【大空】と【白夜叉】のミッドチルダの出会い~改~   作:ただの名のないジャンプファン

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標的81 親子の絆ァァァなぁァァァァァめェェェんなぁァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!

~side銀時~

 

「はっ、はっ、はっ‥‥」

 

ゆりかご内部の長い通路を走り続ける銀時。

なのは、ヴィータと別れてから大分経つが、今の所肝心のヴィヴィオどころかガジェットにもナンバーズにもそしてアイツにも遭遇していない。

 

「くっそ、何処まで続いてんだこの通路は!?どんだけ大きいケーキなんだよ!?ケーキならケーキらしく床や壁、天井をお菓子にして食わせろってんだ!!」

 

何処までも広いしそして大きいそれに‥‥

 

(くそっ、何か違和感あんだよな。誰かに誘導されている気がする)

 

なのは達と別れてから3、4回壁に当たり進路を変更している。

銀時の予想通り彼らその行動を監視カメラから覗き見ている人物がいた。

 

「んふふ、そう、こっち、こっちに来なさい。貴方の大事な娘はここですよぉ~」

 

全く覗きとは彼女の趣味を疑う。

銀時の様子を見ていたのはナンバーズⅣのクアットロだ。

そして彼女の傍にはもう1人‥六課が、銀時となのはが死に物狂いで探しているヴィヴィオもそこにいた。

王座ともとれるその座席に座していた……というより意識があるのかも疑える、眠らされている様にもとれるがその苦痛や悲しみを含んだ顔を見なければ‥‥

その表情を見れば見るほどクアットロの口角は上がりその微笑みは何の混じりけもなく黒に染まる。

 

「さあ、もうすぐ楽しい、楽しい舞踏会の始まりですよ陛下。御父上と娘による舞踏会‥‥さぞ面白いでしょうね、会場はゆりかごの王座の間…いや私の手の掌の上ですわ。フフフフ‥‥」

 

「お?今度は扉か?」

 

次に自分の進路を阻むものは扉だった。

しかもその扉は装飾が施された大きな扉であった。

その扉から見るにこの扉の向こう側に何か大事なモノ‥または部屋があるのは明白であった。

扉ぐらいならば蹴り破る。

 

「おらぁ!!」

 

ドカーン!

 

目の前の扉を蹴り破って銀時は部屋の中を見渡すまでもなく一直線にそこを見た。

そこには自分となのはが探していたヴィヴィオが居たのだ。

 

「ヴィヴィ…ん?誰だ?オメェは?」

 

ヴィヴィオに気を取られてしまい銀時はほんの一瞬、気付くのが遅れてしまう。

 

「ご機嫌様。坂田銀時さん。貴方を待っていましたよぉ~」

 

玉座の間にはヴィヴィオと自分以外にもう1人居たのだ。

その人物は銀時を小馬鹿にした口調と目線で銀時を出迎える。

 

「ん?お前、どっかで見たツラだな。声も何となくだが、スバルの奴に似ているし‥‥美人の顔と連絡先は覚えるようにしているんだが、生憎とそんな悪趣味な服装の変態はフィルターにかけていて覚えていねぇんだ。変態女はアイツだけで十分なんだけどなぁ~‥‥」

 

銀時は呆れた顔でクアットロのボディースーツの上にマントと言うスタイルを見て彼女を変態と決めつめる。

その理由は成熟した女性そしてメガネと言う共通点が自分の世界のあのドMな女忍者を思い出させるからだ。

 

「お褒めに預かり光栄です。さぁ、陛下。お昼寝の時間は終わりです。そろそろ…」

 

クアットロは銀時の皮肉をスルーしてヴィヴィオに人差し指が当たりそうになるとすぐさま銀時の殺気がクアットロの手を貫く。

 

「おぉ、恐ゎ~そんなに眉間にしわを寄せていますと陛下が泣いてしまいますよぉ~白夜叉さん」

 

クアットロの視線がヴィヴィオから銀時に移ると、彼は既にクアットロの目の前にいた。そしてクアットロの反応よりも先に彼女の頬には洞爺湖が当たる。

だが、その手応えはまるで霧を払う様な軽さだった。

それはクアットロのIS能力『シルバーカーテン』で出来た幻覚が消えたと同時に王座の間に空間パネルが現れた。

スクリーンにはクアットロが映し出されている。

恐らく画面の先に居るクアットロが本物なのだろう。

 

「女性の顔に何てものを当てるのよぉ!!信じられない!!これだからサムライと言う野蛮人は度し難いのですわ!!」

 

クアットロは顎に手を当て嘲笑い銀時に囁く。

銀時はその言葉を静かに聞きながらクアットロを睨み続ける。

 

「くっ、その目‥‥」

 

(気に入らないわねぇ‥‥)

 

微笑みとは一転、先程まで哀れな虫けらの生き様を嘲笑うかの様な態度だったのに今度は険しい表情と態度で銀時を見続ける。

 

「くっ‥似ているわ‥彼に‥‥殺してやりたいぐらいに憎いあの男に‥‥」

 

クアットロがその目に、いやその殺意に見たのは以前口論し殺意をぶつけ合った隻眼のサムライの目つきにそっくりだ。

 

「でも、これを見てもそんな顔ができるかしら?」

 

クアットロはいつものペースに戻ると、

 

「ああああぁぁ!!?」

 

ヴィヴィオの苦痛の叫び声がこの空間に鳴り響く。

 

「ヴィヴィオ!?」

 

「フフフ‥‥この子の体は貴方の仲間魔導士のバリア・ジャケットそして貴方達みたいな常人離れをした体、私たち戦闘機人とも違う、特殊な能力が備わった『聖王の鎧』の持ち主。聖王の鎧はレリックとの融合を得てその力を完全に取り戻す。古代ベルカの王族が自ら肉体を作り替えた究極の生態兵器、レリックウェポンとしての力を!!」

 

「ヴィヴィオ!?」

 

「さあ、すぐに目を覚ましますよ。私たちの王が無限の力をふるい続ける究極の戦士に‥‥」

 

突如ヴィヴィオの体が七色の光に覆われる。

 

「パパぁ!!」

 

「!!?」

 

光の中にもう銀時の声は聞こえない。

聞こえるのはクアットロの悪魔の様な囁きと自分の声のみだがうっすらと外を認識できる。

 

「パパ!!ママ!!」

 

迷子になり逸れた両親を探し求めるかのような声を出すヴィヴィオの傍に再びクアットロの幻影が姿を現す。

 

「陛下、いつまでも泣いてないで陛下の家族が助けてっていっていますよ。陛下の家族を連れ去ったあの男から、あの鬼から『助けて』って言っていますよ。陛下にはそれが出来る力が備わっています。心のままにその力を解放して、あの鬼から陛下のパパとママを救ってあげてください」

 

ヴィヴィオの幼い体がしっかりとした筋肉そしてメリハリのついた体へと変化し始めた。

しかも変化は体だけではなく声が幼いソプラノ調の声からアルト調のやや低い声になる。

今のヴィヴィオは見た目が16~18歳前後の姿にまで一気に成長を遂げる。

 

「ど、どうなってんだ!?こいつは!?ヴィヴィオがいきなり幼女から美少女に‥‥しかも胸はなんかなのはより大きくねぇか?」

 

流石の銀時もヴィヴィオのこの変化には瞳孔を開いて驚きを隠せない。

やがてヴィヴィオの体は黒い光に包まれ光が消えたところには長い髪をサイドポニーで結って、黒を主とした青いラインの入った服が身に付き腰には1本の長剣が備わっていた。

この剣の存在に関してはクアットロにも分からず完全なイレギュラーであった。

 

(あ、あの剣は一体何?あんな剣の存在は予定にはなかったけど‥‥でもサムライに引導を渡すにはちょうどいいわね)

 

しかし、ヴィヴィオが握っているからには決して此方側にとって不利ではない筈だと思い剣に関してはそのままスルーした。

ヴィヴィオが持つ剣は紅桜程ではないが、それでも刀身はエメラルドグリーンの禍々しい気配を感じさせる剣であった。

 

「この子を止めればこの船も止まるかもしれませんねぇ~まぁ、精々頑張ってくださいねぇ~」

 

と憎たらしく銀時に言うと彼からは思いもよらない答えが返ってきた。

 

「あぁ?何?お前まだ居たの?」

 

気の抜けた声をクアットロに吐き捨てる。

 

「なっ!?」

 

開いた口が塞がらない状態になったクアットロ。

 

「お前のくそどうでもいい話なんざぁ、こっちは毛ほども興味ねぇんだよ。どうせお前なんてドフ〇ミンゴにいたあの参謀気取りの小物だろ?最後は結局3ページオツになるんだからさっさと失せろ。邪魔だ」

 

クアットロの体はワナワナと震え始めた。そりゃあんなに銀時を挑発するように言い続けたのにそれに乗るどころか、どうでもいい、興味ない、挙句の果てに認識すらされていなかったのだ。

 

「ちょっと貴方!!これから何するかわかってんの!?」

 

クアットロは柄にもなく声を荒げる。

 

「ん?」

 

「殺し合いよ、こ・ろ・し・あ・い、愛情注いだ大事な娘に自分という存在を消されるか、それとも自分の手で愛娘ごと思い出を壊すか、私をここまでコケにした貴方がどんな悲惨な道を選ぶか楽しみね」

 

「殺し合いだぁ、ンなモンやるわけねぇだろう。バーカ!!これからやんのは親子のじゃれ合いだよ。じゃ・れ・あ・い。それより高みの見物を決め込んでいるとこ悪ぃが、お前の方こそこれからどう何のかわかってんのか?」

 

にやりと笑っていたが今度はクアットロの首をへし折る勢いで睨む。

その目線はクアットロだけでなく今回自分の敵全てを睨んでいる様にもとれる。

 

「お前は俺の仲間を傷付けた‥‥そんだけじゃなくヴィヴィオを物の様に扱った。そんだけの為にヴィヴィオを連れ去った‥‥お前達は夜叉(パパ)から娘(宝)を攫って行った‥‥お前達‥この世に原形を留められると思うなよ」

 

銀時がクアットロに宣戦布告をしていたその時、

 

「っ!?」

 

ヴィヴィオが銀時に斬りかかって来た。

 

ガキーン!!

 

「くっ」

 

咄嗟に銀時はヴィヴィオの剣を受け止める。

 

「ちっ、おい、ヴィヴィオ。人が話している時に斬りかかるなんてパパはそんな子に育てた覚えがありませんよ」

 

「嘘つき!!」

 

ヴィヴィオはこれまで銀時が見たことのない悪意で満ちた眼をして声を荒げて言い放つ。

 

「っ!?」

 

「この鬼が!!」

 

その言葉に一瞬気を取られてしまいヴィヴィオに力負けしてしまい銀時の洞爺湖が弾かれ懐に斬りかかろうとするが足で受け止め後ろに一回転して跳ぶ。

 

(何なんだ?あいつの剣筋はまるで‥‥)

 

ヴィヴィオが止まることはない剣を振り続ける。

銀時はそれを躱しながら、

 

(こいつの剣は俺と同じじゃねぇか)

 

そう、ヴィヴィオの剣は銀時のそれと同じ我流だ。

元々聖王が剣術をしていたという記録なんてものは当然ない。

ましてや銀時と同じ剣筋なんてもってのほかだ。

この剣を振るえるのはあの人の下で剣を習った人間だけだ‥‥

ならば何故、ヴィヴィオがここまでの剣術が出来るのかと言う疑問になる。

それはヴィヴィオの親となったのが銀時だったからだ。

レリックが反応した近くの人間そしてヴィヴィオの記憶というデータで最も強い組み合わせが形となった。

 

「ん?」

 

ヴィヴィオが剣を地面に突き刺す。

その行動に銀時はヴィヴィオの行動が理解できなかったが、

 

「アクセルスラッシュ!!」

 

地面をこすりあげる様に剣を振ると虹色の小さな竜巻が起こる。

 

「おいおい、マジかよ!!?」

 

躱しきれずに打ち上げられてしまうそれどころかこの竜巻はただの風ではなく斬撃に近い為に擦り切れる。

 

「くっ!」

 

ヴィヴィオの手には手のひらサイズの魔法弾が生成されていた。それもヒットしたのを確認したヴィヴィオは上に跳びあがり背後から斬りつける。

 

だが、

銀時は腰を思いっきり捻り洞爺湖を‥ヴィヴィオを剣ごと吹き飛ばす。

 

「来いよ、ヴィヴィオ」

 

銀時は洞爺湖をヴィヴィオに向けて言い放つ。

 

「足捌きがなっちゃいねぇぞ、俺が稽古つけてやるよ」

 

ヴィヴィオが立ち上がり剣を構えて苦虫を噛み潰した表情で銀時を見る。ヴィヴィオの表情には目にはもう敵しか映ってないだが一瞬だけ驚きを含んだ表情をした何故ならそれは銀時を見たからだ。銀時は自分に敵意を向けるわけでも将又悪意を含んだ表情をしていた訳でもない。

ただ笑っていた‥‥。

別に侮りや侮蔑とかではない、そこに含まれているのは、

 

「さぁて、親子のスキンシップと行きますか?なぁ、ヴィヴィオ」

 

愛娘の成長を嬉しみ、子育てを楽しむ父親の顔だった。

鳴り響く剣戟は収まらず寧ろその空間からもはみ出すぐらい激しさを増していた。ヴィヴィオの剣を捌き続ける銀時。

 

「うぅぅ…!?」

 

立ち上がろうとするが動けない。

 

「はは…確か鮫衝撃つったか?」

 

以前山本から受けた攻撃を銀時の体は忘れていなかった。

 

「さて、これでゆっくり話せるな」

 

「うふふ、今更説得なんて出来る訳ないでしょう」

 

その光景を高みの見物と洒落込んでいるクアットロが話しかける。銀時の反応は相も変らぬ

 

「るせー!って言うかまだ居たのか?変態メガネ!いつまでそのかったりぃ画面越しで見てんだ?つぅか、お前の方が顔に皺あるように見えんぞ、若作りの手入れ怠っているんじゃねぇか?」

 

ブチっ!

 

クアットロの中で何かが切れた。

彼女は額に青筋を浮かべ口をひきつけながら、

 

「ホントにムカつくわね。サムライって生き物は‥‥」

 

「テメェが勝手にムカついているだけじゃねぇか‥‥」

 

これ以上は銀時も聞く耳を立てない。銀時はヴィヴィオの方に歩いていきヴィヴィオの胸倉をつかみあげる。

 

「よぅ、いい加減目ェ覚ましたか?ヴィヴィオ?」

 

ヴィヴィオも引きはがそうとするが体が思うように動かない。

 

「は…はな‥‥」

 

ガン!

 

ヴィヴィオの腹に一発拳を入れる。

 

「がはっ!」

 

血こそ吐かなかったが息苦しくなり地面に転がり銀時はすぐさまヴィヴィオを床に抑えつける。

今の銀時の姿をなのは達が見たらきっと戦慄するだろう。

あれほど可愛がっていたヴィヴィオに対して彼は躊躇することなく攻撃をしているのだから。

だが、これは銀時が決してヴィヴィオを嫌っている訳ではない。

彼は全力でヴィヴィオに語り掛けようとしていたのだ。

そんな中で生半可な攻撃はかえって自分に大ダメージを与える。

なのは同様、やるからには全力全開で銀時もヴィヴィオの相手をしていたのだ。

 

「聞け」

 

「い…いや!!」

 

「王様のてめぇに言ってんじゃねぇ!!話があるのはヴィヴィオだ!!ヴィヴィオ!!俺だ!お前の自慢のパパだ!!お前はいつも俺が寝坊したときよく起こしてくれたよな?だから、たまには俺がお前を起こしてやるよ!!パパが寝坊助さんを叱ってやる!!」

 

息を一旦吸い込んでいつも以上に腹に力を入れて叫ぶ。

 

「耳の穴かっぽじってよぉく聞け!!ヴィヴィオぉ!!!俺となのは達と一緒に作った思い出はマッドや変態共のまやかしに負けるぐらい薄っぺらなもんだったのか!!あぁ!!」

 

先程まで暴れていたヴィヴィオも銀時の声に負けたのか、はたまた銀時のあの死んだ魚の様な目が瞳孔開いて血の様に赤い瞳で自分を睨む銀時に恐れを抱いているのか

 

「俺達との思い出がお前にとってダイヤモンドかどうかわかんねぇ…けどなこれごときで折れる軟なもんじゃない!!俺たちがぶつかって紡いで作った思い出はそんじょそこらの剣にも負けねぇ鋼の思い出この世のどんなモンでも斬ることができねぇ!!思い出せ!!引き寄せろ!!」

 

「!?」

 

ヴィヴィオは目を見開き眼前の銀時を見る。そして

 

「パ…」

 

これが出たとき銀時も一瞬力が緩んでしまう。

だがヴィヴィオはすぐ目を閉じて首を横に振り銀時を蹴り上げる。

どうやら鮫衝撃の効果もきれたらしいすぐさまヴィヴィオは剣を握りしめて銀時の肩を貫く。

 

「ぐっ‥‥」

 

銀時の肩を貫いたヴィヴィオは銀時と距離を取り、剣を構える。

 

「ったく、話の最中に斬りかかわるわ、不意打ちで人の肩突き刺すわ‥‥いくら子煩悩なパパでもこれはちょっとお仕置きが必要なレベルですよぁ~ヴィヴィオさん」

 

銀時は肩の出血をものともせずに不敵な笑みを浮かべた。

今のヴィヴィオを見て漸く希望が確かとなった。例え操られても俺達はヴィヴィオの中に存在していた。後はアイツを叩き起すだけだ。

 

「虐待で訴えんなよ、管理局、なのはさまよ」

 

飛び上がり上からヴィヴィオを刺そうとする。

そしてヴィヴィオは彼を迎え撃ち自分の剣をぶつけ合いまた激しい衝撃と火花は美しく散る花火の様だ。

花火が消えると同時に次の行動に入る2人

両者剣を振り切り両者の鋭い眼光は両者を突刺す。

 

 

 

~sideクアットロ~

 

なのはと新型ガジェットとの戦いが終わったその頃、

クアットロはゆりかごの最深部から全ての戦場を1人で覗いているのに今は1つの戦場から目を離せない。

先程からある意味では目が離せなかったが今は明らかな誤算が生じたからだ。

だが、既にもう片方で誤算が既に生じていた事を彼女は見落としていた。

 

「な…何?‥いま…今一瞬‥‥」

 

クアットロは目が離せなかったのは銀時とヴィヴィオの戦いだ。

先程一瞬だがヴィヴィオの正気が戻りかけたこと、もう記憶の片隅の紙屑程度は残っているのはわかっていたが、それでもその程度の事ほっておいても些細な事で寧ろそれも相手の油断を誘ういい餌と思っていたが、まさか無理やり引っ張り出すとは‥‥

 

「で、でも陛下はアイツに深手を負わせた。多少の誤差はあったけど、あ…あまり意味はないわね‥そうよ、私達が優勢なのは紛れもない事実の筈‥‥」

 

(そう、そうよ、意味はない…ない筈なのに………何よ‥何が一体、私を此処まで不安にさせるの?不安要素なんてないどこにもない筈なのに‥‥)

 

そう自分に言い聞かせるように口にするが手の震えが体の震えが止まらない。

戦闘機人である筈の自分が此処まで嫌な寒気を感じるなんて‥‥

必死に振り払おうとしてもこの嫌な感じの寒気は体を覆うように迫ってくる。

そして、その寒気の正体はやがて、彼女の前に姿を見せた。

 

ドカーン!!

 

「っ!?」

 

その寒気をも吹き飛ばす様な大爆発が起こり振り向くとそこに立っていたのは機動六課の中で最も警戒していた人物‥‥きれいな茶色の髪を2つに束ね、その天使の装束にも見える純白のドレスは味方に希望を与え鼓舞して犯罪者を恐怖で煽り戦意を喪失させる。

そして手に持っている杖一振りで地形も変える砲撃を放つ。

 

「何処までも計算どおりにいかないものね、管理局のエースさん‥いや、高町なのは」

 

管理局のエースがクアットロの前に降臨した。

 

「大規模騒乱罪の罪で貴女を逮捕します。大人しく投降してください」

 

なのははクアットロの罪状を述べてクアットロに降伏を勧める。

しかしクアットロは慌てふためく様子もなく

 

「ふふふ‥‥」

 

笑い声が聞こえるがその笑い声は今のディードよりも狂気じみた笑い声だった。

 

「正直ここまで追い込まれるなんて、貴女達を見くびりすぎたのかしら…でも!!最後に笑うのはこの私ナンバーズⅣ、クアットロよ!!」

 

クアットロはかけていた眼鏡を徐にとるとそれを踏み壊して纏めていた髪を下ろし始めた。

 

「計算違いが起きたなら自分の手で戻せばいいのよ!!ISシルバーカーテン!!」

 

叫ぶとクアットロの姿が1人から2人、2人から4人、4人から8人まだ止まらずその数は小規模の軍隊ほどの数へとなった。

 

「さぁ、どれが本物の私か当てられるものなら当ててみなさいよ!管理局のエースさん」

 

この数だ、探すのも一苦労だろう、仮に探すとしてもフェイクに気を取られている間に自分の命がかすめ取られているだろう。

その辺なのははどう対応するのだろうか?

 

「1、2、3…うん。この数なら」

 

なのははクアットロの数を数えはじめ自分的に納得するとレイジングハートを上に掲げて

 

「ブラスター1起動!!」

 

「イエス、ブラスターモード」

 

なのはの奥の手であり最終奥義の限界突破。

 

「アクセルシューター…」

 

こちらも桃色の火の玉の様な魔法弾を生成していく。

 

「これぐらいでいいかな?」

 

クアットロの分身よりも数は少ないがこの道10年の人が見たら開いた口が塞がらず『どれだけ作るの!?』とかすれる声で言うだろう。

 

「シュート!!」

 

レイジングハートを振り下ろすと同時にその魔法弾は四方に散り次々とクアットロを(分身を)消していく。

一個一殺ではなく1人消したらまた次へまた次々と消していきもう消し終えた所に、

 

「今!!」

 

なのはの懐に上から飛び込んでくるクアットロ、そしてなのはの首をとるかの様に腕を振り着地の体勢から回し蹴り、更にはなのはの心臓を短刀ともとれる腕の構えで何度も突き刺そうとなのはを襲う。

しかし、なのははそれを躱し続けるが何度か掠る。

 

「貴女の噂はかねがね聞いておりますは、貴女の十八番といえば砲撃魔法、先程の目にしたあの魔力量で砲撃を撃たれたら一溜りもないかもですけど砲撃の泣き所はこの近接戦闘…」

 

一瞬クアットロの口角が上がったと思ったら、

 

「もらった!!」

 

後ろにもクアットロがいた。クアットロのシルバーカーテンだろうがどちらかが本物かは解るが判断が別れてしまう。その一瞬を狙っていたクアットロ。

 

「死んじまぇ!!」

 

前後の攻撃前から心臓を後ろから首を狙う。

 

「ふふ‥‥」

 

ガシャン!

 

両者の前に魔法陣がありそこから桃色の鎖が飛び出していた。

 

「近接は確かに専門には入ってないけどね、でもそれを突かれて終わり…じゃ話にならない。それに私だって何もしてなかったわけじゃないんだ。貴女以上の体術使いなら私の生徒にも私の仲間にもいる」

 

5歩ほど離れてレイジングハートに魔力を溜めて桃色の光はどんどん大きくなる。

 

「え、待って‥‥」

 

「ごめん、貴女は私の大事な人を傷つけすぎた‥私は貴女を許さない。ううん、許す事は出来ない」

 

珍しく笑顔ではない怒りを見せるなのは。

 

「あ...悪魔」

 

「女の人に言う台詞じゃないよね?その台詞‥でも、私の仲間の為ならヴィヴィオ達の為なら私は喜んで悪魔でも何でもなってあげる!!それに悪魔でいいよ。悪魔らしいやり方で貴女に思い知らせてやる‥管理局のエースの力を!!」

 

「ひっ‥‥」

 

「‥‥ちょっと頭冷やそうか?」

 

3...2...1

 

「スターライトブレイカー!!」

 

悪魔の...いや天使の裁きがクアットロに降り注ぎ桃色の光がクアットロを飲み込む。

 

「キャァァァァぁァァァ―!!」

 

絶叫と共に桃色の閃光にクアットロの姿は消え、光が収まると其処にはボロボロの姿で倒れるクアットロの姿があった。

かつてフェイトにもトラウマを植え付けたなのはのスターライトブレイカー。

この先、クアットロは桃色に対して拒絶反応を示すかもしれない。

 

「悪魔...でも銀さんが白夜叉なら私は...」

 

なのはクアットロ、そして昔、ヴィータに言われた『悪魔』という単語に対して思う所があった。

しかし、なのはは管理局内でも既に『管理局の白い悪魔』と密かにそう呼ばれている事を知らなかった。

クアットロVSなのはの結果は、

 

勝者 なのは

 

と、なった。

 

クアットロを倒したなのはは銀時の下へと向かおうとしたが、

 

「うっ‥‥」

 

なのははガクッと膝をつく。

此処までの戦いで大量の魔力消費によって体に負荷がかかっていた。

でも、向かわない訳にはいかない。

そこへ、レイジングハートがグラーフアイゼンから何かを受信した。

開いてみると、それは、ゆりかごの艦内図だった。

 

「ヴィータちゃん‥‥ありがとう‥‥待っていてね、銀さん‥ヴィヴィオ」

 

バインドでクアットロを捕縛し、なのはは銀時とヴィヴィオの下へと向かった。

 

 

 

 

そのなのはの目的地であるゆりかごの王座の間では、

 

 

 

 

 

〜side銀時〜

 

お互いの激しい剣戟が行われてる中ここで一つ、この勝負で初めて銀時が本気で斬りに行った。もちろん銀時は意識下では本気でヴィヴィオを取り戻す為に刀を振っていたが幾千の戦いで培われた殺す為の剣を娘に向けたくないという気持ちが激しいブレーキとなっていた。

だが今の銀時の思考はヴィヴィオが一考える間に銀時は三も四も先を考えている。先程の会話以降銀時の迷いは消えていき銀時の意識を縛り付けた迷いと言う鎖に歪が入り今にも引きちぎりそうにもなる。

 

床をめり込ます勢いで踏み込んで先に懐に入り込む銀時に1歩遅れて反応するヴィヴィオ。

今のヴィヴィオの異なる色の眼に映るのは黒い影に光る赤い瞳は死を呼び込み、彼の剣は死神の釜のように見える。

 

「あぁ!?」

 

釜を受け止めるも受け止めきれず吹き飛ばされ銀時はすぐさま走り

 

「っ!!?」

 

鋭い一閃を入れる銀時にヴィヴィオは、

 

「アクセルスラッシュ!!」

 

虹色の竜巻を迎え撃たせるヴィヴィオ、だがそれでも止まらない銀時。

 

「うぉぉおおぉおおぉ!!」

 

船全体をも揺らしかねない衝撃が銀時とヴィヴィオの肌にビリビリと感じさせる。

 

「ぐっ」

 

肘が曲がる、足が後ずさる、顔がゆがむ。風が自分を斬りつけ、擦り傷の数が増えていく。

 

(負けねぇ、ヴィヴィオも必死で戦ってんだ‥‥俺も...俺も全力で‥‥)

 

瞳孔開きまくって歯を食いしばる、衣類から足が顕になるも1歩を踏み込む、流れる血が紅く染めた腕を押し出す。

 

(お前を引きずり出してやる!!)

 

銀時はヴィヴィオの攻撃を打ち消す一閃を繰り出す。

竜巻をも打ち消す風はまるで銀時を守る鎧のように纏わり風を纏った洞爺湖はヴィヴィオ事壁を突刺す。

否、聖王の鎧がヴィヴィオを守りダメージはあるものの完全には突き刺さらずに洞爺湖はヴィヴィオの両手で握られ、銀時は引き抜こうとするがガタガタ震えるだけでなく引き抜ける気はしない。

ヴィヴィオはそのまま洞爺湖を押し込んで銀時の腹に突っ込む。

 

「ぶはァ」

 

洞爺湖は鳩尾に突き刺さり空気が腹から押し出され思わず膝を付いてしまう。

 

「貴方を倒して私は...私は‥‥」

 

虹色の光が腕に灯りそのまま上から銀時を殴りつける。地面にうつ伏せになってうつ伏せた所から血が流れ続け血溜まりが出来ていた。

 

「とりもどす...私はとりもどす.......とりもどす.........とりもどす...........とりも.....どすとり.............誰を‥‥私は一体誰を取り戻そうとしているの‥‥?」

 

先程までの憎しみが篭った瞳からうって変わり瞳孔が開いて頭の中に一気に情報が流れてきている。今、現状の事ではない。

自分の顔を手で覆い、滝のように流れ込んでくる記憶に、いや、湧き水のように湧いてきていた。そして指の隙間から倒れ込んでいる男を見ると

 

「ぱ、パパ‥‥?」

 

一緒に遊んだ。一緒にご飯食べた。夜寝るまで隣にいてくれた。自分にいっぱい色んなものをくれた人だ。

そうだ、私は‥‥私は‥‥

 

「あ、あ...あぁ...ぁぁぁぁぁぁぁああああー!!」

 

そうだ‥‥もう居ないんだ‥‥。

 

生まれたのは遥か前。私であって私でないのが最初の記憶。

 

ヴィヴィオの私は何なの?

 

ねぇ、教えて私は何者なの?ママ、パパ‥‥ねぇ教えてよ‥‥

 

あれ?それ以前に私のママとパパは何処にいるの?

 

「あ?」

 

そこで目に入ったのは血を垂れ流し倒れている銀時であった。

 

「あ、あぁ‥‥」

 

そうだ私がパパを傷つけたんだ。

私を拾ってくれたのに‥‥

私を育ててくれたのに‥‥

私に大切な物沢山くれたのに‥‥

必死に助けようとしてくれたのに私は...

私は私が殺してしまったの?

私の大事な人を…

私がこの手で‥‥

この手で‥‥

 

「 」

 

空気を吸っても吸っても肺に入らないカラカラの肺からでる空気はただ声の代わりに喉を通り外に排出される。

力が入らずに立つ事すら出来ない、動くことが出来ない。

ヴィヴィオはただ後退るだけだった。

目をつぶり両手で頭を抑えて必死に今を否定している。

目を背けたい、信じたくない、こんなの現実じゃない

 

いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや

 

ガシッ

 

急に誰かに握られ思考が停止するヴィヴィオ。

 

「あ...ああ‥‥」

 

握られた腕を見てその腕の持ち主を見るとヴィヴィオは何と表現していいのかわからない表情をしていた。

そのまま持ち主はもう一方の腕で彼女の目元から下を優しく撫でる。

 

「よぉ、久しぶりだな。」

 

この時初めて彼女に希望の光が灯りその明かりが目から輝きを放とうとすると彼女はすぐさまその輝きをシャットアウトした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「触らないで!!」

 

銀時の手を拒絶するヴィヴィオに、

 

「何だ?お前はまだ王様気分でいたいのか?」

 

銀時の問いに唇を噛み締めてヴィヴィオは言う。

 

「そう、私は聖王‥何年も前に死んだ人なの。今の私はこの兵器を動かす為に作られた鍵。私が貴方達の元にいたのは私に必要な戦闘力を手に入れる為に...私は‥‥」

 

ヴィヴィオは自分の耐えられない悲しみや後悔を悲痛の叫びと変えて銀時に言う。もう裏切った自分は彼の彼女の娘にもなれないと思っているからだ。

 

こんな時彼女にどう声をかければいいか分からなくなるのが大抵の人だ。

だが、銀時の様に不器用で優しい男はこういう時に伝えるのは、

 

「ンな寂しい事言うなよ」

 

―――ただの本音。

 

(こんな時は考えたって仕方がない。ならシンプルに自分の事を伝えればいい。俺の娘なら分かってくれんだろう...)

 

「何年も前に死んだだぁ、なら俺の目の前にいんのは誰だよ、これ動かす兵器だぁ、俺の知り合いには江戸滅ぼすよう作られた兵器も今じゃ汚ぇスナックの定員だよ。戦闘力が欲しいんなら俺がじっちゃんに紹介してやんよぉ、あ、かめはめ波覚えたら俺に伝授してくれ」

 

何を言っているか分からない...最後のは本当にわからないが

彼は何を...

いや心のどこかでは分かっているかもしれない、だが罪の意識がその心を邪魔して心を開かせようとしない。

 

「パ、貴方は‥‥?」

 

「いい加減嘘はやめろ」

 

「えっ?」

 

「ヴィヴィオ、俺は管理局の局員じゃねぇんだ。俺はお前が生まれたこことは違うずっと遠い場所で生まれた人間だ。」

 

自分の生い立ちを話し始める銀時にヴィヴィオは言葉を発するのをやめてただ聞いた。

 

「こんな綺麗な場所でも無ければこんなかたっくるしい人達が集まる場所じゃねぇ」

 

遠い日々を思い出しながら語る銀時

 

「汚ねぇ場所でバカな人間どもが集まる場所で俺は万事屋っつのをやっていたんだ。」

 

彼は管理局でも鬼でもましてや死神なんて物騒なモンでもない。

彼はただの‥‥

 

「俺は万事屋銀ちゃんオーナーの坂田銀時、仕事内容は頼まれれば何でもする。その為には依頼人には嘘ついてもらっちゃ適わねぇ、なぁ依頼人(ヴィヴィオ)」

 

溢れんばかりの涙が遂に決壊を破壊して漏れだしてきた。

 

「私は貴方を傷付けた、そこまでボロボロにした」

 

「俺の地元じゃこういうのをスキンシップっつうだよ」

 

「私は...ずっと昔の‥‥」

 

「俺の目の前に今いんのは‥‥」

 

「私は悪い子なんだよ。それでも前みたいにツナさん達に甘えても‥‥?」

 

「―――あぁ」

 

「パパ私を助けて!!私これでみんなとお別れなんて嫌だよ!!」

 

「あぁ、引き受けたぜ、ヴィヴィオ!!」

 

銀時は地面に落ちてあるヴィヴィオの剣を拾い構えて、

 

「お代はこれからの日常で‥なッ!!」

 

走り出しヴィヴィにまた突きを繰り出そうと走り込む。

そんな時一つの奇跡が起った。

ヴィヴィオの魔力を吸い上げたヴィヴィオの剣に反応してヴィヴィオと同調して体に溶け込んでいたレリックが浮かび上がる。

 

「あ...ああぁぁぁぁぁぁああ!!」

 

一早くにその存在に気づいた銀時はすぐ様、攻撃目標をレリックに変えて、

 

ぶつけ合う!!

 

レリックが放つ赤い光と銀時の持つヴィヴィオが持っていた剣が放つ光に目をくらませながらも力を緩めることは無い銀時。

 

「おおおぉぉぉぉぉ!!砕けやがれ!!」

 

先に折れたのは銀時が持っていたヴィヴィオの剣だが、

 

「銀さん!!」

 

そこに第三者の声が乱入してきた。

 

「っ!?おぉぉぉぉー!!」

 

負けじと柄で押し込んでいく銀時。

 

次の瞬間、

 

ドカーン!!

 

銀時、ヴィヴィオ、そしてもう1人をも巻き込む大爆発が起こり、

 

「えほ、えほっ‥ヴィヴィオ!!大丈夫か!?」

 

煙が晴れて漸くいつものヴィヴィオを見つけ出してすぐ様ヴィヴィオの下に走り出し、彼女を抱き起こそうとする銀時。

だが、

 

「来ないで!!」

 

ヴィヴィオからは拒否の声が上がる。

でもその拒否は銀時を拒絶するものではなく、

 

「ななころ...びやお...き.....な...なかこ...ろんでも.....はちかいで立ち上がる‥‥」

 

そして必死に自分の足で立ち上がるヴィヴィオを抱きしめずにはいられない銀時はすぐにヴィヴィオを抱きしめて、

 

「パパ、私...偉い?」

 

「あぁ、偉いぞ!!流石俺となのはの自慢の娘だ!!」

 

「えへへ」

 

抱きしめる銀時に第三者のいやもう1人の家族である、

 

「良かったね、銀さん、...良かったね、ヴィヴィオ」

 

涙を流しながら祝福を祝うなのは。

彼女が此処に来たと言う事は恐らくクアットロを倒したと言う事だろう。

ヴィヴィオが元に戻ったにも関わらずなんのリアクションも起こさないのはあまりにも不自然だからだ。

なのはが2人に声をかけておかえりと伝えようとしに行こうとすると、

 

 

 

ブシュ‥‥

 

 

―――――不幸が突き刺さる。

 

「えっ?‥‥がはっ‥‥」

 

なのはの純白のバリア・ジャケットがみるみるうちに彼女の血で赤く染まり始める。

彼女は赤くなった所に‥‥自分の身体から生えている鉄の刃に目を向ける。

 

「よぉ~待ちくたびれたぜ‥‥銀時‥‥」

 

そこに第四者の介入にまた彼等は不幸に突き落とされる。

その人物はなのはに突き刺した日本刀を引き抜く。

引き抜いた際、彼女の傷口から血が流れ出る。

なのは自身は自分の身に何が起きたのか分からずその場に倒れる。

銀時の目の前にはあまりにも意外すぎる人物が不敵な笑みを浮かべて立っていた。

 

「た、高杉ぃぃぃぃ!!」

 

高杉晋助‥‥かつて銀時と共に学問と剣術を学び、天人との戦いで共に肩を並べて戦場を走り抜いた戦友であったが今では袂を分かちあった男。

その男は今何をした?

コイツは背後からなのはを突き刺した。

自分達の因縁とは無関係のなのはを‥‥

ヴィヴィオの母親であるなのはを‥‥

 

 

「ママごと遊びは締めぇだぜ銀時」

 

「テメェェェェェー!!」

 

洞爺湖を握りしめて高杉に斬りかかる銀時。

ゆりかごの中で完全にイレギュラーでもあるが、因縁の決着をつける為の戦いが始まった。

 

 

 

・・・・続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





※ヴィヴィオの持つ剣は、映画 ワンピース 呪われた聖剣 の登場人物、サガが持っていた七皇剣をイメージして下さい。
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