ある日の休日
ピンポーン
タイヘイが出ると、外には、顔を赤くしている海老名ちゃんが立っていた。
数時後
「珍しいね。海老名ちゃんがご飯さそってくれるなんて」
うまるはにこにこしながら言った。
「この前のレストランのお礼と……あと無料券もらったので……」
「ラーメンだっけ」
タイヘイは確認のために言う。
そう、海老名ちゃんはラーメンを誘ってくれたのだ。今のうまるにとってラーメンは嬉しい。
「ラーメン楽しみだね!」
「よかった!」
海老名ちゃんも誘って良かったと思っているようだ。
タイヘイは思う。
うまるの奴。家じゃカップ麺禁止してるからかやたら嬉しそうだな。
「無料券4枚あるんですけど……あと1人誰にすれば…」
海老名ちゃんは悩んでいる。
無料券4枚あるんだ。あと1人……どうしよう。
うまるはその時ひらめいた。
「達生くんはどう?」
「うん。一回聞いてみるね」
海老名ちゃんはスマホを出して、LINEで聞いてみる。
しばらくすると
「ラーメンいいの?すぐ、行くわ」って返事が来たよ。店で待ってくれるって」
海老名ちゃんは聞いたことを言った。
「良かった。達生くん空いてて」
あれ?海老名ちゃんと達生くんはいつから仲良くなったんだろう?ちょっと気になる…
気になるので、うまるは聞いてみることにした。
「海老名ちゃん。達生くんとはいつから知り合ったの?」
「え…ーと。あのお買い物の時に…」
海老名ちゃんは恥ずかしそうに言う。
なるほど。あのお買い物の時に
「お買い物の時に…いろいろ料理についてお話しをしていたら、私と一致する所も合って…それで、達生くんから「もしよければ、LINE交換してくれない?」って言われたから、交換したの」
海老名ちゃんの顔が赤い、恥ずかしいようだ。
「そうなんだ」
うまるは納得したように、言う。
その話をタイヘイは聞いていたが、タイヘイの思うことは1つ
『青春してるな.…』
タイヘイは少し苦笑いしながら、歩いた。
しばらく歩いていると
「ここです……」
海老名ちゃんに指さされた方向には、昔ながらの店があった。
えーと、店の名前は
< 一太郎らぁめん >
と書かれている。店の見た目が味を出していた。
伝統のある店なのかな?達生くんは?
達生くんはまだ来てない感じだった。
「達生くんが来るまで待とうか…」
タイヘイは言った。
約一分後
自転車に乗っている達生くんが来た。
自転車を止めて、達生くんはこっちに走ってきた。
「す‥すいません。待ちましたか?ハァハァ」
達生くんの息は荒い。急いで来た感じだった。いきなり、誘ってこんなに早く来るとはうまるは思っていなかった。
「ついさっき来たばかりだよ」
タイヘイは質問に答える。
海老名ちゃんは息が荒い達生くんに困った顔をして言う。
「ごめんね。いきなり、誘ってしまって」
「いやいや、大丈夫。ラーメンの誘いありがとうね」
息は落ち着いてきているようだ。
「じゃあ、行こっか」
タイヘイは言う。それに続いて、海老名ちゃん、私、達生くんも店に入る。
店に入ると
「「「しゃーーーっせぇぇーーい!!」」」
「しゃーーい!!」
「しゃぁーせぇーー」
店員さんはてかてかに輝いている。どうやら、店全体が油っこいらしい。
4人席に座ると
海老名ちゃんが思ったことを口に出した。
「店員さん元気が良いですね」
海老名ちゃんはにこにこしている。
「そ……そうだね…」
タイヘイは苦笑いしながら言う。
「元気良いね……」
達生も苦笑いしている。
タイヘイと達生はその時同じことを思っていた。
『店全体が油っこい!!』
タイヘイは続けて思う
もしかしてコッテリ系のラーメン屋だったか?
できればあっさりしたのがいいんだけど
うまるはタイヘイを見ると机をさわっている。
お兄ちゃん、何してるんだろう?
うまるはお兄ちゃんに頼み事があった。ちょっと頼んでみよう
「お兄ちゃん。どっちか頼んで、ちょっとうまるにちょうだいよ」
こそこそうまるは話す。2人を見ると
2人とも、メニューを見て悩んでいた。
「ん?ああ……別にいいけど」
よしっ。うまるはにこにこしている。
ラーメンを頼み終わり。うまるは店内を見ていると
目につく看板があった。その書いてあった内容は……
< とにかく全力で
らぁめんばっかり
作ってたら
店が油ギッシュに
なっちまって、
これがホントの
「あぶらーめん」(笑)
一太郎らぁめん>
と書かれていた。
うまるは、あはは……と苦笑いした。
「おまっせしゃしたぁ!!」
店員さんが、ラーメンを持ってきた。
「ダブルにんにくラーメン「嵐」です!!」
お兄ちゃん以外はダブルにんにくラーメンだった。4人とも、パキパキと割り箸を割って、ラーメンを食べる。
食べる人によって、ラーメンはいろんな音を出す。
ちゅるっ フーフー ずっー ずっ
『ん……まーーい!!』
食べた瞬間……いろんな事をうまるは思った。
こってりしていてそれでいて油っこい!!
そして、にんにくでスープがとんでもなく濃厚!!
豚の背油とにんにくが口の中を駆け回る!!
だが、それがいい!!
そして、うまるはある結論に辿り着いた。
もはやこれはラーメンではない……!!
『ジャンクフーード!!』
そして、一つの案が思いついた。
『うまるはラーメンにコーラを提案する!!』
そんなことを考えながらうまるは食べている頃
海老名ちゃんは小声で
「できた、ちっちゃいラーメン」
レンゲでちっちゃいラーメンを作っていた。
「.………….…………」
海老名ちゃんは達生くんをちらっと見ると、油っこいラーメンは好きなのか、味わってラーメンを食べている。嬉しそうにしている。
うまるちゃんを見ると
上品な綺麗な食べ方をしていた。
すごい。うまるちゃんラーメンでもすっごく綺麗な食べ方してる
うう……でもうまるちゃんこういうの普段食べないよね
ガマンしてるかも
海老名ちゃんはしゅん……とした。
「なぁ……うまる」
タイヘイは渋い顔で言う。
「ラーメンがめちゃくちゃ辛いんだが…」
タイヘイが食べていたラーメンはレッドホットデスラーメンだった。
「タイヘイさん。そんなん食べてたんですか?すごいですね……」
達生は感心したように言う。
「いや……う…うま」
「ん?だらしないなぁ。お兄ちゃん」
言葉を最後まで言うまでにうまるに言われた。
こんな辛いラーメンになったのはうまるのせいだ。うまるが頼んで欲しいと言われたので、頼んだらこんなことになった。
「じゃあ交換ね」
「……お前 わさびはダメで唐辛子は大丈夫なのか」
そんなやりとりをして、ラーメンを交換した。
その光景を見ていた達生は
『兄っていいよな.…………』
と思っていた。
「平気だよ。お兄ちゃん」
うまるは満面の笑みをしている。
「ふーーん」
タイヘイはさっきの味を思い出すと.………むせてくる。
うまるはあんな辛いものを食べるのか?
「うまるさん。辛いものを好きなんですね……」
達生は不思議そうに言う。
「あ……う…うん。」
うまるは照れながら言う。
うまるさんが辛いもの好きなんて以外だな……
そのやりとりをしていたら、海老名ちゃんがこっちをずっと向いていることに3人とも気がつかなかった。
「ん?どうかした?海老名ちゃん」
最初に気がついたタイヘイが言う。
すると……海老名ちゃんは
「いえ……おいしいです」
ニコッとしながら言ってくれた。
「「「 ? 」」」
3人ともその意味を理解することができなかった。
「あざっしたぁーーっ!!」
ラーメンを食べ終わり、店を出た時
「おいしかったね」
うまるはニコッとしながら言う。
「久し振りにラーメン食べたけど、おいしかった」
達生くんも言う。
「ありがとう。海老名ちゃん。おいしかったよ」
タイヘイは海老名ちゃんにお礼を言うと
「あ……いえ……どういたしまして……」
海老名ちゃんは顔を赤くして、恥ずかしそうに言う。
「お兄ちゃん辛いのダメなの?」
「いやあれが特別辛かった」
「確かに辛そうでしたね……」
その3人の話を聞いていた海老名ちゃん。
「.…………」
数分前のうまるちゃんの笑みを思い出す
「また4人で行きたいね!」
海老名ちゃんはニコニコしながら言う。
「うん!いいよ!」
それにうまるもニコッとしながら言う。
「いいかもしれないな」
達生も同感する。
するとタイヘイは
『え!?同じ店!?』
タイヘイにとっては、次はあっさりしたいラーメンを食べたいようだった。
「うまるさん……やっぱりあの人に似てる」
達生は少し考えたように言う。
「うん?達生くん何?」
うまるは疑問に思い、言った。
「いや、うまるさんに似てる人とこの前会ったんだけど、最初はうまるさんと思ったけど……その人に聞いたら人違いと言われて、その人髪短いし、やっぱり人違いかも」
「へーうまるに似た人か……会ってみたいな」
タイヘイは言う。
「私も会ってみたいな。うまるちゃんに似た人」
海老名ちゃんも続けて言う。
うまるは思う
『それ私なんだけどね…』
いつ正体がバレるのかわからない、うまるだった。
そろそろ挿絵を作ろうと思います。