ガンバライダークロス外伝   作:覇王ライダー

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第1話

二人の少女は川沿いで男達とにらみ合っていた。一人は男たちを睨み、もう一人の少女は怯えるように少女の後ろにいた。

「孤児のくせに調子乗ってんじゃねぇぞ!」

男は少女の胸ぐらをつかみ、一撃の蹴りを入れた。少女は痛みに耐えるように歯を食いしばり、さらに蹴った男を睨みつけた。

「ごめんなさい。ごめんなさい。」

怯えていた少女は小さな声で男達へと謝った。しかし、睨んでいた少女は睨みを強め、

「ワシらは帰らねばならんのじゃ。早くどかんか!!」

胸ぐらをつかまれた少女は、その体勢から顔面へと強烈なアッパーを決めた。男はのけぞり倒れこんだ。

「テメェこの野郎!!」

周囲にいた男たちは少女たちへと殴り掛かった。睨んでいた少女は怯える少女を守るように必死に攻撃を受けた。それしか出来なかった。

「フーちゃん・・・。」

「大丈夫じゃ・・・お前はワシが守る。」

少女たちが倒れそうになったその時だった。

「おーい、子供虐めてんじゃねぇよ。情けない。

「誰だテメェ・・・。」

男たちは声の方向に首を向けた。そこにいたのは一人の少年だった。少年は少女と男の間に立ち、男を一撃、蹴りで吹き飛ばした。吹き飛ばされた男をかばうように周囲の男たちは後ろへと退き、逃げていった。

「ったく、ケンカすんなって言ったろ?」

少女の頭にげんこつが落ちた。少女は痛そうにして自分の頭を撫でた。

「待って!フーちゃんは・・・」

怯えていた少女が話そうとしたとき、少女は話さなくていい。と言わんばかりに少し大きな声を出した。

「仕方ないじゃろ!喧嘩を撃ったのは向こうじゃ。」

はいはい。と少年は少女二人と手をつないだ。少女二人は、少ししょげたように下を向いた。

「でも、リンネを守ってあげてたのは分かる。ありがとな。フーカ。」

「礼なんか良い。今日の晩飯は何じゃ?リョウヘイ。」

リョウヘイは分からない。と顔を見せた。フーカとリンネはそれを見てクスッと笑っていた。これももう、フーカたちにとっては何年も前の懐かしい記憶である。

 

ミッドチルダ中部にある「ナカジマジム」。ここでフーカ・レヴェントンはアルバイトをしている。

「襲撃事件・・・か。」

フーカは新聞を読みながら、不安そうに声を漏らした。ミッドチルダ内での格闘協議会「DSAA」の15歳未満、U-15のワールドランク2位の彼女にしてみれば不安しかないのも無理もない。

「狙われてるのは全員競技選手だしのぉ・・・」

「フーカ。」

はい。とフーカはバックヤードから走っていった。そこにいたのは自分の師でもあるアインハルト・ストラトスと会長のノーヴェ・ナカジマだった。アインハルトは腕に傷を負ったのか、腕には布がまかれていた。

「ハルさん!!」

フーカはすぐに気づき、アインハルトへと駆け寄った。

「不覚を取りました・・・。」

アインハルトは傷を見つめ言った。ノーヴェは少し気難しそうにフーカを見た。

「アインハルトさえもこうだ。フーカ、気を付けろ。」

「押忍。」

フーカはアインハルトを見つめた。元チャンピオンであるアインハルトすら凌駕する敵、それに姿は人の者ではないという。不安な表情を浮かべるフーカにノーヴェは肩を優しくたたいた。

「大丈夫だ。今は警察の人も動いてくれてる。」

「ですよね。会長。」

フーカが安堵の息を置いたその時、一人の男がジムへと入ってきた。男はスーツを着て、ノーヴェへと近寄った。

「ノーヴェ・ナカジマさんでよろしいですか。」

男の言葉にノーヴェは戸惑いながら頷いた。

「私はミッドチルダ警察の泊進ノ介と申します。少しお話があるのですが。」

「分かりました。」

ノーヴェは進ノ介をこちらへ。というように手を伸ばした。フーカはその後姿を見つめていた。

「フーカ・・・気を付けてください。」

アインハルトはゆっくりと立ち上がり、フーカを見た。

「ハルさんがやられるほどの敵って・・・。」

アインハルトはうなずいた。

「あの力は確実にミッドにないものです。」

フーカは耳を疑った。

「ミッドの力でないとなると・・・?」

アインハルトは傷を見た。痛みが伝わるほどのものだった。

「何がどうなっとるんじゃ・・・。」

フーカは天井を見つめた。何が何なのやら・・・。

 

進ノ介はノーヴェの会長室でノーヴェから話を聞いていた。

「なるほど。あなたの生徒さんが昨日襲われた・・・と。」

ノーヴェは首を縦に振り、話を始めた。

「彼女の話を聞くと、妙なんですよ。」

「妙?」

「アインハルトの話を聞くと、襲われたのは昆虫のような複眼に角が生えていたって言うんです。」

進ノ介はハッとしたような表情を浮かべて、ノーヴェはそれを察するように話をつづけた。

「そうなんです。彼女が見たのは恐らく[仮面ライダー]だと思うんです。」

進ノ介は渋い表情を浮かべた。その証拠もないため何とも言えないのだ。

「そりゃ、そうじゃないのが一番いいんですけど・・・。」

ノーヴェは少し下を向いた。進ノ介は横に首を振った。

「俺たちはそんなことしないです。」

「俺・・・たち?」

進ノ介は少し冷静になって焦るように頭を押さえた。ノーヴェは必死にカバーすしようと近づいたその時だった。

「会長!!」

入ってきたのはフーカだった。ノーヴェと進ノ介は驚いて、同時にフーカの方を向いた。

「フーカ。ノックぐらいしろって・・・」

「それどころじゃないんです!リンネが・・・。」

進ノ介とノーヴェが一斉に立ち上がった。そしてフーカを連れて急いで外へと行くのだった。




ユミナ「始まりましたね。」
作者「始まったね。」
ユミナ「今回はバトル描写すらなくて驚きです。」
作者「そりゃ書かないこともありますよえぇ。」
ユミナ「次からはバトル展開ありますよね!ねっ!」
作者「いやいやいや怖い怖い怖い!!!」
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