serial experiments akagi   作:叶芽

7 / 16
 

 

収録パート



Cou011

Lda067

Cou012

Lda068~Lda077









Site-B
level7


 

 

 

 

 

【Cou011】

 

 

[lain]

 

   [madness]

 

      [Ego]

 

 

 

 

「なんか悪かったな。お前だけ酒が飲めないで」

 

「ううん。それより、飲み会、盛り上がって良かった」

 

「ククク。あいつら限度ってもんをしらねぇからな。ベタベタ触られて、嫌じゃなかったか?」

 

「全然。楽しかった。お酒臭かったけど、嫌じゃなかったよ」

 

「まぁ、それならいいが。ところで玲音、あの二人麻雀の最後の局、アレが視えたか?」

 

「うん。けど分かったの。アレは…もう一人の私なの。あのチーは、あの子が言ってくれたの」

 

「ふーん…。なるほど…。確かにあのチーは普通の奴じゃ出来ないな。狂気に身を委ねた者にしか出来ない鳴き。お前には、その勝負強いもう一人のお前がいて、そいつがここぞという時に助けてくれたってわけか」

 

「うん…そう。そう思う。あの子は…私の…強み」

 

「いいのか…?それで」

 

「よく…ないの?あの子は、私を助けてくれる。私の味方だよ?それを…知ることが出来たんだよ?」

 

「ククク。確かにな。自分にとって受け入れがたい対象を受け入れられるようになったわけだからな」

 

「うん…。それに、あの子のおかげで勝てた。良くないなんて、ない…」

 

「……。『信じられるのは己だけ。他人に己を委ねて勝てるほど、勝負は甘いものではない』」

 

「え?」

 

「古い知り合いの言葉だ。もう一人のお前がどれだけ勝負強かろうと、そいつに頼ってやっていけるほど、世の中甘くないってことだ」

 

「あの子…他人じゃないよ。うまく言えないけど…あの子は、私なの」

 

「じゃあ聞くが玲音。あの鳴きは、『今のお前』の鳴きか?」

 

「…今の私じゃ、ない…?」

 

「まぁ…難しいことだな。こればかりは難しい。だから…一回俺と勝負してみろ。あの二人麻雀でだ」

 

「いいけど、どうして?」

 

「俺に勝ったら、俺の言ったことは忘れて、もう一人の自分とやらを信じな。だが俺が勝ったら、俺が言ったこと、じっくり考えな…ってこと」

 

 

 

 

【Lda067】

 

 

 

[lain]

 

   [lose]

 

      [ryu]

 

 

 

飲み会の後、しげるおじさんと打った。

完敗…。

あの子…lainも一緒に戦ってくれたけど、おじさんには敵わなかった。

信じられるのは己だけ…勝負の世界は甘くない…。

『竜』って人の言葉…。

一度、会ってみたいな。

 

 

【Cou012】

 

[pair]

 

   [Ego]

 

      [confict]

 

 

 

「…これで俺の勝ちだな…」

 

「おじさん…強い」

 

「所詮は二対一ってことだ。言っただろ?勝負は数じゃない。そういった小賢しい所とは無関係の所に、強者は存在する。

今、お前が強み、と思っているもう一人のお前は、お前の弱みにもなるんだぜ」

 

「そんなこと…ないよ。おじさんが、強いだけ…」

 

「…。果たしてそうか?もう一人の玲音の選択が間違っていたからこそ負けた。そうだとしたら、玲音はもう一人の玲音を、信じることは出来るか?

あるいは勝ったとしてもだ…。悔しくねぇか?もしかしたら二人で喧嘩するかもしれない…ククク…」

 

「……」

 

「そんな顔するな。意地悪言って悪かった。もう一人の玲音だって、今回頑張ってくれた訳だしな。

だが、これだけは忘れるな。玲音の力は、時としてどちらかを信じなきゃならない場面を作りだしてくる。その時お前は『今のお前』を信じるか『もう一人のお前』を信じるか決めなきゃならない」

 

「……。おじさん、おじさんだったらどうするの?」

 

「当然『今の俺』を信じる。仮にもう一人の俺、なんてものがあったらの話だがな。あの時も言ったように、俺は赤木しげるとして勝ち、負けたい。

自分を他の誰かに委ねる、なんてのは論外だ。たとえ俺に近い存在であったとしてもな。だが玲音…玲音は俺じゃない…。自分が選びたいのを、選べばいい」

 

 

 

【Lda068】

 

 

[lain]

 

   [connect]

 

      [wired]

 

 

 

 

 

私とlain。どっちを選ぶ?

私はlainを否定したくない。

せっかく、仲良くなれたのに。

lainは私の親友、裏切りたくない。別れたくない。

 

『『なら…こっちに来て』』

 

何?lain…。こっちって?

 

『『ワイヤード』』

 

うん…今行くよ…。

『コネクト、ワイヤ―ド』

 

 

 

 

 

【Lda069】

 

 

[club]

 

   [lively]

 

      [real]

 

 

 

 

中二なって部に新入部員が十人も入ってきてくれた。

大会の私をみて、私に教わりたいって。

なんか照れる。けどうれしい。

原村先生も最近よく来てくれる。

学校も支援してくれて、部室の雀卓が四台増えた。

部室が賑やかになった。雀荘みたい。タバコ臭くないけど。

ちょっとリアルが忙しくなりそう。

 

 

 

【Lda070】

 

 

 

[nodocchi]

 

   [confession]

 

      [bullying]

 

 

 

原村先生が告白してくれた。

これまであまり来れなかったのは、前の先輩たちが苦手だったからだって。

最初はよかったんだけど、だんだんいじめも受けるようになって嫌になったって。

ごめんなさい、って。

けど大丈夫だよ先生。これから、部を良くしていけばいいんだから。

 

 

【Lda071】

 

 

 

[nodocchi]

 

   [SOA]

 

      [iPS]

 

 

 

原村先生はああ見えて結構厳しい。

口癖は、そんなオカルトあり得ません。

不合理な打ちまわしは全然認めてくれない。

私とも結構意見が衝突したりする。

もしかして前の先輩たち、先生の指導が厳しかったからいじめをするようになったのかな。

先生は一応正しいこと言ってるんだから、ちゃんと聞かなきゃ。

 

 

 

 

 

【Lda072】

 

 

[teach]

 

   [one's senior]

 

      [youth]

 

 

 

 

先生が牌効率や戦術を教えてたから、私は心理についてや、支配色、時にこっそりイカサマを教えた。

もちろん使うためじゃなくて、相手のイカサマを見抜くために。

ただ、最近は雀荘で打つより、ネットや公式の大会で打つ子が多いから、別に良かったかも。

うまくできる子はいなかったから、悪用はされなさそう。

一年の子、みんなまじめそうだし。大丈夫だよね。

それにしても、なんだろこの充実した感じ。

これが青春?

 

 

【Lda073】

 

 

 

[tomo]

 

   [topic]

 

      [promise]

 

 

 

 

 

友君とはネットでよく話す。

最近は、麻雀部の事で盛り上がる。

向こうにも麻雀部があって、去年は初戦敗退したけど、今年は強い子が入ったんだって。

全国で会おうね、友君。

 

 

 

 

【Lda074】

 

 

[lain]

 

   [aggressive]

 

      [flow]

 

 

 

ネットでの私は普段と結構違う。

活発的ってのもあるけど、最近では打ち方も変わってきた。

意味不明な鳴きをするし、意味不明な切り方をする。そして何故か後半で爆発する。

これがlainの打ち方?

だけど、荒っぽい感じ。よく貧乏ゆすりをしてる。

気が付いたら「すっとろいんだよさっさと打てノロマ」って口走ってた。

ちょっと、怖いよlain…。

 

 

【Lda075】

 

 

[mahjongg parlor]

 

   [calm]

 

      [place]

 

 

 

 

東西戦での活躍もあったからか、場所は指定されてたけど雀荘に一人で行っていいことになっていた。

そこで顔なじみのおじちゃんたちと打つ。相変わらずみんな優しい。

タバコの臭いもなんか慣れてきて、最近は落ち着く。

タバコ、吸うようになっちゃうのかな。

体に悪いって言うけど…。

 

 

【Lda076】

 

 

 

[lain]

 

   [bad mannered]

 

      [kai]

 

 

 

lainが雀荘にも顔を出すようになった。

ただ…マナーが悪い感じ。

この前は「御無礼」なんて言って、おじちゃん嫌な顔してた。

あんた『鬼』だよ…って…。

そのあと謝ったけど、lain…ちょっと静かにしてて。

 

 

 

【Lda077】

 

 

[confict]

 

   [Ego]

 

      [discomfort]

 

 

 

出禁をくらった。

原因はlainの態度の悪さ。

私の言いたくない言葉を、機関銃のように喋って、おじちゃん達を不快にした。

なんで?…なんで分からないの?lain。

おじちゃん達…ごめんなさい…。

けどそれ…私じゃない…私じゃないよ…?

 

 

『『lainは私だよ?』』

 

うるさい黙れ!!!!!

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。