少年と少女の心のバグ   作:クロウズ

5 / 12
3話目

 とある休日。この日ボクは姫島とゲームに勤しんでいた。内容はモン狩っていうハンティングアクションゲームだ。でも、ボクはこれを大体やり尽くしてるから若干飽きている。

 

 

「ぐおー!また死んだ!!」

「こいつ強すぎだよなー。あ、麻痺って……あー、ボクもだ」

「あーもうっ、やめやめっ」

 

 

 姫島はゲームを放ってベッドに寝転ぶ。人ん家なのに自分の家みたいにやってんなー。いいけど。

 

 

「そういえば気になってたが」

「ん?なんだよ」

「お前のアルバムあの風紀委員とばっか映ってるな」

「……何勝手に人のアルバム見てんだよ」

 

 

 今までアルバム見ながらやってたなら、そりゃ2回もやられるっての。久しぶりにボクも見てみると、姫島が言った通りミヤビンと映ってるものが大半だ。特に初等部の頃なんて、ミヤビンと映ってないものがないって言えるほどだ。

 

 

「幼馴染なのは知ってるが、ここまでとはのー」

「何か言いたそうだな……」

「いーや?ただ、レイがここまで楽しそうにしてるのが意外だなと」

「ほっとけ」

 

 

 そろそろ恥ずかしくなってきたからアルバムを取り上げる。

 

 

「で?昔のお前らはどんな感じだったんだ?」

「ニヤニヤするな、気持ち悪い。別に、ただの親友だし」

「本当かのぅ?ほれほれ、正直に言ってみな」

「……っ、あーもう解ったよ。話せばいいんだろ話せば」

 

 

 

――――――

 

「ほい、上がりー」

「うぅ、また負けたー……」

 

 

 昼休み、ボクらはトランプで遊んでいた。ゲームはもちろんババ抜きで、最後までババを握ってたミヤビンの負けで終了。これで5連敗だね。

 

 

「ちくしょう、誰だよババ抜きやろうって言いだしたやつ……」

「いや、木林君が今度は勝つって言ったんじゃん」

「でも相変わらずの負けっぷり………ぷぷぷ」

「所詮ババ抜き最弱王よ」

「うわーん!」

 

 

 一緒にババ抜きしてた友達にボロクソに言われ、ミヤビンは泣きながら走り去ってしまった。………あ、途中でこけた。しかも先生に注意されてる。

 

 

「オマエら、あんましミヤビンいじめんなよー?」

「からかってばかりの東雲さんがそれ言っちゃう?」

「さーて何のことかなー」

 

 

 クラスメイトの女子に言われて、とりあえずすっとぼけておく。でも仕方ないよな、ミヤビンからかうと面白いし。

 

 

「でも解るなぁ。木林君かわいいし」

「え、お前雅みたいなの好きなのか?」

「そ、そこまで言ってないよぉ」

「駄目だぞー、木林君は東雲さんのなんだし」

「なんでボクのものになってんのさ」

 

 

 確かにミヤビンとはよく一緒にいるし、初めての友達だから他のやつよりも仲良しのつもりだけど。だからってボクのものなわけないだろうに。

 

 

「えー、だってよく木林君といるし」

「雅のことよく見てるし」

「何かあれば雅君に相談してるし」

「1人だけミヤビンてあだ名で呼んでるし」

「いいねぇ、青春だよね」

「小6のガキが何言ってんのさ……」

 

 

 その後もボクとミヤビンがどうだこうだと、ミヤビンが戻ってくるまで話は続いた。ボクはそれから気まずさでミヤビンの顔を見れず、ミヤビンは何がどうなってるのか解らず首を傾げるその様子を、こいつらはニヤニヤしながら見ていた。くそっ、腹立つ。

 

 

 

 

 

「それじゃあレイちゃん、また明日ー」

「ばいばーい」

「ん、またなー」

 

 

 ミヤビン達と別れたボクは家に戻ってすぐ自室のベッドに寝転ぶ。今日は沢山からかわれたから疲れた。……確かにミヤビンて呼んでるのボクだけだけど、だからってそんなミヤビンといるかな?そりゃ知り合った当初こそミヤビンとずっと一緒だった気もするけど…………そういえばクラス替えでもミヤビンとはずっと同じクラスだし、席替えしたら高確率でミヤビンと隣になってたな。うわ、そう考えたらミヤビンといてばっかりだ。そりゃあいつらにもからかわれるわけだよ。ま、まあ、偶然だから仕方ないよな。ミヤビンも特に何も思ってないだろうし、うん。

 

 

「……とりあえず、お風呂入って寝よ」

 

 

 変に恥ずかしくなってきたから、さっぱりして忘れよう。そうと決まればさっさと入ってしまおう。

 で、結局忘れることは出来ず、翌日はミヤビンの事を直視出来なかったりしてまたからかわれることになった。

 

 

 

――――――

 

「爆ぜろ」

「なんだよいきなり」

 

 

 聞き終えた姫島の感想はそれだった。爆ぜるような内容を話したつもりはないんだけどな。

 

 

「その頃の延長で今も一緒にいるんだろ?爆ぜろ」

「ただの腐れ縁だよ」

「そのただの腐れ縁に日常の世話させてんのかお前は」

「あれ、ミヤビン来たんだ」

 

 

 声のする方へ首だけ向けてみると制服姿のミヤビンが突っ立っていた。休日にも関わらず制服なのは風紀委員会か何かがあったからだろうね。

 

 

「玄関前でピザ受け取ったからな。来ざるを得なかったんだよ」

「あー、そういや頼んでたっけ。悪いね」

「どうせいつものことだし。ああそうだ、姫島お前明日補習な」

「なぬっ?なぜあたしなんだ」

 

 

 ミヤビンから補習の内容が書かれたプリントを渡された姫島はぬぉぉ~っと呻きながらプリントから目を逸らす。そんなことしてもミヤビンは見逃してくれないんだから諦めたらいいのに。ちらっとプリントを見てみると、姫島の他にも補習を受ける生徒の名前が書いてあった。その中にはボクの名前もあって、っておい。

 

 

「ミヤビン、これボクもなの?」

「当たり前だろ。お前もサボってんだから」

「ちぇ~」

 

 

 ミヤビンはボクのことも見逃してくれなかった。幼馴染なんだしちょっとくらいは見逃しても罰は当たらないってのに。ま、そういう真面目なところが、結構好きなんだけど。

 その後は、ピザを食べながらミヤビンも巻き込んでモン狩で奴にリベンジしたりと、明日の補習がめんどくさいからその分今日を楽しんだ。




 年明けました、クロウズです。
 今回で初等部編は終了。次回からは中等部編だと思われます。早く高等部編を書きたい。中等部ではもうちょっと登場人物増やそうかなと考えたり考えなかったりです。




 今日はこの辺で。通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。