ガンバライダークロス外伝   作:覇王ライダー

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第12話

サジタリウス・ノヴァとアインハルトは暗く曇った荒野で、激しい格闘戦を繰り広げていた。

「はああああああああ!!」

「ふん!」

幾つもの拳をぶつけるアインハルトに対しサジタリウスはその攻撃を避けながら的確に攻撃を与えていた。

「君の流派は古代ベルカか。実に興味深い!」

「なぜあなたが覇王流を!?」

アインハルトに突き飛ばされたサジタリウスは軽く鼻で笑った。

「私は星の全てを知っている。無論、ここが聖王と覇王が激しい戦いを繰り広げた場所であることもね。」

アインハルトは強く拳を握った。

「それを知っててあなたは・・・!!」

サジタリウスはその答えに答えぬまま自らの腕に光の弓を宿した。

「っ!!」

アインハルトへと放たれた赤い光は何発も飛び光を放った。

「君に答える必要のないことだ。」

赤い鎧を纏ったサジタリウスが去ろうとした瞬間、後ろからの殺気にすぐに気付いた。

「まだ・・・、終わってませんよ?」

無傷のアインハルトを見てサジタリウスは大きな笑いを見せた。

「ならばよろしい!!君の流派「覇王流」の強さを見せてもらおうじゃないか!」

二人の拳は再び激しい火花へと変わっていった。

 

鞍馬勇希はガンバライダーセイオウ-朱崎勇気-と連絡を取っていた。

「そちらの状況はどうだ?」

「こっちは終わって、リオちゃんとクロス・オブ・ファイアの破壊に向かってる。」

鞍馬はほぉほぉ。と首を縦に傾ける。

「で、そっちは?」

朱崎の言葉に鞍馬は返す。

「こっちは今から戦闘だ。勝負は五分五分ってとこ。」

「アインハルトさんは負けませんよ!強いですから!」

笑顔で顔をのぞかせるリオに鞍馬は軽く手を振った。

「てなわけだ。死なせたら容赦しないからな?」

半笑いでそう言った朱崎に鞍馬は苦い顔を見せた。そこまで言われると自身も失われるというものだ。

「了解了解。さっさと片付けるよ。」

通信を切ると、すぐさまガンバドライバーを腰に装填した。

"Ganba driver stand by ready."

「変身!」

ICカードを装填すると、風が鞍馬を包み込み、ガンバライダー「レゼット」へと姿を変えた。

「さあて、お片づけだ!!」

彼は仮面ライダー一号のバイクである「サイクロン」を召喚し、すぐさまそのエンジンをかけて走っていった。

 

アインハルトとサジタリウスは再び拳をぶつけ合い、その周囲は衝撃で小さな砂が飛び交っていた。

「なかなかの実力だ。」

「そちらこそ・・・!!」

拮抗しあう二人は長い間戦いが平行線を辿っていた。

「君の祖先であるクラウスについても私は知っている。」

「っ!?」

攻撃の手が緩んだのを見たのかサジタリウスはアインハルトを殴り飛ばした。

「実に誠実な男だったと聞くよ。聖王への愛を忘れることはなかった!」

首を持ち上げ話を続ける。

「そして彼は止められなかった!自らが起こした悲劇を!!」

「ちが・・・う。」

アインハルトは力を振り絞りサジタリウスを蹴飛ばした。そしてサジタリウスも仰け反り、倒れこんだ。

「私・・・は・・・。」

鼻で笑いサジタリウスは弓を向けた。

「君も送ってあげよう。同じ所へとね。」

放った矢はアインハルトに直撃し、砂けむりの先には倒れこむアインハルトの姿があった。

「さて、あとは死体処理だ・・・。」

「待て!!」

アインハルトへと近づいたその時、サジタリウスへと飛んできたバイクは横切り、彼を突き飛ばした。

「誰だ・・・!!?」

赤と白の戦士はバイクから降り、拳をサジタリウスに向けた。

「俺はガンバライダー「レゼット」。お前の相手は俺だ!」

サジタリウスは矢を何発も放つが、レゼットはそれを見事に弾いていく。

「大丈夫か?」

子供の状態に戻ったアインハルトの心臓に手を当てる。それは少しずつ体温が下がり、鼓動の音が聞こえない。

「まさか・・・。」

「惜しい人を亡くした。だが、これも宇宙の運命だ。」

空に手を伸ばすサジタリウスを見て、レゼットは強く拳を握った。

「てめえは許さねえ・・・!!ここで散ってもらう!!」

レゼットは仮面ライダーXの武器である「ライドルスティック」を手に持ち、サジタリウスへと走っていった。

 

--真っ暗だ--

アインハルトはゆっくりと立ち上がった。手を見ると、ゆっくりと薄くなっていってるのが見えた。

「私は・・・もう。」

ノーヴェと戦い、ヴィヴィオたちチームナカジマに出会い、そしてフーカやリンネたちと出会い自分は変わっていった。

「・・・あれ?」

名前は覚えてる。だけど、顔が出てこない。何故なんだろう。あんなに共に戦って、生きてきた仲間のはずなのに。

「・・・うぅ。」

アインハルトはえずくように泣いた。自分のこれまでしてきたこと、そして皆にしてもらった事がだんだん消えていく。その時間は地獄に等しいものだった。

「まだ・・・私は・・・。」

「だったら、もう一回立とうぜ?」

アインハルトの目の前には手が差し伸べられた。その手を取り目を見ると、そこには少し古さを思わせる髪型の青年が立っていた。

「あなたは?」

「俺は世界の皆と友達になる男だ!」

キョトンとするアインハルトを気にすることなく、その手を取っていく。こうするのかとばかりにそれにアインハルトと合わせていく。

「これは友達の印だ!これであんたと俺はダチだ!」

笑顔でそう言う青年にはぁ。と小さく答えた。

「お前が諦めない限り絶対道は開ける。この世界に限界なんてねえからな!!」

アインハルトは少し笑みを見せて、一礼した。

「ありがとうございます。私はまだ戦えます。」

「あぁ、行ってこい!ダチのところへ!」

アインハルトは青年の横を通り過ぎていく。

「いつかどっかで会おうぜ。アインハルト。」

青年の声を聞き、光の先へと歩いていった。

 

サジタリウスとレゼットは激しい格闘戦を繰り広げていた。

「ライダーパンチ!!」

「はぁ!!」

二人はお互いの拳を受け、仰け反る。先に立ち上がったのはレゼットだった。

「エレクトロ・ファイア!!」

仮面ライダーストロンガーの技であるエレクトロ・ファイアを使い地面に電撃を流した。しかし、立ち上がったサジタリウスすぐさま空中へと浮遊した。

「君では私を捉えることは不可能だ!!」

矢を放とうとしたその瞬間だった。

「なっ!?」

「覇王!断空拳!!」

サジタリウスは腹に直撃し、そのまま吹き飛ばされた。

「どうなってんだ・・・?」

レゼットの目の前にいたのは先ほどまで心臓が止まっていたはずのアインハルトだった。

「私は負けません。私には果たす使命と守る友がいます!!」

「君も・・・、そんなもののために戦うというのか。」

サジタリウスはゆっくりと立ち上がりそう言った。アインハルトは深く頷いた。

「だから・・・、あなたも救います。必ず!」

レゼットはゆっくりと立ち上がりアインハルトの横に立った。

「さあ、いくぜ。」

二人は同時に走り出し、サジタリウスもまたそれに対抗するように大量の矢を放った。

「覇王!空破弾!」

「手裏剣爆弾!!」

二人は同時に攻撃を放ち、サジタリウスの矢を防いでいく。

「まだだ!!」

サジタリウスは何発も放つ、しかしアインハルトたちはそれでも近づいてくる。

「はぁ!!」

「おら!!」

二人の拳はサジタリウスに直撃し、サジタリウスを仰け反らせた。

「バーストチェンジ!!」

ICカードを反転させ、バーストチェンジするとレゼットの周囲には風が纏った。

「やれますね?ティオ。」

そうアインハルトが聞くと、豹をモチーフにされたデバイスであるアスティオンは「ニャーン」とそれに応えた。

「V3反転キック!!」

サジタリウスに一撃、そして反転しもう一撃を加えた。そして、レゼットが空中に飛んだかと思うとアインハルトがその距離を詰めた。

「覇王!断空拳!!」

緑色の風を纏ったその一撃はサジタリウスを吹き飛ばし、そのまま倒れ込ませた。

「私の・・・負けだ。」

アインハルトはサジタリウスに近づき手を差し伸べた。

「あなたは素晴らしい力を持っていました。でも、きっと急ぎすぎたんです。だから・・・。」

サジタリウスはそれを聞き、大きく笑ってみせた。

「君のような子供に出会いたかった。もっと・・・早く・・・に。」

サジタリウスはそう言い残し、そのまま灰となって消えていった。

「言い残すことはないかい?」

そう聞きづらそうに聞いたレゼットの方を向き、アインハルトは笑顔を見せた。

「・・・はい!行きましょう!皆の元へ。」

二人は歩き出した。そして消滅したところからは、幾つものスイッチが空に浮き飛んでいった。

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