【大空】と【白夜叉】のミッドチルダの出会い~改~   作:ただの名のないジャンプファン

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えぇ〜、題名で謝ったので久しぶりに投稿します。


標的86 久しぶりに再開するとなんて顔でやればいいかわからないが取り敢えず遅くなりすいませんっしたァァァァ

 

 

 

~神楽Side~

 

 

「ぬァァァァァァァ!!」

 

振り下ろされる神楽の傘を両手で受け止めるトレディに新八は銃弾の様にとてつもないスピードでトレディを貫こうとする。

しかし、トレディは地面を凍らせて新八のスピードを遮る。

新八もぎりぎりの所で反応して躱して木刀を投げつける。トレディは手を前に出して炎をちらつかせる。

それを見た神楽は傘を離して投げた木刀を掴み取る。

 

「っ!?」

 

「歯ぁ食い縛るネェ!!トレディ!!」

 

神楽は一回転してバットを振り抜くようにトレディの横っ腹を殴りつけた

 

「目指せ甲子園ンンンン!!」

 

トレディはビルまで吹っ飛び掴んでいた神楽の傘は宙を舞い神楽はそれを掴んで木刀を新八に返した。

ただ1つ、神楽は新八に木刀を投げ捨てたために新八は木刀を受け取る時落としかけ慌ててキャッチしてメガネをクイッとかけ直して神楽に聞いた。

 

「神楽ちゃん!トレディは...」

 

「...これぐらいでくたばるならこの前で倒せているネ。そんな事も分からないアルかメガネヒッター」

 

「メガネヒッターって何だよ。別にメガネは要らないだろう!?そもそももう甲子園終わっているよ!!」

 

「バカヤローが!!秋の選抜があるだろう!!そんな事も知らねぇのか?この7番バッター!!」

 

「秋の選抜って...てかなんで7番なの!?」

 

神楽の言った中途半端な番号、特にどうでも良いが彼の天性のさがというか性格というかそのようなものが律儀に聞き直した。

 

「打順7番の下位打線で特にランナーも殆ど堪って無くてヒットを打っても全く目立たたず、次のバッターがアウト取られてスリーアウトになって意味がなく虚しくなっていく順番のバッターのことネ。」

 

「無駄に長いよ!!それに失礼だよ!!7番もチームの為に頑張ってランナーになろうとしてるんだよ!!」

 

「私はコツコツ派じゃなくて1発逆転ホームラン狙う派ネ。」

 

2人の長々した会話を伸びてくる氷が遮る。地面を侵食していく氷は2人にすぐ様彼らの影を凍らせた。

 

「お前の長々したツッコみのせいで追撃できなかっただろうが!!新八!!どうするネ!!折角のチャンスだったのに!!」

 

「ええぇぇ!!僕のせいなの!?」

 

鋭くそれでいて足を掴み触手の様に絡みつくかの様に凍らせようとしてくるので後ろに飛び続けて躱して距離を取り続ける。

 

「いつまでくるアルか!?このストーカー氷は!?」

 

傘の引き金を引いてガトリングの様に連射して弾の豪雨がトレディの飛んでいった所を降り注ぐ。

鳴り響く銃音はやがて金属がぶつかり合う音に変わった。多分トレディが足の底に仕込んでいる刃物で弾いているのだろう。

 

「新八!」

 

「うん」

 

「「うああぁぁぁぁぁあ!!」」

 

冷気と煙が視界を遮っていても新八と神楽は力一杯地面を踏み締めて進む。

ゆらり揺れる影を視界に捉えると神楽と新八思い切り振り下ろす。

余りある力はトレディを捕えられず凍った地面に大きくヒビが入り霧が晴れた。晴れるやすぐにトレディが神楽の頬に1発入れる。

 

「ぐうぅ」

 

だが神楽はトレディの腕を掴んで引っ張り神楽もトレディの顔面に拳を入れ込んだ。だがそれだけでは終わらない多少凍るのを覚悟でまだ離さずにラッシュの嵐でトレディを袋叩きにする。

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」

 

トレディはやられるがままだったが神楽の足を地面に押し込むように踏みつけた。ぐりぐりと足をねじ込んでいく。

 

「そんなんじゃ私は止められないネ!!」

 

確かに言葉の通り拳の豪雨は降り止まらずトレディを襲っていた。だが殴られているなかトレディが怪しく笑うと神楽の手が止まった。

 

「トレディ...私の足を‥‥!?」

 

トレディに踏まれたところから氷が神楽の体を侵食して氷で地面と身体が繋がった。

それと共に凍った所からじわじわと激痛が登ってくる。恐らく凍傷の痛みだろう。

 

「大丈夫よ、神楽ァ~貴女の氷像はできる限り傷つけないようにするから...せめてもの姉からの慈悲よ。」

 

それでも神楽は止まらずに頭突きをトレディの頭にするがトレディはそれを読んでいたかのように自分も頭突きした。

 

「私と貴女の思考はよく似ているのよ。私は貴女の兄のDNAから生まれた貴女の姉の様な存在‥貴女は神威と似てそして私と似ている。だから貴女がしたい事なんて猿よりもわかりやすい。」

 

痛みで無意識に頭を抑えながらトレディを睨みつける神楽。

トレディはそんな神楽に拳を振り下ろすが...

 

「僕もいますよ」

 

新八が横から突き刺す。

トレディはその場に踏みとどまり新八をまるで虫を睨むかのように睨みつける。

 

「邪魔よ。兎の喧嘩に猿が入れるわけがないでしょう?」

 

そこからトレディは新八を上から手刀を振り下ろし新八はあまりの威力に意識を切断されかけた。

だがそれを根性でつなぎ止めトレディにタックルをする。

 

「神楽ちゃんを離せ!!」

 

「っ!?鬱陶しい猿がぁ!!」

 

新八のタックルに体制を崩してしまい倒れ込んでしまう。その為に神楽の足から離れて、神楽を凍らせていた氷の侵攻も止められた。

神楽はすぐに自由となった足を上げてその場を踏んで足に振動を与えて氷を砕き割った。

多少はだが傷つき血も出たが考え通り氷は砕かれ無くなって足が自由に動く。

 

「はっ、いくら私の事が分かっても私のパシリ(家族)の事は全くわからないだろうネ?」

 

「今何て文字でルビふった!?ゲロうと」

 

トレディと掴み合いながらも律儀にツッコむ新八を見てしてやったりみたいな顔でトレディを見ている神楽はすぐに新八を引き離して氷結を防ぐ。

更にトレディが手を支えに足の底についてある刃で首を突き刺そうとしてきたので神楽は体制を低めて回し蹴りで地面の手を弾き体制を崩そうとしたが流石にそれだけならすぐに距離を取りながら体制を戻し神楽の腹に拳を突き刺して炎でぶっ飛ばした。

 

「あつ!?」

 

爆風の為か神楽は異様なまでに吹っ飛ばされ、新八は一瞬視線で神楽を追ったがその為にトレディを見失ってそれに気付いた時には背後から声をかけられていた。

 

「貴方に余所見をしている暇なんてあるの...」

 

トレディは新八を蹴り上げ更に地面に思いっきり叩きつける。更に追撃として彼をガードレールへ蹴り飛ばした。

だいぶ強く蹴られたのか新八は口から吐血する。

正直トレディの攻撃をまともに何発も入れられた身体は彼方此方痛むし、重りを付けられたように動きにくくて立つのも苦しくなってきている。

それでも新八は木刀を手にして立ち上がり走り出す。

彼はまだ折れずにどこまでもしがみついてくる。

それは神楽も同じだ。

先程の攻撃はゼロ距離で塊のダイナマイトを爆発されたぐらい効き意識までも吹っ飛ばされる感覚だった。

でも意識を手放さずに地面を砕きわる勢いで立ち上がった。

 

ここで1つ彼らが倒れなかったのは装備の1つのお陰でもある。

それはリボーンがツナとの特訓の片手間で作ってくれたこの服だ。

この服はリボーンのペットのレオンの体内で作られた糸で出来ているこの服は普通の服なんかとは比べ物にならないぐらい丈夫で熱などにも強い。

トレディの攻撃に対する最後の要であり命を守る為の切り札であった。

というのは既に頭から離れる程の興奮状態の2人。

 

「.....いい加減にしなさい。こんなにしても貴方達が私に勝てる事なんてないのよ!!」

 

トレディはまた地面を凍らせる。

自分の高ぶる気持ちごと凍らせる勢いで地面を凍らせる。

新八は真正面ではなく横にそれながら氷の浸食を躱した。

今回だけで何度も地面を凍らせようとしてきたのだ。

氷の侵食速度もどんなふうに凍らせる規模だってわかってきた。

トレディは新八を目で追うと視野から外れた神楽が拳を振り下ろす。

 

「子供をさらう卑怯者に負けるわけには行かないネ。」

 

「ぐっ‥‥」

 

トレディはそれをもろに食らった。

だが氷を砕いてでも衝撃を受け止めに留まり拳を振り上げた。

 

「攫われたのは弱い貴女達が悪いのよ!!あの子を守れなかった弱い貴女達が!!」

 

神楽も腹にモロ、トレディの拳を喰らい、氷で滑ってしまった。

だけど膝を付かずに、

 

「やぁァァ!!」

 

踏ん張りをきかせトレディに向かっていく。

それと同時にトレディは気付いた。

新八が自分の射程範囲に入って来ていることを...どちらかを対処しただけじゃ絶対片方に遅れをとってしまう。

 

「甘いわ!!」

 

2人の攻撃が届きそうな距離になった瞬間屈んで手で体を支え空いた足で2人の足を突く。

2人はバランスを崩してお互い顔がぶつかった。

 

「あぅ」

 

「いっ」

 

更にトレディは手だけでクルクルと回りながら体勢を変えて神楽の腹を蹴り飛ばして更に回転と手の力で飛び上がりその勢いで新八も殴り飛ばした。

 

「くそ」

 

「後、ちょっとが遠すぎる。」

 

ずっと負けずに攻撃を入れる2人。

だが、ずっとトレディの急所も致命傷も与える事が出来ない状況だった。

彼女達の攻撃は致命傷を避けられ逆にこちらは致命傷どころか攻撃を回避するのにギリギリだった。

夜兎の力に加えてこの温度を操る能力の厄介さ。更に底知れない戦闘センスもある。これが神楽達とトレディのとてつもない壁となり超えられないでいた。

 

「ぺっ」

 

神楽は口を切ったのか口から血を吐きだして口元を拭う。

新八もメガネをかけ直した。

此処までボコボコにやられても2人ともまだ諦めていなかった。

実力の差は嫌でも分かっている。

今まで何度も苦渋を舐めて膝を付き人に助けられてきたのだ。

自分達がそんなに強くなっていないなんてわかっている。

例え覆せなくても勝てる見込みも無いかもしれない、それでも2人の雰囲気から読み取れるのは負けるつもりは毛頭ないという事だけだ。

そんな2人の雰囲気はこの戦いが始まってからずっと優勢にたっているのにこの雰囲気が消えずに今も雰囲気が醸し出せていた。

これだ‥この雰囲気がトレディにもはっきりと感じるから油断できず、その上恐怖すら感じていた。

 

 

〜sideツナ〜

 

スカリエッティのアジトの地下‥‥此処にはツナと神威、それとツナと共にここに転移させられたリボーンがいた。

 

「ここに赤ん坊を連れてくるなんて意外だね。観客なのかな?」

 

「ちゃおっス。お前が神楽の兄の神威か?」

 

「へぇ~赤ん坊なのに喋れるんだ‥‥あぁ、そう言えば君には赤ん坊の変わったセンセーがいるんだっけ?」

 

「そうだ。ツナのかてきょーのリボーンだ。」

 

「俺は神威。よろしくね。で?君も強いって話を聞いたんだけど?」

 

「あぁ」

 

「なら君とも」

 

「やるなら、少なくともまず俺の生徒を倒さねぇとな。」

 

「そうだね、デザートはメインディッシュの後だもんね。」

 

リボーンは神威とツナの戦いには手を出す気は無いのか2人の事をジッと見守っていた。

ツナと神威は今、鬼気迫る雰囲気の中で睨み合う。

お互い睨み合うだけで動く気配はない。

いや、微かに様子を伺っている感じもする。

お互いに何度もの戦いでお互いの強さを知っていて更に戦い方も熟知している為に、動かずに相手の動きを待っているのだ。

両者は互いの間合いギリギリの位置で睨み合う。

無謀に先に出たら相手に先手を譲ってしまう。

だからこそ相手を誘うちょっとした動きを見せて頭の中では思考を張り巡らせている。

だが、このまま動かなければ長引くだけだ。

神威は別に構わない。彼からしてみれば強い奴‥強敵と認めたツナと戦い勝てれば何でもいい。

しかし、ツナの場合はここで神威を抑えられるという事、それが最低目的である。

神威を早々に倒して他のメンバーの所に加勢に行かなければならないし、空に浮かんでいるゆりかごの事も気になる。

この地下深くに送られたのは運が悪い。

外の情報も分からないし、どこに飛ばされたかも分からない。

周りから地下深くだと思われるが構造がわからないから出口もわからない。

ツナとしては早く神威との戦いを終わらせてフェイトに合流したい。

 

「ふっ!」

 

ツナは走り出して神威に殴り掛かる。

駆け引きもなくただの様子見の攻撃、神威も真正面に受け止めた。

 

「漸く、覚悟が決まったか。ツナ」

 

餌を与えられた肉食獣の様な顔でツナを見る神威。

片やツナは表情を崩さずにじっと見ながら左足をあげて神威の頭を狙うが神威は右腕でガードする。

神威は腕でツナの足を弾くやいなツナの腕を引っ張り自分の元へ寄せてツナの腹に膝を入れた。

 

「ごふっ!」

 

神威の蹴りがもろに入ると、ツナはお腹から強烈な衝撃がダメージと共に背中へ伝わる。

神威は有無を言わさず、ツナをグルングルンと回して壁に投げ飛ばそうとするがツナは自由であるもう片方の手から炎を放出して勢いを殺して足を地面につけて支えをしっかりとして神威を貫手で突く。

 

「くっ‥‥」

 

突くとすぐに離れて構え直して真っ直ぐ神威を見据える。

 

「神威、本気を出さないなら俺は先に行かせてもらう。お前と遊んでいる暇はないからな。」

 

「待ちなよ、少しは余裕を持たないと。俺相手に切羽詰まる気持ちはわかるが.......余裕のない奴が仲間を守れると思えないよ。」

 

刹那、ツナは神威に拳を入れ、神威もまた受け止めている。

 

「別にお前と向き合わないという訳では無い。お前はこれでしか気持ちを表せないのに、それすらも通じなくなれば俺がここにいる必要は無い。」

 

「へぇ、俺が何かを伝えたがっているとでも?」

 

「あぁ、微かに寂しく切ないって」

 

ツナの言葉に神威は驚愕の表情を浮かべ直後先程の肉食獣の様な表情とはまた違う、睨みをきかし殺意を放っているがそれは人の悪感情に満ちた表情であった。

神威はすぐにツナの手を離してすぐさまツナの頬を切りつける勢いで貫手を放ち、ツナはそれをギリギリ掠め、ギロッと睨み神威に拳ぶつけようとするが紙一重で躱した。

そこから二人の攻撃は怒涛へ発展して殴り殴られながらも休むことのない怒涛のラッシュに怯まずに殴り合う。

入れて入れられ2人はお互いの顔面に拳をねじ込み地面がすり減りながらも強引に押し込む。

だがその刹那の瞬間、ツナは力一杯握っていた拳を開き、自分の発揮できる限りの握力で握りしめ、また空いている手の炎をジェットの推進力として壁にまで追いやる。

追いやられた神威は壁にめり込みツナの手を引か剥がそうとする。

 

「神威、お前が何を思いどうして今に至ったかなんてのは知らない。だけど神威、お前は殺意の中に少しの優しさがある。お前は何でそんなに苦しそうに拳を振るうんだ!?」

 

「ふん、そんなの決まっているさ、『最強』の為、俺はあの男を殺す。その為にまずお前に勝てなきゃ‥‥そしてその次はそこで観客気分で見ている赤ん坊!!そして俺はアイツを‥‥あの男を殺して、真の最強となる!!それが俺の目標で、それが俺の存在意義だ!!」

 

ツナを蹴り飛ばすが、ツナは衝撃に合わせて後ろに飛ぶ。

 

「本当にそれだけか?」

 

「何?」

 

神威はそれを追いツナは躱しながら反撃している。

 

「お前の望む『最強』って言うのは願望なのか?」

 

一進一退の目にも止まらない速度の攻防に響くツナと神威の声。それを黙って聞くリボーンは一切手を出さずに見守り続けている。

 

「俺はお前が本当に純粋に強さを求めている気がしない。」

 

「黙れ‥‥」

 

掠れる声で遮る神威の言葉にも喋ることを止めない。

 

「お前の目の先に写っている目標は何だ!?お前は何を思って拳を振るっているんだ!?」

 

神威にとって今のツナの声は雑音よりも酷く気分を害してくる。あの日から封じ込めた自分の優しさ(愚かさ)、彼はその塊だ。彼の言葉を聞くたびに身体中に虫唾が走り、無駄な力が湧き上がり、自分の腕の圧力へと変わる。

 

「お前にどうこう言われる筋合いはない!!喋る義理もない‥ましてお前の様な奴に分かってもらおうなどと思っても居ない!!」

 

神威はそれを発散するかのようにツナを蹴り上げ背後に周り地面へと叩きつけた。

 

「一々喋りながらじゃないとお前は殺し合えないのか!?マフィアのボス候補が聞いて呆れる!!」

 

やまぬ追撃、雷のようにただ真っ直ぐツナの腹の中に蹴りをねじ込もうとする神威。

 

「俺は殺し合いなんてしない!!」

 

だが、ツナもまた起き上がり炎の推進力で神威を蹴り上げた。

神威はそれをモロに喰らい地面に背をつけながら地面を擦る。

起き上がり口を拭ってツナの方を見ると、ツナは構え直してまた...あの目で神威を見ていた。

 

「お前を思う神楽の為だ、神楽はお前を心配していた。」

 

「でも、あいつは来なかった。」

 

「あぁ、お前にちゃんと向き合うのは今じゃなくていい。神楽は他に相手にしないといけない相手ができたからな」

 

「だから俺が神楽の代わりに此処に来た。お前の狙いと神楽の思いが重なっている俺が...お前の狙いを砕き神楽の思いを遂げさせるために!!!」

 

飛び散る大空の炎に一瞬怯みを見せた神威。

ツナはその一瞬を見逃さない。

神威の懐にもぐり込み神威の顎をアッパーが襲う。

更に背後に周りツナが拳を振り下ろそうとしてきたので神威は持ち前の身体能力と反射神経を活かして、体を無理やり捻り自分の拳をぶつけた。

2人の力は均衡しお互い痛み分けで地に足をつけた。

神威はすぐにツナに向かって飛び出してきたのでツナは炎のシールドで神威の目を覆い自分の姿をくらまして、ツナは神威の背後に周りエルボーで神威を突くが神威は横に躱してツナを殴り上げようとしてきた。

 

「ぐはっ!!」

 

「吹っ飛べ!!」

 

余程拳に力を入れていたのかツナは血を吐いてしまう。

だが、ツナは鋭い目はまだ消えてなかった。痛みに屈すること無く次の行動に移る。

ツナは今の体勢から縦に一回転して神威を地面に叩きつけた。

更にツナは飛び上がり利き腕に炎を収束しやすいようにグローブの形状を変化させる。

 

「ナッツ!攻撃モード I世のガントレット!!バーニングアクセル!!!」

 

上空から収束させた炎の球体を神威にねじ込んだ。

ツナの攻撃はあまりの威力に地面を割り亀裂が入る。

だが、この程度でくたばるほど神威は甘くはない。

それでも、大分ダメージになったことは確かだ。

先程の余裕が無くなりダメージを喰らった部位を手で抑えている。

 

「ツナ。」

 

「お前がこれぐらいで終らないのは分かっている。」

 

ツナは静かに口を開き神威に話しかける。

声をかけられた神威はニヤリと、やっと欲望が満たされたそんな顔をしている。

 

「そうだ。これぐらいでお前も終わりじゃないだろう?やっとだ‥やっとこの強さをだしたお前を俺は叩き潰したかったんだ。」

 

神威は立ち上がる。神威の欲望は今かなえられた。自分が求めた強さとは真逆で、最初の印象も雑魚、殺したことの無いような綺麗な目をして、甘い理想論が叶うと本気で信じている甘いガキ。それでも自分と並び拳をぶつけ合えるぐらいの強さ。

だからこそ叩きつけて自分が迎えさせてやる生涯の最後にこう思わせたい。理想は結局理想なんだと。

 

「俺は殺さないと止まらないぞ!!」

 

「止まる。止めてやるぞ!!神威!!」

 

神威の貫手がツナの懐を深々と射し込む。ツナもまた神威の顔面を思い切り殴っていた。

今のふたりにとっては挨拶がわりのようだ。ツナは距離を取り神威は距離を詰め左こぶしがツナを襲う。ツナはそれを紙一重で躱して、神威の顎を蹴り上げた。だが神威は空中で勢いをつけるために回転して裏券をツナの右頬に叩き込んだ。

 

「くっ‥‥」

 

ツナは着地寸前の神威の足を狙い神威の体勢を崩そうとするが、夜兎の反射神経がそれを妨げる。神威はしまっていた傘を抜き横薙ぎでツナを吹っ飛ばした。

更に追撃を加える。神威は傘の銃口をツナに向けるとツナの肩を撃ち抜いた。

 

「!?」

 

撃ち抜かれた肩からポタリポタリと血が流れる。流れる部位からはジンジンと鈍い痛みが体を‥脳を刺激してくる。

 

「休んでいる暇はないよ!」

 

だが、こんなことに意識をそらしている暇はない。

神威の声で意識が戻ってくると神威はまだ銃口を向けていた。

そこから放たれるのは弾丸の雨霰。

ツナは転がりながら躱していき体勢が良くなれば飛び立つ。

いつまでも降り続けるこの雨をギリギリで躱していくが遂に追いつかれてしまう。

逃げ回る先に神威が先回りをしてきた。どうやら銃撃自体はカモフラージュで本当の狙いは先回りして...ズドーンと大きな音が鳴り響くぐらい壁に殴りつけた。

しかし、ツナは怯まない。

猛禽類のような眼光で睨みつけ神威に頭突きし蹴り飛ばす。

神威それの衝撃を素直に受け止め衝撃を殺した。

更に追撃で、

 

「Xカノン!!」

 

炎の光弾を放つ。

放ち終わるとツナの腕は力が抜けたように重力に従いブランと垂れ下がる。

 

「ハァハァ‥‥」

 

ツナの体は既にスタミナが限界へと淡々と近づいている。それに気づく神威は嗤みを浮かべ挑発する。

 

「どうした?息が上がってきれているよ。」

 

だが、そんな挑発を弾け飛ばす様に勢い良く燃え上がるオレンジ色の炎!!

 

「「!!?」」

 

「どうした神威?お前の力はそんなものか?お前の限界がこれなら拍子抜けだぜ。」

 

唇を拭いながら虚勢で神威を圧倒させる。

何か爆発でも起きた様に瓦礫が飛び散り神威は飛び上がる。

 

「黙れぇ!!」

 

神威は飛び出して来た。

何やら彼は酷く怒っている様子だ。

神威は勢い良く飛び出してきて大きく拳を振り下ろして、

 

「ツナ、上を見ろ」

 

ふと第三者のリボーンの言葉にツナは上を見るとそこにはフェイトの捕らわれた様子が映り出しているスクリーンがあった。

ようやくそちらに目をやりフェイトが自分達の姿を見ていたのに気付くが、ツナはすぐに神威の方に視線を戻す。

 

光景からして、フェイトが敵に捕まり追いやられている...と言ったところだろう。

だが、そんな事に屈する彼女じゃないのは自分もよく知っている。閃光の光があの程度の闇に落ちるわけがない。

気になるのは彼女への精神攻撃に何故彼女の名前を出すのかだが、どんなにここで彼女の名前を出したところで彼女に危害は及ばない。

 

「おい、あのマッド‥あんな事言っているがどうするツナ?しかも京子の事までフェイトにばらしているぞ」

 

リボーンはツナに何か言いたいことはないか聞くとツナから思いもよらない返事が返ってくる。

 

「必要ない」

 

「‥‥そうか」

 

リボーンはツナの言葉に微笑みを浮かべて満足そうに答える。

 

「伝えたい言葉ならもうフェイトに伝えた‥‥後はフェイト次第だ」

 

ツナは真っ直ぐ自分の向き合わないといけない相手を見て自分の覚悟の炎を燃やす。

 

(フェイト‥今、俺は貴女を助けに行けそうにない。でも貴女には送ったはずだ。折れそうになっても支えてくれる想いを、不安ならそれで励ましてくれ俺はずっとお前を支える。)

 

ツナは自分の胸の中にある篤い想いがこもったお守りの熱を感じている。コンマ数秒だけでも沸沸と感じる今までここに込められた熱を‥‥

その熱こそツナの炎の原動、この思いから始まりこの思いを今も貫くためにツナは戦う。

傷つけたくないのに傷つけないと行けない矛盾に眉間に皺を寄せ悩む。

神に誓えるほど自分は信仰的ではないが神に祈りを訴える為に拳を振るう。

一刻も一秒でも早く自分の仲間達を戦いから解き放てと

 

「行くぞ!!神威!!これが最後の勝負だ!!!」

 

ツナはもうボロボロと成り果てた服を脱ぎ捨て、タンクトップ1枚の状態で神威に向かう、もう全てを失う覚悟でお前に向き合う。だからお前も全力で来いそう言い表す風格に神威は心の底から悦びを見せた。

 

「やっとだ‥‥これを‥これを待ってたんだ!!この状態のお前を完膚無きまでに叩き潰すこの時を!!」

 

神威は傘を投げ捨て裸一貫、もう隠すものは無い拳だけでアイツを圧倒してやるという想いが意識と感覚と脳を支配している。

 

「うおあおおおおおおおお!!」

 

ツナが先に仕掛けた振り上げた脚を斧のように振り下ろし神威の頭を襲う。

神威はそれを回し蹴りで当て返し弾き飛ばす。だがそれでもツナは止まらない着地をしてから左手で神威の左頬を殴りつける。神威もまたツナの鳩尾に拳をねじ込む。

 

「ぁ ぁ ぁ」

 

掠れる声で悲痛を表す。ツナは意識できる範疇で周りの酸素をかき集めようとする生本能を押さえ付け、微動だけうごく右手と離れてない左手を引き、勢いをこの両腕に集中させ

 

「ぁ ぁ ァ アああぁああ!」

 

槍のように突き刺す。それだけでツナは止まらない。何度も何度も引っ込めては押し込み引っ込めてはねじ込み、やる度に勢いと力を込めて神威の胴全てを狙う。

でも神威も何発も何発もやられ続ける様な人ではない。神威はツナの両腕を一気に掴み取り腹を蹴り上げ、宙へやる勢いを与えその勢いのまま脳天からそのまま地面に突き刺す。

 

「ぐわぁぁ!!」

 

だがツナはまだ目は死んでないさらに激しく燃える覚悟の炎が目に現れまだ滾っているからだ。ツナは地面に手を添えできる限り激しく燃え噴射し体を持ち上げ神威の顔面を蹴り飛ばす。

 

「「まだだだァァァァ!!」」

 

両者体勢を整え直してまた激しく殴り合う。

彼らの長い戦いはスタジアムも大破させ、もう壁と呼べる程原型をとどめておらず、ドアの形も変形し開くかどうかも怪しいくらいだ。

薄らに自分達を照らしていた点灯もほとんどが壊れ、光すらも斑にしか残って居ない。その中で群れ動く3つの炎が空間に線を焼き刻む。繊細な色合いにそぐわない豪快なラインに見るものは目を奪われてしまうぐらい。

 

「まだ、生易しい拳だ。そんなんじゃ俺は殺せないぞ。」

 

「拳が力み過ぎているな。そんなんじゃ俺に当たることは無い。」

 

神威の蹴りがツナの顎を蹴りあげる...のを未然に受け止め神威は顔を顰める。だが神威はそれを軸にして飛び上がりツナを地面に押し付ける。急にかかる重力にツナは

 

「さぁ、終わりだ。」

 

「ぐっ...」

押さえつけられた腕からツナは炎を噴出させて神威の力を緩ませる...が腕をやられたのか右腕が動かずに神威に足を掴まれ振り回され地面に何度も叩きつけられた。

それから宙に捨てられ、

 

「それがお前の限界だァァァ!!!」

 

ツナは神威に真正面から殴り飛ばされた。

 

「さぁ、俺の勝ちだ。次は赤ん坊の先生の番かな?」

 

荒い息遣いでリボーンを睨みつけて未だに臨時体制をとかずに殺気を放出させている神威、

そんな神威にリボーンは静かに告げた。

 

「お前、何でツナをそこまで目の敵にしていたんだ?」

 

「...別に、理由なんてないさ。強いそれだけだ」

 

神威はそれ以上に理由はないと言った。

 

「いや、違うな。」

 

だがそれは違うとはっきりと断言するリボーン。

そんなリボーンを訝しげに見る神威。

 

「お前はツナを否定したかったんだ。お前はお前が捨て閉じた道で強くなったツナを受け入れちまったら今までやってきた自分を否定してしまうから...そうだろう?」

 

ニヤリと口角を吊り上げて余裕の笑みを浮かべるリボーンに神威はまた拳に力を込めていく。

 

「だったら?別にどんな理由でも関係ないだろう?どんな理由で絡んでも今はもう結果を果たした。やっぱりあんな理由で強くなんてなれない。強さを求め続けた俺を超えるなんて...「いいや‥」」

 

「いいや、お前じゃツナには勝てねぇぞ。ツナはな、自分じゃ出来ない事があることを知って地に足をつけ自分に出来ることを必死にやって足掻き続けていた。それに対してお前は何だ?お前は弱い自分を隠す盾として『最強』なんて名前にすがったんだろう?ただ、すがっているだけの人間にアイツは負けやしないさ」

 

『ゲージシンメトリー、発射スタンバイ。』

 

突如、不穏な機械音が神威の耳に入ってくる。すぐ様そこの機械音がする方向を見ると

 

「!!?」

 

「言っただろう?ダメツナでもお前には負けないって」

 

リボーンはそう言うとすぐにその場を離れた。

神威は危機を感じた野獣のようにツナに飛びかかるが0コンマ1秒遅かった。

 

「X BURNER」

 

神威を包み込むオレンジの炎が部屋を貫き神威を飲み込んだ。

 

「それが独り(お前)の限界だ。」

 

ボロボロになったツナが鋭い目つきで一言言い放った。

 

 

〜saidフェイト〜

 

先に戦い終えて脱出していたフェイトは外から来たエリオと今しがた合流したシャッハが外で情報交換していた。

シャッハの元には戦闘機人の1人と思われる人物と、

 

「フェイトさん。」

 

「シャッハ、無事だったのね。」

 

「皆さんこそ。ご無事で何よりです。」

 

シャッハはスカリエッティのアジトに突入された際、セインの手によって分断されたが、何とかセインを倒してこうしてフェイトと合流したのだ。

同じくヴェロッサもウーノを先程捕縛したと連絡があった。

 

「シャッハ、ジュエル・スカリエッティを見なかった?彼だけ未だに何処にも姿を見せていないのよ。」

 

「何ですって!?」

 

「ふふふ、私ならここに居るよ。」

 

「!!?」

 

「スカリエッティ!!」

 

憎そうに睨むフェイト。

他のエリオ達も皆洞窟の上にいるスカリエッティを睨んでいる。

 

「ふふふ、フェイト・テスタロッサ。何で私がこのタイミングまでなりを潜めていたかわかるかい?」

 

「どうせ、悪趣味な見物をしていたのだろう!?だがそれもここまでだ。」

 

「君達では無理だ。断言しよう何故ならもう魔力が何のだろう?」

 

図星を疲れて少し怯むが勇ましい姿勢はそのままである。

 

「まぁ、今となってはどうでもいいさ。」

 

スカリエッティはポケットからあるリモコンを取り出しそれのボタンを押す。

 

「何だ?それは?」

 

「今しがたこの基地の最後の戦いが終えた所だよ。」

 

「それって...ツナ」

 

「そうだ。結果は沢田綱吉の勝利。よかったね。」

 

そう告げるスカリエッティの言葉を疑わないフェイトは歓喜の涙を浮かべた。

スカリエッティの言葉が嘘かもしれない。

だけどそれよりもツナが負けるはずない。

そんな気持ちがフェイトの心にしかない。

 

だがスカリエッティの一言が無慈悲にもその涙を踏みにじる。

 

「さて、ここで1つ。もう役に立たない兎と敵が1人。敵に噛みつけない兎でどうやって相手を殺すか...答えは簡単道ずれだ。」

 

そう言ったそばから基地内から不穏な地鳴りが鳴り響く。

 

「何をした!!?」

 

「今、この基地の自爆スイッチを押したんだ。ベタだが、このタイミングでこれ以上の最終手段はないだろ?」

 

下劣な笑みがフェイトの心を蝕んでいく。その鋭い眼光は今にもスカリエッティを殺しに行きそうなぐらい。

それどころか彼は此処で自分達と彼の為に戦ったナンバーズさえも切り捨てたのだ。

唯一の救いは彼女らが意識を失っていることだろう。

もし、彼女らが今のスカリエッティの話を聞いていたらと思うと一体彼女達は何のために生まれ、何のために戦ってきたのだろうか?

 

「何て卑劣な...ツナさんが」

 

「スカリエッティィィィィィ!!」

 

スカリエッティの映像が消えた空間に向かってフェイトは大声で吠えた。

 

 

〜saidツナ〜

 

地鳴りはフェイト達より先に気づいているツナ達は何が起きたか大体理解していた。

 

「やばいな。多分ここ壊す気だぞあいつ。早く脱出した方がいいだろうな」

 

「なら、神威も」

 

そう言って神威を運ぼうとした矢先にツナは蹴り飛ばされた。

 

「どうした.......こいつはやばいな。」

 

リボーンは神威の姿を見てポツリと呟いた。

 

 

~神楽Side~

 

スカリエッティのアジトでツナと神威が激戦を続けている中、トレディと神楽達との戦いも白熱していた。

トレディは近くにある道路標識を引き抜くと、それを振り回して煙をぶっ飛ばした。

神楽も負けじと近くの道路標識を引っこ抜いて振り回す。

 

「トレディ!」

 

「ふん」

 

ぶつかり合うたびにとてつもない音が耳を殴りつける。だがそれは瞬く間に終わった。

何故なら2人の力に道路標識は耐えきれず砕け散り破片が飛び散る。

神楽は顔をしかめるがトレディは一切表情を変えずに氷を踏み割り力いっぱい地面を蹴り跳ねて神楽を襲う。

だが神楽もまた入れ替わり新八が飛び出して来た。

 

「邪魔だ。どきなさい!!」

 

トレディは冷気を纏った拳で新八の木刀を凍らせて粉々に粉砕し、虚しく塵となった木刀に驚きを隠せない新八をトレディは更に襲う。がら空きとなった新八の腕を掴んで凍らせてもう一方の腕で身体を叩きわろうとしてきたので新八も片手でガードする。当然ガードした手も凍らされた。

 

「うぅぅ」

 

「いい加減離すネ!!この馬鹿力ガァァァァ!!」

 

この一瞬の出来事に新八は完全に無力となり果てた。

神楽は冷気を出している腕を注意しながら上から銃弾を二発威嚇で放ってそれから顔面を殴りつけた。

 

「大丈夫アルか?新八」

 

「手が...はぁ...はぁ...動かない」

 

当たり前だ。新八の上半身ほぼ凍らされていて少しの衝撃簡単に吹き飛んでしまいそうなのだから

 

「貴方達は2人で私の格下になれるぐらいなのよ。貴方を今すぐ砕いてあげてもいいけど...私が神楽を凍らして砕きわるところを見せてあげるわ。」

 

トレディはボロボロになりながらもまだその闘志は燃えていた。

 

「くっ‥‥」

 

一方の神楽もボロボロになりながらも歯を食いしばって戦う姿勢を崩さなかった。

 

 

 

・・・・続く




ふざけるなぁ!(メガネ)
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