一途な彼女と私の旅   作:桔梗楓

28 / 68
今回からまた主人公視点に戻ります。


萌えもんSS27話ーデートそして…

クチバシティを後にして数日再び地下通路を進み何とかハナダシティに戻ってくることができました

 

ハナダといえばカスミとお茶をするという約束と自転車の引換がありましたね

 

そうですねやっぱりまずはカスミに連絡をしますかね

 

スマホからカスミの番号に電話を掛ける………

 

(ピッ)

 

(はい、カスミです)

 

「カスミ、久しぶりイセリアだけど今大丈夫かな?」

 

(い、イセリア?!ちょっと待ってね…ドタバタ…ごめん待たせたわね)

 

「ううん、ひょっとして忙しかった?」

 

(いえ、ちょっと部屋の片づけをしていたのよ。それにしても急にどうしたのよ?フフッ…もしかして私の声が聞きたくなったとか?)

 

「あはは、それもちょっとあったかもね。クチバジムの攻略が終わってさ今ハナダシティまで来てるんだ。前にお茶をしようって約束してたからせっかくだからどうかなって思って?もしかして都合が悪かったかな?」

 

(いえ、暫くは挑戦者も来ないみたいだし地元のスクールも講師として行く必要が無いみたいだから大丈夫よ)

 

「そっか…ならさ、明日でもどうかな?」

 

(い、良いわよ。待ち合わせはどうするの?)

 

「うん、カスミさえよければジムの前まで迎えに行こうと思ってたんだけど…どうかな?」

 

(えぇ、ならそれでお願いするわ。時間はどうするの?)

 

「そうだね…10時に迎えに行くからそこから町の喫茶店でゆっくり話をするのはどうだろう?」

 

(分かったわ。じゃあ明日は楽しみにしてるわね♪)

 

「こちらこそ、それじゃあまた明日ね…(プツッ)ふぅ…とりあえずこれでいいかな?」

 

カリン「じー…」

 

イセリア「カリン…今回ばかりは勘弁してくれるって前に行ったよね?」

 

カリン「うっ…分かったわよ。今回はみんなとゆっくり休養を取らせてもらうことにするわ」

 

イセリア「うん。みんなのお世話…お願いね」

 

カリン「分かってるわよ。…くれぐれも浮気はするんじゃないわよ?」

 

イセリア「はいはい…まぁこっちもゆっくりとしてくるよ」

 

――――――――そして翌日――――――――――

 

私はハナダジムの前に居る

 

そろそろ約束の時間だけど…ウィーンお、出てきた…ね…

 

カスミ「お、おはよう…そ、その…何とか言いなさいよ!」

 

ハッ?!思わず見惚れてた…だって…

 

イセリア「うん、とっても似合ってるよ///」

 

それもそのはず、今のカスミはいつものサイドテールをほどき、あえてナチュラルなウェーブをかけたヘアースタイルに

白を基調としたワンピースにストールを肩にかけているお嬢様のような姿をしている…本当に良く似合うな…

 

カスミ「あ、ありがとね…それじゃあ早速喫茶店に行きましょうか?」

 

イセリア「うん、オススメの店とかあるの?」

 

カスミ「私がいつも行ってる店でよければね」

 

イセリア「ならそこにしよう。ごめん、場所が分からないから案内頼んでいいかな?」

 

カスミ「頼りない騎士様ね…ふふっ…いいわ行きましょう」

 

そう言って手を引っ張られながら進んで行く、どっちが騎士なんだかね…

 

カスミに連れてこられた店は路地裏にひっそりと佇むレトロな感じの喫茶店だった、中に入ると

 

女性「いらっしゃいませ~。あら?カスミちゃん今日はおしゃれな恰好でどうしたのかしら?って後ろの子は…あらあら…そういう事ね♪カスミちゃんにもやっと春が来たのね~」

 

中には20代半ばくらいのおっとりした感じの女性がいました

 

カスミ「ちょっとマスター?!べ、別にそういうのじゃないからね!今日はお友達とお茶を頂きに来ただけなんです!」

 

この人がここのマスターなんだ…なんか意外です

 

マスター「あらあら♪でしたら奥の座席へどうぞ。あそこなら他の席からも見えないし声も聞こえにくいから、うふふ♪」

 

なんていうか…サヤ姉みたいな人ですね…

 

カスミ「ま、マスター///もう!行きましょうイセリア」

 

イセリア「うん。お気遣いありがとうございますマスターさん」

 

マスター「いえいえ、注文が決まったら呼んで下さいね~」

 

そう言っておしぼりと水を置いて去っていくマスター

 

イセリア「ねぇ、カスミ?「な、何かしら?!」いや、オススメとかがあったら教えて欲しかったんだけど…」

 

カスミ「あ、あぁ…そうね。このお店は紅茶がとても美味しいの。後はそうね…フレンチトーストもオススメよ」

 

イセリア「へぇ…喫茶店っていうと珈琲のイメージがあったけど紅茶も美味しいんだね。うん決めた。ならその二つにするよ」

 

カスミ「なら私も同じ物にするわね」

 

そう言って机に備え付けられたボタンを押してマスターを呼ぶ

 

マスター「はいはい。メニューは決まったかしら?」

 

カスミ「えぇ、紅茶とフレンチトーストを二人分お願いします」

 

マスター「はい、すぐに用意するわね。しばらくお待ちくださいね~」

 

さて、待っている間にカスミと話をしようかな

 

イセリア「一週間ぶりくらいかな?元気にしてた?」

 

カスミ「えぇ、こっちは変わりなくって感じよ。イセリアは無事に3つ目のバッジも取れたみたいだし順調そうね」

 

イセリア「うーん…まぁ実際は結構ギリギリな戦いだったんだけどね。後はまぁちょっとした悩みもあるし」

 

カスミ「悩み?オウカちゃんの事?それともこの先の旅の事かしら?」

 

びっくりした…女の勘ってやつなのかな?

 

イセリア「ある意味、両方なのかな?今まではオウカ1人で何とか勝ててきたけどこの先トレーナーやジムリーダーのレベルもどんどん上がってくる…そうなるとオウカ1人じゃ厳しいかなってね」

 

カスミ「そうね…でもあなた、オウカちゃん以外の萌えもんは保護していないの?」

 

うーん…まぁカスミになら話してもいいかな

 

イセリア「えっと…実は今から言う事は出来れば内密にしてほしいんだけど…「えぇ大丈夫よ」ありがとう。メンバーに関してはオウカ以外に6人の娘がいるんだ…ただ…そうだね実際見てもらった方が早いか…」

 

そう言ってカスミに手持ちの萌えもん達の情報を見せる…

 

カスミ「?…って何これ?!全員レベル100?!っとと声が大きくなっちゃったわね…ごめんなさい。それにこのカリンって娘以外、こっちの地方じゃ見たこともない萌えもんが沢山いる…あぁ…そういうことね…確かにこれはうかつに使用はできないわね」

 

イセリア「そういう事、察してもらえて助かるよ…カリンに関してはレベルを調整できるリミッターを借りて何とかごまかしが利くんだけど…他の娘達がね…」

 

カスミ「うーん、これは確かに困るわね…どうしたものかしら…」

 

二人して考えていると…

 

マスター「お待たせしました~。こちら特製の紅茶とフレンチトーストになりますってあらどうしたの二人とも?難しい顔しちゃって?」

 

おっと、マスターに気を遣わせてしまったね

 

イセリア「いえ、お気になさらず。うわぁ…このフレンチトースト…すごい美味しそうですね。紅茶の香りもすごい良いですし」

 

マスター「ありがとうございます。では何かあったらまたお呼び下さいね~」

 

イセリア「とりあえず、冷める前に頂こうか。ね、カスミ?」

 

カスミ「そうね。せっかくの美味しい紅茶とフレンチトーストが勿体ないからね」

 

イセリア「じゃあまずは紅茶から…んく…うん、香りもいいけど味もすごく良いね。変に渋みもないし…なんだろ…気分が落ち着く」

 

お世辞抜きでこんな美味しい紅茶、生まれて初めて飲んだ…今度みんなにも教えてあげよう

 

カスミ「ふふっ…美味しいでしょ?この紅茶とフレンチトーストが良く合うんだから?」

 

へぇ…ならさっきから気になってたフレンチトーストも…

 

イセリア「うわぁ…何これ、ナイフで簡単に切れる。味は…もぐもぐ…?!」

 

カスミ「どう?」

 

口に入れた瞬間にとろけていく…そして甘すぎず…かといってバターの風味が強すぎる訳でもない…うん

 

イセリア「すっごく美味しいよ。紅茶とも合うし…こんなに美味しいフレンチトーストも生まれて初めて食べるよ」

 

カスミ「でしょ?私もこの味が好きでよくここに食べにくるのよ…もぐ…うん、相変わらず美味しいわね♪」

 

幸せそうに食べるカスミ…なんだろう…女性が美味しそうに食べ物を食べる姿ってすごく惹かれるものがあると思うのは私だけなのかな?

 

そうしてペロリとフレンチトーストを食べ終えた二人はゆっくり紅茶を飲みながら再び話を続けていた

 

カスミ「そうだ、思い出したわ。確かこの前TVで、萌えもん研究の権威オーキド博士がジョウト地方の萌えもんの紹介をしていたの。このランカって娘とマリーって娘、ランターンとデンリュウの事も発表していたわ」

 

オーキド博士…流石は第一人者ですね、でもおかげで

 

イセリア「なら、ランカとマリーさんは?」

 

カリン「えぇ、この2人なら隣の地方だし使用しても大丈夫だと思うわ。それに、いざとなったら私がジムリーダーとしてあなたを守ってあげるから、何も心配しないで」

 

イセリア「カスミ…ありがとう…でも、どうしてここまでしてくれるの?」

 

そう、普通に考えたらジムリーダーとして対戦相手のアフターケア等はする必要はないし…タケシさんの時は例外だったけど…

 

カスミ「…そうね。あなたになら話してもいいかもしれない…実はね…」

 

そうしてカスミは語ってくれた、昔の自分の事を…ジムリーダーになるまでにあったことを…

 

カスミ「そんな私の心に灯を点けてくれたのがあなた…いえ、あなたとロキさんなのよ?」

 

ロキちゃん…あの後そんな事があったんだね…

 

カスミ「それに、あなたは私の生まれて初めて対等な立場で…本当の意味で私と友達になってくれると言ってくれた…とっても嬉しかったわ」

 

カスミ…そんな風に思ってくれていたんだ…

 

カスミ「ちょっと湿っぽくなっちゃったわね…。そうだ、ねぇイセリアこの後まだ時間はある?」

 

イセリア「うん。今日は一日予定は空けてるから大丈夫だよ。どうしたの?」

 

カスミ「ちょっとね…一緒に行って貰いたい場所があるの…いいかしら?」

 

イセリア「うん、大丈夫だよ。それで、その場所って?」

 

カスミ「…案内するわ。その前にお会計しなきゃね」

 

イセリア「だね。ここは私が払うから、カスミは先に出てて」

 

カスミ「何言ってるの?私もちゃんと払うわよ?」

 

イセリア「今日は私が誘ったんだし…それに色々な話も聞いてくれた。そのお礼に…それにこういう時は男性が払うものっていうでしょ?だから私の顔を立てて…ね?」

 

顔をちょっと赤くしたカスミは

 

カスミ「///……そこまで言うならお願いするわ。ありがとう…」

 

イセリア「どういたしまして…お姫様?」

 

そうして何故か微笑みながらお会計をしてくれたマスターから見送られながら店を後にした

 

時刻は夕方になる少し前(結構長い間喫茶店にいたんだね)再びカスミから手を引っ張られ路地を抜けた先に来た場所は…ここは…ハナダの岬…?

 

カスミ「ここはハナダの岬の隠れスポット…地元の人でもあまり知られていない穴場スポットなの…とっても夕焼けが綺麗な場所なのよ?」

 

確かに…岬から見える水平線には煌びやかな光が波によって散りばめられ、クチバとも違うとても幻想的な雰囲気を出していた

 

イセリア「本当だ…とっても綺麗…」

 

思わず声に出して見とれている私に…

 

カスミ「私はね…あなたに友達って言ったけど…でもね…私はそれ以上になりたいの、だから!」

 

んっ…目を瞑ったカスミの顔が目の前にある。そして唇にあたるこの感触は

 

カスミ「んっ…んぅ……」

 

そして息が続かなくなったのか名残惜しそうにゆっくりと唇が離れていく…

 

カスミ「ぷはぁ…はぁ、はぁ…ごめんなさいね急にこんなことして…でもね、私は友達としてじゃなく一人の女としてあなたの事が好きなの。だから…私と…お付き合いして下さい!」

 

そういってカスミは真剣な眼差しで真っ直ぐにこちらを見て返事を待っている…

 

正直、なんとなくカスミの好意には気が付いていた…でないと、あんな話もしてくれないだろうし…確かにカスミの事は好意的に思っている…けど私には…

 

イセリア「…カスミの気持ちはとても嬉しいよ。「じゃあ!」でもね、私にはお付き合いしてる人がいるんだ…「え…?」その人は萌えもんなんだけど…私の大切な人なんだ…だから…「待って!」…カスミ?」

 

カスミ「お願い…その人と話をさせてもらえないかしら…出来れば今、ここに呼んでもらって…」

 

カリンを…?

 

イセリア「分かった…すぐに連絡するよ。ちょっと待っててね」

 

そうしてすぐにカリンに連絡を入れこの場所に来てもらうことになった

 

暫くして…

 

カリン「待たせたわね…事情は何となくだけど聞いたわ…カスミさん…二人で話しましょう…悪いけどイセリアは席を外してくれないかしら?」

 

イセリア「分かった…でもカリン…手荒な真似は…「流石にしないわよ」…じゃあしばらく向こうにいるから話が終わったら教えてくれるかな?」

 

カリン「えぇ…分かったわ」

 

私は後ろ髪を引かれる思いでその場を後にした…

 

――――――――Side カリン――――――――――

 

カリン「それで、話っていうのは何かしらカスミさん?」

 

まぁ何となく分かるけど…

 

カスミ「カリンさんがイセリアとお付き合いしてるのは聞いたわ…それでも私は、私の心に灯を点けてくれた彼の事が大好きなの!この世界の法律なら重婚は認められるし…私は2番目でもいいの!だから…私と彼の交際を認めて下さい!」

 

この人は…はぁ…あいつなら、その内こうなるだろうなとは思っていたけど…全く…嫌な役どころはあまりしたくないんだけどね…

 

カリン「ダメね「そんな…」少なくとも、自分が2番目でいいなんて言ってるやつにあいつと付き合う資格はないわ」

 

カスミさんが驚いた顔でこちらを見ている…全く…どいつもこいつも…言わないと分からないのかしらね…

 

カリン「あいつが欲しいなら常に自分が1番になれるようになりなさい。それであいつが貴女のことを好きになるんだったら…私に止める権利はないわ」

 

カスミ「カリンさん…」

 

カリン「カリンで良いわ。貴女には貴女の立場もあるし私達の旅には着いて来れないでしょうけど…それでもあいつの…イセリアの事を思ってくれているのなら…歓迎するわ、カスミ」

 

カスミ「カリンさん…いえ、カリン…うん、私は確かに今はこの町を動くことはできない。それでも…必ず彼の1番になってみせる!だから…よろしくね!」

 

カリン「えぇ…よろしく。でも、手加減はしないわよ」

 

カスミ「こっちこそ、おてんば人魚の名前は伊達じゃないって事を思い知らせてあげるわ」

 

カリン「ふふっ…」

 

カスミ「あはっ…」

 

そうして2人は手を取り笑いあった…時刻は夜2人の笑い声は夜の岬に響きあうのだった…

 

――――――――Side Out――――――――――

 

あの後カリンから呼び出され再び岬に向かうと…そこには仲良さげに話す2人の姿があった

 

カリンから「カスミの思いは聞いたわ。選ぶのは貴方次第…好きにしなさい」と言われた

 

そしてカスミからは「カリンと話をしたわ。彼女には絶対に負けない…だからもう一度伝えるわ。私はあなたの事が好き、私と…お付き合いして下さい!」と…

 

まいったな…でも不思議とその言葉はしっくりと来た…

 

イセリア「私で良ければお願いします…カスミ」

 

そして夜の岬で二人の影は再び重なるのでした…

 

 

 

…-To Be Continued-

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。