二人のクロス、そしてイクス、フーカは狭い洞窟の中で激しいタッグマッチを繰り広げていた。
「はぁ!!」
「うっ・・・。」
クロスはフーカの腹を殴り、そのまま蹴り飛ばした。その蹴りの勢いのままフーカは壁へと叩きつけられた。
「フーカ!!」
クロス・ジャスティスが向かおうとするも、イクスはその行く手を阻むようにガンバソードを構えた。
「てめえの相手はこの俺だぜ?」
「邪魔すんな!!」
シンゴウアックスを振りかざし、イクスへと振るうもイクスもまたガンバソードを振るい、鉄のぶつかる激しい音が鳴った。
「はあああああああああ!!」
クロス・ジャスティスは押し込み、イクスを払い除けた。
「ちっ!!」
クロス・ジャスティスの攻撃をクロスは避け、そのまま後ろへとバックステップした。
「大丈夫か?」
「は・・・はい。何とか。」
戦いも長く続いているためか、フーカの目は少し細く、疲れを表しているようだった。
「なあ、見ろよ。」
「何を・・・っ!!?」
倒れ込むフーカとクロス・ジャスティスは驚愕の目を向けた。クロスの後ろにあるクロス・オブ・ファイアは次々に生命の灯火を光らせていた。
「あれが俺たちの罪の数、そして仮面ライダーの罪の数だ。」
「なっ・・・。」
驚愕するフーカとは対照的に冷たく黙り込むクロス・ジャスティスへと通信が入る。それは朱崎からのものだった。
「リョウヘイ!!奴の目的はこの世界の征服じゃ無い!!」
「なっ・・・!!?」
驚きの顔を見せるフーカに対しクロス・ジャスティスは黙り込み、淡々としているようだった。
「奴の目的はクロス・オブ・ファイアに集まった罪を吸収し仮面ライダーへと転身することだ!!」
「分かってる。」
「なっ・・・!!?」
「えっ!?ちょっ!?リョウヘイ!?」
クロスは驚きの表情を見せた。クロス・ジャスティスはそのまま朱崎の通信を切りクロスへと目を向けた。
「お前は全ての罪を自分が背負って歩くことで誰も悲しませない英雄--ヒーロー--になろうとしてたんだろ?」
「・・・。」
更にクロス・ジャスティスはクロスに問いかける。
「お前が背負えば全部丸く収まるってそう」
「リョウヘイ、惑わされるな!!」
イクスが割り込むようにクロス・ジャスティスへと殴りかかるもイクスの攻撃を全て片手であしらっていく。
「お前はフーカたちを苦しめたあいつらを終わらせるんだろ!?そのお前が立ち止まってどうする!?」
クロスはふとフーカの方を見た。フーカは自分の拳を強く握りしめた。
「リョウヘイ・・・お前は・・・。」
クロスはフーカへとガンバソードを向けた。
「確かに英雄になろうとした。だが、少し違うな。」
「何を!!?」
フーカはクロスへと殴りかかった。その勢いのある拳をクロスは片手で受け止めた。
「っ・・・!!?」
「これが・・・、俺の真実だ。」
クロスはそのままフーカを蹴飛ばした。その防いだ片手からは人間の温もりを感じなかった。フーカのその手は何故か震えが止まらなかった。
「俺はお前らを守るために・・・「改造人間」へと体を変えた。」
「改造人間だと!!?」
「余所見してる場合か!!?」
クロス・ジャスティスがクロスの方を向いた瞬間、イクスはクロス・ジャスティスへとパンチを直撃させた。そのパンチでクロス・ジャスティスは吹き飛び、地面へと倒れこんだ。
「嘘じゃ・・・。そんな・・・そんな・・・。」
フーカは脳が焼けるような感覚に陥り、暫く地面を向いた。何が起こっているのか、そしてどういうことなのか。全く分からないままそのまま座り込んでいた。
ハリーたちは全く減らない敵相手に延々と戦い続けていた。
「もう・・・体力が尽きてきたぜ・・・。」
「それは私もですよ・・・。」
倒れそうになったハリーとエルスをシャンテが肩で支えた。
「もう少しできっと終わるから持ちこたえようよ!!」
シャンテも分身で敵に対抗するも、その数もみるみる減っていく。
「ヤバイなぁ・・・。」
その時だった。シャンテたちめがけて怪人からの攻撃が飛んだ。
「ちっ!!」
「おい!!」
シャンテは二人を下ろし、その攻撃を真に受けた。粘着質のある攻撃だったためシャンテは身動き一つ取れなくなってしまっていた。
「君たちはさあ、一生を幸せでいなきゃいけないんだよ。こういう時は私みたいな成り上がりが盾になるっての!!」
目の前には無数の怪人が火の玉を構えていた。シャンテたちが目を瞑り死を確信したその時だった。
\\エクストリーム・マキシマムドライブ//
\\フュージョン・リミットブレイク//
\\フルスロットル・トライドロン!!//
「ゴールデンエクストリーム!!」
「ライダーアルティメットクラッシャー!!」
「はぁ!!」
掛け声と音声とともに怪人へとけり込み、シャンテたちの眼前には爆破が広がった。そこにいたのは三人の仮面ライダーだった。
「あなたたちは・・・?」
ゆっくりと立ち上がるエルスの質問に一人の仮面ライダーが答えた。
「俺たちは仮面ライダー。」
「街の危機とあらば僕たちも黙っていられなくてね。」
もう一人のライダーがこちらへと拳を向けた。
「この世界全員とはダチだからな!お前らもダチだ!!」
そしてもう一人の仮面ライダー、ドライブはゆっくりと手を差し伸べた。
「彼らは仮面ライダーWと仮面ライダーフォーゼ。彼らは俺たちと同じ仮面ライダーだ。」
拘束が解かれたシャンテはゆっくりとその手を取った。Wとフォーゼもエルスとハリーへと手を差し伸べ、その手を取った。
「さあ、久々に暴れるぜ?後輩。」
「あぁ、翔太郎さん!」
Wはその大きな翼を広げ、そしてフォーゼは両腕をロケットのような噴射物に形を変えて前線へと走っていった。
「ここからはドライバー交代だ。いくぜベルトさん。」
「OK!選手の皆!よく耐えてくれた!!」
ドライブは地面を削るように足をに加速をつけると一気に走っていった。
「進之介、これがファイナルラップだ!!」
「あぁ!ひとっ走りつき合えよ!!」
ドライブはそう言い、前線へとギアを加速させた。
ジークたちもまた別のところで戦いを繰り広げていた。
「大丈夫?」
「あぁ、まだ・・・へい・・・き。」
ジークはヴィクトーリアの言葉にゆっくりと答えた。それに不安になるようにファビア、ミカヤも近づいた。
「これではキリがないぞ・・・。」
「体力もかなり消耗してる・・・。厳しい戦いになるね。」
怪人たちは集まったのをいいように見たのか一気に光弾をこちらへと向けた。
「ジークは死なせない!!」
「ヴィクター!!」
立てないジークを庇うようにジークを抱きしめた。しかし、ファビアは空からの気配にすぐに勘付いた。
「誰か来る・・・。」
四人が空を見上げると、ウィザードを含めた四人の仮面ライダーの姿があった。
\\スキャニングチャージ//
\\チョーイイネ キックストライク サイコー//
\\極スパーキング//
\\ムゲン・ゴッドオメガドライブ//
四方向へと飛んだそれぞれのキックは怪人たちを吹き飛ばし忽ち爆散させていった。
「間に合ったか?」
「えぇ・・・、何とかね。」
傷だらけのヴィクトーリアをウィザードはゆっくりと立ち上がらせた。
「大丈夫?あぁ、ごめんね爪長いけど。」
「あなたも・・・仮面ライダー?」
仮面ライダーはジークの質問に頷き、その手を取った。
「鎧・・・?」
「悪くないだろ?この鎧。まあ、後は任せなよ。」
仮面ライダーはミカヤの肩を軽く叩き、前へと出た。
「戦線交代・・・ですか??」
「あぁ、君たちの代わりに俺たちがこの場を預かるよ。」
ファビアの質問口調にそう答えるとそのライダーは付けていたフードを外しまた前へと一歩出て一対の剣を持った。
「さあ、これでフィナーレだ。いくぜ?オーズ、鎧武、ゴースト。」
「あぁ、早く終わらせよう。」
「だな。こっからは俺たちのステージだ。」
「はい。命・・・燃やすぜ!!」
四人の仮面ライダーはそれぞれ四方向へと走り、戦いを開始していった。
ユミナは逃げ惑い、どこかに人はいないかと走り続けていた。
「もう避難者とかは大丈夫かな?」
その時だった。目の前に無数の怪人たちがいた。その数は数百を超えるだろう。
「逃げなきゃ・・・。」
ユミナが後ろを向くと怪人が目の前で舌を伸ばしていた。
「きゃあああああああああ!!!」
叫び頭を抱えた瞬間、空から人が落ちてくる音がした。
「いってぇ・・・。どこだここ?」
ユミナはこそっと見るとそこには仮面ライダーのベルトのようなものを装填している戦士がいた。
「・・・えっ?」
だが、その風貌はあまりにも強烈だった。色はピンクで短パンを履き、頭には逆立った髪の毛のような装飾、そして後ろにはお面のような顔が付いていた。
「あぁ、あんた大丈夫か?」
ユミナに手を差し伸べると、ユミナも恐る恐る手を取った。
「あなたは・・・?」
「俺は仮面ライダーエグゼイド。まあ、医者が本職だ。」
困惑するユミナを見兼ねるようにユミナをおぶった。
「えっ!?ちょっ!?」
話しを聞く間もなくエグゼイドはジャンプした。
「さあ、この戦いもノーコンテニューでクリアしてやるぜ!!」
エグゼイドはそのまま段差を飛び越え、ユミナを乗せて走っていくのだった。
クロス・ジャスティスはイクスと激しい剣戟を繰り広げていた。
「お前は最初からあいつが改造人間だって知ってたのか!!?」
イクスはクロス・ジャスティスの腹を蹴り、ふん。と鼻で笑った。
「当たり前だ。あいつはその力を必要とした!!」
クロス・ジャスティスを殴り飛ばすも、クロス・ジャスティスはそれに耐えるように地面へと立った。
「必要な・・・力だと?」
「あぁ、リョウヘイは元々適合ランクD・・・、つまり適合者じゃなかったのさ!!」
お互い一気に距離を詰めると、シンゴウアックスとガンバソードが激しくぶつかり合った。
「なんだと!!?」
「だから奴は改造手術を受けた。ガンバライダーになるためにな!!」
イクスはシンゴウアックスを弾き返し、そのまま腹に剣を直撃させた。
「こいつ・・・前はこんなに強くなかったはず。」
イクスはクロス・ジャスティスの首元に剣を置いた。
「俺が司るのは「感情の力」。お前たちと戦い高ぶることで俺の力も上がっていくというもの!!」
「何を!!」
クロス・ジャスティスはブレイクガンナーでイクスの腹へと射撃を撃ち込んだ。その射撃でイクスは後ろへと下がった。
「お前の力は喜びなんかじゃない。ただの憎しみとか怒りだろうが!!」
「黙れぇぇえええ!!」
同時に拳をぶつけて、両者は同時に倒れ込んだ。
フーカは立ち上がり、クロスへと涙の目を浮かべた。
「何で・・・、何で自分の体を殺したんじゃ・・・。」
クロスは首をそっと横へ向けた。
「答えろおおおおおおおおおお!!」
フーカは魔力を込めた一撃をクロスへと撃ち込んだ。クロスはすこし退けるもその拳を握りしめた。
「あの孤児院から選ばれた適合者はお前とリンネだった・・・。」
「!?」
フーカはその言葉を聞き拳を離そうとするもクロスは離すまいと強く握りしめた。
「お前たちには幸せに生きて欲しかった。こんなところで徴兵されるなんて可哀想で仕方がなかった。」
「・・・。」
クロスは更に話を続ける。
「だから俺はGRZ社の社長・・・檀黎斗に改造を頼んだ。お前たちよりも高い適合率になるよう調整してもらった。」
そっと手を離すとフーカは死んだように手を下ろした。
「それが正しかったのか間違ってたのかなんてどっちでも良いし復讐なんてどうでも良い。ただ、お前たちに幸せに生きて欲しかった・・・。それだけだ。」
フーカは強く握り拳をもう一度作りクロスを殴り飛ばした。
「自分を犠牲にしていいなんてない・・・。ワシらはそんな生き方で!!リョウヘイをこんな目に遭わせて!!幸せに生きれると思うか?」
フーカは更に言葉を続ける。
「優しかったお前がいたからワシらは強くなれた!!そして幸せだった!!そんなお前が・・・そんな犠牲を払うなんて絶対に間違っとる!!」
クロスは少し黙るとゆっくりと立ち上がり、武器を捨てた。
「そろそろ決着だ。来い、未来のチャンピオン。」
「・・・。」
二人とも同時に走り出した。その加速度はどんどん増していく。
「覇王!!断空拳!!」
「・・・。」
攻撃する瞬間、クロスの手からは炎の灯火が消え、そのまま攻撃の手を下げた。
「なっ!!?」
止まれ。とフーカの中でセーブしようとするもそれは遅し。クロスの腹に断空拳は直撃し、そのまま壁へと叩きつけていった。