ガンバライダークロス外伝   作:覇王ライダー

18 / 19
第18話

フーカが纏った魔力の一撃はクロスを貫き、岩盤へと叩きつけた。

「あ・・・あ・・・。」

何が起こったか分からなかった。確かにクロスは手に光を纏い自分への攻撃が来るはずだった。だが彼はそれをやめ、棒立ちで彼女の断空拳を受けたのだ。

「あいつ・・・!!」

向かおうとするクロス・ジャスティスを止めるようにイクスは立ちはだかった。

「てめえはぜってえぶっ殺す!!」

「邪魔すんな!!」

"Lyrical NANOHA Gundam OO"

"ロイヤルストレートフラッシュ"

クロス・ジャスティスはリリカルなのはの世界の高町なのはの力とガンダムOOのセラヴィーガンダムの力を合わせた光線を、イクスは仮面ライダーブレイドの世界の技であるロイヤルストレートフラッシュを放ち、互いの光がぶつかり合った。

「うわあああああああ!!」

「ぐっ・・・!!」

二人は壁まっしぐらに吹き飛び、そのまま倒れこんだ。

「リョウヘイ!!」

フーカはリョウヘイの元へと近づいた。リョウヘイは先ほどの断空拳のダメージあってか、ベルトは破損し、自らの機械の体からは今にも壊れそうな火花がなっていた。

「俺は・・・間違ってた・・・。」

リョウヘイは首を横に振るフーカをゆっくりと抱きしめた。もちろん当時のような手の温もりなどありはしない。だが、想いの強さはフーカには強く伝わった。

「俺は勝手なエゴでお前たちの幸せを決めつけてた。だが、お前たちは幸せに生きてて、どんな闇だとしても貫ける光を持ってた。」

「リョウヘイ・・・。」

フーカを放すと、そっと彼女の手にICカードを手渡した。

「せめてもの・・・形見だ。」

リョウヘイはふと思い出したように首のネックレスも渡した。

「これって・・・。」

「これはお前たちが渡してくれた・・・サリアに伝わる偉大な魔法石で出来た・・・俺の宝物だ。」

そう話していると、もう一人のリョウヘイは近づいて来る。

「もう一人の俺、お前は絶対に仮面ライダーにはなれなかった。」

「なっ・・・!!?」

フーカは驚いてリョウヘイを見る。だが、倒れこんでいるリョウヘイは軽く首を縦に振った。

「知ってたさ・・・。これまでのライダーたちの闇を背負うなんて無理だったんだ。」

「そうじゃない。」

リョウヘイはその機械の手に手を差し伸べた。

「仮面ライダーは闇から生まれた光。お前は対照的に光から生まれた闇だ。だが」

「お前のやったことは間違いじゃない。」

リョウヘイの言葉に重ねるようにフーカは言った。

「お前は救おうとした。でも道が違うかった。ただそれだけのことじゃ。」

ふふっ。とリョウヘイは笑みを浮かべた。

「お前もリンネも強くなったな。」

リョウヘイは最後の力を振り絞るようにもう一人の、別世界の自分へと手を伸ばす。

「なあ・・・、お前が本当に仮面ライダーなら・・・ヒーローなら・・・世界を・・・フーカた・・・ち・・・を」

その伸ばした手は落ち、彼はゆっくりと目を閉じた。

「リョウヘイ・・・リョウヘイ!!!!」

フーカの声は虚しく響き、眠る青年には届くことはなかった。

「貴様らあああああああああああ!!!」

イクスはもう一度変身し、リョウヘイへと剣を向けた。

「お前らのせいで・・・お前らのせいでリョウヘイは!!!」

リョウヘイはゆっくりとイクスへと顔を向けた。その目は獣のような鋭い目つきだった。

「お前は最期・・・あいつが何を残していったのか分からないのか・・・?」

「何?」

リョウヘイはもう一度ガンバドライバーを装填した。

"Ganba driver stand by ready"

「あいつは皆の幸せを守ろうとした・・・。たとえ闇の力だとしてもそれで皆を光に導こうとした!!それが分からねえのかって聞いてんだ!!!」

ICカードをガンバドライバーへと装填すると、紫の光がリョウヘイを包んだ。

「変身・・・!!!」

クロスへと変身し、イクスへと一気に駆けて行った。

「はあああああああ!!」

二人は同時に剣をぶつけ、鍔迫り合いとなった。

「お前に何がわかる!!リョウヘイの何が!!」

「ああ分かるさ。世界は違ってもあいつは俺だからな!!」

イクスへと弾き返されたクロスはそのまま床へと倒れ込んだ。

「何をしようと無駄だぁ!!」

「リョウヘイ!!!」

フーカはリョウヘイへと近づき、ICカードとネックレスを渡した。

「これは・・・。」

「使ってくれ!!あいつの分も・・・。」

「邪魔だあああああああ!!」

イクスはフーカへと蹴りを入れると、その強さで後ろへと大きく退けた。

「フーカ!!」

クロスの声虚しく、フーカはそのまま倒れこんだ。

「終わりだ・・・!!」

イクスは剣を地面へと叩き受けるも、クロスはそれを避け後ろへと後退した。

「サナエ!!」

通信を開くと、後ろには大きなモニターにいくつものプログラムが書いてあった。

「任せてください!!朱崎さんにも手伝ってもらってます!!」

そう言ってると朱崎からの通信が入った。

「リョウヘイ、こっちは時間がかかりそうだ。もう少し時間稼ぎを頼む!!」

クロスは頷くと、後ろのクロス・オブ・ファイアへと手を差し伸べた。

「あいつは罪を背負おうとした。だが本当に背負うべきはこの世界じゃない。」

「リョウヘイさん!!?」

「ちょっ!時間稼ぎしてって!!」

止めようとするサナエや朱崎の言葉を聞かず、クロス・オブ・ファイアに触れた。

「真実も・・・罪も全て・・・俺が背負う!!」

体に黄金の光がクロスへと入っていく。それはまるでクロスを迎え入れるようだった。

「させるか!!!」

「こっちのセリフだ!!」

そこへと現れたのは白い二人のガンバライダーだった。

「ブラストにスラッシュ!!?」

二人のガンバライダーをクロスは知っていた。かつて共に戦ったガンバライダー、ブラストとスラッシュだった。

「Wガンバライダーここに推参ってね!」

「図に乗りすぎるな。来るぞ!!」

はいはい。とスラッシュの忠告を流すようにブラストは前を向いた。

「邪魔だあああああああ!!」

ブラストとスラッシュはその射撃を剣で防ぎ、一気に近づいていく。

「はあ!!」

同時に蹴りを入れるも、全く怯まず二人とも地面に叩きつけられた。

「こいつ・・・強い!」

「まだまだぁ!!」

ブラストは仮面ライダーファイズの武器であるファイズブラスターを、スラッシュは仮面ライダーブレイドの武器であるキングラウザーを召喚し、同時に光を収束させた。

"Baster Mode"

"ロイヤルストレートフラッシュ"

「フォトンバスター!」

「ロイヤルストレートフラッシュ!!」

二人の攻撃を受け、イクスは仰け反るもすぐさま立ち直した。

「どーなってんだよあのバケモン。」

「時間はまだか!!」

サナエはブラストとスラッシュに合図を送った。

「援護ありがとうございます!準備オーケーです!!二枚同時にスキャンしてください!!」

「あぁ。ありがとう。」

二枚同時にスキャンするとガンバドライバーは黄金に輝き、ICカードごと変容させた。

「黄金のガンバドライバーと・・・黄金のICカード・・・。」

"Over ride Next stage"

「変身!!」

その音声と共にクロスを虹色の光が包み込み、光を解き放つとそこにはクロスが立っていた。

「やった。」

「のか?」

ブラストとスラッシュは同時にイクスへ斬撃を決めると、彼らは後ろへと下がった。

「これが・・・希望の力・・・。

「なんだお前は・・・。」

「俺は・・・クロスViViD。」

クロスViViDは手に虹色の光を纏わせるとイクスへとファイティングポーズを決めた。

「見せてやるよ・・・。俺の、俺たちのクロスロードを!!」

 

朱崎はレーダーを確認する。そうするとクロス・オブ・ファイアによる怪人たちは消滅し、次々にこちらに仮面ライダーと競技選手たちが戻ってくるのがわかった。

「あと出来ることは・・・。」

朱崎はクロスの情報から読み取り、疑問点が生まれた。

「あの紫の魔法石はなんだったんだ・・・?」

そう呟くと、横にいた葉月が本をふと見せた。

「ミッドチルダには紫の石が散らばっており、それはかつて聖王オリヴィエが遺した遺産とされる。なお、そこには強大な魔力が含まれる・・・ってえぇ!!?」

「らしいですよ?」

しれっと答える葉月に困惑が隠せない。何故そんな顔で入られるの?

そして他の競技選手たちが集まる中、ノーヴェは朱崎へと声をかける。

「何か私たちにできることはありますか?」

朱崎は首を縦に振った。それを見たノーヴェは競技選手たちを朱崎の元へと呼んだ。

「一撃であのガンバライダーを倒すためだ。手伝って欲しい。」

全員が首を縦に振るのを見ると、朱崎は急いでそれをするための準備へと取り掛かった。

 

イクスはガンバアックスを召喚すると、クロスへと刃を向けた。

「うらあああああああ!!」

その軌道を読むように何発も何発も振るう斧を避けていく。

「何故だ・・・!!!」

虹の拳はイクスを吹き飛ばし、イクスのアーマーを凹ませた。

「言ったろ?これは俺たちの希望だってな。」

もう一度くる攻撃もまた避け、次は青い光を纏わせた。

「グランインパクト!!」

イクスへと放った一撃はベルトへと直撃し、イクスを吹き飛ばした。

「ねえリーダー、何であれ避けれんの?」

通信を開きっぱなしだった朱崎へとブラストは疑問を投げた。

「代わりに俺が答えるよ。」

鞍馬が通信画面へと顔を出し声をかけた。

「あれは聖王オリヴィエの魔力によるもの、恐らく聖王の持つオッドアイの作用だろう。先ほどのグランインパクトの威力の強化のそれからだろう。」

ふーん。とブラストはもう一度クロスを見つめた。

「ぐるぅぅぅあああああああああ!!!」

イクスは体中から闇と炎が混ざったようなオーラを放ち、クロスへと突撃した。

「リョウヘイ!!」

その声の主はノーヴェだった。クロスはモニターの方を向いた。

「今から私たちの魔力を送る。一撃をぶちかませ!!」

「サンキューノーヴェさん。使わせてもらう!」

フーカも手を伸ばし、そこからは青い光が紫の魔法石へと注がれていく。

「フーカ・・・!!」

「言ったじゃろ?ワシらの希望じゃって。」

空を見上げると、様々な色をした光が紫の魔法石へと注がれていく。石を通してクロスへと力を与えていくのも感じられた。

「皆の力、借りるぜ!!」

クロスは大きな虹のオーラを一気に解放した。

「バーストチェンジ!!!」

クロスはICカードを反転させバーストチェンジすると、大きな虹の翼を持った。

「ぐるぅぅぅあああああああああ!!!ガンバライダーキック!!」

「ViViD Strike!!!」

虹と闇はぶつかり合い、瞬く間に闇は消えて行った。

「何故だあああああああ!!何故だあああああ!!」

「人の希望や光がお前の憎しみなんかに負けるわけねんだよ!!」

叫びと共にイクスは空中で爆破し、ベルトは壊れ、ノアはそのまま倒れこんだ。

「あとはこの世界の警察の仕事だ。じゃあな。」

「ちょっ!リョウヘイ!」

クロスは変身を解除し、倒れ込むフーカを持ち上げてその場を去っていった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。