インフィニット・ストラトス~空を切り裂く七つの翼~ 作:紅優也
春二side
「春、何で食堂で飯を作ったんだ?」
「ああ、同室の人が来なかったから、ご飯作ってあげようと思って。」
あの後、更識さんは僕が食べ終わるまで来なかった。色々(主に女子達の足止め)あって結構ギリギリの時間に夜ご飯を食べたんだけどどうしたんだろ?
「......そうか。(春に手を出したら殺してやる。)」
今、夏兄から殺気が......
「じゃ、夏兄の部屋より遠いから。」
「おう、何かあったら言えよ?」
「うん。」
僕は夏兄から離れて自分の部屋に行った。
「更識さん、入るよ。」
僕は扉を押し開けながら入ると更識さんはまだパソコンをしていた。
「更識さん......?」
良く見るとそれは設計図みたいな物で更識さんはそれを指を噛みながら見ていた。
「ふう........えい。」
「~~~~~~~~~~!!」
僕が冷たいお茶の入ったペットボトルを押し付けると更識さんは文字通り飛び上がった。
「......お、織斑君......?」
「来なかったからご飯作ってから食べて。」
「............あ。」
更識さんはやっと今が何時か気付いたみたいだった。
「......ごめん。」
「良いよ別に。次からは気を付けてね?」
「......うん。」
僕は更識さんが頷くのを見るとお盆を渡す。
因みに献立は鯵のフライと味噌汁(具はじゃがいもといんげん豆)とご飯だ。
「......美味しい。」
「ありがとう。まあ、夏兄には負けるけど......」
冬姉も僕も家事は一通り出来るけど夏兄の家事能力はもう主夫になっても良いくらいだからなぁ......
「......ご馳走さま。」
「お粗末さまでした。」
更識さんが食べ終えたから僕はお盆と食器を持って台所に向かう。
「......良くお料理するの?」
「ん~~~~大体夏兄と交代制かな?時々冬姉が帰って来たときは別だけど。」
冬姉は疲れって言葉を知らないんじゃないかってくらい体力あるし。
「ところで更識さん、何をしてたの?」
「.....................」
更識さんは目を僕から反らして沈黙を守るけど......
「後ろのパソコンつきっぱなしだよ?」
「..........あ。」
僕が更識さんの後ろのパソコンを見ると............ISの設計図?
「あの......もしかして更識さんって代表候補生だったりする?」
「............うん、一応日本の代表候補生。」
あ、この国の代表候補生だったんだ。
「代表候補生でIS作れる技術者なんだ。凄いね。」
「......そんなこと無い。」
僕が笑うと更識さんは何故か一気に暗い表情になった。
「......姉さんの方が凄い、だって容姿も頭も運動神経も私とは段違いに良いし、ここの生徒会長だからISだって強いしそれに私のISは途中で開発が打ち切られたのを私が作ってるのに対して姉さんは一から『一人で』作ったんだもの。
私なんかよりずっと凄いよ。」
そう言った更識さんの表情は羨望と嫉妬が入り雑じった表情だった。
そして僕は何故かそれを見ていると胸がチクリと痛むのを感じた。
如何でしたか?
次回もお楽しみに!