また、独自設定がありますのでその点をご了承ください。
―――――――Side カリン―――――――――
イセリアが高熱で倒れた後、私達は直ぐに彼をタワーからボランティア施設へと運び込んだ
フジ老人は、医療の知識があるとのことだったので診てもらったのだけれど、結局原因は分からなかったわ
熱は引いたのに目を覚まさない彼に、ロキちゃんやオウカちゃんは必死になって声をかけ続けたんだけど…
結局彼が目を覚まさないまま3日も経ってしまった…
唯一タマムシカジノに一緒に行ったトウカさんから、私達はあの1時間の間に何があったのかを聞いたわ
最初は話すことを渋っていたけど、目の覚まさない彼の事を思い一部始終を話してくれた
トウカさんが全力で力を解放したこと…その際に多くのロケット団員や萌えもん達を荼毘に付したこと…ロケット団リーダーのサカキと交戦したことを…
確かに、力を完全に解放したトウカさんの前では私達は邪魔にしかならない。それに、そんな惨劇をオウカちゃんや他のみんなに見せたくないということも理解できた
一向に目の覚める気配のない彼の心にサヤ姉さんもシンクロを試みてくれたが、何かに阻まれているようで何の手がかりも掴むことが出来なかったわ…
トウカさんは言っていたわ。イワヤマトンネルの途中からの彼の異変とトウカさんのシックスセンスに何かが引っかかった事も…
彼が倒れたことはカスミにも伝えたわ。本当なら直ぐにでもこちらに来たいと嘆いていたけど、彼女にはリーダーとしての仕事がありすぐに町を離れる事が出来ない事も分かっていた為、逐一私が連絡するようにしたわ
ねぇイセリア…私じゃ何もしてあげられないの?
あなたの苦しみを解放してあげることはできないの?
祈る様に彼の手を握り絞め、目を瞑る私の耳に声が聞こえてきた…
「…カリン?」
その瞬間、絶望の淵にあった私の心は一気に喜びへと変わった
―――――――Side Out―――――――――
目を覚ますと、そこは知らない天井と少し薬品の臭いのする部屋でした
そして左手から感じる温もり…そこには私の最愛の人が…
イセリア「…カリン?」
まるで幽霊でも見たような顔でこちらを見つめてくるカリン
カリン「…イセ…リア…?」
イセリア「カリン…ここ「イセリア!」わぷっ?!」
私の頭を抱えるように抱き着いてくるカリンって苦しい…
カリン「イセリア!イセリアっ!やっと目を覚ましたのね!私が…みんながどれだけ心配したと思ってんのよ!このバカ!」
イセリア「むー!むーっ!(カリン!苦しいから)」
ハッと気が付いたカリンは恥ずかしそうにして…
カリン「ご、ごめんなさい///…でも、やっと目を覚ましてくれたよぉ…ぐすっ…」
イセリア「心配かけてごめんね、カリン…だから泣かないで…ね?」
カリン「な、泣いてなんかないわよ!でも…本当によかったぁ…」
あぁもう…そんなに涙を溜めて…
イセリア「ねぇ…カリン、ここはどこなの?それにあれから「あーっ!」って今度は何?!」
入り口を見るとそこに居たのは…ランカ?
ランカ「みんな!お兄ちゃんが目を覚ましたよー!よかったよ、お兄ちゃーん!」
そう言いながらこちらに突っ込んでくるランカってその勢いは流石に?!
イセリア「ちょっとすとっ…(がばっ)むぐー!(またですか!)」
カリンよりも大きめなそれで顔を覆われ(はっ!殺気が?!)絶対カリンだ…
そしてランカに呼ばれたみんながぞろぞろとやってくる
サヤナ「いっちゃん!良かったわぁ…お姉ちゃんにこんなに心配させるなんて…悪い子なんだから~」
マリア「イセリアさん…本当に目を覚ましてくれたんですね…良かったですわ…ぐすっ…」
トウカ「全く…キミは本当に…いえ、今はイセリア君が目を覚ましたことを喜びましょう」
マリー「マスター!…良かったよぉ…本当に良かったよぉ…うわぁぁん…」
ロキ「イセリアさん!もう大丈夫なんですか!私…私…ぐすっ…」
みんな…あぁ…こんなにもみんなから思われて…私は幸せですね…
イセリア「ぷはっ?!…みんな…心配かけてごめんね。私はもう大丈夫だから…それから、ありがとう」
そして部屋は喜びの泣き声で再び喧騒に包まれる…
しばらくしてみんなが落ち着いてから、私はあの後倒れ3日間寝ていたことを聞かされ、本当にみんなには助けられたなと思いました
私はここ3日間でシオンタウンに起きたことを聞いた
萌えもんタワーに居たロケット団員は全員ジュンサーさんに連れて行かれたこと
御霊送りに伴ってかシオンタウン全体に蔓延っていた重苦しい空気が無くなったこと
タマムシシティのカジノ倒壊は地盤沈下として処理されたこと
私が眠っていた間にそんな事があったんですね…
なら私からも話さないといけませんね…
そしてゆっくりと自分の口から語ったのは私が夢(心象空間?)で、もう1人の自分と会話をしたことをそのまま伝えた
みんなは最初驚きを隠せない様子だったけどすぐに納得してくれた
サヤナ「じゃあいっちゃんが倒れたのはその力の使い過ぎの代償ってことなのかしら?」
イセリア「うん、今回は力をイワヤマトンネルからずっと力を使った状態だったから、それで私の精神力に負荷がかかり過ぎたみたいなんだ…本当に心
配かけてごめんね…次からはもっとみんなに頼るから」
マリア「本当ですか?何かあったらすぐに教えて下さいませ?」
イセリア「うん、分かってる。みんなも私の様子が変だったらすぐに止めて欲しい…お願いね」
オウカ「はい!マスターの為に、私、がんばります!」
姿が大人っぽくなっても健気なのは変わらないんだね…本当にいい娘だ
イセリア「ロキちゃんも…看病してもらって本当にありがとうね」
ロキ「い、いえ!私は今回…イセリアさんと皆さんに助けてもらいっぱなしだったんで…ランちゃんのこと…ありがとうございました…」
そう言って頭を下げてくれるロキちゃん…
イセリア「ロキちゃん…頭を上げて…。私も、少しでも…ロキちゃんの助けになれたなら良かったよ」
ロキ「イセリアさん…私、もっと強くなります。そして…ランちゃんとの約束も、一緒に見た夢に向かって進んで行きます!」
そう、すっきりとした顔で決意するロキちゃん…うん、やっぱりこの子には笑顔が一番似合う…
イセリア「なら、ロキちゃん、君はもう次の町に向かうと良い「イセリアさん?」…私はまだこの町を動けないし…今後の事も考えないといけないから
ね…その間にロキちゃんはもっともっと前に進んで?そして自分とその娘達を高めていってほしい…あ、でも無茶はしたらダメだよ。何かあったらすぐ
に連絡して、すぐに駆けつけるから…ね?」
ロキ「はい!そうと決まれば私達はタマムシシティに向かいます!そして、もっともっと強くなります!ね!カガリ!みんな!」
カガリと仲間「もちろん(よ)!」
ロキ「じゃあイセリアさんもしばらくはゆっくりして下さいね?それでは私は行きます!では!」
そう言って出て行くロキちゃん…うんこれでいいよね?…ランちゃん?
――――――――数日後――――――――――
あれからカスミに目を覚ましたから連絡を入れたら…泣くわ喚くわで本当に大変だった…でもそれだけ私の事を考えていてくれたんだね…心配させたこ
とは本当に申し訳ないけど…でも嬉しいなぁ…
イセリア「それでは長い間お世話になりましたフジさん」
フジ「いや、こちらこそ色々と助けてもらってすまなかったね。そうだ少し待っていておくれ…」
そう言って奥から何かを持ってくるフジさん…なんだろう…笛と…二つの石?
フジ「これは萌えもんの笛といってな…眠っている萌えもんを起こすことができる笛なのだよ、是非君達の旅の役に立ててほしい。そしてこちらの石な
のだが…私が昔旅をしていた時に不思議な泉があってな、これはそこで見つかった石なのだよ…お守りとして君達に持っていて貰いたい」
イセリア「いいのですか?そんな大切な物を?」
フジ「あぁ、私が旅に出る事はもうないだろう…ならばこれから旅を続ける君達若い世代に持っていて貰いたい…まぁ親心みたいなものだよ」
イセリア「フジさん…ありがたく頂きます」
フジ「いいかい。萌えもんを育てるためには深い愛情が必要だ、君にはそれが理解できているね?そしてもう1つ…萌えもんとの絆の力を信じるんだ。
そうすればいつかその石が応えてくれるはずだ」
イセリア「はい。ではまた来る機会があれば会いましょう」
フジ「うむ…道中気を付けるのじゃぞ…。あんな若い青年達を戦地に向かわせないといけない…私達大人がもっとしかっりしておけば…いや、あの子達
ならきっとどんな屈強にも負けずに進んで行ける…そんな予感がする」
シオンタウンに吹く風はまだ冷たかったが…それでも以前のような暗い雰囲気は全く感じられなくなっていた…
…-To Be Continued-