連合設立から丁度一年、
季節は日本で言う、夏。
砕月
「ぬ゛ぅ~、あづい。」
そう、暑いのだ。
温度計は、まだまだ開発が始まったばかり、
湿度計も同じで基準が曖昧、
透き通る分厚い(2~3cmぐらい)ガラスも、
ようやく完成したばかりだ。
砕月
「前途多難、まさにこの事だなぁ。」
ムスクスはどんどん要塞化し、
街道は往来が激しくなる事を想定して、
街道整備を推し進めている、
まぁ、自分達でまいたアノ罠に苦しめられつつも、
大型馬車10台は横一列に並んで走れる幅になった。
砕月
「さて、っと。」
今、足を向けてるのは、
ヴァールハイトからの避難所、もとい、街だ、
木材はそれなりに余裕があって、
(川とは反対側の
森林開拓地の余剰木材)
建材には困らなかった・・・が、
つい口を出してしまい、
一昨日まで建築大工と日本家屋型や、
ログハウスタイプを、
避難民の意見を盛り込んで建築していた。
砕月
「和洋折衷、だっけか?」
よく、覚えていない、
メイン通りは大型馬車3台分、
横道は小型馬車1台分の幅で、
通行区分を決めている、左側通行で、
歩道区画には、最低限の柵と、
魔鉱石ランタン、
ランタンは、海中からたまに引っかかる海底岩石で、
日中、日に当てておくと、
夜は十分な明るさを提供してくれた。
砕月
「海水と、魚数匹で、
こんだけ明るいし、変な石だよなぁ。」
海水と魚がいないと光らないってのも、
謎だった、
魔術師も研究を始めたばかりで
最低限の条件がわかっただけ、
ランタンを維持管理する雇用もできたからいいけど、
家の中と前にあるランタン2つぐらいで、
海水は、
完成したばかりの“錆びにくい鉄”で、
平均4往復、コストは、やや高めだけど、
それでも、明るいだけで、
生活が凄い楽になったと、
沢山声が上がっている。
砕月
「ふぅ、自転車はなかなか浸透してるな。」
ゴムこそなかったが、
材木のなかで建材に適さない、と、
今まで弾かれたいた
フングラ産の樹木が効果を発揮した。
砕月
「こんだけしなって、破れにくいなんて、
いろいろ考えつくだろうに。」
ツタの植物にもいい物があった、
超高温炉で出来た掘削用具(ツルハシ)で、
フングラ産の木に穴を開け、
そこに、土、粘土、布切れなどなど、
いろいろ試したら、木屑が一番適していた、
それを細長く加工した木に詰めて、
太刀でやっとこさ切れるツタで、
縛り、車輪に巻きつけ、また、ツタで縛り付ける、
メンテナンスは少し大変だが、
気軽に距離を稼げ、
人が走るよりも早く、情報が伝わる、
馬には勝てなかったが、不整地でも運用出来た、
ブレーキには、これまた建材向きではないヴァールハイト産の、
カーボと呼ばれる低木樹、成長が早いが、
使い道を見つけられず、邪魔扱いされていた。
砕月
「いいのかな?こんなに近代化を進めて。」
そうだ、
本来はもっと時間をかけて完成されていくもの、
たった一人の異世界の人間が、
オーバーテクノロジーを提供、
生活を一変させてしまった。
???
『あれ?どうされました?』
砕月
「クニークルスさん、お疲れ様です、
今日は、スイカをお持ちしたんですよ。」
クニークルス
『すいか?もしかして、
野菜ですか?』
砕月
「えぇ、水分補給にはもってこいの野菜ですよ?
裏の運河で、冷やしておきますね?」
クニークルス
『わかりました、みんな起こしてきますね♪』
砕月
「あははは、お手柔らかに。」
クニークルス
『くぉおおらぁああ!!チビ共!!
おきんかぁああああああっ!!』
すっげ~・・・起伏の差、
まぁ、戦災孤児を預かってもらってるし、
ありがたいよな。
▽
スイカ、うん、
見つけた時は小さかったけど、
おやつがわりに、
エフェメールで栽培されていた、
土地の開拓、栄養のある土地へ改造、
人、家畜の糞尿、それらを、
ワールドワーム
(世界中にいるから)によって、分解、
ひと月おいて、土をふるい落とすと、
良質な栄養を持つ土が出来ている、
ワームは、また集め、
次の悪い土、糞尿をまぜた所へ放り込む。
砕月
「で、育てたら、こんだけ大きくなりまして、
塩を、少しふりかけて、がぶっ!」
ん~!?うんめぇ~っ!!
砕月
「で、種は、吐き出して、回収、
新しい開梱した土地に撒いて、
栽培地域を増やしています。」
クニークルス
『すばらしい!!是非とも協力させてください!!』
砕月
「それでですね?
この種を使って、
“油”を作って欲しいんですよ。」
クニークルス
『油っ!?この種からですかっ!?』
砕月
「はい、すでに、季節樹、
スメーノスから少量ですがつくれます、
これも種を加工しているので、
このスイカの種もいけるのではないかなぁ~って、
俺の故郷では確率されていたのですが、
その方面の知識は無くて、
できたら、これも雇用に役立てられないかと。」
クニークルス
『まかせなさい!!なら、機材が必要ね!!よーし!!』