セカイにヘイワはおとずれなぁあい!! 作:ガジガジムシ
さて、俺に先程絡んできた連中を制裁した所で早速、本来の目的を達成していきますかね。
まずは軽く、近くのコンクリートの四角い家をツルハシで突つく。意外にも家本体は脆く、一突きで崩れてしまった。
即座にミズノ・ツルハシに持ち替え、そこへ魔水を注ぐ。コレで良いはずだが……?
暫くすると、その魔水を掛けた辺りのコンクリートがモゾモゾと動き始めた。それはまるで、崩れたゴーレムの逆再生を見ているかのようだ。
そして、5秒ほど経った頃に、そいつは形を成してこの世に生誕した。半溶したゴーレムのような上半身に、スライムのようなドロドロの下半身。その見た目は例えるなら……アッシュレディのゴーレム版、みたいなものか。
「さて、他の所のコンクリートも魔水流していこう。早い所済ませたい」
早速、違う地点の建物も崩して魔水を流していく。壊しては崩して、壊しては崩して……を数回繰り返した頃、ここら辺の全ての住宅は綺麗さっぱり無くなってしまった。
俺が今何をやっていたか、それは地上開拓の準備である。
どうやらこの世界には、魔分養分という概念がないらしい。だから最初は魔王の部屋の効果で魔物を呼び出しては間引き、呼び出しては間引きを繰り返して、ある程度の成分を補給していた。まあ今ではちゃんと生態系が作られているので、放置で問題がないんだが。
だが、この地上ではそうもいかない。確かに生態系を整えれば大丈夫かもしれないが、これを世界全体でやると言った時、相当な労力が必要になる。主に俺の。
そんなの御免である。なぜそんな面倒な事をしなければならないんだ、と言わせて貰いたい。
そこで魔王が提案したのが、この世界独自の魔物を作成し、繁殖させる事。俺が魔王軍を増強していた時、魔王は魔王で調査を行なっていたらしい。特にこの世界の事について。
そこで分かったのが、この世界には養分とも魔分とも言えない、元素物質を発見したらしい。その名も、「マガネウム」! 元素記号はMgnである。命名は魔王。
この元素はどうやら、我ら魔物類にしか感知出来ないらしく、人間や犬などが気付いた様子はなかった。
そして気になる我々への効果だが……なんと「生産者」がコレを吸収すると養分魔分を生成する。ニジリゴケでも、この魔物でもそれは可能である。
しかもそれは養分魔分が0の土塊にも存在していて、それが空っぽになれば新たに空中からマガネウムが供給されるという高性能性! コレは今までの大戦の常識をまたしても覆されそうである。
まあ、唯一の弱点として、吸収の際には毒素を盛るという事だろうか。吸収者を死に至りしめる程度の。
ま、そういう制約があるので、実践的に唯一使用出来るのはコイツだけだって事だ。
ああ、そうだ。このコンクリートの魔物の名前、教えておこう。こいつらの名前、それは……
「RCG、ロカゴだ」
相変わらず自分のネーミングセンスのなさに、顔を伏せたくなるぜ。
◯ロカゴ
分類: 混凝魔物 地上生産者
HP: 380
ATK: 34
DEF: 15
RES: 5
速さ: 少し遅い
特殊能力: ステータス異常無効化 Mgn変換
地上における養分魔分の生産者。ニジリゴケやエメレントの立ち位置。本作オリジナル。
ゴーレムより若干ステータスが低いが、それでも崩れたコンクリートを魔水に浸すだけで2,3体創れるのは魅力的。地上における魔王軍の主力のひとつ。
土くれのマガネウムを取り込む事で、生命力を回復する事が出来る。また、その際に養分魔分を尻あたりの排気口から排出する。そこ、う◯ことか言わないの。
唯一の欠点はゴーレム同様、強い衝撃や打撃に弱い事だろうか。