その使者は、顔面を青白くし、
がちがちと歯を鳴らし、震えながらも。
ルーペス
『わ・・・私は、
ヴァールハイト帝国、君主、
こ・・・此度の、
使者の・・・しゃ・・・しゃ・・・。』
砕月
「私が、連合軍総大将、砕月と言います、
まずは、白湯を、
さぁ、ゆっくり飲んで落ち着いて下さい。」
駄目だ、物すら掴める状態じゃない、
かと言って、アレは、なぁ~・・・あ!
砕月
「ナハト、
君が口移しで飲ませてやってくれ、
男の俺では、色々不味いだろう?」
ナハト
『はひっ!?わたしですかっ!?』
うぇ~い、手伝うからって、
ここにいるんじゃないんかぁ~い。
砕月
「ナハト?俺は、恋人だけど、
ファーストキスまだだろ?
なら、俺が、君主様とキスしてもいいのか?」
あ、やっと気づいたかな?
ナハト
『そそそうですよよね!!
わっ!?わかりました!!でしたら!!
殿方達は一旦ご退出くださいませ!!』
砕月
「そうしよう。」
え?なんで腕掴まれるの?
ナハト
『あ・・・貴方にいて欲しいのです。』
震えてらぁ・・・。
砕月
「ごめん、なら、後ろ向いてるよ。」
ナハト
『・・・おねがいします。』
▽
ルーペス
『す・・・すまない、少し、落ちついた様だ。』
さっきよりマシ、か。
砕月
「和平なんて、生温い事言うなよ?
こっちの使者を殺してるんだからな?」
ナハト
『サイゲツ様っ!?』
ルーペス
『い・・・いいのだ、ナハト殿、
こちらの責任だ・・・本当に申し訳ない。』
砕月
「おそらく、
ヴァールハイトは、
しばらく人が住めないだろう。」
!?
ナハト
『どう言う事ですか?』
砕月
「ナーハートー?
俺、演説台で、わざわざ言ったよな?
まさか、
昨日の今日で忘れたなんて言わないよな?」
こら、そっぽを向くな。
ルーペス
『・・・なにか知っているのか?』
砕月
「あぁ、こちらにも被害が出てな、
10人の調査隊の内、
8人が死んでしまったよ、
生き残り2人のおかげで、
火山性有毒障害って、名前を付けた、
“今の治癒術では治療不可の致死の病”と。」
ルーペス
『致死の病(やまい)だと?
どう言う事だ!!火山とはなんだ!!
教えてくれ!!国には大事な人が!!
家族がいるんだ!!
早くっ!!教えてくれ!!』
砕月
「なら、
急いで国へ帰り、
全国民をエフェメールへ移民しろ、
そして、残酷だが、
ヴァールハイトの土地は、
自然が時間をかけて治す以外に方法がない、
離れる意外、解決できない。」
ルーペス
『そんな事!!出来る訳が!!』
砕月
「できなければ、
“国民と心中するんだな!!”
俺は、解決策を提示は出来る、
だが!!それを断るも、受諾するも!!
お前のその手に全てかかっている!!
滅びを選ぶか!!生きて!!
いつかの再建の為に生き続けるか!!
選べ!!こうして話している間にも!!
致死毒はお前の国を蝕み!!
家族を蝕み!!死に絶えるだろう!!
さぁ!!決断しろ!!」
頼む!はい、と、言ってくれ!!
ナハト
『サイゲツ様・・・。』
ルーペス
『我々は・・・そのいつかを・・・
待っていてもいいのか?』
砕月
「もちろん。」
ルーペス
『その時は・・・力を貸してくれるか?』
砕月
「それまで俺が生きてたらな。」
ルーペス
『助けてくれ・・・
国を・・・国民を・・・家族を・・・。』
砕月
「了解した、
全軍急ぎ出発!!
ヴァールハイト救出へ向け、走れぇえ!!」