姉はクシェ・デュ・ソレイユ
妹はナハト・デュ・ソレイユ
まさに厄介極まりこの上ない。
ソレイユ家は、
エフェメール国の貴族様、
元々流浪の民で、
エフェメール国に立ち寄った際、
ご先祖様が、
エフェメール国の一般人に一目惚れしたらしく、
そのまま永住して今に至るそうだ。
「で?何ゆえに、
こんな朝っぱらから、口論してるのかな?」
『だって、
サイゲツも連れて行こうって言っても、
許してくれないんだもん!』
『クシェ姉さん!!サイゲツは、昨日戦争から、
帰ってきたんだよっ!?
疲れてるに決まってるじゃん!!』
『大丈夫だって!!』
『どこが大丈夫なのよ!!』
まぁ、こんな訳だ。
「ナハトさん?買い物って、
なにを買いに行くので?」
『サイゲツさん、いいんですか?
聞いた話しでは、昨日が初陣、
ましてや、帝国の騎兵を相手にし、
対象首を討ち取られた、で・す・け・ど!!』
「あ、はい。」
『起きた時に、
吐いて、体調を崩されておりますよね!!』
「まぁ、それは、ね。」
『でも、こうして普通に話してるし、
身体も大丈夫そうだし、行けるって!』
『姉さんは黙ってて!!』
「おぃおぃ。」
『あの、ナハト?初めてじゃない?
こうやって、強く反論してくるのって?』
『なんですか!!それがなんなのですか!!
私は英雄となられた、
サイゲツさんの体調を案じて、
こうして、
無理やり連れ出そうとしている、
姉様をお止めになっているのです!!
体力バカの姉様に、
何がわかるのですか!!』
「・・・はぁ。」
二人に、軽く拳を叩く。
『へきゅっ!?』
『ひゃんっ!?』
「二人共、すこ~し、落ち着こうか?」
俺なりの、
かなぁ~り、低い声で、さとして?
ん?さとす、で、いいのか?ここ?
『は、はいぃ~。』
『ごっ!?ごめんなさいっ!?』
「あ、悪い、怖がらせるつもりは。」
え~、
戦場ではあれだけ罵声飛ばしてても、
そんな顔しなかったのに。
「まず、クシェは、
買い物に付き合って欲しい、
ナハトは、
俺の体調が良くないだろうから、
それを止めたい、それでいいね?」
『うん。』
『はい、間違いありません。』
「ふぅ、それじゃぁ、ナハトには悪いけど、
買い物に付き合うよ、
この国、
ムスクス公益国も見てみたいし。」
『ですが!!』
「そこで、
3人で買い物に行こうか?」
『なるほど!』
『姉さん!!』
「そんな怒るなよ、
クシェ?さっきさ、
ナハトが反論してくるのは、
初めてだって言ったよね?」
『そうそう!!ナハト!
一体どうしたの?
今までこんな事なかったのに。』
『え?・・・ぁ///』
うはぁ~・・・手で顔を隠して、
しゃがみこんでる~、
あ~・・・やヴぁい、絶対やヴぁい、
なんで?なんで?こんな簡単にフラグって、
建設される物なのっ!?
『信じらんない!?
ナハトが、こんな顔するなんてっ!?』
「なぁ?クシェ?」
『あいにく、発情期なんてないわよ?
普通に恋愛もするし、ケッコンもするわよ?』
デスヨネー。
「ナハト・・・さん?」
やばいやばいやばいやばいやばい・・・。
『はぃ///』
あかーんっ!?あかんよこれ!!
ずぇったい!!あかんよぉおおお!!
『サイゲツに・・・惚れたの?』
あ、ウナズイタ・・・終わった・・・、
いろいろ終わった・・・。
「・・・クシェ、俺、凄く、逃げたい。」
『無理、あんた、体力に自身は?』
「ない。」
自信を持って言えます、はい。
『じゃぁ、諦めて、
あたし達、ソレイユ家は、
ダックサライダ族、
犬耳の垂れ耳が特徴の犬獣族、
放浪と狩猟がメインなの、
逃げられない、てか、
逃がさいないわよ?』
ダック?・・・犬、
垂れ耳・・・狩猟・・・あぁっ!!
ダックスフンドか、
兎狩りとか、得意って犬種だったな、
って事は、逃げらんねぇじゃん。
「とは言え、まずは買い物、
どうするんだ?
大分、太陽は上の方だし・・・。」
『あ。』『あ。』
「最低限装備して行くか。」
部屋の端に、
俺が着ていた装備が一式、
ん?服装は・・・あれ?
「なぁ?俺・・・いつ、着替えたんだ?」
あ、二人がびくって、反応した・・・、
ん~?
おそらく能面の用に、
固まっている表情だろう。
「お前ら、俺の裸、見たな?」
い~や~っ!?
顔真っ赤にしないで~っ!?
「うぇ~、まじか~。」
うん、まぁ、予想はしてたけど、
ほんとにこんな展開があるなんて・・・、
色々ショックだ・・・。
「幻滅したろ?」
全力で首振らないで、
お願いだからやめて・・・。
「出かけるにも、お金は?
この国の流通硬貨とか、
いろいろ準備必要だろ?」
『わっ!?私!!支度してきます!!』
『わっ!?わたしもっ!!サイゲツ!!
下の城門前に集合ね!!ね!!』
ばたばたと走り去る・・・。
「あぁ~・・・俺、どうしろと?」
とりあえず、装備は着て行こう。
「・・・あれ?」
着方はわかる・・・なぜに?
「さてと、部屋はここか、
忘れないようにしないと。」
あぁ、絶対忘れそう・・・。
『お!英雄様だ!!』
『ホントだ!!英雄様!!』
『サイゲツ様!!』
「・・・え・・・え~っと。」
あぁ・・・そうでしたね、
英雄って、
こう・・・憧れとか、
尊敬とか、アレなんだね・・・、
ぬぁ~っ!!逃げたい!!
めっさ逃げたい!!