【大空】と【白夜叉】のミッドチルダの出会い~改~   作:ただの名のないジャンプファン

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久しぶりの更新です。
ここで一つみなさまにこの作品を楽しんでもらってるのですがかすいません。暫く1週間更新にします。
なぜならこの作品所々烙陽決戦編もかぶるのでできるだけ避けれるからと

後こっからすこしシリアスになりますが楽しんでください。


標的62 人の価値観

 

 

 

 

 

 

~side六課~

 

「明日はいよいよ公開陳述会や」

 

六課の全員を集めてはやてが明日に控えた公開陳述会の予定を伝え始めた。

 

「明日14時からの開会に備えて、現場の警備はもう始まっている。なのは隊長とヴィータ副隊長、リィン曹長とフォワード4名、にツナ君と山本君と銀さんはこれから出発、ナイトシフトで会場の警備を開始や」

 

「「わかりました。(OKっす)」」

 

「はぁ~、徹夜は美容の大敵だぜ。」

 

「銀ちゃんは男なんやし、美容なんて気にしなくてええやろう」

 

「それで私とフェイト隊長、シグナム副隊長とエンマと獄寺君に、リボーン君は明日の早朝に会場入りするで。」

 

「あれ?僕らは?」

 

名前が呼ばれてない2人

 

「神楽ちゃんと新八君は、お留守番お願いするわ」

 

はやてに頼まれるが、

 

「私じゃ足手纏いというアルか!?」

 

トレディに2度も敗北した自分は足手纏いなのかと思う神楽。

 

「そうじゃねぇ、ここもいろんなもんを保管してんだ。はやて達が留守の間に此処を狙う賊が来るかもしれねぇだろう。神楽みてぇな奴が居ると居ねぇとじゃ、全然違う、このダメツナじゃ役に立たねぇだろ」

 

リボーンがツナに指を向けて神楽に言う。

 

「リボーン!!」

 

「この場で言うことじゃないだろう」と思いツナがリボーンに声を上げる。

 

「.....わかったネ、この私がいる限り、此処には誰にも近づけさせないアル!! やるぞメガネ!!」

 

「わかりました」

 

リボーンの声援を受けて神楽はやる気を出した様子。

 

 

~sideヘリポート~

 

銀時達がヘリにて地上本部ビルへ向かおうとしていると、

 

「パパ、ママ」

 

ヴィヴィオが声をかけてきた。

 

「ん?まだ寝てねぇのか?ヴィヴィオ」

 

「またお仕事?」

 

「あぁ」

 

「帰るのは明日の夜になるかもな」

 

「ふぇぇ」

 

泣きそうになるヴィヴィオを見た銀時となのはは慌て出す

 

「帰ってきたら絵本読んでやるよ、明日の夜は一緒にいような」

 

「私もヴィヴィオの好きなキャラメルミルクを沢山作ってあげるから」

 

「ほんと?」

 

「「あぁ、(うん)」」

 

「ヴィヴィオいい子でお留守番する。」

 

「じゃあな、行って来る」

 

銀時はヴィヴィオの頭を一撫でした後、そしてヘリに乗り込み地上本部ビルへと向かう。

 

「ヴィヴィオほんとにお2人に懐いていますね」

 

ヘリで移動中、スバルがそう言うと、

 

「確かに」

 

「親子みたいですね」

 

ティアナと山本も頷く。

 

「あ?それならツナにも懐いてんじゃねぇか?」

 

「でも、これ以上懐かれるのもあれだな」

 

「え?」

 

「帰る時になったらどうしても別れちまう‥‥ツナも元の世界に帰る訳だしな」

 

「そうなるとやっぱり納得しない気が...なのはさんがいるにしても、銀さんと別れるのは‥‥」

 

「うん。ヴィヴィオはきっと悲しみますね」

 

「えぇ」

 

「はい」

 

「だな」

 

「そうも言ってられねぇよ、出会いがあれば別れもある。あいつは本当は本当に強いからな、きっと大丈夫だ...」

 

銀時はヘリの窓からクラナガンの夜景を見ながら、そう呟いた。

 

それから公開陳述会は始まり、プログラムは何事もなかったかのように消化されていく。

そして、残り1時間となった午後16:00‥‥。

此処まで、スカリエッティ側も反管理局のテロリストも未だに何の動きが無い。

そんな中、

 

「‥‥ドクター、総員配置につきました」

 

スカリエッティのアジトにて、紫色の髪をして秘書の様な服装をした女性、ナンバーズⅠのウーノがスカリエッティに報告をする。

 

「フフフ‥‥では、始めようか?華麗なるフェスティバルの前夜祭を!!ウーノ、全員に作戦開始を伝えてくれたまえ」

 

「承知いたしました」

 

スカリエッティが作戦開始の号令を発した‥‥。

 

警備をしている局員の間にもあと1時間で公開陳述会が終わると言う事で段々と緊張も抜けてきたその時にそれは起きた。

多数のガジェットが突如出現し、地上本部ビルへと張り付くと、ビルを覆っていた結界をAMFで中和し始めた。

 

「うふふのふ、『陸』の総本山なんて、御大層な二つ名みたいですけど、私達にかかれば、ちょちょいのチョイで崩せますわ~」

 

地上本部ビルの近くの上空では、クアットロがおり、彼女の周りには空間パネルとピアノの鍵盤の様なキーボードが現れ、ガジェットによって機能が低下した地上本部ビルのコンピューターにハッキングをかけ始めた。

そしてパスワードの部分が表示されると、クアットロはまるで当たり前の様にパスワードを打ち込み始めた。

 

「ウフフ…流石、ドゥーエ姉様、見事な潜入技術ですわ‥‥管理局の連中、自分達の重要情報が私達に流れているとは知らずにいるとは呑気な連中です事‥‥」

 

クアットロが地上本部のメインコンピューターにやすやすとハッキング出来たのは、管理局に潜入しているナンバーズⅡのドゥーエによる潜入活動によるものであった。

 

クアットロのハッキングを受けてビル内の電気が止まり、エレベーターは停止、防火扉が降ろされて、彼方此方で警備の局員が分断される事態となった。

その異常事態の中、

 

「っ!!?」

 

山本が周囲の異変を感じ、剣を抜き臨時戦闘態勢をとり出す。

 

「どうしたの?山本」

 

スバル達にはまだ感じていないが、その時、

 

「やぁ、スバルちゃん、久しぶり元気だった?あの時の答えを聞かせてもらうよ」

 

スバル達の前に白蘭が現れ、スバルは覚悟を決めた顔で白蘭を睨む。

 

「何度来ても同じだよ。私は貴方の所には行かない、私は信じる仲間と共に今を戦う、これが私の答え!!」

 

「ふぅ~ん、ほんとにそれでいいんだね?...って聞くまでもないか、後悔は先に立たないよ、まぁ君がそう言うなら、仕方がない。強引に君を連れて行くだけだよ」

 

(それにアイツもどうやら、スバルちゃんには興味を抱いている様だけど、あんな狂人科学者にスバルちゃんはちょっと勿体無いかな)

 

白蘭はそう言ってスバルに指を向けて、

 

「白指」

 

「小次郎頼む!!」

 

山本がスバルの前に立つと、彼のネックレスから燕が飛び出して白蘭の攻撃を受け止めた。

 

「ここは俺が抑えておくから、お前らはなのはさんに届けモンしてきてくれ」

 

「え?」

 

「それ、届けねぇといけねぇんだろ?」

 

と山本が微笑んでスバル達を見る。

スバルの手にはなのは達のデバイスがあった。

陳述会場には防犯上デバイスの持ち込みが禁止となっており、スバルはなのは達からデバイスを預かっていたのだ。

 

「うん」

 

「頼んだ!」

 

「無事でいてね」

 

「あぁ、次郎!」

 

ワン!と次郎が山本に小刀を渡して山本が受け取り白蘭に向かい飛んでいく。

 

「邪魔だね、山本武。僕の楽しみを邪魔してくれた礼はたっぷりと受けてもらうよ」

 

「へっ、やれるものならやってみな」

 

白蘭の涼しい顔が崩れ険しくなり第一の戦いが開戦した。

 

 

~sideギンガ~

 

場面は変わり敵が地上本部ビルに出始めたころ、クラナガンの市街地に居てもガジェットが多数出現し、周辺の『陸』の部隊はこの鎮圧と住民の避難誘導に駆り出されていた。

それはギンガ、土方のいる108部隊も同じだった。

 

「行くぜ、ギンガ」

 

「は、はい、そういえば近藤さん達は?」

 

「庁舎の中でお偉いさんを守っている。ギンガ、お前はそっちを頼む!!」

 

「は、はい」

 

土方とギンガは二手分かれて行動した。

 

土方と分かれ戦場となった市街地をかけていると、

 

「うぅ~‥‥た、助けてくれ‥‥」

 

どこからから、助けを求める声が聞こえて来た。

ギンガは立ち止まり周囲を見渡すと、そこには瓦礫の傍で倒れている人が居た。

 

「大丈夫ですか?」

 

ギンガは急いで倒れている人に駆寄り、その人を抱き起した。

 

「管理局です!!救助にきました!!」

 

「た、助かったよ」

 

ギンガに介保され、その人は彼女に礼を言う。

 

「何があったんですか?」

 

「わ、分からない‥‥と、突然の事で‥‥」

 

ギンガは救助したその人に事情を聴くが、残念ながら、その人は詳しい事情を知らなかった様だ。

 

「あっ、ただ‥‥」

 

しかし、何か思い当たる事がある様で、

 

「こんなものが近くに落ちていたよ」

 

ギンガに一振りの日本刀を見せた。

 

(コレってトシさん達が持っているニホントウ‥でも、トシさんはさっき自分のニホントウを持っていたし、近藤さんや沖田さんのモノでもない‥‥とすると、やっぱりこのニホントウは犯人の‥‥)

 

ギンガはこの日本刀は犯人の遺留品だと判断し、そこから犯人の手掛かりがつかめると思い、倒れていた人からその日本刀を受け取る。

ただ、その時、被災者は小さく口元を歪ませニヤリと小さな笑みを浮かべた。

そして、ギンガが鞘から刀を抜いた瞬間、鞘と刃から黒い瘴気の様なモノがブワッと出てくると、それはあっという間にギンガを包み込んだ。

 

「っ!?」

 

ギンガは手にした日本刀を離し、その場から離れようとしたが、身体の自由はきかず、手も足も動かす事が出来ず、そのまま瘴気に包まれてしまった。

 

(と‥‥トシ‥‥さん‥‥)

 

黒い瘴気に包まれていく内にギンガの意識がだんだん遠のいていった‥‥。

 

 

~side銀時&ツナ~

 

「おぉ、団体さんが御出でなさった。しかも物騒な」

 

「そんな事言っている場合ですか!?」

 

ツナはハイパー化して、銀時も腰から洞爺湖を抜き、構える。

彼らの前には大量のガジェットが居た。

 

「まぁ、数だけだな」

 

「そうだな。」

 

「どうする?」

 

「とりあえず、なのはとフェイトはデバイス持ってねぇんだろ、そっちに一旦合流してぇが、魔導師にとってこいつらは天敵だしなぁ、ツナ俺達はとりあえず前に進むぞこのカラクリ共壊しながら、お前も前に進んでいけ、そんでどちらかがあいつらと合流したらデバイスが手元に戻るまで護衛しとくぞ」

 

「分かった。」

 

2人は背中合わせでお互い振り向かず前に走り出しガジェットを壊しながら進む

 

「うぜー、俺を倒したいんならもっと強いのを持って来やがれ!!」

 

次々と来るガジェットを薙ぎ倒し怪我をしている局員を助けていき、

 

「おい、お前ら!!動けるならさっさと動け!!重傷者には手を貸してやれ!!」

 

「アンタは...」

 

「機動六課バイトの坂田銀時だ。助かりたいなら此処を離れろ」

 

「魔導師でもない奴が前に助けられるとは...」

 

皮肉‥いや、自身のプライドが許さないのだろう、これがなのは達の言っていた魔力史上主義者の奴らかと銀時は思った。だがそういうのは銀時にはどうでもいい事だ。

 

「あ?」

 

銀時は少しそいつを見て、

 

「俺は魔力が無くてもお前らより強いから大丈夫だよ、テメェらは‥‥」

 

ガン!

 

そいつの背中から撃とうとしている奴を刺し壊す。

 

「もう一度言う‥テメェらは邪魔だからどっかに行け」

 

魔導師達が見た銀時の瞳は血のようにおどろおどろしく紅い。殺気と相まって見える彼の背中はまるで鬼のようだ。

こんなのを見せられた魔導師達は、

 

「は、はい」

 

体が言う事ができずただここから離れたいという本能のみで動いた。

 

「はぁ~プライドだけは一級品だな。」

 

そんな事を思っていると、

 

「っ!?」

 

ガァッキィン!!

 

「来たな、こいつがなのは達の劣化品か」

 

この前とは比べ物にならない程の数の新型ガジェットが銀時達の前に現れた。

 

「おい!!どいつもこいつも、あいつらと全然似てねぇじゃねぇか、パクるならもっとアイツらに姿を似せろってもんだ。」

 

大量の新型ガジェットの中でまずはシグナム型が切りかかって銀時を斬ろうとするが、

 

「でもよかったなお前ら‥俺が相手になった時点でテメェらはスクラップ決定だ。P〇A訴えられなくて済むぜ。」

 

銀時は動きを止められない。彼は速く移動しているだけでなくナノコンポジットアーマーをもモノともしない。

銀時の刃はヴィータ型が上からグラーフアイゼンを振り下ろしてきたので銀時はシグナム型を拾い上げてそれを盾にした。

 

「ん?」

 

今度はなのは型が砲撃魔法を放ってきたので

 

「ちっ」

 

体を捻りながら飛んでなのは型の後ろに飛びそのまま突き刺してそれをフェイト型をも貫く。

 

「くそっ、全然数が減らねぇな。」

 

数は一向に増えてばかりというより不自然なほど新型が銀時に集中していた。

確かに先程、銀時は『俺を倒したいんならもっと強いのを持って来やがれ』と言ったが、まさかこうも早くガジェット連中がそれを実行して来るとは思わなかった。

 

 

~side FWメンバー~

 

走り抜けるエリオ、その訳はどこからか襲ってくる魔法弾を避けていた、どうやらこちらの戦闘も始まっているようだ。

 

「ちっ、ちょこまかと」

 

相手は2人両者同じ赤毛のショートの戦闘機人のようだ。片や大きな乗り物のような銃でエリオを攻撃して

 

「ウェンディ、このグズ!!さっさと仕留めろ!!」

 

「うるさいッスよ!!ノーヴェ!!」

 

もう1人はそう言いながらギンガやスバルと同じ様な魔法、黄色いウィングロードみたいな道をかけながらティアナを背中から狙った。だが攻撃が当たった直後ティアナが消え彼女も驚いた。

 

「なっ!?幻影‥だと?」

 

すると次の瞬間、幻影がさらに増える。

 

「嘘ぉ!?」

 

周りをキョロキョロと見ている

 

「くっ‥‥」

 

「うぅ‥‥」

 

どうやらこの幻覚はティアナの幻覚をキャロが支援しているようだだが、思ったよりも魔力の消費が激しく、効果が切れるのも時間の問題であった。

 

(あともうちょっと)

 

(脱出タイミングができるまで頑張って)

 

そんな思いにデバイスは答えるようにフル稼働する。

 

「あたしらの目を騙すってこの幻術使い戦闘機人システムの事を知っているみたいッス。」

 

「めんどくせぇ!!幻術だろうが何だろうが要は全部潰しゃいいんだろうが!!」

 

と魔法弾を生成した隙に

 

「うぉぉぉ!!」

 

スバルがノ―ヴェに攻撃を入れた。

 

「うわぁぁ」

 

「ノーヴェ!」

 

ノーヴェは後に吹っ飛びウェンディがそちらに目を奪われると、

 

「サンダーレージ!」

 

エリオが上から狙うウェンディは自らの武器でそれを受け止めるが周りのガジェットは破壊されていた。

 

「撤退!!」

 

ティアナの言葉に幻術に紛れながら撤退した。

そして走っていくと、

FW陣はやっとなのはとフェイトの隊長2人を見つける事が出来た。2人の傍にはバジルとシャッハも居た。

 

「いいタイミング」

 

「お久しぶりです。皆さん」

 

「はぁはぁ、お待たせしました。」

 

「お届けです」

 

「うん」

 

「ありがとう皆」

 

2人は自分のデバイスを受け取る。

 

「それで皆さん、沢田殿達の状況は?」

 

「はぁはぁ、ここに来る途中で白蘭と2人の戦闘機人に遭遇して、山本が白蘭と交戦、戦闘機人とはさっきやり過ごしてすぐ来るかも」

 

「他はわからないです。」

 

「山本って...まさか山本殿が!?こちらに来ているんですか!?」

 

「はい」

 

すると少し自分の姉に連絡を入れて確認するが返事がない。

姉からの最後の連絡は、「市街地にも多数のガジェットが出現したので、自分達もガジェットの殲滅と住民の避難指示を出す」と言うモノであった。

地上本部ビルの方も体制を立て直し始め、粗方ガジェットは掃討されている。

そこでスバルは姉の方を手伝おうかとギンガに連絡を入れたのだが‥‥

 

「ギン姉!!ギン姉!!」

 

「どうしたの?スバル」

 

「ギン姉と通信が繋がらないんです。」

 

ギンガとの通信が繋がらない事に焦っている様子のスバル。

そんな中、追い打ちかける様に最悪の知らせが入った。

 

「ロングアーチ、こちらライトニング1」

 

六課隊舎からの通信なのだが、ノイズがひどく聞こえるのは僅かな声だけだった。

 

「ライトニング1こちらロングアーチ」

 

「グリフィス君、どうしたの!?」

 

「こちらは多数のガジェットと戦闘機人3名の攻撃を受けて持ち堪えていますがもう‥‥し、至急救援を!!‥‥し‥‥きゅう‥う‥‥」

 

「グリフィス君!?どうしたの!?応答して!!グリフィス君!!」

 

グリフィスからの通信はそこで切れてなのはがいくら呼びかけてもグリフィスが答える事はなかった。

 

「なのは」

 

「フェイトちゃん‥‥」

 

2人は顔を合わせて頷き合い、

 

「分散しよう」

 

「スターズはギンガの安否確認と襲撃戦力の排除と被災者の避難誘導!!」

 

なのははスバルとティアナに指示を出し、

 

「ライトニングは私と一緒に六課に戻るよ!」

 

フェイトはエリオとキャロに指示を出す。

 

『はい!!』

 

だがその時、

 

「見つけたぜ!!」

 

「もう逃がさないッスよ!!」

 

先ほどの戦闘機人の2人が追いついた。

 

「くっ」

 

なのは達は事構えるようにするが、

 

「行ってください。」

 

「え?」

 

「皆さんは仲間を助けてください。此処は拙者が」

 

バジルが制して、なのは達に此処は自分に任せろと言う。

 

「でも‥‥」

 

「拙者の相棒は足止めや時間稼ぎにぴったりです。」

 

「‥‥分かった。バジル君、此処はお願い」

 

「はい」

 

ニッコリと返して

そしてなのはは、

 

「シスターシャッハ、上の皆を宜しくお願いします。」

 

と言い、はやて達のデバイスを託した。

 

「はい。この身にかけて」

 

「急いで!!」

 

全員が別れそれぞれの目的のために走り出す。

 

「あっ!待やがれ!!」

 

動き出すなのは達を追撃しようとするノーヴェとウェンディ。

 

「此処は行かせぬ!!いくぞ、アルフィン!!」

 

「きゅゅ」

 

自分の指輪から飛び出したのはイルカだ。だが以前とは少し形状が違う。それは

以前には体の部位を覆うような美しく透き通った鎧が装備されていた。

 

「雨イルカVr水晶鎧」

 

思わず見とれるほど美しいバジルの相棒。

 

だが攻撃はその姿から見受けられないぐらい激しい。

バジルは、

 

「ここから先に通りたいのなら拙者を倒してからいけ」

 

「生意気な‥‥ウェンディ、コイツをさっさと倒して、連中を追うぞ!!

 

「了解っス!!後悔しても知らないッスよ!!」

 

バジルと戦闘機人2人の戦いが始まった。

 

 

~side土方~

 

「くそっ、この辺には敵も被災者も見つからねぇ‥‥しょうがねぇ、此処は一旦ギンガの奴と合流するか」

 

土方はガジェットや敵の姿が見つからない事に悪態をつき、一旦ギンガとの合流を図る事にした。

 

「ギンガ、そっちの状況はどうだ?」

 

土方はギンガの方に連絡を入れるが、

 

「‥‥」

 

「ん?ギンガ、おい、どうした!?返事をしろ!!ギンガ!!」

 

「‥‥」

 

土方がギンガに連絡を入れてもギンガは土方の問いに答えない。

 

「ちっ」

 

土方は胸騒ぎを覚え急いでギンガの下へと向かった。

ギンガの位置は彼女のデバイス、ブリッツキャリバーからのGPS機能から直ぐに分かった。

そして、土方がギンガの下に向かうと、ギンガは戦場と化したクラナガンの繁華街にポツンと立っていた。

 

(なんだよ、無事じゃねぇか心配かけさせやがって)

 

土方はそう思いながらも、彼女が無事だった事に安堵した。

 

「おい、ギンガ。こんな所でなにサボっていやがる!?」

 

「‥‥」

 

「ったく、おいギンガ」

 

土方はギンガに声をかけながら、彼女に近づくが、やはりギンガは土方の問いに答えない。

そして、土方はギンガが一振りの日本刀を手に持っている事に気づく。

 

「ん?おい、ギンガ。その刀はどうした?誰のだ?」

 

土方がギンガに手に持っている刀について尋ねると、ギンガが土方の方に振り向いた瞬間と同時に、彼女は土方に抜刀術をしていきなり切りかかって来た。

 

「っ!?ちっ、」

 

咄嗟に土方はバックステップを踏み、後ろへと逃れたが、ギンガの抜刀術は土方の上着を切り裂き、腹部に小さな切り傷を作った。

土方の腹部には彼の血によってつぅっと赤い横一文字が浮かび上がる。

 

「おい、ギンガ!!テメェ!!何考えていやがる!!こんな時に総悟か雲雀の真似事か!?悪ふざけも時と場所を選べ!!」

 

「‥‥」

 

土方はギンガに向かって怒声をあげるが、ギンガは全くの無表情のまま刀を構え直し、土方に切りかかって来る。

 

「そうかい、テメェがそのつもりなら、相手になってやらぁ!!」

 

土方も抜刀し、ギンガを迎え撃つ。

そして、何合か切り合っていく内に土方はギンガの様子に不信感を抱く。

 

(コイツ、いつものギンガじゃねぇ‥‥人間らしさが全く感じられねぇ‥‥まるで自動絡繰り人形みてぇだ‥‥)

 

市街地に刀と刀がぶつかり合う音が響き渡る。

 

「くっ‥‥ん?」

 

そして、土方はギンガとの鍔競合いをしている中、ギンガにもう一つの変化に気づいた。

 

「ギンガ、お前‥‥目が‥‥」

 

鍔競合いをしてギンガの顔をよく見た土方はギンガの目が普段のエメラルドグリーンから金色に変わっている事に気づく。

しかもその目は光を宿さず、濁っているように見えた。

 

「くっ、おらっ!!」

 

鍔競合いをして強引にギンガを押し退けた後、2人は互いに距離を取る。

 

「おい、いい加減にしろよ!!そんなに剣を振り回したきゃ、後で相手になってやるよ!!」

 

「‥‥」

 

土方はいい加減うんざりしてきたが、やはりギンガは無表情のまま刀を構えている。

 

「くそっ、なんなんだよ?一体‥‥」

 

「‥‥」

 

此方からの言葉に一切答えず、切りかかって来るギンガに土方も段々イライラしてきたその時、

 

「無駄だ」

 

その場に第三者の声が響いた。

 

「あん?」

 

土方が声のした方を見ると、街灯の上に虚無僧の様な服装の男が1人立っていた。

 

「はじめましてだな、真選組副局長、土方十四郎君」

 

「何者だ?テメェ?俺の事を知っているって事は、俺達の世界から来た奴で間違いないんだな?」

 

「いかにも‥我が名は朧」

 

「で?その朧だかオンボロだか知らねぇが何の用だ?今は見て分かる通り、取り込み中なんだが?」

 

「それは知っている。先程からお前達の切り合いを見せてもらっていたからな‥‥もっともそうなるようにけしかけたのは、この俺だ」

 

「ん?どういう意味だ?それは?」

 

「その娘が持っているその刀‥お前も真選組ならば噂程度には聞いたことがあるだろう?かつて、江戸の町を恐怖の底に陥れた妖刀、紅桜」

 

「ああ、それがどうした?そいつは確か攘夷志士同士の乱闘で折れたって聞いたぜ」

 

「ところがだ、今お前が戦っているその娘の持つ刀‥それは紛れもなく妖刀、紅桜なのだよ」

 

「はぁ?何ホラ吹いていやがる」

 

「事実だ。この世界で知り合った者に凄腕の科学者が居てな、紅桜の事を話したら、かなり興味を持った‥そして、ソイツは特徴だけで、紅桜を作ってしまったのだよ」

 

「‥‥」

 

土方は朧の話とギンガの様子を見聞し、朧の言っている事が強ち間違いではないと判断する。

 

「君も紅桜の事は噂程度には聞いたのなら知っているだろう?紅桜は、血肉を求める妖刀だ。鞘から抜いたら、その者の身体を乗っ取り、殺人兵器へと変え、ただひたすら血肉を求める」

 

「そういや、さっき『けしかけたのは俺だ』って言っていたな?それじゃあ、テメェがギンガに‥‥」

 

「左様、紅桜を渡した。その娘は魔力、体力、機動力‥その全てが紅桜の器として相応しかったのでな」

 

「っ!?」

 

朧のその言葉を聞き、土方は瞳孔を開き、殺気を朧へと飛ばす。

 

「ふむ、心地よい殺気だが、お前の相手は俺では無くその娘だ」

 

「っ!?」

 

朧がギンガの方を指さすとギンガは物凄い勢いで再び土方に切りかかって来る。

 

「ちっ、おい、やめろ!!ギンガ!!目を覚ませ!!」

 

「無駄だ、紅桜に体を乗っ取られた者はちょっとやそっとでは正気には戻らん。しかもそれは、お前の知る紅桜よりも数段パワーアップされている」

 

「くっ」

 

切りかかって来るギンガに土方はこれまで攻める場面もあったが、事情を知った途端後手に回った。

操られているのでは下手にギンガを斬ることは出来ない。

 

「らしくないじゃないか、鬼の副長ともあろう者が、後手に回るとは」

 

「うるせぇ‥‥」

 

「別に構わぬではないか、そのような物の代わりなど幾らでもいるではないか」

 

「物だと!?」

 

「そうだ、物だ」

 

土方は朧の発言を聞き、かつて自分が愛した女性、沖田ミツバの婚約者、蔵場当馬の事を思いだした。

彼もミツバの事を人では無く物扱いしていたからだ。

 

「ふざけたこと言ってんじゃねぇぞ!!テメェ!!」

 

「何を怒っている?俺は事実を言っただけだ‥‥ん?もしかして、お前、まさかその娘が人間だと思っていたのか?」

 

「どういう意味だ!?」

 

「そうか、お前は知らなかったのか。では、教えてやる。その娘の正体は人間ではない。戦闘機人と呼ばれる種族だ。早い話、精巧な絡繰り人形と同じ存在なのだよ」

 

朧から伝えられたギンガの正体‥‥

それを聞いて、土方には迷いが生じる。

敵のハッタリか、それとも事実か?

もし、事実なら‥‥

いや、そんな訳がない‥‥

アイツが精巧な絡繰り人形?

そんな訳がない。

アイツは怒ったり、笑ったり、泣いたりしてちゃんと感情があるじゃないか!!

それに馬鹿みたく沢山食っているじゃないか!!

そんな奴が絡繰り人形?

そんな訳がある訳がない!!

 

土方の脳裏にこれまでギンガと共にした時間と光景が過ぎる。

 

「どうした?剣に迷いが生じているぞ。そんなにショックだったのか?そいつが人間でない事に?もしかして、惚れていたのか?その絡繰り人形に?」

 

「勝負の最中にいちいち横から口を挟むんじゃねぇ!!」

 

「まぁ、俺の言っている事が嘘かもしれんが、確かめるにはそいつを切ってみれば分かる事だ。戦闘機人は体の中に機械の部品とやらが入っているらしいからな」

 

(ギンガを斬るだと!?そんな事出来る訳ねぇじゃねぇか!!)

 

例え、朧の言う事が事実であったとしても土方にはギンガを斬るなんてことは出来なかった。

ギンガが紅桜に身体を乗っ取られた事と彼女の正体に疑惑を持ち、剣に迷いが生じた土方は、隙も生じやすくなる。そして、その隙を殺人兵器となったギンガは見逃さず、彼の心臓に紅桜の刃を突き立てた。

ブシュッっと言う鈍い音が辺りに小さく木霊する。

 

「ぐっ‥‥がはっ‥‥」

 

口と傷口から血を流し、その場に倒れる土方。

彼の周りにはあっという間に血溜まりが出来る。

そして、そんな土方を無表情のまま見下ろすギンガ。

 

「ふん、鬼の副長もこの程度か‥‥だが、これで少しは奴らの戦力を削る事は出来たか」

 

朧は倒れている土方を見下ろしながらそう呟く。

そして朧は、

 

「では、行くぞ。タイプゼロ・ファースト」

 

「‥‥はい」

 

ギンガに声をかけると、彼女は頷き、朧と共に去ろうとした時に、

 

「ねぇ、何しているの?」

 

その場に突如、別の男の声が聞こえた。

 

 

 

・・・・続く




ではまた次回。
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