いつか・・・   作:扶桑畝傍

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振り回されない訳が無い・参

そのまま、彼女達を部屋まで送り、

 

近場にいた兵士に現在地を確認、

 

かろうじて部屋に戻れた。

 

「はぁ~、いろいろあり過ぎ、

 流石にきっついわ。」

 

あ、メシ食ってねぇ。

 

「食堂、確か、二階だったな。」

 

やっぱり心細いので、

 

装備はしっかり着て行く。

 

「って・・・暗っ!?」

 

廊下に明かりがない、

 

え?ちょ、

 

部屋にはランタンもどきはあったけど、

 

は?まじ?

 

「うぇ~・・・これが新の闇、か。」

 

精々1m、それ以上は全然見えない、

 

こえぇ~、

 

ゲームじゃ明るく画面調整だけで済んだけど、

 

ぜっ!ぜん!!みえん!!

 

「でる、か?勘弁してくれよ?」

 

幽霊、ありえるだろうなぁ、

 

魔法が現実なんだ、

 

居ても何も不思議じゃない、

 

よく寝てられるなぁ~。

 

「階段、流石にここにはあるのか。」

 

ふへ~、マジこえぇって、

 

あれか?

 

灯りの魔法程度は誰でも使えたりするのか?

 

でも、攻撃用の魔法自体、

 

相当修練を積まないと出来ないって、

 

言ってたしなぁ?

 

次の戦闘に、来てもおかしくないのか。

 

「遠距離?いや、爆発系統だろうか?

 それとも、

 前線の兵士に怪我の遠距離回復や、

 疲労回復なんてできるのだろうか?

 あ~、らちがあかねぇ、

 てか、食堂に人、いるのかな?」

 

しまった、思いっきり忘れてた、

不味い、本当に腹減ってきた。

 

「あの~、すいません?

 誰かいる?」

 

灯りは?

 

あ、厨房に灯りと人影、

 

だ、大丈夫か?

 

(一応、手を添えとくか。)

 

なんだかんだ、

 

手放せないバスターソード、

 

どうも、日本刀は使いづらい、

 

日本人なのに。

 

「あの?夕食って、

 まだありますか?」

 

『え?あら?あの子達、

 いいわ、まかない程度だけど、

 食べてく?』

 

「はい、助かります、

 俺は『サイゲツ、だろ?』

 あ、はい、貴女は?」

 

『あたしは、クローマ、

 ムスクス公益国の

 総料理長さ、聴いてるよ?

 あんたの噂は。』

 

「あははは、

 あんまり誇れませんよ、

 “戦争”だから、とか言えません、

 人を、相手の命を奪った、

 それで生き延びている、

 罪人と、なんら変わりませんよ。」

 

『へ~、不思議ね?』

 

「考え方の違い、ですかね、

 これを聞いたら、

 なんて甘ちゃんなんだろうって、

 幻滅しますよ?」

 

こう、話しながらでも、

 

手が止まらないクローマさんって、

 

すげぇ。

 

『大概の奴はあたしの胸とか眺めるんだけど、

 あんたは、手元を見てるね?』

 

「へ?胸?」

 

うひゃぁああっ!?

 

「すっ!?すいませんっ!?」

 

なんでっ!?なんでっ!?

 

厚手の布で

 

押さえつけてるだけなんだよぉおおおおおっ!?

 

『あははははは♪かわいいねぇ!

 まじまじと見る奴はごまんといたが、

 必死に顔を逸らす奴は初めてみたよ!!』

 

「恥ずかしぃ、死ねるほどに恥ずかしい。」

 

『ますます面白いねぇ!

 ほら、できたよ!

 この土地名産の炒め物、

 ラケルタとコメの炒め物さ!

 熱いうちに食べな?』

 

「っ!?コメ、米だ。」

 

お米が食える。

 

『おいおい、泣きながら食う奴があるかい?』

 

「仕方ないですよ?

 俺の故郷で主食なんですから、

 ましてや戦争に参加して、

 生きて帰って、

 もう、戻れないであろう故郷の、

 コメを食えるんですから!

 泣くなって言われても、

 泣きますよ。」

 

『そうかぃ、

 なら、今度あんたの故郷の味、

 調理の仕方を教えてくれないか?』

 

「いいですけど、あんましできないですよ?」

 

『いいんだよ、これで、貸し借りなし、

 どうだぃ?』

 

「わかりました、

 覚えている範囲で、

 できるだけ教えさせて下さい!」

 

『それじゃぁ、

 貸し借りにならないじゃないか、

 いいかい?あたしはね、食でしか、

 満足させる方法を知らないんだよ、だから、

 より良い物を提供したい、作りたいのさ、

 だ!か!ら!

 あんたには実験台になってもらうよ!』

 

「・・・ふぅ、望むところです!!」

 

『よし、それでいい!!

 それと、さっき、

 ぼそって、なんか言ったよね?

 なんだい?宗教か、なんかかい?』

 

「・・・あぁ、

 “いただきます”ですね?

 まぁ・・・俺はあんまし言わないけど、

 故郷の古くからの伝わってる物で、

 “相手の命を頂いて今日を、

  明日を生きながらえます”

 そう言う意味を込めて、頂きます、

 そして、“ごちそうさま”が、あります、

 まぁ、大分廃れて来てますけどね。」

 

『なるほど・・・“命”か、

 いい事聞いたね!よーし!!

 朝飯から感想を聞かせてくれ!

 あたしがもーっと!!

 良い料理!旨いものを作ってやる!!』

 

「了解です、クローマさん、

 俺の舌は、味にけっこう五月蝿いですよぉ?」

 

『あたしも、負けてらんないね!!

 覚悟しな!!』

 

「はい!クローマさん!!」

 

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