何か、急に厨二病にかかったので艦これの二次創作を書きました。
余り頻繁に書けませんが、読んでくださると幸いです。
初めての投稿でして、ネットなのに投稿する時に何だか凄く緊張しちゃいました(笑)
心理描写だとか、情景を使った描写とか沢山使えたらいいなーって思ってます。余り技量はありませんが。
一人称とか三人称とか、物語の進行の仕方が変わったりするので注意です。
さて、前置きは終わりです。では、物語の世界へどうぞーーー
ある雨の日の事。小型のリュックサックを背負った黒髪の少年が折り畳み傘を差しながら歩いている。
本日の天気予報は少年が覚えている限りでは、晴れのち曇りであり降水確率は20%も無かった筈だった。雨の心配は僅かにしかない天気ではあるが少年は何となく折り畳み傘をリュックサックに入れて出掛けた。
その何となく勘の当たり、折り畳み傘を差して買い物の帰路についていた。
雨は降水確率が低いとは思えないほどの土砂降りで折り畳み傘を差しても、袖とリュックサックを濡らしていく。リュックサックに入れてあるものは買い物のビニール袋に入れてあるので買ったものがダメになる心配は無いが、雨で張り付く服の感覚と飴で体が冷えていく感覚を何とかしたい。帰る場所まではまだ距離がある。それまでには身体を出来るだけ冷やさずに帰りたい。
濡れないように晴れる気配のない空を見上げ、自分の状況を分析していた時だった。空に向いていた少年の視線を奪った存在が現れたのは。
その存在はシャッターのしまったお店の軒で雨宿りしていた少女。後ろ髪をリボンで纏め、ヘアバンドで抑えている紅葉のような鮮やかな長い赤髪。一見、何かの制服のようにも感じるが、短いスカートにお腹をが出た状態と言う露出度が高い服装。顔立ちは整っていて、可憐な美少女と言え、見た目から判断すると少年より一、二歳年下と言った所だろう。急な雨に打たれたせいか少女は濡れていて、寒そうに腕をさすりながら身体を震わせていた。
身体を震わせ止む気配が無い雨を恨めしそうに眺める少女を思わず立ち止まって見つめてしまう。
突然の雨に降られたのだ。軒で雨宿りをしていても不思議じゃない。
だから、少年は珍しそうに少女の事を見つめているわけではない。だからと言って、少女が可憐だから目を奪われたのかと言うのも違う。
何故か分からないがあの少女の事はほっとけない、と言う自分でもはっきりしない不思議な感覚を覚えたからだ。
その感覚の赴くままに少年は軒にいる少女の元へ歩み寄る。少女は近づく少年の気配に気づき、近づいてくる少年を見つめる。
少年は折り畳み傘を閉じ、少女と同じように軒に避難すると、シャッターに背を預けて少女に話しかける。
「アンタさ、迎えとか待ってるの?」
少年の声は人間らしい感情の起伏は感じさせるが、何処か機械的な無機質さを秘めている。
突然話しかけられた事に驚いたのか、それとも傘を持っていながら軒に避難したことを 不思議に思ったのか、少し遅れて反応する。
「あぁ、いや…。雨やまねぇかなぁって様子伺ってンだけどさ…」
少女の言葉は後半になるにつれて弱々しくなっている。雨の勢いは増す一方で弱くなる気配が無いので参っているのだろう。少女は困ったように頬かいて苦笑いを浮かべる。
少年は少女が何も身に付けてない事に気がつく。少女の装備と言葉から察するに本当にここから出る手段が無いのだろう。
だから、この少女の事がほっとけない少年は自分の折り畳み傘を少女に差し出した。
「これ、使いなよ」
「……へっ?」
突然で少年の意図が掴めない少女は疑問と不信感がない交ぜになった顔で少年を見る。傘を差し出す少年の表情は無表情で、少年の考えをより一層不明なものにさせる。だが、彼の瞳から伺える意思からは下心のような物は少女は感じ取れなかった。
「何で貸そうとしてくるのさ?」
「俺が帰る場所までは、もうそんなに距離はない。走ってでも帰れるし、びしょ濡れになっても対処がすぐできる。でも、アンタはすぐに帰れる距離じゃないんだろ?それに迎えも呼べない状況だし」
少女の当たり前の疑問。それに少年は当たり障りのない答えを自らの推測を加えて
説明する。ならば、少女は少年に携帯電話は持ってないのかと問うが、少年は生憎今日は忘れたと返す。
傘を受けとるわけにはいかない渋る少女に、少年はこのままいると風邪を引くぞ と濡れた少女の事を何処か気遣うように言う。
今まで、無機質で人間的な感情を感じ取れなかった彼の気遣いに触れてか、少女は観念したように折り畳み傘を受け取ることとなった。相変わらず表情を変えない少年の雰囲気が何処か柔らかくなり、少年が満足したことを感じ取った。
少年は背負っていたリュックサックを頭の上に置き、気休め程度の雨避けにしてまた雨の降る帰路に飛び込もうとする。
「なぁ、」
後一歩で雨の降りしきる世界に侵入しようとしたその時、少女が遠慮しがちに声をかける。少年は歩みを止め、少女の方に振り返る。
「なに」
「名前、何て言うンだ?」
「何でもいいじゃん」
「そうは行かないよ。恩を受けた相手の名前くらい覚えておきたいってもんだし」
少年は心の中で不思議な感覚を覚えながら、手短に自分の名を明かす。
「…カイン」
「ン、覚えたよ。アタシは江風。ありがとカイン。いつか、お礼をさせてくれよな」
「…縁があったらな」
カインは無愛想に言うと軒から離れ雨の中に繰り出す。
江風はカインの背中が見えなくなるまで見守った後、カインが譲ってくれた傘を広げ雨の中に消えて行く。江風の中から肌寒さはいつのまにか失せ、何処か温かい気持ちが彼女の心を満たしていた。
いかがでしたでしょうか?
とは言え、今回は導入でしかないので難しいですよね(苦笑)
誤字脱字の報告やご感想を頂けるとありがたいです。
では、お次の話の投稿までごきげんようーーー