リョウヘイは二人の少女、ヴィヴィオとアインハルトに連れられて、とあるジムの一室にいた。
「うちの門下生が失礼を・・・。」
「いえいえ、間違いは誰にでもありますし。」
ノーヴェは首を振った。
「にしても急に襲ったことは事実です。申し訳ないです。」
リョウヘイはノーヴェからのお叱りがあったのか、少し落ち込んだ二人に寄って行った。
「俺は大丈夫だから。気にしなくていいよ。」
二人は静かに頷いた。
「ところで、あのガンバライダーは・・・。」
「この世界のガンバライダークロス、お前と同じってことだ。」
リョウヘイは驚いた顔をした。後ろに立っていたのは進ノ介だった。
「お前いたのかよ・・・。」
「ホントにぶっ飛ばすぞお前。」
リョウヘイは進ノ介からの言葉をスルーして、ノーヴェの方を向いた。
「でも、アイツ変じゃないですか?」
「変・・・とは?」
ノーヴェの問いにクロスは悩むように言った。
「だってアイツの力なら人を殺すことも出来るはずなんですよ。」
「確かにライダーの力があればほかの犯罪も可能となるな。」
進ノ介とリョウヘイの意見にアインハルトはなるほど。と呟く。
「ならあの人は目的ありきの行動・・・ってことですか?」
ヴィヴィオの問いにリョウヘイは頷く。
「目的までは分かんないけどな。」
進ノ介はノーヴェの方を向いた。
「取り敢えず、こいつが泊まるとこ無いんで、保護していただけないですか?」
「え・・・えぇ、構いませんよ。」
「おい待て・・・」
話そうとしたとき、リョウヘイの持つタブレットから映像が移された。そこには一人の少女が映っていた。
「リョーヘーイさーん。」
リョウヘイはどこか違う方向を向いていた。彼の先ほどの冷静さから感じられないほどの発汗量である。
「私というものがありながらァァァ!!」
「待て待て待ておかしいおかしい!!」
リョウヘイは間髪挟む間もなくモニター越しにツッコミを入れた。
「お前あくまで私情優先かよ!」
「当たり前ですよ!!未来の妻ですよつ・ま!!」
「えーと・・・。」
ノーヴェとアインハルトは渋い表情を浮かべた。どう入るべきなのか全くの検討もつかなかった。
ミッドチルダの東部の廃墟。そこに柳リョウヘイはいた。
「うっ・・・。」
リョウヘイは倒れこみ、腹を抱えた。先ほどのヴィヴィオの一撃が効いたのだろう。
「大丈夫かい?」
青年はリョウヘイに手を差し伸べた。リョウヘイはその手を取りゆっくりと立ち上がった。
「まだ孤児の子供たちは心配かい?」
「当たり前だ。」
リョウヘイは首にかけたネックレスを見つめた。ネックレスの中心には紫色の光を発していた。
「次は僕が・・・」
青年は話した途端、リョウヘイは首を振った。
「いいよ。ノアが出る幕じゃない。」
ノアは心配そうな面持ちでリョウヘイを見た。
「リョウヘイ・・・。」
リョウヘイはゆっくりと歩きだした。ノアは静かにその背中を見つめる事しかできなかった。
廃墟の最上階。リョウヘイは遠くで光る月を眺めていた。
「フーカ、リンネ・・・。」
リョウヘイはガンバドライバーを見つめた。違う世界のクロス、そして敵対するフーカたち。だが負けるわけにはいかない。「計画」を遂行するまでは・・・。
進ノ介の計らいによりノーヴェの家に着いたリョウヘイはその家の広さに衝撃を受けていた。
「ココホントに家かよ・・・。」
確かにリビングにはテレビも机といすもあるのだが、どうしても落ち着かない。
「どうですか?落ち着きは・・・なさそうですね。」
ノーヴェはリョウヘイに少し気にするように話しかけた。
「まだ慣れてないです。」
少し苦笑いをしていたリョウヘイ。
「なんだ?」
リョウヘイの足を見ると子猫がリョウヘイの足元で寝ていた。
「あー、その子はウラカンって言って、フーカのデバイスなんです。」
デバイスも色々あるもんだ。ノーヴェはその感心とよそよそしさリョウヘイを見ながら料理を並べていく。
「出来たぞー。」
「押忍。」
飯の匂いにかぎつけたようにフーカはドアを開けた。彼女は先ほどとは違いタンクトップ姿でリョウヘイ以上にラフな格好だった。
「お前、びっくりしたわ。」
「そんなこともないのでは?」
フーカの平然とした顔にリョウヘイは頭を搔いた。今どきの女子ってこんなんなのか・・・。
「まぁまぁ、食べてください。」
「いただきます!」
リョウヘイとフーカは机の上の料理を手に取った。彼が衝撃を受けている間にノーヴェが作ってくれていたらしい。
「やべぇ、メッチャ美味いじゃん・・・。」
「まぁ、毎日作ってますから・・・。」
ノーヴェは照れるようにそう言った。しかし、リョウヘイとフーカの箸が止まることはなく、あっという間に皿から料理が消えていた。
「ごちそうさまでした!」
その後、フーカはすぐに自室で眠りについた。だが
「・・・」
リョウヘイは無言で遠くを眺めていた。彼の前にははるか遠くまで空が広がっていた。
「どうしたんですか?」
そう話しかけたのはノーヴェだった。ノーヴェはリョウヘイの横の椅子へと座った。
「タメ口でいいですよ。年上なんだし。」
「そっか。じゃあ遠慮なく。」
ノーヴェは少し笑いながらそう言った。
「・・・あのクロス、何でこんなことしてるんだろう。って気になってて。」
リョウヘイはさらに遠くを眺めるように言った。
「アイツが本当に壊したくてやってるようには見えなくて、それで・・・」
「じゃあ、戦ってみて確かめたらいいんじゃないか?」
ノーヴェはリョウヘイへと問いかける。
「私たちはアイツの事何にも知らないかもしれないけど、ぶつかってみたりして自分の気持ちをぶつけてみなきゃわかんない時もあるだろ?」
「ノーヴェさん・・・。」
リョウヘイは自分の拳を見つめた。自分の気持ち・・・。それをぶつけることが出来るのか。不安が一筋あった。
「じゃあ、夜遅いし寝るね。おやすみ。」
「はい。おやすみなさい。」
リョウヘイは時計を見た。その時計の針は午後11時を指していた。
「これでも夜遅くなのか・・・。ん?」
リョウヘイはタブレットを開いた。そこにいたのはサナエだった。
「料理、美味しゅうございましたか?」
「凄い監視だなお前。」
サナエはリョウヘイのあきれ顔に目を細めた。
「乙女は!そういうのも気になるのですよ!!」
その一言の瞬間、リョウヘイの呆れ顔が強まった。
「惚れた女はお前しかいないから安心しろ。」
そういうと、サナエは頬を赤らめ通信を閉じた。
「ふぅ。」
リョウヘイはそっとため息をついた。乙女ってのは大変なもんだ。
ユミナ「遂にクロスvsクロスですねぇ!」
作者「そうだね(前回の一件でボドボド)」
ユミナ「でも、最後の会長との会話、アレってなのはシリーズ主人公お決まりのO・HA・NA・SHIスタイルでは・・・。」
作者「リョウヘイ君も肉体言語に目覚めるのか。期待だね。」
ユミナ「サナエさんもキャラ強烈ですね()」
作者「正直なところキャラエンジンかけ過ぎて怒られそう(クロスから)」
ユミナ「それ抑えてください!!?」
作者「そうなんけどねwwww」
ユミナ「では、次の投稿もお楽しみに~」