、当たり前だが仲間じゃない。

 あとは精々いざという時の肉盾って所かな。

 

 俺らも暇じゃないから、森を抜けたら当然おさらば

 ま、それはあっちも同じこと考えてるんだろうしお互い様だ

 利用し利用される、人生なんてそんなもんだ」

 

「ふん、こんな森程度、私が焼き払えば良かったのではないか?」

 

「悪名だろうと名声だろうと名前を知られるのはできれば避けたい。

 確か悪の秘密教団は居場所も人員も分からないんだろ?

 なら、なるべく有名にならない内に事を済ませるのが得策だ。」

 

 

 聞いた話じゃ、このトレの森を攻略するには最低でも一個小隊は必要と聞く

 それをたった二人で攻略するなど、有名にならないのがおかしい。

 ただでさえ妹様は変な魔法を使うんだ、偽名を使わなきゃやってられん

 

 と言うかなんだよキカサとヨクツって、今更ながら適当すぎるだろ俺。

 

 

「相変わらず、謀略をさせたら兄君の右に出る者はいないな」

「そうでもないさ、少なくとも俺の偽善程度

 武器商人で人を騙すのが本職のトータにはバレてるさ」

 

疑いすぎだって?

こちとら今は自主的に行動してるとは言え拉致されたばかりなんだ。

謀って疑って、罠に嵌めて、それでもやりすぎなんて事はない筈だ。

 

つまり俺と妹様は悪くない。

 

 

「ま、兄君の真意はそれで納得しよう。」

「お前はもう少し人を疑ったほうがいいぞ?」

 

「そう言う難しいことは全て兄君に任せる。

 その代わり荒事は全て私に任せろ。

 

 何時も言っているが、私の兄君への信頼と愛情は

 常に兄君の想像の遥か上を行く。それを忘れるな」

 

「じゃあ何で不機嫌だったんだよ」

「兄君がこの星に来てから

 私の事すら信用していなかったからだ。

 私たち兄妹は運命共同体。

 つまり自分自身以上の存在だ

 それを信用せずして自分を信用できるのか?」

 

 

「………?

 すまん、言葉が難解すぎて今一理解できなかった

 中二フィルター外してから言ってくれ。 いや、言え」

 

「コホン…つまり、私が不機嫌だったのは

 私を信じてないお兄ちゃんが嫌だったからよ!」

 

「クッソ、なんで俺は録音機を持ってきてなかったんだ」

「やはり録音する気だったのかバカ者め」

 

 

「それはともかくとして…

 悪かったな妹様、実は少し前から妹様不信になっていた」

謝り方が分からなかったので、取り敢えず頭を下げておいた

 

「反省したならよし、これからは気をつける事だ。

 

         メギド!!         」

 

 

妹様が俺の頭上めがけて核熱を放つ。

俺が後ろを振り向くと、其処には無数の太い触手が四散していた

触手は暫くジタバタしていたが、やがて動かなくなった。

 

 

「…? 妹様、この辺ってこんなエロい魔物ばっかだったの?」

「確かにエロい触手だな

 だが私もさっきのは初めて見る

 多分この辺りに生息している雑魚じゃないか?」

「ふーん、じゃあ俺も投擲練習がてら一緒に歩きますかね」

「荒事は私に」「あくまで食料確保の為さ」「むぅ…それならまぁ良いか」

 

 

「いやぁ、助かりましたお二方!

 お陰で私もいい売り場所が取れそうですよ」

「いえいえ、人を助けるのは当然の事ですよ」

 

「しっかし、結局ドリアードとは遭遇しなかったな」

「情報屋め、嘘教えやがったのか…?」

「おい、私が懇意にしている情報屋だぞ?」

「ま、まぁまァ、二人共落ち着いて下さイ

 遭遇しないのなラ、それに越したことはありませんヨ」

「そうですぞ、ドリアードなぞ居ても百害あって一利なしですからな」

 

 

彼らの言う通り、その後も森を歩いていたが

結局あの触手を生きた状態で見かけることはなくピピンに着いた

アレは一体どんな魔物だったのだろうか?

 

 

「所でお二方、今晩は此処で泊まるのですか?

 泊まるのでしたら護衛のお礼と言ってはなんですが

 宿を経営している知り合いが居ますので私が宿を手配しますよ?」

「不要だ私たちは急ぎの旅をして

 「あ、お願いします」 兄君!?」

 

俺は妹様の口を抑えて小声で会話する

「この村に悪の秘密教団がある可能性は?」

「微粒子レベルで存在する程度だな

 大体、こんな序盤でそんなもの見つかるわけないだろう」

 

「これはヴィデオゲームじゃないんだぞ? ひょっとしたら

 あんまり近くにありすぎて王様が気づいていない可能性もある」

「…確かに、あの愚か者ならその可能性もあるな

 だが、奴らと一緒の宿に泊まるのが気に食わん」

「金を払うのはなるべく避けたい、これはまぁただの貧乏性だ。

 だけど現地調査するなら拠点に信用があった方が良いだろう?

 我が儘言うんじゃありませんよ」

「……分かった」「今夜は美味い物食べような?」「うん…」

 

 

「? どうされました?」

「いえ、俺の妹様より可愛いものは存在しないって事です

 宿はお言葉に甘えさせてもらいますね?

 俺と妹様はちょっと食材買ってきます」

「? いえいえ、食事は宿で用意しますよ?」

「妹様は俺の作った食事以外食べないんですよ

 そんな訳で、お先に失礼しますねー」

「ふん、ではさらばだ」

 

俺と妹様は五人に別れを告げ

今夜の食材を買うためにピピンの夕闇に消えた ――

 

 

 

 

 

 

次回、『悪の秘密教団、その名も―』

 

 

 

 




ドリアードさん(触手タイプ)は犠牲となったのだ…妹様の犠牲にな。
なん…だと…? 何でドリアードさんすぐ死んでしまうん?
いやあ、ドリアードさんは強敵でしたね。
惜しい奴(触手要員)を失ったな…。


どう考えても妹様がチート過ぎるせいでしょうね。
ですがパワーダウンはしません、終始『妹様TUEEEEE』状態です。

ちなみに今まで貯めていたストックが尽きました。
これによる弊害は以下の通りです。

・亀更新
・タイトル詐欺多発
・ストーリー進行が驚きの遅さ

これくらいですかね、それじゃあさようならです。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。