一途な彼女と私の旅   作:桔梗楓

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ようやくセキチクシティです。
また、独自設定がありますのでその点をご了承ください。


萌えもんSS45話ーセキチクシティ~セキチクはピンク、華やかな色

こんにちは。イセリアです。

 

雄大な景色のサイクリングロードを駆け抜けた私達は、その日の内にセキチクシティへと着くことができました

 

その日はもう時間も遅かったので萌えもんセンターに宿泊し、翌日に行動することにしました

 

さて、このセキチクシティはカントーの南側に位置する町で、その一番の名所としてサファリゾーンという施設があります

 

サファリゾーンでは個体数のすくない萌えもんを保護し、その娘達が嫌がらないことを前提にして、一般公開している施設と

 

野生の山や川をそのまま利用し、野生の萌えもん達の普段の生活を観賞し、その生態を学ぶことが出来る施設があります

 

なお、そちらでは萌えもんの同意さえ、得る事ができれば保護することも可能なので、図鑑を完成させたい私にはとてもありがたい施設となっております

 

そういえば釣り場があったので、そちらに行ってみましたら、釣り人さんがいました

 

私が、釣れますか?と聞いたところ…

 

「ふっ…大物が釣れたようだ。お前さん釣りに興味はあるかい?」

 

と、聞き返されたのでちょっとありますね、と答えたところ

 

「なら、こいつを持っていきな…そいつを使えば海でも川でもどこでも釣りができるぜ」

 

と何やら凄そうな釣竿を頂きましたが…よかったのですかね?まぁ、とても満足そうな顔をしていたので、良いのでしょうね

 

他にも、ハナダの岬に住んでいたマサキさんの親戚の方に会ったりしました

 

―――――――――――――――――

 

そんな訳で現在私達はサファリゾーンの見学をしているのですが…

 

オウカ「すごい…たくさんの萌えもんさんがいますよ!マスター!」

 

ランカ「ほんとだー!それに、何だかみんな幸せそう。ここなら外敵も来ないから安心して暮らせるのかな~?」

 

マリア「ですわね。まぁ元々野生で暮らしていた私達が言うのもあれですけども…少し、羨ましいですわね」

 

サヤナ「あらあら、マリアちゃんは野生に帰りたいのかしら?お姉ちゃん悲しいわ…「ち、違いますわよ!」そうよね~、マリアちゃんはいっちゃんの側が一番好きですものね♪「サヤ姉様!///」うふふ♪」

 

カリン「でも本当に幸せそうね…ほら、あのガルーラの親子とか。……私も、いつかお母さんになるのかしらね///」

 

照れることを言ってくれますね…ちなみに人と萌えもんの子供は、約半分の確率で人か萌えもんのどちらかになるそうです

 

イセリア「まぁ、それは旅が終わるまでは…ね?///」

 

トウカ「この夫婦は相変わらずねぇ…そうだ、イセリア君。お姉さんと子づく「トウカさん!!」はいはい、冗談よ、冗談。カリンちゃんは、からかい甲斐があるから楽しいわねぇ♪」

 

マリー「でも、ほんに久しぶりやね。みなはんでこうしてお出かけするなんてなぁ…うちも、楽しいわぁ」

 

そう、今日は久しぶりに全員で観光をしています。前にこうして全員揃ってお出かけしたのは…ニビシティでしたかね?

 

オウカ「マスター!見て下さい!ラッキーって言う萌えもんさんがいます!見つけるとラッキー…じゃあ私達も幸せになれるんですね♪」

 

無邪気な顔で、はしゃぐオウカ…でもニビ博物館の時と違い、オウカは進化して身長も伸び、スタイルも大人のそれとなっているので、なんだか不思議な感じがしますね…これがギャップ萌え?というものなのでしょうか?

 

そうして、私達は丸1日久しぶりに家族みんなでゆっくりと過ごすことができました

 

――――――――その日の夜―――――――――

 

中々、寝付けない私は浜辺の方へ1人向かいました

 

クチバの港と違い、明かりもないこの浜辺は、寄せて帰るさざ波の音がとても心地良く、いつまでもいたくなります…

 

しばらくして、後ろから足音が聞こえてきました。そして彼女は私の隣に来て…

 

トウカ「隣、座ってもいい?」

 

トウカさん…

 

イセリア「どうぞ…どうされたんですか?」

 

トウカ「えぇ…夜景を見ていたら、キミが外に出て行くのが見えたからね…。それで、何か悩みかしら?お姉さんが聞いてあげるわよ?」

 

お見通しって感じですかね…?

 

イセリア「あの日から…シオンタウンであった事件の時から…ずっと、トウカさんに…謝りたかったんです…」

 

そう…私の感情を優先させて、その結果…トウカさんの手を穢させてしまった…あのアジトでの一件は…ずっと私の心に棘のようにささっていました…

 

トウカ「キミが謝ることなんて、何もないよ。あの時は、あれが最善の方法だった…結果として被害も最小限に抑えられた。ロキちゃん達の無念、ガラガラさん達の魂は救われた…キミが気に病むことは何もないはずよ?」

 

イセリア「でも、私は…トウカさんに…その手を、再び血で穢させてしまいました…。あの日…もう、そんなことはしなくていいと…そう、約束したのに…」

 

トウカ「あの日…キミと出会ってから…もう2年くらいになるかしら…」

 

――――――――2年前―――――――――

 

ある夜のこと…私はカリン達とのトレーニングを終え帰ろうとしていました

 

そんなとき…何かすごい音が聞こえてきたので、慌ててマリアに乗りそこに向かったのです

 

そこにあったのは凄惨な光景でした。既に何人か、事切れた状態の密猟者と思われる大勢の人間と…漆黒の翼を羽ばたかせ、逃げ惑う残りの密猟者達に襲い掛かっていく萌えもん…

 

状況が掴めませんでした…ただ、これ以上あの萌えもんが力を振るうと、駆除対象として指定され、多くの人達からその命を狙われてしまうと…

 

私達は必死になり彼女を止めようとしました…ですが…彼女の力はそれを遥かに上回りました…

 

一番攻撃力の高いマリアの攻撃を片手で弾き飛ばし、逆に放たれる漆黒の波動の前に、マリアですら一撃で落とされました…

 

カリンやマリーさんにもがんばって貰ったのですが、全く力及ばずに全員が一撃で力尽きてしまう…残ったのはサヤ姉だけ…でもサヤ姉は体があまり強くない…彼女の攻撃を喰らったらどうなってしまうか…

 

しかし、シンクロで何かを感じ取ったサヤ姉は、私にボールから出すように言ってきました

 

打つ手のなくなった私には、サヤ姉の言葉に従いボールから出しました

 

サヤナ「あなたの心は泣いている…自分の力を制御できないことに…そして人を傷つけてしまうことに…。でもね、私はあなたの心を受け止めれるわ…だからお願い、それ以上悲しまないで?自分自身を憎まないで?」

 

しかし、暴走した彼女にはその言葉は届かなかった…いえ、届いていたけど攻撃を止められなかったのです

 

サヤナ「いっちゃん…私の覚えた、新しい力で…彼女を救いたい!だから祈って!彼女を救いたいと!」

 

私は祈った…彼女の為に…彼女を救いたいっていう、ありったけの想いを込めて…

 

サヤナ「いっちゃんの思い…確かに感じたわ…。今の私なら、この力を使える…月の力よ…彼女を解放して…”ムーンフォース”」

 

煌めく月の光が、私とサヤ姉…そして、彼女を包み込む…

 

そして、何もない真っ黒な世界に…彼女はいた…

 

イセリア「やっと会えた…。サヤ姉の力があなたと私を繋いでくれた…」

 

???「あんたは?なんでここにいるの?私の暴走は止まったの?」

 

イセリア「私はイセリア、トレーナー見習いです。今、あなたの動きはサヤ姉…私の仲間が止めてくれています」

 

???「そう…。なら、すぐにこの場から逃げなさい。私の力を見たでしょう?ああなった私は自分でも制御できないのよ…」

 

イセリア「でも、そうなった理由があるはずです!あなたが本当は優しい人だって、今のあなたから伝わってきます…何でこんなことに…」

 

そうして、私は彼女から事情を聞きました

 

彼女の種族はとても珍しく、その中でも彼女は特別に力が高いこと、でもその力を制御できず群れを追放されたこと

 

そして逃げてきたところを、密猟者から襲われたこと

 

力を使わないように必死で逃げ回ったこと

 

でも、結局追い詰められ、力を解放してしまったこと

 

そして、制御できない力で多くの密猟者を手に掛けてしまったことを…

 

???「分かったでしょ?私の手はもう穢れてしまっている…。それにこんな力を持つ私は消されるべきなの…。人と萌えもんの両方を守るために…ね」

 

悲痛そうな面持ちで語る彼女…なら

 

イセリア「なら、私があなたを守る!本当は、誰よりも優しいあなたを!その苦しみから解放するために!」

 

???「あなたの気持ちは嬉しいわ…。でもね、半人前のあなたに何ができるというの?私はそこにいるだけで狙われてしまう、災厄を振り撒いてしまうのよ!」

 

確かに普通の方法なら無理だ…でも、私にはあのボールがある…

 

イセリア「確かに今は半人前です…。でも、私が一人前になるまで、あなたの姿を隠してあげることはできます!」

 

???「そんな方法…あるわけないじゃない…普通のボールじゃ私を捕まえることすら難しいのに…」

 

イセリア「そう…普通のボールじゃ無理です…でも、私の持つアイテムに…どんな萌えもんでも必ず保護し、守ることが出来るボールがあるんです!ですから今は、その可能性に賭けて下さい!お願いします!」

 

???「分かったわ…あなたを信じる。でもね、無理だと判断したら、絶対に逃げて。それだけは約束して?」

 

この人は本当に優しい…絶対に…

 

イセリア「はい…。必ず、あなたを救ってみせます!」

 

そして、意識が現実に戻っていく…

 

サヤナ「いっちゃん!大丈夫!」

 

光の波動を放ち続け、疲労の溜まった様子のサヤ姉から声を掛けられる…そうだ、時間がない…

 

イセリア「彼女を止める、いや、守るために…行け!マスターボール!」

 

そうして投げられたボールは、動きを止められている彼女へと当たり、彼女をボールの中へと包み込んで行く…

 

しばらくボールは動いていたが、やがてその動きを止め保護完了のマークが表示される…良かった…これで彼女は表に出なくてすむ…

 

サヤナ「やったのね、いっちゃん?」

 

イセリア「うん。サヤ姉とみんながいてくれたから…何とかなったよ…」

 

辺りにいた密猟者の影はなく、私は警察に通報しその場を去って行きました

 

後日、残った密猟者は全員逮捕され、その証言により付近を捜索したが、危険な萌えもんは去ったという報道が出された

 

そして現在、私はボール越しに彼女と会話をしています

 

???「まさか本当に捕まえられるなんてね…。でもいいの?前にも言ったけど…私の力は災厄のそれと同じ。そして私の手は穢れてしまっているわ…」

 

イセリア「それなら同じ言葉を返します。私があなたを守ってみせる、そして、あなたの手を決して穢させたりしないと」

 

???「そう…ありがとう…。そうだ…もう一度キミの名前を聞かせてくれないかしら?」

 

イセリア「私の名前はイセリア。今はまだ半人前ですけど…いつか必ず一人前になってあなたを守ります。あなたには私の仲間として…家族として、優しいままでいてください」

 

???「……ありがとう。私の名前はトウカ、ドラゴンの種族サザンドラの末裔。これからよろしくね、イセリア君」

 

――――――――そして今に至る―――――――――

 

イセリア「結局…約束を守ることはできませんでした…。ごめんなさい…本当にごめんなさい…」

 

そしたらトウカさんが私を優しく抱き寄せてきました…トウカさん?

 

トウカ「サヤナじゃないけど…キミはもっと、周りに甘えなさい?それに、ただ優しいだけが家族じゃない…苦しみや、悲しみを分かち合ってこそ、本当の家族でしょ?キミの怒りは私の怒り、キミの悲しみは私の悲しみ…そして…キミが優しい気持ちでいてくれるなら、私も優しい気持ちになれる…幸せになれるのよ…だから今は…泣きなさい…誰も見てないから…」

 

そうして私はトウカさんの胸の中で思いのまま涙を流しました…そして、そのまま泣き疲れ…意識を手放していきました…

 

――――――――Side トウカ―――――――――

 

やっと本音を言ってくれた…やっと苦しみを和らげてあげられた…やっと、泣いてくれた

 

キミが私を守ってくれると誓ってくれたあの日から、私はずっとあなたに救われてきた…だから…今度は私がキミを助ける番…

 

…今まで溜め込んだ全ての思い…私が受け止めてあげる…だから、明日からは、いつものキミに戻ってね?

 

そうして泣き疲れ、眠ってしまった彼を部屋へと運んだ私は、再び夜風にあたりながら…家族のことを思うのでした

 

 

 

…-To Be Continued-

 

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