いつか・・・   作:扶桑畝傍

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連合国・開拓史その②

 

機材に関しては後日手配すると約束し、

 

クニークルス家を後にする、

 

それと、

 

戦災孤児達に、トト、と、

 

名前をあげているそうだ。

 

砕月

「トト家、ね、貴族だけど、昔から、

 

 民あってこその貴族タイプはありがたい。」

 

あぁ見えて、貴族のクニークルスさん、

 

ちゃんと儀礼用の服もあるが、嫌い、とのこと。

 

砕月

「一回着るのに、半日とか、

 

 しゃれんなんねぇよ。」

 

あ、衣服の改革も進めなきゃな、

 

服なら、クローマさんかな?

 

ルーペス

『あ、サイゲツ殿。』

 

砕月

「あ、ルーペスさん、今日は軽装なんですね?」

 

ルーペス

『あぁ、

 

 ヴァールハイトの街を視察していたんだ。』

 

砕月

「どうですか?」

 

ルーペス

『悔しいが、皆、生き生きしている、

 

 こんなに尽くしてくれ、感謝してもしきれない、

 

 ほんとうにありがとう。』

 

砕月

「それは、皆さんに言って下さい、

 

 こちらから、この土地を押し付けられても、

 

 生き延びる事を選んだ貴女について来た、

 

 みなさんに言うべきです、

 

 俺は、臆病者で、相手の機嫌を損ねないか、

 

 常に考えてしまします。」

 

ルーペス

『誰が貴方を臆病者と言ったのでしょうか?』

 

やめろ。

 

ルーペス

『皆、ありがとう、そう言っているのに?』

 

やめてくれ。

 

ルーペス

『涙してまでありがとうと!!

 

 そこまで感謝しているのに!

 

 誰が臆病者なんて罵れるのか!!

 

 貴方は!!今まで誰も成し得ない事を!!

 

 たった1年で!!ここまでこぎつけたのだ!!

 

 それを誰が非難できよう!!

 

 なぜ!?貴方は誇らない!?

 

 教えてくれ!!なぜだ!!』

 

砕月

「・・・怖いんですよ、技術の奪い合い、

 

 これは絶対起こりうる事です。」

 

ルーペス

『奪う?設備があっても使い方、

 

 見極めが出来なければ、

 

 ただの置物だと、そう言ったではないか!』

 

砕月

「人質に、家族がいても?」

 

ルーペス

『それは・・・。』

 

砕月

「力あるものは、奪い返せるでしょう、

 

 では、力無き者は?

 

 諦め、泣き寝入りする、

 

 それ以外に、どうしろと?

 

 周りも、迂闊に助けてしまえば、

 

 今度は自分に降りかかってくる、

 

 なら、全体に同じ力があればいい、

 

 でも、人には向いてる者、向いてない者、ありますよね?」

 

ルーペス

『それは努力で。』

 

砕月

「知ってますか?知ってますよね?

 

 貴族の大半は、一般人をただの道具、

 

 そう思っているのは、知っていますよね?」

 

それは・・・。

 

砕月

「だから、階級制度は廃止したかったのです、

 

 でも、千年、二千年と続いてるこの制度は、

 

 たかが一年しかいない俺には、大きすぎる壁です、

 

 だからこそ、知っている知識を全部使い、

 

 一般人の力を押し上げるのです、

 

 貴族を必要としない、力強い、本当の民を、

 

 貴族すら打ち倒せる、強い民を、

 

 吸い上げきれない力を、民に、

 

 民こそが、国を作る、民こそが、国だと、

 

 まぁ、最悪、付いてきてくれる人達だけで、

 

 新天地へおもむき、

 

 ここを捨てます。」

 

ルーペス

『そっ!?それだけはっ!?』

 

砕月

「こんな俺に、ナハトは、

 

 ソレイユ家当主に、離縁状を叩きつけました、

 

 今は、一般人です。」

 

ルーペス

『なっ!?』

 

砕月

「全部、打ち明けたら、

 

 なんて言ったと思います?」

 

ナハト

『“貴方がいる所なら、どこへでも、お側にいさせて下さい”』

 

 

砕月

「って、

 

 正直、重たいです、

 

 でも、それに答えて行かねば、

 

 故郷に、“日本人”として、恥ずかしくないように、

 

 生きていく決心がついたんです、

 

 それに、まだ1年しか経っていないここを、

 

 見捨てませんよ、せめて10年、この間に、

 

 なにも進展が望めないなら、その時はその時です。」

 

ルーペス

『側室の件、無かった事にしてくれ、

 

 私は、私個人は・・・。』

 

砕月

「今じゃなくていいです、

 

 まだ、9年、残ってますから、

 

 よく、考えて下さい、いえ、

 

 力を貸して下さい、この世界で、

 

 生きていく知識を、力を、

 

 貴女が出来る範囲で構いません、

 

 力を貸して下さい、お願いします。」

 

ルーペス

『日本人、お前のように、

 

 強い心を持った人がいるのか?』

 

砕月

「さぁ?こればっかりは、人それぞれ、

 

 そう言わざるを得ません、

 

 個人個人、考えは違うもの、

 

 それが当たり前の社会でしたから。」

 

ルーペス

『・・・協力しよう、可能な限り!いや!

 

 私の知りうる全てを使い!!協力させてくれ!!

 

 10年目、20年目、ずっと!!ずっと!!

 

 離れられない!!最高の故郷にしてみせよう!!』

 

砕月

「んじゃぁ、早速。」

 

ルーペス

『え?』

 

砕月

「さ、時間は有限!!一気にやりますよ!!

 

 まさか、今更逃げるなんて言いませんよね?」

 

ルーペス

『あぁああ!!もちろん!!

 

 なんでもやるぞ!!』

 

よし(ニヤリ)モデル、ゲット!!

 

ルーペス

『・・・な・・・なんだ?急に寒気が。』

 

 

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