高度五千の武士道…GIRLS und PANZER   作:鋼鉄の咆哮

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どうも、鋼鉄の咆哮でございます。
並び替えにより第二話になりました。頑張りますぞー!


第一話 勧誘

「えっ?」

俺は思わず間抜けな声を上げた。

「いや、だから」

俺の前には小柄な女子高校生が1人、干し芋を食っている。

その横にはおどおどした…先輩だよな?それとピリピリしてそうな女子高校生がこっちを見ていた。

「航空道部、入ってくんない?『岩本 徹也』君。」

小柄な女子高校生────角谷杏さんが、巨大な爆弾を落としてきた。

 

 

 

 

確かに俺は航空道とは近い関係にある。ただ、近い関係にあるからこそ俺は断ろうとしていた。

────俺は、航空道とは「縁を切った」のだ。もう関わらないと決めてここに来た。だから────

「お、やってくれるの岩本君?」

「お願いだから思考をとぎらせないで!それと勝手に決めないでください!」

思考をいきなりぶっちぎられて思わず大きな声が出た。しかし、航空道とは…

「むーっ…岩本君、航空道入ったら色々と特典があるよ?」

「利権誘導ですか…俺は別に単位落としもほとんどないし遅刻もほぼありませんが?」

「…英語」

「っ!?」

そうだった、確かに利権誘導のメリットはほぼなかったはずだが…しまった!

俺は英語が苦手だ。死ぬほど苦手だ。第一俺は理系だし日本国内の企業に就職希望だ。だから英語なんていらな────

「流石にあそこまで英語が酷いのはちょっとねぇ…」

「…やっぱりですか?」

「そうだね、確かに2教科単位落としで仮進級なのはそうなんだけど」

「んー、じゃあどれくらいの便宜があるんですか?」

「おっ!やってくれるの?」

「まぁいいでしょう、言われてみれば部活なんか決めてませんでしたし」

「今のところは明言はできないな。ただ、『大幅に』という事だけは言っておくよ。」そう言ってまた干し芋を食べ始めた。どんだけ食うんだこの人。

「分かりました。あと一つ聞きたいのですが」

「んー?どったの?」

「俺以外の部員のアテはあるんですか?」

正直、俺は他の部員のアテには期待していなかった。能力の問題ではなく、人気の問題だ。航空道なんてやる物好きは多くはない。とか思ってたんだが────

「んー?君の友達も1人入るって言ってくれてるし、1年生にも希望者はそこそこいるよ?」

マジか。ってか誰だ入るって言った俺の友達。後で手当り次第聞いてみよう。

それとあと一つ。

「俺はかなり長い間航空道から離れているので良く知らないのですが…戦車道と協同して試合を行うというのは?」戦車道と共闘するというのは昨日のニュースで言っていた。

「ああ、本当だよ。戦車道が試合の大本になるけど、航空道は戦闘支援を行ったり、敵戦車の爆撃もする。航空も重要な要素になりつつあるからね。私達は今年で終わりだから、次の試合からは参加しない。だから、君たちにはしっかり西住ちゃんのサポートもしてほしいんだ。」

なるほど、そういう事か。

確かにこの学校は去年の戦車道部の奮戦によって廃校を免れた。ただ、それがただ一時の光芒となってしまえば、結局また廃校話が浮上するだろう。一回の勝利では時間稼ぎにしかならないのかもしれない。

この学校は去年から共学制に移行した。どうやら文科省は何が何でも財政再建をしたかったようで、「廃校は我慢してやるから男子校と統合して共学制の高校になれ」という干渉を受けたそうな。その年に俺は転校という形でこの学校に転入したのだが、それもまた男子だけの武道である航空道導入に踏み切る一因だったのだろう。俺は現在2年生。西住────戦車道の隊長だろう、名前は聞いている────は3年生のはず。そう思えば納得が行く。

事情はどうであれ、俺に断る理由はなかった。もし航空道と戦車道で勝ち抜いて決勝まで進めたら────黒森峰は強いと聞いているから決勝まで来るだろう────そうすれば、俺は淳二と戦えるかもしれない。もしかしたら、その時に記憶を取り戻してくれるかもしれない…今回ばかりは、儚くても希望に賭けてみたかった。

「分かりました。航空道、入部します。」

そう言うと、普段は鷹揚な、ともすれば傲慢とも思われかねない態度の角谷さん────前生徒会長は、珍しく頭を下げてきた。




どうも、第一話でした。
今書いてる他作品も書くので、ここに戻ってくるのはかなりローペースになるかと…ごめんなさい!
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