【大空】と【白夜叉】のミッドチルダの出会い~改~ 作:ただの名のないジャンプファン
~side真選組&ギンガVS不良~
「な、何だ?こいつらは、魔法も使わずに‥‥」
「ば、化け物だ。」
犯人達は、近藤、沖田、土方の戦いを見て、非魔導師である彼らの動きがもう人間離れしている事に驚愕する。
だが、それは犯人達だけでは無く、土方と行動を共にしていたギンガも同じであった。
(す、凄い‥‥この人達、魔法を一切使っていないのにこれだけの動きが出来るなんて‥‥)
ギンガはあまりにも現実離れしている光景に唖然とし油断をしていた為、
「くそっ、せめて1人だけでも‥‥」
犯人の一人の銃口が自身に狙い定められている事を気づいていないギンガ。
「死ね!!」
「っ!?ギンガ!!」
「えっ?」
ドン!
「ちっ」
プシュ
「今だ!!やっちまえ!!」
「「「「おおおおお!!」」」」
土方が負傷した事に犯人達が土方へと迫る。
「うおりゃぁぁぁぁぁー!!」
迫る犯人に対し、土方は刀の柄を取り出してそれで1人に当てて刀で斬りそして最後は柄を捨て相手を一本背負いで決める。
「はぁ‥はぁ‥」
負傷した事で多少動きが鈍る土方。
「土方さん!!」
ギンガが土方に駈け寄る。
「何‥して‥やがる。まだ終わってねぇぞ、戦場でボサッとしてんじゃねぇ」
「で、でも‥土方さん、血が‥‥」
「こんなもの、かすり傷だ」
「でも...」
「いいから、お前もさっさと犯人共を倒せ!!」
土方は再び刀を振りかざし、犯人達へと切込みを掛けに行った。
「トシ!あんまり無茶すんな!!」
負傷した土方を気遣い土方と合流する近藤。
「足引っ張ってますぜぇ、土方さん」
沖田が土方の眼前に居る敵をなぎ倒し不敵な笑みを浮かべる。
「すまねぇ、近藤さん、総悟」
「トシ、お前は俺達の背中を守れ!!行くぞ、総悟!!」
「あいよ。土方さん、遅れないでくだせぇ」
「総悟、テメェ誰に言っている?」
~sideその後~
近藤、沖田、土方の三人はまさに三身一体の連携でその場を蹂躙して行った。
その後、犯人は全員捕縛、護送車へと乗せられて行った。
最も意識のある者は、ほんのわずかな人数だった。
無事に捕物が終わり、108部隊本部に戻ってきた真選組とギンガ。
~side近藤~
「報告は受けたよ、期待以上じゃねぇか近藤君」
「ハッ、ありがとうございます」
部隊長室にて、ゲンヤは上機嫌で近藤を迎え、ゲンヤの言葉に近藤は近藤が頭を下げて礼を言う。
「これなら約束通り、お前達三人をウチで雇ってやる」
今回の事で、近藤達真選組の三人は、108部隊で雇ってもらう事になった。
「あ、ありがとうございます!!」
近藤は再度、ゲンヤに深々と頭を下げた。
~sideギンガ~
その頃、ギンガは負傷した土方の事が気になり医務室へと来ていた。
今頃、治療を受けている頃だろうと思っていたギンガであったが、
「土方?」
「はい、いつも煙草を吸っている、黒い制服を着ている人です」
「ああ、あの人ね。あの人がどうかしたかい?」
「今日、捜査中にケガをしたんですけど‥‥」
「え?でも、彼は此処には来ていないけど?」
医務官からは、土方は来ていないと言われた。
「えっ?土方さん来てないんですか!?」
彼が医務室に来ていない事実にギンガは声を荒らげて医務官に尋ねた。
「ああ、来ていないよ‥あの服装なら来ていたら嫌でも目立つからね」
確かに真選組の黒い制服は陸の管理局員の茶色い制服と違い、隊舎の中では目立つ。
「あっ、ちょっと、ナカジマ陸曹」
ギンガは慌てて医務室を出て行き、隊舎の通路を走りながら土方の行方を探した。
「もう!どこに行ったのよ、あの人は!!」
ギンガは愚痴を零しながら、必死に土方の行方を追った。
食堂、資料室、オフィス、ゲンヤの部屋に行くが、いずれの部屋にも土方の姿は見えなかった。
(まさかっ!?)
ギンガは咄嗟に土方の行きそうな所を思い出すと、その場所へと向かった。
~side108部隊喫煙所~
隊の敷地内にあるこの喫煙所では、仕事の後の一服を楽しむ局員らの姿があった。
そんな喫煙所にギンガは息を切らしながら喫煙所に来ると、辺りを見回す。
そして、
「あっ、いた!」
ギンガは喫煙所で一服している一人の男の元に駆け寄った。
「見つけましたよ!!土方さん!!」
「ん?おう、ギンガか?」
「『ギンガか?』じゃ、ありません!!何で医務室に行かないんですか!?土方さん!!」
「別にあんなのかすり傷だ。わざわざ医務室に行く必要はねぇ」
そう言いながら煙草をふかす土方。
「撃たれたのは、かすり傷とは言いません!!ほら、行きますよ!!」
ギンガは強引に土方の腕を掴んで引っ張った。
「は、離せ!」
(い、言えねぇ‥‥医務室が‥‥注射が怖いから医務室に行きたくないとはぜってぇ言えねぇ‥‥って、此奴、見かけによらず握力強ぇ!!まるで万力に腕を握られているみてぇだ‥‥)
土方はギンガの見かけによらない腕の力に驚く。
「貴方は子供ですか!!」
「えっ?俺、今口に出していた?」
土方は慌ててギンガに今、自分が心で思っていた事を口に出していたのかを尋ねる。
「何がですか?」
ギンガは土方の問いに、「貴方は何を言っているんですか?」みたいな顔をする。
彼女の反応と表情から、どうやら口には出していない様だった。
土方の腕を引っ張って医務室に向かって行く途中、ギンガは、
「あ、あの土方さん‥‥」
土方に声をかける
「...何だ?」
土方はもう諦めた様子で黙ってギンガに腕を引っ張られていたが、彼女が声をかけてきたので、反応する。
「何であの時、私を庇ったんですか?その‥‥土方さんが、此処に来てからずっと見てきましたが、土方さんはその‥‥」
「ひどい人ってか?」
土方はギンガに不敵な笑みを浮かべ、彼女が言いたかった事の続きを言う。
「っ!?」
ギンガは気まずそうに土方から視線を逸らす。
「お前の言うひどい奴ってのは間違ってないし、否定もしねぇ‥‥でもな‥‥」
ギンガが自分から視線を逸らしたので、自らもギンガから顔をそむける。
「そんな小せぇ事で仲間を見捨てられるほど器用でもないだけだ」
「っ!?」
ギンガは土方の言葉を聞いて、彼の方へ顔を向ける。
(あいつは悪い奴じゃないんだ。ただ少し不器用なだけなんだ)
近藤の言葉を思いだしてまた悩んだ。
「それじゃあ、お願いします。」
「あいよ。」
医務室に着き、土方を医務官に任せて。ギンガは、
「近藤さん!」
近藤の元に行った
「ど、どうした?ギンガちゃん。そんなに慌てて」
「少しお話いいですか?」
「ん?あぁ別にいいぞ。で、話ってなんだ?」
「あの‥‥その‥‥近藤さん!!土方さんってどんな人なんですか!?」
「前に言っただろアイツは、不器用な‥‥」
「もっと詳しくお願いします!!」
「むっ!?」
ギンガは近藤が土方の印象を言う前にもっと詳しく土方の人となりを教えてくれと頼んだ。
「私にはわからないんです‥‥土方さんって人が‥‥最初は私が女だからって言う理由で侮辱してきてひどい人だと思いました。でも、そんな人なら私を庇ったりしない、だから知りたいんです。あの人は一体どんな人なのかを‥‥近藤さん、お願いします」
ギンガは近藤に頭をさげて、土方について教えてくれと言う。
「‥‥残念だが、ギンガちゃん、それは俺の口からは言えない」
「‥そう‥ですか‥‥」
近藤の返答にギンガは俯く。
「だが、一言だけ言うと不器用だが、本当に優しい奴何だなんだ‥アイツは‥‥だが、自己犠牲も強くてな、君が侮辱に感じたアイツの態度は。多分女性である君を戦場に送りたくないと言う無意識の行為だと思うぞ。元々俺達の居た場所では女子供を戦地に送り込むなんて事は滅多にないからな‥‥」
「‥‥」
「ギンガちゃん1つお願いがある」
「なんでしょう?」
「あいつのそばにいてやってくれないか?アイツは‥‥」
「わかりました!!」
ギンガは近藤の言葉を最後まで聞くことなく、土方の下に走っていった。
「あっ‥‥フッ、トシ‥‥羨ましいぞ」
近藤はギンガの後姿を見ながら、密かに悔し涙を流した。
~side土方~
「ちっ、あの医者、別にあそこまで言わなくてもいいだろにったく」
頭をかきながら医務官に悪態をついている土方。
なぜ彼が医務官に対して悪態を言っていたのかと言うと、撃たれたのにそれを隠していたからであり、彼の傷口を見た医務官は、
「バカモンが!!なんで隠していた!?破傷風になりたいのか!?」
「こんなモン、寝てりゃ治るっつぅの」
「んなわけがあるか!!バカモン!!」
「ちっ」
医務室でのやり取りを思い出し、忌々しそうな顔となる土方。
そこへ、
「十四郎さん!」
「ん、何だ?ギンガか?てか、十四郎さん?」
「べ、別にいいでしょ。少し呼び方を変えても‥‥」
ギンガは笑顔で、
「ねっ、十四郎さん」
と土方の名前を呼ぶ。
(十四郎さん)
土方はこの時、ギンガの姿が、ある茶髪の着物を着た女性と重なった。
「その呼び方はやめろ」
「えっ?じゃあ、トシさんで」
「‥‥まぁ、それで妥協してやる」
土方はそっぽを向いて歩きだす。
「あ、待ってくださいトシさん!!」
早歩きで行く土方をギンガは追いかけて行った。
一方の土方は、「フッ」と、小さく口元を緩めた。
これが、異世界の警察組織、真選組のメンバーが来た時の一連の出来事だった。
最初はギクシャクしていたギンガと土方の仲であったが、今じゃどっちが先輩なのかわからない。
土方達もこのミッドの地形には慣れてきたのだが、土方とギンガはコンビを解消することなく、今でもコンビを組んでいる。
それに最近のギンガは、どうも土方を相棒ではなく、1人の男として見ている節がある。
オフィスで互いにいる時、ギンガは土方をチラッと見ているのをゲンヤや近藤、沖田は何度か見ている。
当然、その視線に土方も気づいている。
ゲンヤは娘のその成長に嬉しさを感じていた。
通常、年頃の娘を持つ父親は、自分の娘に男の影がチラつくと心配になるが、ギンガはある特殊な事情があり、ゲンヤはギンガとスバルの将来に一抹の不安があった。
しかし、土方の仕事に取り組む姿勢から彼の人となりを見て来たゲンヤは彼にならば、娘を預けても良いと思っており、機会があれば、2人を何とか取り持ってやりたいと思い始めていた。
・・・・続く