進ノ介は自分の経緯、そしてここに来た理由を話した。
「なるほど、つまり泊さんたちは別世界の住人で、クロスの暴走を止めるためにここに来た・・・と。」
進ノ介は頷いた。その真剣な眼差しとは反対にヴィヴィオは親近感を持った目で近づいた。
「じゃあ私のお母さんと同じですね~。」
全員は衝撃の目でヴィヴィオを見た。
「ヴィヴィさんのお母様ってミッドの人じゃないんですか!!?」
フーカの質問にヴィヴィオは何食わぬ顔で答えた。当たり前の話ではあるが・・・。
「知らなかった・・・。」
ノーヴェやリオ、アインハルト、コロナは会ったことがあるだけに衝撃だったのだろう。
「・・・話をつづけるぞ。」
進ノ介は額に謎の汗をかきながらそう言った。
「クロスの変身者は柳リョウヘイ。彼もまた別時空で戦う一人だ。」
「それは違います。」
フーカが進ノ介の言葉をバッサリと否定した。
「リョウヘイは元々孤児院の保護者でした。現にワシもリンネも会っています。」
「はい。優しい人でした。」
フーカとリンネの証拠を聞いて、進ノ介は驚きから一転。不思議そうな顔をした。
「一応持ってるデータにはそれが書かれてなかったな。」
「えっ!?」
フーカとリンネは同時に驚きの声を上げた。確かにあそこにいたはずなのだ。無理もない。
「じゃあ、ワシらが見ていたリョウヘイは一体・・・。」
コロナは少し割って入るように話し出した。
「パラレルワールドのリョウヘイさん・・・って考えはないですか?」
進ノ介は少し頭を掻いた。
「それだと、競技選手を襲う理由が分からないんだ。」
全員が黙り込んだ時、ノーヴェが喋ろうとした。
「そんなに考えても答えは出ないんじゃないかしら?」
全員が声の方向に顔を向けた。そこにいたのは、リンネの元コーチであるジル・ストーラだった。
「どういうことだ?」
「あまりにも証拠が少なくても答えは出ないわ。少しばかり捜索が必要なんじゃないかしら?」
進ノ介はジルを見て、納得したように呟いた。
「それもそうだな。」
進ノ介は拳をあごの下に置いた。
「ここからは俺達で捜査に入る。そちらとの連携もあるだろうから、その時はよろしく頼む。」
押忍!と全員が礼をした。ノーヴェも進ノ介に礼をした。
「この件についてはこちらでも調べてみます。」
「ご協力、感謝します。」
ノーヴェと握手を交わした後、進ノ介は階段を上がり部屋を立ち去った。
「あの方、何者なのでしょうか?」
アインハルトの問いにノーヴェが答えた。
「あの人は[仮面ライダー]。かつて別時空で戦ってたとされる戦士の一人だ。」
ヴィヴィオは不思議そうな顔を浮かべた。
「何でノーヴェはそれを知ってるの?」
ノーヴェは少し得意げに答えた。
「聞いたんだよ。お前のお母さんからな。」
フーカは明るい皆とは裏腹に苦い顔をして見つめていた。
「仮面ライダー・・・。」
リンネはフーカを見た。
「フーちゃん・・・。もしかしてあの時の事まだ・・・。」
フーカは下を向いた。彼女のひとかけらの記憶が、厄介にひっかるのだった。
ナカジマジムを出た進ノ介とクリムはどうも腑に落ちない表情で後ろを見た。
「進ノ介・・・。」
「あぁ、分かってるよベルトさん。」
そう静かに答えると、彼の愛機であるトライドロンに乗ってナカジマジムを去るのだった。
ミッドチルダの港、ここに柳リョウヘイはいた。
「ここでいいのか?サナエ。」
妻であるサナエはモニター越しに頷いた。
「ここで時空の歪みが感知されてるのですが・・・。」
リョウヘイは分かった。と一言置いて、通信を閉じた。
「こんなとこでフェイトやチヒロは戦ってたのか・・・。案外平和じゃん。で、」
リョウヘイは人の気配を感じ後ろを向いた。その後ろにいたのは二人の少女だった。歳は18歳くらいだろうか。
「こんな暗い中出歩いてちゃダメだろ?」
リョウヘイの問いに二人は、何のリアクションも見せなかった。二人はお洒落なのか生まれつきなのか目の色が左右違っていた。
「あなたにお聞きしたいことがあります。」
「別にいいけど、君たち誰だよ。」
リョウヘイは頭を掻きむしった。少女二人は怪訝そうな目で見つめた。
「連日起きている襲撃事件の犯人。[柳リョウヘイ]さんですよね?」
少女の発言にリョウヘイは固まった。金髪の少女は真面な顔で聞いていた。
「確かに柳リョウヘイは俺だけど・・・。」
もう一人の少女は拳を強く握った。
「私も被害に遭っています。この傷がそうです。」
少女は痛々しい傷を見せた。リョウヘイはよくわからず近づこうとした。
「ここまでしらばっくれるのですか・・・。」
少女は鮮やかな緑色の髪を靡かせリョウヘイへと近づいた。そして一撃の拳がリョウヘイを襲った。
「アインハルトさん!!?」
金髪の少女は緑色の髪の少女に近づいた。リョウヘイは立ち上がりガンバドライバーをセットした。
「いい加減にしろよお前ら・・・。」
[Ganba driver stand by ready.]
音声と共に光がリョウヘイを包んでいく。
「変身!」
光が消えたときには、リョウヘイは戦闘スタイル「ガンバライダークロス」へと変身していた。
「アインハルトさん・・。」
「はい。やっぱりです・・・。」
少女たちは足に加速をつけクロスへと殴り掛かった。しかしクロスはそれを二段の蹴りで蹴とばして拳の軌道を変えた。
「なっ!!?」
「お前らが誰かは知らないけど、戦おうってんなら上等だ!」
クロスは蹴とばした後、シンゴウアックスを召喚した。
「覇王!空破弾!」
「ディバインバスター!」
二人は同時に光弾を放つが、クロスはシンゴウアックスで弾き、相手への距離を詰めた。
「人をからかうのも大概に・・・!」
「待てよ。」
リョウヘイは声の主へと顔を向けた。そこにはもう一人のガンバライダークロスがいた。
「もう一人の・・・俺?」
もう一人のクロスは近づき、リョウヘイへと蹴りを決めた。
「よぉ、もう一人の俺。」
先ほどの少女たちはリョウヘイへと近づいた。
「ごめんなさい。悪気はなかったんです。」
「申し訳ないです。」
二人の少女が謝る中、リョウヘイは二人の肩を叩いた。
「大丈夫。間違いっつーか、あれが俺なのは間違いじゃないっぽいし。」
二人のクロスは走り出し同時に拳が当たる。その重さは全くの互角だった。
「お前誰だよ!!」
「俺はこの世界のお前だ。」
二人のクロスは互いに引くことなく、拳をぶつけた。その戦闘力が引きを取ることは互いになかった。
「どうなってんだ・・・。」
進ノ介はドライブとなってその場に来たものの、二人のクロスがいることに戸惑いを隠せなかった。
「どうなっている?」
クリムは驚きをその場にいたヴィヴィオとアインハルトにぶつけた。ヴィヴィオは少し得意げに答えた。
「あっちが犯人のリョウヘイさんで、向こうが多分いい人のリョウヘイさんです。」
アインハルトと進ノ介は戸惑いの目を向けた。動き回る戦闘の中で唯一分かっているように見えるのはヴィヴィオだけだった。
「じゃあ、行きます!」
ヴィヴィオは走り出し、片方のクロスに近づいた。
「アクセルスマッシュ!!」
クロスの腹に一撃の拳が貫いた。そしてヴィヴィオの片方の拳には更にエネルギーが蓄積されていた。
「ダブル!!」
蓄積されたエネルギーは腹にもう一度当て、クロスを吹き飛ばした。
「ありがとな。」
肩を叩いて、クロスは走り出しもう一度攻撃を与えた。
「ちぃ・・・!!」
立ち上がったクロスは高速移動で逃げていった。もう一人のクロスは追おうとすると、進ノ介がそれを止めた。
「お前いたのかよ!」
「そこかよ!!」
進ノ介はリョウヘイに気づかれてなかったことを激怒した。進ノ介は変身を解きリョウヘイとにらみ合った。
「いるなら助けろよ!」
「今来たんだろ!もう少し頑張れよ!」
二人がいがみ合う中、ヴィヴィオはその間に顔を覗かせた。
「あのぉ・・・。」
ヴィヴィオはその間に入った。
「さっきの謝罪も含めてお話したいのですが・・・。」
「お・・・おう。」
リョウヘイは戸惑いを隠せなかった。ちっさくなってる!!!
コロナ「今回はユミナさんの代わりに私が担当しまーす!」
作者「いやぁ・・・、展開は読めてたけどやっぱミウラちゃん復活したね。」
コロナ「そうですねー。原作通りとはいかず・・・ですねー。」
作者「まぁ、やることは変わらんねw」
コロナ「そうですね。というか、ホントにリョウヘイさんが二人もいるとこの話よく分かんなくなりますね。」
作者「間違いない。」
ユミナ「コロナさんとの方が会話が続いてますねぇ(ピキピキ)」
作者「ヒッ(寒気)」
コロナ「で・・・では!!次回お会いしましょう!さよならーー!!」
作者「グオッホ・・・。」
ユミナ「逃がしませんよぉ??」