【大空】と【白夜叉】のミッドチルダの出会い~改~   作:ただの名のないジャンプファン

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すいません。久しぶりの更新です。

今回事件終わって空気もピリピリと思われたんですが...正直全く緊張感がありません。お前ら何やってんねん!!ってツッコミたくなるでしょうが...まぁ、うん

あまり気にしないで読みください。


標的67 死の間際になると人は子孫を残そうと本能が働く

 

 

 

 

 

~side病院~

 

六課に所属する局員らが入院中の病院でフェイトは新八と神楽の病室を見舞った。

 

「ごめんアル、私達何もできなかったヨ」

 

「僕達がもっとしっかりしていれば‥‥」

 

期待されていたにも関わらず、3度も自分達はトレディに敗北した。

しかもヴィヴィオまで攫われてしまった。

その事実が神楽と新八を精神的に傷つけ、2人は物凄く落ち込んでいた。

 

「神楽達のせいじゃないよ、それよりも皆大事に至らなくてよかったよ」

 

確かにヴィヴィオが攫われてしまった事は辛い事だが、死者が出るのはもっと悲しい事だ。

今回の襲撃では六課から死者が出なかった事がせめてもの幸いでフェイトは傷ついた新八と神楽を励ますが、2人にはかえってその励ましが辛く聞こえる。

フェイトはスバルの姉であるギンガが行方不明になっている事も2人に伝えようかと迷った。

神楽はギンガの事を「姉御」と呼んで慕っていたので、ギンガの事を知らせようかと思ったのだが、2人の様子を見て、これ以上追い打ちをかけるのは酷だと思い止めた。

 

「うぅ~これじゃあ、なのはと銀ちゃんに合わせる顔が無いアル。」

 

「‥‥それでフェイトさん。ツナ君や獄寺君、エリオ君やキャロちゃん‥‥皆はどうなったんですか?」

 

新八からツナ達の容体を聞かれ、フェイトは少し俯き、

 

「ツナは何とか無事峠は越したって、獄寺君は身体のダメージが大きくて、まだ意識が戻っていないって‥‥エリオとキャロは打ち身と打撲が酷いけど、ちゃんと意識はあるみたい。山本もバジルも特にそこまで酷い怪我はしていないよ」

 

「くっ、馬鹿兄貴...トレディ、次はぜったいぶっ飛ばす。じゃないとあいつが繋いでくれた意味が無いアル」

 

神楽は拳を強く握り神威とトレディの再戦を誓う。

 

「フェイトさんはエリオ君やツナ君達の所にいてあげてください。」

 

「そうアル、私達はもうへっちゃらネ」

 

神楽と新八は、フェイトに自分達は大丈夫だと告げる。

 

「...わかった。2人とも今はゆっくり怪我を治してね」

 

「「はい」」

 

フェイトは新八と神楽の病室を後にしてツナの居る病室へと向かった。

 

 

~sideリボーン~

 

リボーンは1人集中治療室でいまも生死の境をさまよい続けている雲雀を見ていた。

 

「この傷、肩にかけての刀傷、おそらく銀時達の世界の奴だろう‥しかも腕はかなりの手練れだ‥‥」

 

腹に出来ている刀傷を見てその傷は無駄な切り口を入れずに綺麗な刀傷これを見ているだけで常日頃から刀をもち、刀を振っている人物だが、

 

「だが雲雀に打ち込まれた毒、コイツは相手をマヒさせるなんて生易しいモノじゃねぇ‥コイツは相手を殺す毒だ。」

 

それともう1つ、

 

「しかも人体の急所を的確についてやがる、これはもう侍の仕業じゃねぇ、俺と同じ...殺し屋の仕業だ。」

 

だが、リボーンには腑に落ちない所があった。

 

(これまでも目撃情報からも毒を使う殺し屋何て聞いてねぇ、最初に聞いた時にはシノビかと思ったが、アイツはなのはの所にいた‥‥まさか、連中にはまだ俺達の知らない仲間がいるのか!?)

 

これまでの戦闘経験、目撃情報の無さから、リボーンは敵にはまだ自分達の知らない未知の仲間がいるのではないかと言う推測をたてた。

 

「なぁ、雲雀...お前は一体誰にやられたんだ?」

 

ベッドの上で眠っている雲雀を見ながらリボーンはまだ見ぬ敵を想像した。

 

 

~sideツナ~

 

峠は越えたものの目を覚まさずにずっと寝ているツナ。

そんな彼を見つめるのは‥‥

 

「ツナ...起きてよ」

 

彼を一途に想う悲しげな眼差しで見ているフェイトだった。

 

「皆心配しているよ、お願い早く起きて」

 

ツナの頬に手をやり撫でるフェイト。

 

「お願いだから!」

 

そう叫びするとフェイトの頬に暖かいそして心地の良い感触が‥‥

 

「‥‥フェ‥‥フェ‥イト...さん‥‥?」

 

ツナが手をフェイトの顔にやっていた。

 

「ツナ!?」

 

「.....また...泣きそう...何です...か?フェ‥イト‥さん‥‥」

 

「え?...もうあ大丈夫だよ、ありがとう。ツナ」

 

彼女の目からは自然と涙が出てくる。

フェイトの回答を聞きツナは、

 

「よかった...です」

 

満足そうな笑みをうかべる。

 

「痛っ!」

 

「あっ!?」

 

急に声を上げるツナにびっくりするフェイト。

フェイトは涙を拭いツナの手を握り、

 

「無理しないで」

 

「大丈夫です。」

 

そういう態度をとるツナの顔はみるみるうちに青くなり、

 

「たかす...痛つつ‥‥」

 

ガバっと起き上がるツナ。

高杉と対峙したあの時の光景が蘇ったのだ。

そんなツナを見て、

 

「だから無理しちゃダメだって」

 

ツナは腕を見ると左腕とは明らかにおかしい。

 

(そうか、あの時‥‥)

 

高杉に自分腕を突き刺された事を思い出していると、

 

ぐぅ~

 

「あ/////」

 

今度はお腹がなるツナ、ツナはすこし赤面しフェイトが、

 

「先生に食べていいか聞いてくるよ」

 

「ありがとうございます。」

 

フェイトそう言って病室を出る。

フェイトが出た後、またツナはベッドに寝っ転がる。

 

「.....」

 

「お?目が覚めたのか?寝坊助」

 

声がしたので、ツナは声が聞こえた方を見ると、其処には‥‥

 

「リボーン!」

 

「ちゃおっス」

 

リボーンが片手をシュタッと上げて起きたばかりのツナに声をかける。

 

「なんだ?思ったよりも元気そうじゃねぇか」

 

リボーンは少し笑いながらツナに言うとツナは、

 

「コレの何処が元気そうに見えるんだよ」

 

腕に巻かれた包帯をリボーンに見せ不機嫌そうに返すがすぐに、

 

「そうだリボーン、皆は、皆は大丈夫なのか!?」

 

他の人の安否を尋ねる。

先程、フェイトに皆の事を聞きそびれたので、事情を知っていそうなリボーンにツナは皆のことを尋ねたのだ。

 

「.....」

 

その時病室のドアが開かれ、

 

「あっ!目が覚めたの?ツナ君!!」

 

「エンマ!」

 

「よかった。実は獄寺君はまだ目が覚まさないから...」

 

「え、今、獄寺君って、獄寺がどうかしたの!?」

 

立ち上がろうとするツナを必死で止める炎真。

 

「落ち着いて、今ティアナさんが見てくれているから」

 

「落ち着いてなんかいられないよ!リボーン!!皆は‥皆は大丈夫なの!?」

 

炎真から獄寺の状態を知り、益々他の皆の様子が気になったツナはリボーンに詰め寄る。

リボーンは俯きそして、今自分が知っている限りの皆の状態をツナに話す。

 

「獄寺は意識を失っているが命に別状はねぇ、時間が経てば目が覚める。神楽達も同じく怪我をしているが特に心配いらねぇ。山本もバジルも無事だ。エリオやキャロ、スバルにティアナも何の心配もいらねぇ」

 

「そう...あれ?」

 

まだ自分と同じ世界の仲間の名前が出てない、だが彼に限って...

 

「雲雀...さんは...?雲雀さんは無事なの?」

 

ツナはあの雲雀なのだからきっと無傷なのだろうと思った。

しかし、ツナが雲雀の事を聞くと2人はまた黙り込みリボーンが雲雀の容体をツナに話す。

 

「肩から腹にかけての大きな切り傷で血を多く出し過ぎての出血多量‥しかも猛毒を受けていたそうだ。手術は無事に終えたが、医者の話では助かるかは微妙だそうだ」

 

リボーンの言葉を聞きツナの顔は一気に青ざめてそしてベッドを飛び出した。

 

「ちょっ!?ツナ君!!」

 

 

「待て!!お前、そんな体でどこへ行く気だ!?」

 

いきなり飛び起きたツナの姿を見て炎真とリボーンは驚きツナに声をかける。

 

「雲雀さんの所に決まっているだろう!!」

 

重症の体を引きずりながら雲雀の元に行こうとするツナ。

 

「待ってツナ君!!今はじっとしてなきゃ、ツナ君はさっきまで意識不明だったんだよ!!」

 

そんなツナを炎真は止める。

 

「じっとなんてしていられないよ!!雲雀さんの元へ!!」

 

「行ってどうすんだ?」

 

炎真の静止も振り切って雲雀が居る集中治療室へと向かおうとするツナをリボーンは冷めた目をしてツナに尋ねる。

 

「リボーン」

 

「お前が行って雲雀は目が覚めるのか?お前は一体何時から医者になった?」

 

「うっ‥‥」

 

「お前も知っているだろう?雲雀はあの程度じゃ死なない、あいつの心配より今は自分の心配をしろ、無理して体を壊しちゃ元も子もねぇぞ」

 

「‥‥わかった。」

 

「炎真、はやてにツナが目を覚ました事を伝えてくれ」

 

「うん、あれ?リボーンは何処に?」

 

「ちょっと野暮用だ。」

 

そう言い残しリボーンはツナの病室を後にした。

 

「‥‥それじゃあ、僕もはやての所に行くよ。ツナ君、お大事に」

 

「あ、うん。ありがう」

 

炎真も病室を後にして、はやての所に向かった。

病室で再び1人になったツナはベッドの上に横になった。

 

 

その頃、とある病室では‥‥

 

~side獄寺~

 

病室にしてはうるさくて通る人は皆全員驚いて見てしまうぐらい騒いでいた。

 

「アンタ、そんな怪我でどこに行くつもりよ!?」

 

「テメェ、邪魔すんな!」

 

看護師も注意しようと覗き込むと中を見たら、

 

「だいたいそんな怪我で何が出来るってのよ!?アンタ、少し前まで意識不明の重体だったのよ!!」

 

「るせぇ!10代目がお怪我をなさっているのにじっとなんてしてられっか!!」

 

大怪我を負った男が女性に包帯やら何やらでベッドにくぐりつけられそうになっていた。そんな様子を注意しないといけないんだが割って入るタイミングがない。

六課の隊舎の被害調査をしていたティアナはシグナムの行為から獄寺の見舞いに来た。

シグナムの話では獄寺は意識不明の重体だったのだが、ティアナが獄寺の病室へ来てみると、彼は意識を取り戻しており、しかも病室から脱走しようとしていたのだ。

例え意識を取り戻しても出歩けるような体ではないにも関わらず‥‥

 

「ティア、皆‥その...迷惑しているからなるべく静かに...」

 

そこへ丁度良くスバルが来てティアナは、

 

「丁度良かった。スバル、アンタもコイツを取り押さえるのを手伝いなさい!」

 

スバルに獄寺を一緒に止める様に言う。

 

「えぇ!」

 

「おまっ、ふざけんなよ!あんな怪力で縛られたら死ぬじゃねぇか!!お前らは俺を殺す気か!?」

 

「‥‥大丈夫、八割で済ますから」

 

スバルだってうら若き乙女だ。

獄寺の言葉はそんなスバルの乙女心を傷つけ、彼女はまるで銀時とO・HA・NA・SHIを宣言する時のなのはと同じ笑みを浮かべながら獄寺へと迫って行く。

なのはよ‥‥君の弟子はちゃんと君の教えを受け継いでいたぞ、良かったな、結果がちゃんと出て‥‥。

 

「ふざけんなァァ!!イテテテテテ‥‥ギャァァァー!!」

 

病院全体に響き渡るような悲鳴が木霊した‥‥。

スバルとティアナは獄寺が上手く動けない事をいい事にスバルは彼を押さえ込み、動きを完全に封じてティアナが獄寺にヘッドロックをかけて意識を刈り取った。

そして獄寺は再び意識を失いベッドにぐったりの状態だった。

 

「ティア~何もここまでしなくっても...」

 

獄寺を押さえつけていた自分が言うのもなんだが、スバルはヘッドロックで獄寺の意識を強引に刈り取ったティアナにちょっとドン引きした。

 

「いいのよ、変に意識残していたら、コイツまた抜け出すかもしれないし」

 

と意識のない獄寺を同情的な目で見て、

 

「スバル‥‥」

 

「何?」

 

「何で‥何で男の子って無茶するんだろう‥‥」

 

(コイツのこんな痛々しい姿、本当は見たくはないのに‥‥)

 

ベッドで眠る獄寺の髪を撫でながら、ティアナはスバルに尋ねる。

 

「...」

 

獄寺の髪を撫でるティアナの姿は母性が溢れているように見え、まさに恋する乙女の姿であった。

 

今回、怪我を負ったのは神楽とシャマルを除けば皆男、しかも話を聞く限り誰もが無茶をして重症を負っていた。

 

「そんなの‥‥わかんないよ、私だって女だもん」

 

スバルは獄寺に先程言われた事を気にしているのだろうか?

だが、スバルは昔、傷つくのも傷つけるのも嫌だったので、クイントが生きていた頃、ギンガと共にシューティングアーツの訓練をする事はなかった。

彼女がその転換期を迎えたのは、ゲンヤの職場である108部隊の隊舎に見学へと行く途中に巻き込まれた空港火災でなのはに助けられたことが切っ掛けで局員となった。

だが、局員となって人々を救うと決めた今でも無用な戦いは避けたい、傷つけなくていいのであれば、傷つけたくないは、今でもスバルの心情である。

でも、自分の周りに居る男たちは敢えて自分から傷つく道へと突き進んでいく。

どうして、そんなに痛い思いをしてまで、棘道を突き進んでいくのか?

ティアナと同じくスバルにはどうしてもその思いは理解できなかった。

 

「.....そうね」

 

「それじゃあ、アタシはあの人の所に行って来るから」

 

「ん?アンタまた、あの人の所に行くの?」

 

「うん」

 

「あの人もまだ意識取り戻していないんでしょう?」

 

「それでも、このままジッと待っている事なんて出来ないから‥‥」

 

「そう」

 

スバルはギンガの行方を知っているかもしれない男性の居る病室へと向かった。

ギンガの事も気になるし、眠っているとは言え、折角、獄寺とティアナを2人っきりに出来るのだから、自分はあの場に居ては無粋だと思ったのだ。

しかし、スバルが例の男性の病室へ行ってみると、其処には父、ゲンヤが居り、彼の話では、例の男性は意識を取り戻したが、スバルはこの日、あの男性と会うことは出来なかった。

スバルがその男性と出会う事になったのはそれから数日後のことであり、そして、その男性が姉の想い人であることも知る事になる。

 

スバルが病室から出て行き、獄寺と2人っきりになったティアナ。

 

(スバルの奴、気を利かせてくれたのかな‥‥?あっ、でも、コイツが起きた時のストッパー役がいないわ‥‥)

 

獄寺は死んでいる訳では無いので、いずれは目を覚ます。

そうなれば、再び彼はツナの下へと向かおうとするだろう。

今度はスバルがいないので、彼を止める手立てがない。

 

「はぁ~しょうがないわね‥‥」

 

ティアナはそこで、看護師に頼んであるモノを用意してもらった。

それからしばらくして‥‥

 

「うっ‥‥うーん‥‥」

 

獄寺がめをさました。

目を開けた時、彼が最初に見たのはベッド脇の椅子に座り、本を読んでいたティアナの姿であった。

 

「あっ、ティアナ!!テメェ!!よくもあの怪力女を俺に差し向けたな!!おまけにあんな強烈なヘッドロックをかけやがって!!」

 

と、彼はスバルを自分に差し向けた事、ヘッドロックをかけた事に対して抗議をしてきた。

 

「その台詞、スバルの前でもう一度言うと、アンタ今度は安眠じゃなくて永眠するわよ」

 

ティアナは呆れながら獄寺に答える。

 

「ん?お前、こんな時に何読んでいるんだ?」

 

獄寺はティアナが何の本を読んでいるのかを尋ねる。

 

「執務官試験の問題集よ。こんな時だけど、時間は無駄にしたくないから」

 

「執務官?ああ、確かお前がなりたいって言う役職だったな」

 

「そうよ」

 

「なぁ、その執務官試験ってやつはそんなに難しいのか?」

 

ティアナが執務官を目指している事は獄寺も知っていたが、管理局員でない獄寺にとって執務官になるにはどのくらい難しいのか分からない。

 

「ええ、かなりの難関よ。毎年受験者の10分の1ぐらいしか受からないんだから」

 

「そんなにかっ!?」

 

余りの合格倍率の低さに驚く獄寺。

 

「そうよ、あのフェイトさんでさえ2回も落ちたのよ」

 

「へ、へぇ‥‥」

 

「しかも試験後は執務官の下で執務官補佐として経験を積んで、実務試験に受からないと、ずっと執務官補佐のままで執務官にはなれないんだから」

 

(司法試験みたいなものか‥‥)

 

ティアナの話を聞き、獄寺はティアナがこれから受けようとしている執務官試験は地球で言う司法試験の様なモノだと思った。

 

「あっ、それよりも今は10代目の所に行かなきゃ‥‥きっとあの人の事だ、俺がやられたって聞いて心配しているに違いねぇ‥それに10代目御自身も心配だ!!」

 

獄寺は再びベッドから飛び起き、ツナの下へ行こうとする。

 

「やっぱり、アンタは馬鹿ね」

 

そんな獄寺の行動にティアナは呆れる。

 

「なんだと!?お慕いしている人の事を思って何が悪い!!」

 

「その慕っている人に無茶して心配させちゃ、本末転倒じゃない」

 

「うっ‥‥」

 

ティアナの正論に反論できない獄寺。

 

「私が悩んでいる時、あんなに大口叩いた癖にいざ、自分の事になると無頓着になるアンタはやっぱりバカよ、バカ」

 

「一々うるせぇんだよ!!女のお前に、俺の気持ちが分かってたまるか!!」

 

「分からないし、分かりたくもないけど、人を思って気遣う所はアンタの優しいところだって分かるわ。だから‥‥」

 

ティアナはそう言って執務官試験の問題集を閉じて、看護師にあらかじめ用意してもらったモノを獄寺の前に出す。

 

「私が連れて行ってあげるわ」

 

ティアナは獄寺の為に車イスを用意した。

 

「ば、バカやろう!!そんなみっともない姿を晒せるか!!」

 

「じゃあ、自力でいくの?」

 

「当たり前だ!!」

 

「そう‥ただ、ツナが入院している病室は此処とは反対側の病棟よ。今のアンタのその体でそこまで行けるの?途中で行き倒れるのは目に見えているわよ。そうなれば、看護師さんに見つかって此処へ逆戻り、退院までツナとは会えないかもね」

 

「グヌヌヌ‥‥」

 

ティアナはドヤ顔で獄寺に現状を伝えると、彼は悔しそうに唸りながら顔を歪める。

 

「さあ、どうするの?私の力を借りてツナに会いに行く?それとも退院まで待つ?」

 

「うっ‥うぅぅ~」

 

「さあ、どうするの?男ならさっさと決めなさい」

 

「うっ‥‥ね‥が‥します‥‥」

 

「えっ?何?聞こえないけど?」

 

「連れて行ってください!!お願いします!!」

 

結局獄寺が折れて、ティアナに連れて行ってくれと頼む。

 

「最初から素直にそう言えばよかったのに‥‥」

 

ティアナは「勝った」と言う思いで獄寺を車イスに乗せ、ツナの居る病室へと獄寺を連れて行った。

その顔は清々しいと言うかやや嬉しさが混じっている年頃の女子の顔だった。

 

(くそっ、覚えていやがれ~怪我が治ったら、ぜってぇ泣かしてやる!!)

 

一方、獄寺の方は、ティアナから受けた屈辱を怪我が癒えたら絶対に返すとリベンジを誓っていた。

 

 

その頃、ティアナと獄寺が向かっているツナの病室では‥‥

 

 

~sideツナ~

 

リボーンも炎真も出て行き1人っきりの状態の中、

 

「ツナ」

 

フェイトが病室に戻ってきた。

 

「フェイトさん」

 

「少しなら食べていいって」

 

「ありがとうございます。」

 

くぅ~

 

とまたお腹がなり赤くなるツナを見て微笑むフェイト。

 

「リンゴ...でいいかな?」

 

「はい」

 

フェイトはリンゴの皮を剥き始めて

 

「今」

 

「え?」

 

「今言うことじゃ無いけど、いずれわかるから言うね、怪我人が多く出てヴィヴィオが攫われたの」

 

「え...」

 

突然の事に驚くツナ、皆、傷ついたのは聞いていたがヴィヴィオが攫われたなんて聞いていない。

 

「それにスバルのお姉さんも行方不明なんだって‥‥」

 

「そう.....ですか」

 

ツナは俯き下を見る。

親しい者達が傷つき、居なくなるのはやはり悲しく辛い。

 

「犯人の名前は管理局が以前から追っていたジェイル・スカリエッティ‥‥ヴィヴィオが何で攫われたのかは正直わからない‥‥もしかしたら、ギンガも攫われたのかもしれない‥‥ツナ‥その‥‥こんな時に聞くのは何だけど、ツナは誰にやられたの?」

 

「俺は、以前銀さんの友達って言っていた高杉って人に負けました。」

 

「っ!?」

 

「とても強くて、次に戦っても勝てるかわからない位にその人は強かった‥‥敵には神楽ちゃんのお兄さんも居るのに‥‥」

 

「でも、いくら強くてもツナならきっと‥‥」

 

フェイトはツナなら勝てると言おうとすると、

 

「いえ、無理だと思います。何か、力じゃない何かを‥‥彼を止めるには「ぐぅ」」

 

ツナは今の自分では、高杉にも神威にも勝てない。

ただ力対力の勝負ではなく、何か別のモノが自分よりも彼らの方が勝っており、彼らに勝には力だけでは勝てない。

それを言う王とした時、タイミングが悪くツナのお腹がなった。

 

「/////」

 

「あ、はい剥けているよ」

 

「ありがとうございます」

 

とツナが取ろうとするが利き手が負傷している為に左で取ろうとすると

 

「あっ」

 

慣れてないせいかリンゴを落としてしまった。

 

「すいません」

 

「いいよ.....」

 

フェイトが何やら決心を決めたかのような顔つきとなるや

 

「ツナ」

 

「?」

 

「口開けて」

 

「え?」

 

有無を言わせずに少し開いた口にリンゴを突っ込まれた。

大胆にも突っ込まれた為にフェイトの指が口内に侵入してツナもなるがままにフェイトの指を舐めた。

 

「ごめんね/////その...食べづらいかと思って、あの、その、え、決して悪気があった訳じゃ」

 

「ぷしゅ」

 

「え?」

 

ツナを見ると頭から煙が出ていた。どうやら起こった事に情報処理が追いついてない様子。だが表情はすぐに戻り情報処理が追いついてきたと同時に顔は赤面となり

 

「.../////あ、あの」

 

「はい/////」

 

「ありがとうございます。後すいません。その指を」

 

「え/////あ、気にしないよ、次食べる」

 

「いや、その自分で...」

 

後半声が沈んでいってしまい、正直こんな所あのメガネさんに見られたらと思うと...思わず背筋がゾッとする。

敵ではなく、味方に殺されるかもしれない。

ツナのそんな思いを知らずフェイトは、

 

「だ、ダメだよ!!まだ上手く手が使えないんだから、ほら、ツナ、あーん」

 

今度は爪楊枝に刺したリンゴをツナに食べさせようとする。

 

「うっ‥‥」

 

「ほら、ツナ」

 

「‥‥」

 

「あーん」

 

「あ‥あーん」

 

これ以上言っても押し問答となるのは目に見えているので、ツナは諦めてフェイトの行為に甘んじる事にした。

ツナにリンゴを食べさせるフェイトとフェイトからの『あーん』でリンゴを食べさせてもらうツナ。

其処へ‥‥

 

「10代目!!」

 

タイミングが悪く獄寺が入ってきた。

その獄寺が見たのはフェイトにリンゴを食べさせてもらおうとしているツナの姿だった。

 

「「なっ!?////」」

 

突然の乱入者にツナとフェイトは顔を赤くして固まり、

 

「「あっ!?////」」

 

乱入してしまった獄寺とティアナもツナとフェイトの姿を見て、ツナとフェイト同様顔を赤くして固まった。

 

そこへ、

 

「あっ、此処に居た!!ティアも獄寺も居ないから病院内探し回っちゃったよ」

 

獄寺の病室に獄寺とティアナが居なかった事から、病院内を探し回ったスバルが合流した。

そして、彼女が見たのは互いに顔を赤くし固まっているツナ、フェイト、ティアナ、獄寺の姿だった。

そんな4人の姿を見て、スバルは、

 

「い、一体何があったの?」

 

と、一言呟いた。

 

 

 

・・・・続く

 




ではまた次回。
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