上条家にお邪魔して数日。明日のお昼すぎの電車に乗り学園都市に戻るため
細かな荷物を乙姫ちゃんの手伝いの元一緒に整理する。
一段落がついた頃に充電していたデジカメが充電完了を知らせた
乙姫「木綿季さん。これはどうしま...何してるんですか?」
木綿季「あぁ。乙姫ちゃん。今回の旅行で撮った写真をね。」
画面を切り替え色んな写真が表示される
2日目に行った七沢森林公園でのキャンプの様子。
何故か自分にだけ突風が吹いて火花が飛びまくりパニックになってる当麻と
急いで水を持っていってる乙姫ちゃん。
驚いた顔をしているお姉ちゃん。そんな様子を優しく見守ってる詩菜さん達
次の写真はその日の夕方の当麻と乙姫ちゃんが並んで寝てる写真だ。
当麻の腕枕で寝てる乙姫ちゃんにジェラシー感じなくもないけど絵になる光景だ
3日目に行った野毛山動物園で馬に鼻息をかけられてる当麻。
4日目に行った新江ノ島水族館。イルカのジャンプで水を被った当麻。
他にはクラゲとかペンギンとかの写真
次は今日当麻の家でやった焼肉会の写真だ。
久しぶりに美味い肉を食った。って当麻がマジ泣きしていた
木綿季「こうして見ると結構色んなところ回ったんだね。」
乙姫「そうですね。特に水族館とか楽しかったです。」
木綿季「そう言えば乙姫ちゃんは当麻にぬいぐるみ買ってもらってたよね?」
乙姫「そうですね。
お兄ちゃんが水被るか被らないかで賭けて私が被る方を選んだので景品に
そうだ。木綿季さん。次の写真見せてくださいよ」
と乙姫がデジカメの操作をして写真を切り替える
木綿季「あ、ちょっと待t...」
慌てて止めようとするが時すでに遅し。
表示されたのは上条の寝ている寝顔の写真
乙姫「...」
木綿季「...///」
乙姫「木綿季さんってストーカーの才n...」
木綿季「やめて!言わないで!////」
穴があったら入りたいレベルだった。
藍子「どうしたの?騒がしいけど」
と若干微笑みながらお姉ちゃんが入ってくる。けど次の瞬間
藍子「あらぁ〜」
とすっごくいい笑顔になった。あ、これはマズイ
結局その後はお姉ちゃんと乙姫ちゃんの2人に弄り倒され
当麻が話があるとの事でボク達を呼びに来るまでボクはオモチャにされた
・・・・・・・・・
話があるとの事でボク達3人と当麻が席に座ると刀夜さんが驚くべき事を言った
刀夜「木綿季さん。唐突なんだが私達の家族にならないかい?」
木綿季「え?」
詩菜「正確には養子という形になるのだけれど。
貴女が『なりたい』と言ってくれれば私達夫婦と当麻、もちろん乙姫ちゃんも
満場一致で貴女を受け入れるわ。もちろん藍子さんの事も」
その場にいる全員がうなづく
木綿季「あ、う。ぇ」
頭の中で情報の整理が追いつかない
詩菜「突然ごめんなさいね。
でも私達は真面目よ。養子という形で私達の家族になってくれませんか?」
当麻「細かくいうと俺の義妹。藍子さんは俺の義姉って事になるんだけど」
義姉、という単語に慣れていないのは藍子の年齢を聞いたのが最近だからだろう
木綿季「えっと、あの」
ふいに藍子の方に視線を逸らすが
藍子「ごめんね、木綿季
私は1日目の夜に聞いていたの。」
とイタズラの成功した子供のように舌を出す。
木綿季「え?じゃあ、」
と乙姫にも視線を逸らすが
気まずそうに頬を書きながら、
乙姫「すいません。私も知ってました
木綿季さんたちが来た日の夜にお兄ちゃん達が話してるのを聞いてしまって」
当麻「俺も乙姫の寝付きが悪いのを完全にド忘れしてたよ。」
はぁ。と頭をガジガジとかく
刀夜「藍子さんは『木綿季がOKを出したら私も』との事でした。
『これからのあの娘の生活はあの娘に決めさせるの』ってね。」
木綿季「・・・その、ボクは。」
躊躇ってる理由は分る。今この人達の家族になると
お父さんやお母さんとの繋がりが切れちゃう気がするからだ
藍子「木綿季あなたの考えてる事は分かるわ。でもね?
大丈夫よ。私達が忘れない限り家族の縁は切れないわ。」
木綿季「ボク。ボクは」
上条「木綿季、お前は多分。
親御さんを差し置いて自分が幸せになっていいのかって思ってるんだろうけど」
詩菜に視線を繋ぐ
詩菜「木綿季さん。貴女と藍子さんは既にいっぱい苦しんだわ。
重い病との闘病。家族の死。とっても苦しんだじゃない。」
刀夜「当麻はその手の苦しんでる人は放って置けないタチでね
木綿季さん達が来た日の夜に相談を受けてたんだ。
私と妻も人の子。息子が助けたいと言ってる人達を見捨てようとは思わない。」
上条「普段から不幸不幸って言ってる俺が言うのもなんだけどよ。
苦しんだからにはそれ以上の幸せを得たっておかしくないんじゃないか?」
乙姫「私には難しい事は分からないですけど。
幸せになるのに対価は要らないと思いますよ。」
藍子「と、言うことらしいわ。
私も最初はお断りしてたんだけど負けちゃった。」
ペロっと舌を出す。その姿はとても楽しそうだ
木綿季「ボクが、幸せに。」
上条「木綿季、お前の親御さんも言ってたんだろ?
『どうか娘達だけでも助けて』。多分その助けってさ。
病気からの助けじゃねんだ。
不幸な人生から一変、幸せな毎日を与えたかったんじゃねぇか?
自分の子供のありふれた幸せな日々を願ったんじゃねぇかな。」
木綿季「当麻...」
・・・・・・・・・
数日後 学園都市 上条の部屋前
?「そーなのか。それじゃあ木綿季は上条当麻を追っかけて家族になったのか。」
この学園都市製掃除ロボットの上に乗るメイドさんはボクの親友。『土御門舞夏』
当麻のお隣さんでボクを助けてくれた『土御門元春』さんの義妹さんらしい
木綿季「ちょっと!色々誤解があるよね!?
それじゃあボクがストーカーみたいじゃないか!」
舞夏「だってそうだろー?」
木綿季「ちちち違うよ!ボクは、その。//」
舞夏「ほほぅ。」
あ、悪い顔になった。ボクがそう思った直後に少しずつ
舞夏が近付いてくる
舞夏「なるほど。動機はラブなのだなぁ」
ニッコリと笑う
木綿季「・・・///」
舞夏「ただなぁ。上条当麻争奪戦は大変だぞー?」
舞夏が学生寮の入口を指さす
チョットマチナサイッテ!!
イヤ、マッタラビリビリニビリビリサレテオレガビリビリスルダロウガ!
ワタシノナマエハビリビリジャナイッテイッテルデショウガ!(放電
ギャー!!フコウダー!!
・・・・・・・・・
数日後 第七学区 上条の部屋
木綿季の荷物も病院から移動し、木綿季とは義兄妹としての生活を初めてから1週間
現在は自宅で日曜大工(笑)に励んでいる
上条「〜♪・・・??????」
上条は木綿季と共に組立式二段ベッドの説明書と格闘をしていた
木綿季「当麻。それ多分このパーツじゃない?」
といって小さな金具を手渡す
上条「そうそうこれこれ。」
受け取ったパーツと組み合わせやっと二段ベッドが完成した。
所要時間、計1時間と5分42秒。
上条「いやぁー途中で上条さんの不幸スキルが発動して
骨組み用のパーツが足に落ちてきたり組み立て順間違えて1からリスタートしたり
大変でしたねぇ。もうぜってぇこんなの作らねぇ。」
最後の一言は個人的な私怨全開だ。
木綿季「ボクには『任せろ!10分で作ってやる!』って言ってたのにね〜」
となりの木綿季も上条と似たような雰囲気だ
地味に上条を睨んでいる
上条「あの〜。頼むんで傷口を抉らないでくださいませ。
ていうか、ネットには所要時間10分って書いてあったんだ!俺は悪くない!」
木綿季「所要時間10分って言っても最初の15分は勘で組み始めたんだから
当麻にも充分に原因があると思う。」
上条「そのへんに関しては本当に申し開きのしようがないな。
ともあれ取り敢えずこれで木綿季の寝床は準備できたな。」
木綿季「ボクは別に床でも良かったんだよ?敷布団敷いて」
上条「だってまぁ、作るのはともかくとして
届くだけならa○azonに頼んでヤ〇ト運輸に配送してもらうだけだったからな。
あとは組み立てるだけだったわけだし。」
木綿季「当麻。ヤ〇ト運輸も大変なんだよ?最近はa○azonが増えて来て
配達が回らないってニュースでやってるし。」
上条「だな。今度からは店舗受け取りにするべきだな。」
木綿季「そういえばどっちが上で寝る?」
上条「俺は出来れば下がいいです。」
木綿季「確かに、不幸スキルが発動して落ちてくる当麻が想像できるよ」
アハハと呑気に笑うが上条からすればたまったもんじゃない
上条の部屋 お昼頃
キッチンからは鼻をくすぐる美味しそうなチャーハンの匂いと上条の鼻歌が聞こえる
木綿季「お姉ちゃんもう寮の前だってさ。」
パタン、と上条と同じ黒色の携帯電話(ガラパゴス)を閉じる
木綿季が言い終えるとそれを見計らったかのようにチャイムが鳴った
ピンポーンッ
木綿季「多分お姉ちゃんだ。」
上条「んじゃ悪いが出てくれないか?俺は離れられないから」
上条の頼みを二つ返事でOKして木綿季はドアまで行く
藍子「こんにちわ、木綿季」
ドアを開けた先に居た優しく微笑んだ女性は今ではすっかり歩けるくらいに
回復した紺野藍子だった。
木綿季「こんにちわ、お姉ちゃん!」
藍子「こんにちわ木綿季。
その感じだと、当麻さんとの義兄妹(新婚)生活は楽しいみたいね」
少しばかり茶化しつつ手に持ったお菓子を木綿季に渡す。
木綿季「////」
上条「よ!藍子。ちょうど昼飯が出来たんだ上がってくれよ。」
藍子「それじゃあお邪魔しますね。」
食後のひと時
上条「へぇ。それじゃあもう明後日には退院なのか。」
藍子「えぇ。あのお医者さんには『こんなに早く退院出来るとは思わなかったよ』って
言われたんですよ。それもみんなこの子が毎日面会に来てくれたからですけど」
隣に座る木綿季の頭を撫でる
上条「そういえば家はどうするんだ?」
今までは病院だったからよかったけど。と繋ぐ
藍子「それなら黒ちゃんのお陰でなんとかなりました」
上条「く、黒ちゃん?」
木綿季「お姉ちゃんのつけた黒子のあだ名だよ。
まぁ黒子も気に入ってるみたいだしいいんじゃないかな。」
初めて藍子にそう呼ばれた際の幸せそうな黒子の顔を浮かべる
藍子「黒ちゃんの風紀委員の先輩が住んでる部屋に空き部屋があるらしくて
そこにルームシェアという形で住まわせて貰えることになったんです。
実は編入先もその人の学校で学年も同じなんですよ?」
上条「あぁ。なるほどなそれは良かったじゃねぇか。」
藍子「私はいい物件知りませんか?って聞いただけだったんですけどね。
たった2日で先輩の許可と学校からの住居変更の書類まで持ってきてくれて」
木綿季「黒子って優しいんだね。」
上条「アイツは基本面倒見がいいからな。」
木綿季「何だかんだでボクの編入先も柵川中学校だから黒子から初春に話通してくれて
登校初日に友達作りからスタートはしなくてすみそうだよ」
上条「木綿季はいいじゃねぇか。俺なんか土御門や一方通行と登校すんだぜ?
ぜってー浮くに決まってる」
はぁ。と項垂れるがその顔は満更でもなさそうである。
すると何かを思い出したかのように顔を上げる
上条「そういや2人は【身体検査】、システムスキャンはどうなるんだ?
確か2人とも入院してたから受けてねえだろ?」
藍子「私達姉妹は編入試験時に受けているんですよ」
上条「あ、そうなの?」
木綿季「うん。ボクはレベル4でお姉ちゃんはレベル3みたい。
ちなみにボクら2人とも力学系らしいから一方通行の所で力の使い方を
細かく教えてもらうんだ。」
上条「へぇ。つか、妹に能力レベル負けてる兄貴とは...不幸だ」
そんな会話を交わすうちに夕方になり、藍子を病院まで送り届け2人は帰路に着いた
・・・・・・・・・
おまけ 『同居生活、初めての夜』
これは木綿季が退院、上条の部屋に移り住んだ日の事
当麻「それでだ。木綿季」
いつになく真面目な顔で木綿季を見る
木綿季「なに?//」
当麻「木綿季は俺のこの部屋に住むのがお前の意見と土御門達の手伝いの元認められた。
それはいい。だがここで問題が出てくる。」
木綿季「問題??」
上条の言う問題が特に思いつかないため返すが
当麻「あぁ。それは、【風呂の時間】と【洗濯】だ」
木綿季「ッ!!////」
そう。木綿季も上条も年頃、風呂はどちらが前後に入るか考えなければだし
洗濯も自分と当麻の服。主に下着などを洗う際に問題が発生する
当麻「今までは俺1人だったから良かったが。これからはそうはいかない。」
木綿季「・・・いいよ。」
勇気を出して消え入りそうな声で伝える
当麻「ん?なんだって?」
木綿季「だから!ボクは洗濯一緒でもいいよ!//////」
半ばヤケクソ気味に大声で宣言する
当麻「!・・・わかった。」
とても重く感謝した声で応える
木綿季「その、意識しないようにするから。////」
当麻「・・・え?意識?」
木綿季「え?//」
当麻「もしかしてお前も水道代の事を気にしてくれてたのか!?」
上条の目が十字の星になった
木綿季「水道、代?」
上条「そうだ!いくら地球が水の星と言えど水には限りがあり、
さらには料金が発生する。俺1人だったから今までは俺の少ない奨学金でも
綱渡りしながらカバー出来ていたが今後は木綿季の分も入る。
まして女の子は風呂でのシャワーが長いと聞く。つまりは水道代が跳ね上がる」
やっと口を止めて木綿季を見るが目の前の木綿季はフルフルと震えている
木綿季「と、」
上条「と?」
木綿季「当麻のバカー!」
手元にあったおしぼりを上条の顔面に投げつける
上条「痛ってぇぇぇぇ!!??」
この距離だ。まず避けれなしない
木綿季「当麻のバカ!!とーへんぼく!!
ボクお風呂入るから!覗かないでね!!??」
完全に怒りながら着替えと寝間着を取り風呂場へ入っていった。
当の本人といえば
当麻「・・・え。俺なにかしたか?」
この調子である。ちなみにこの後、
木綿季の入った後の風呂と洗濯カゴに服を入れる際に少し戸惑ったのは言うまでもない
ちなみにその日の流れで
風呂は先に木綿季、後に上条で洗濯は同時。
家事は基本的に日替わりの分担となった
あと、上条の要望で呼び方が『当麻』から『お兄ちゃん』呼になった。
「遊び半分で呼び方を頼んだんだが。予想以上に耐え難いものがある。」との事
翌日、木綿季にお兄ちゃん呼びさせた事で上条が土御門に弄られたとかなんとか