マインドクラッシュは勘弁な!   作:あぱしー

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前回のあらすじ
さよなら、アヌビス……




第192話 急転直下

 

 

「……………………まぁ、冥界の扉が開かれたなら俺様も文句はねぇさ」

 

 クル・エルナ村の地下神殿にて、バクラの釈然としない想いがふんだんに籠った声が零れる。

 

 己の手が一切介在しないままに、冥界の扉が開いたのだ。言葉に困るだろう。だが、細かいところは気にしない方向にしたバクラだったが――

 

「さぁて、これで俺様が死のうとも問題は――」

 

 その眼前に拳が迫った。

 

「ッ!? ディアバウンド!!」

 

 だがその拳はバクラを抱えたディアバウンドが距離を取ったことで空間を揺らすに留まり、拳の主を見やったバクラは、狙撃手がついに表舞台に出てきたと、クツクツと嗤う。

 

「ククク、千客万来ってかァ? やっぱりテメェだったか」

 

 バクラの視線の先には、バトルシティ以来の相手、フルフェイスマスクで人相すら窺えぬ黒コートのデュエリスト――

 

「アク――」

 

 ではなく、土砂の山だった。

 

――チッ、地面を爆薬か何かで吹っ飛ばして土砂をぶちまけたか……問答無用かよ、だが!

 

「同じ手が二度通じるかよ――ディアバウンド! 俺様を喰らえ!!」

 

 迫る土砂の雪崩に対し、狂気的な命を降したバクラの身体はディアバウンドに丸のみされ、ディアバウンドの瞳に知性の色が映り、ディアバウンドの口からバクラの嗤い声が響く。

 

「ヒャハハハハハハハッ! これで俺様はディアバウンドと一心同体!! んなちゃちな攻撃なんざ効かねぇ!」

 

 これがバクラの奥の手の一つ。魔物(カー)との一体化――とはいえ、ディアバウンドの殺した相手の能力を得る力を強引に応用した荒業だが。

 

 これにより究極の闇のゲーム開始時のような術者狙いは完全に無効化できる。土砂もものともせず、今のアクターのようにバクラ狙いに拳を振るう策も同様だ。

 

「さぁ、あの時の借りをタップリ返してや――」

 

 だというのに、背後でディアバウンドの身体に向けて拳を振りぬいたアクターの姿にバクラは内心で腹を抱えて笑う。

 

 人の力で魔物(カー)を殴るなど、赤子が猛獣を殴る程に無謀な行為でしかないのだから。

 

――馬鹿が! 人間の拳でディアバウンドを倒せるかよ!

 

「ッ!?」

 

 だが、ディアバウンドの身体を得たバクラの右脇腹にアッパー気味に打ち付けられたアクターの拳は、釘打ち機のように多段に衝撃が奔り、その威力をバクラの内臓へ届けながらディアバウンドの巨体を宙へと跳ね飛ばした。

 

 

――!? ッ!? くっ、なんだコイツの力!?

 

 そして土砂の奔流が残る宙を舞うバクラの脳裏を驚愕が占める中、周辺の土砂の瓦礫を足場にしながら、アクターは攻撃を仕掛けていく。

 

 足場として蹴り飛ばされた瓦礫が、周囲に飛び散り、蓮華の花のように広がる中、ピンボールのように全方位から殴り飛ばされて攻撃を受け続けるバクラだが――

 

――こいつ!? 調子に……乗るなァ!!

 

ファルコォォォン(ファルコス)!!」

 

 周囲の土砂がなくなり足場がなくなる前に、地下神殿の天井を足場にして飛び蹴りを放ったアクターに向けてディアバウンドの背中から這い出したハヤブサの頭のクチバシから怪音波が放たれた。

 

「ヒャハハハ! どうよ、ディアバウンドに取り込ませたアクナムカノンの魔物(カー)の力は!」

 

 怪音波によって空気が歪む只中にいるであろうアクターに得意気に語るバクラ。これがバクラのもう一つの奥の手。

 

 アクナムカノンの魔物(カー)を全てディアバウンドに喰わせることで「アクナムカノンの王墓にあった魔物(カー)全ての能力を使用できるディアバウンド」と化したのだ。

 

 足しにすらならない能力も多々あったが、魔力(ヘカ)を増大させる肥やしになった為、無駄ではない。

 

 ただ、ディアバウンドの背中から這い出た有翼賢者ファルコスの一撃はアクターを捉えておらず、頭上にいる筈の人物の姿はない。

 

――なッ!? いない!? 足場もねぇ空中でどうやって……

 

「――ッ!?」

 

 歪んだ空気が晴れたことで、クリアになった視界に見当たらなかったアクターは宙を蹴って移動しており、空中を舞う瓦礫に紛れて接近し、ディアバウンドの身体を得たバクラの首に向けて蹴りを放っていた。

 

 ラリアットのように振り下ろされたアクターの脛は、首にギロチンのように深々とめり込み、やがて振り切られた脚のエネルギーと共にバクラを地面に叩きつける。

 

 だが、バクラもタダではやられない。砕けた大地の只中で受けたダメージを多量の魔力(ヘカ)任せに強引に回復させつつ、己の身体を起こしたバクラは――

 

「闇迷彩!!」

 

 すぐさま闇へと紛れ、ステルス状態と化した。今は日の出ている時間帯だが此処は地下神殿――闇は十二分に存在する。

 

――くっ、ちっとはやるようだな……だが、俺様の不可視の攻撃に何処まで対応できるかな?

 

 そうして痛みの出る身体の調子を確かめながら、攻撃のタイミングを計るが、対するアクターの着地した途端に大地を踏み砕き、周囲を揺らす癇癪でも起こしたような相手の姿をバクラは嗤う。

 

――ハハッ、どこ狙ってやがる。

 

 しかし首を見えない筈の相手の方に向けたアクターの仮面越しの視線がバクラを射抜いた――その瞬間、既にアクターは真正面におり、拳を振りかぶっている。

 

――ッ!? まぐれか? いや、違うッ!? セルケト!!

 

 でたらめに拳を振るったにしては的確な相手の動きに、咄嗟にバクラは相手の側面に回り込みつつ聖獣セルケトのハサミに変貌したディアバウンドの左手で突き殺さんとカウンターを放つ。

 

 だが、そのハサミと化した拳をアクターは背中越しに躱しながら、腕と背中でバクラの左腕を極め、てこの原理で左肘を圧し折った。

 

 さらにその瞬間に、自身の右腕を自由にしたアクターは極めていた左腕を支点にディアバウンドの背面に回りながら自身の身体を回転させ、ディアバウンドの左肩を破壊しながら、その勢いを殺さず背中に蹴りを繰り出す。

 

 己の背骨が異音を放ったと思えば、何時の間にか地面を二転三転しながら転がっていたバクラの脳内は混乱の極みにあった。

 

 バクラからすればハサミの拳を放ったと思えば、肘が砕け、肩が砕け、背骨が砕け、己が地面に伏していたのだ――状況の把握にすら苦心するだろう。

 

 しかし、そんな中でもステルス状態という「相手に知覚されない」アドバンテージを活かしつつ、己の場所を掴ませまいと移動を続けるバクラが今一番考えなければならないことは一つ。

 

 アクターが「見えない」筈の己をどうやって知覚しているのか、その一点。

 

 そもそも己の姿が見えない筈だというのに、何故こうも居場所へ的確に攻撃が放てるのか――闇を打ち消す程の光源もなく、雨のように姿をあぶりだすペイント代わりの代物もない。

 

 そう思案を巡らせるバクラだが、アクターがパチンと鳴らした指の音が響いたと共に、地面を蹴って飛ばした土砂の山がバクラを正確に呑み込まんと迫った。

 

――まさか反響音で……!?

 

 再び迫る土砂の雪崩から逃れつつ、バクラは理解する。音の反響を利用し、ソナーのようにバクラの居場所を把握しているのだと。

 

 となれば――そこまで考えたバクラは今の己の行動の迂闊さに舌を打つ。

 

――拙いッ!?

 

「セベク!!」

 

 ディアバウンドの胸からワニの頭が生え、口から大量の水が波のように周辺を埋め尽くす。

 

 現段階でバクラがダメージを受けるアクターの攻撃は肉弾戦のみ、土砂をぶつけられようともディアバウンドに大したダメージはない。

 

 つまり、相手は何としてでも接近戦に持ち込まなければならない。

 

 となれば、さして効きもしない土砂の攻撃をアクターが放った理由は唯一つ。バクラに土砂を避けるように動かし、ルートを制限して先回りすること。

 

 未だ土砂のカーテンが健在なゆえにアクターの姿は見えないが、足場を水で満たすことで、相手の足を確実に鈍らせる。

 

――これで感電死しやがれッ!!

 

「トラミッド・スフィンクス!!」

 

 その隙にディアバウンドの背中から生えたスフィンクスの頭から雷撃を足元の水へ放ち、水を通電した雷撃がアクターへと迫った。

 

 だが、土砂のカーテンを突っ切りながらバクラの目前に迫ったアクターの身体は雷撃が直撃したであろう証拠である紫電が奔っているにも拘わらず、鈍る気配はない。

 

――雷撃を無視!? どうなっていやがる、コイツの身体はッ!?

 

「ヴェーヌ!!」

 

 だとしても、相手の拳の間合いに入る数瞬前にバクラは肩から白き霊鳥の頭と翼を生やし、放った風の刃でアクターに「切り刻まれるか」、「距離を取るか」の二択を突きつける。

 

 しかし風の刃は最小限の動きでアクターに躱されたことで幽霊のように身体をすり抜けて素通りし、背後の柱を両断した。

 

――すり抜け……た? だとしても!!

 

「ラァッ!!」

 

 完全に間合いを詰められてしまったバクラが咄嗟に相手の拳に向けて右拳を放つも、ぶつかり合ったアクターの拳は、そこを起点に腕を押し込まれてバクラの心臓部へ肘打ちとなって返された。

 

 胸に奔る鈍い痛みに思わず口から息が零れるバクラに、胸に打ち込んだ肘を起点にアクターは相手の顔に裏拳を放ちつつ、すぐさまバクラの頭を掴んで膝を叩きこむ。

 

 更に脳が揺らされたことで意識が一拍飛んだバクラの頭上へ前転するようにアクターは飛び上がり、その頭上で相手の首に指を貫通させて頸動脈そのものを指で締めあげつつ、首を極めつつ、己の身体を回転させて担ぎ上げるようにバクラを投げ飛ばした。

 

――ぐっ……どうなってやがる……いや、後だ!

 

 地面を転がったバクラは投げられた際に受けた呼吸器官のダメージによる酸素不足からかもうろうとする意識を気合で繋ぎ止め、眼前で追撃をかけているアクターに向けて――

 

「寄らせるかよォ! ホルス! ヴェーヌ! イル・シユウ! セベク! トラミッド・スフィンクス!!」

 

 ディアバウンドの右肩に生えたホルスの黒炎竜が、左肩から生えた輝神鳥ヴェーヌが、心臓部で巨大な眼を開くイル・シユウが腹から生えたワニの頭が、トラミッド・スフィンクスの頭が、それぞれ炎・風・光線・水・雷の攻撃を放つ。

 

 諸々の一撃が対象を貫き巨大な爆発が起こる中、確かな手応えを感じたバクラが、この隙にと負傷の修復に意識を割く。

 

「これで……少しは時間が――」

 

――コートだ……け?

 

 だが、そんなバクラの瞳に映ったのはアクターの黒いコートが宙に舞うだけ。

 

 当のアクターは、いつの間にかバクラの背後に回り込んでおり、バクラの背に向けて全体重で踏み込んだ震脚を以て威力を底上げした掌底打を――

 

「しまっ――」

 

 叩き込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 バクラとアクターのディアハ(リアルファイト)を余所に、表の遊戯たちは待ち望んだ闇遊戯の王墓に辿り着いていた。

 

「ようやくもう一人の遊戯の墓に辿り着いたぜ。しっかし立派なもんだな~」

 

「此処にもう一人のボクの名前がある……」

 

――待ってて……きっと、キミの名前を見つけてみせるから。

 

 王墓を見上げる本田の声を余所に、内と外で表の遊戯は決意を新たにする中、城之内がボバサの背を軽く叩きつつ、気合を入れるが――

 

「よっしゃ! アイツの名前まで後一息だな! ボバサ! このまま先の案内も頼むぜ!」

 

「ううん、ボバサ、此処でお別れ――中へはボバサ、入れない。入れるのはみんなだけ。それに――」

 

「それに?」

 

「ボバサ、思い出した。ボバサには使命がある――失った力が戻った。だから分かった」

 

「おい、どうしたんだよ、ボバサ? なんか光って――」

 

 小さく首を横に振ったボバサの上着の内側――肉にめり込ませて保管していた元の世界の千年秤、千年錠、千年眼が光り輝いていた。戸惑いの声を漏らす城之内を余所に、強い意思を感じさせる瞳で空を、王墓とは逆方角を見やるボバサ。

 

「ボバサ、行かなくちゃいけない」

 

 やがてその輝きがボバサの全身を包み込み――

 

「使命を果たす」

 

 光の守護者が、大空へと飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クル・エルナ村の地下神殿で、ディアハ(リアルファイト)に興じるバクラの脳内は混乱の極みにあった。

 

――どうなってやがる! どうなってやがる!! どうなってやがる!!!!

 

 受けたダメージはディアバウンドの治癒力を有り余る魔力(ヘカ)で高めて強引に治し、負傷こそ見られないが、その心中は平静さとは程遠い。

 

「螺旋波動!!」

 

 ディアバウンド必殺の一撃が、大地を削りながらアクターに放たれたが、バクラが螺旋波動を放った段階で、「既に相手はその場にいない」――当然、螺旋波動は地下神殿を破壊するに終わる。

 

 床・壁・天井を蹴り、三次元移動しながら、ヒット&アウェイを続けるアクターの動きにバクラは対応しきれていなかった。

 

――何故だ! アクナムカノンの守護用に安置された魔物(カー)を全て喰らい! 更には冥界の扉が開いたことで、滲み出た闇の力によってディアバウンドはより強力になっている! 再生能力を含め全ての力が爆発的に上がった!!

 

 現在進行形でディアバウンドは強化され続けている。だというのに対峙するアクターに傷一つ付けられないどころか、一方的に攻撃を受け続けている。

 

「ドップラーファントム!!」

 

 そんな現実を否定するように、冥界の扉から漏れ出る闇の力によって強化されたディアバウンドが新たに獲得した分身能力にて3体の分身したディアバウンドの肉体を持つバクラがそれぞれ三方に散り、攻撃を仕掛けた。

 

「ファルコス!!」

 

 1体目のディアバウンドが身体から有翼賢者ファルコスの頭を出しながら攻撃範囲の大きい音波攻撃を仕掛けるが、アクターは返答代わりに壁にめり込ませた腕を引き抜いて土砂をスナック感覚で雪崩の如く放つ。

 

 音波と土砂の雪崩がぶつかり合い、周辺に礫の嵐が吹き荒れる中、2体目のディアバウンドがアクターの頭上から鋭利な爪を振り下ろした。

 

――俺様の姿は闇に紛れ、視覚では捉えられず!

 

「闇鋭爪!」

 

 だが、その振り下ろした腕と交錯するように己の腕を差し込んだアクターが関節を極めるように腕を絡めた後、脅威的な筋力任せに2体目のディアバウンドを頭から地面に叩きつけた後、その頭目掛けてローキックを放つ。

 

 蹴り飛ばされ、こと切れた2体目のディアバウンドが、1体目のディアバウンドに圧し掛かるように接触する中――

 

――3体がかりなんだぞ! 攻撃手段だって俺様の方が多い! なのに、なのに……!

 

「ぐっ!? 邪魔だッ!」

 

「螺旋波動!!」

 

 最後の3体目のディアバウンドが、螺旋波動を放った――が、アクターは螺旋波動が接触する前に、その攻撃の上を沿うように身体を横に回転させながら跳躍して回避。

 

 3体目のディアバウンドが螺旋波動を撃つ際に伸びきった腕を掴み支点とし、無防備な脳天に踵落としを繰り出した。

 

「捕まえたァ!! 潰れろォ!!」

 

 しかし、その踵落としを繰り出したアクターの右足を、負傷を推して掴んだ3体目のディアバウンドが振り上げて地面に叩きつける。

 

 だが、片腕で地面を掴みながら逆立ちして衝撃を受け止めたアクターは、自由の利く左足を3体目の足に絡めつつ、全身を回転させて相手の腕をねじ切りながら、その回転の勢いのままに3体目のこめかみへと左回し蹴りを放った。

 

――何故、こいつは生身で張り合えてやがる!!

 

 己に圧し掛かる分身を殴り飛ばし、立ち上がった1体目のディアバウンド――バクラ本体は、今蹴り殺されている3体目のディアバウンド諸共アクターを殺すべく――

 

――俺様はディアバウンドの身体を使ってるんだぞ!! なのに! 何故!!

 

「 螺 旋 波 動 !!」

 

 バクラが持つ最大威力の一撃が放たれた。

 

 必殺のタイミングで放たれた一撃は何もない空間を握るような仕草をとったアクターの突き出した掌底の手前で、腕の動きに合わせて流れるようにクルリと円運動した後、バクラの元へ投げ返された。

 

「…………はァ!?」

 

 掴んで返した――文字にすると、そんな具合に返って来た螺旋波動だが、バクラはあり得ないものでも見たように素っ頓狂な声を漏らす。

 

 海流のようにうねった空気の流れのままに返って来た螺旋波動。どのような理屈で軌道を操ったのかは不明だが、バクラはそんなことを考えている暇はない。

 

 ディアバウンドの螺旋波動の威力は己が誰よりも知っている。

 

「ッ! 螺旋波動!」

 

 やがて動揺から反応が遅れたゆえに、目前で相殺した螺旋波動の残照に目が眩む中、バクラが視界の端で僅かに捉えたのは左右の腕をそれぞれ上下に構え、そっとバクラの身体に添えられた二つの握り拳。

 

 そして全身の六つのバネが駆動するかのように蓄積されたエネルギーが――

 

「……なに……が……!?」

 

 防御不可の衝撃の奔流となって、バクラの体内に叩きこまれた。

 

――衝撃が……駆け抜けて……

 

 身体を駆け巡る衝撃に膝をついたバクラは、うつ伏せに倒れ、此処に来て初めて胸を掻きむしりながら苦し気な声を漏らす。

 

「ぐぅぉ……なにが……何故、治らねぇ……」

 

 許容量を大きく超えたダメージ蓄積に加え、魔力(ヘカ)を湯水のように使い過ぎたリバウンドが重なり、前後不覚に陥ったバクラはアクターの眼前で崩れ落ちるように倒れた。

 

――くっ、今はとにかく治るまでの時間を稼がねぇと……

 

「テメェは、一体なんなんだ!!」

 

 だが、それでも勝機を引き寄せる為に足掻く。ディアバウンドの身体の治癒力ならば、時間を稼げば十分に回復は可能だと。

 

――そもそもコイツの狙いは何だ!? 状況的に狙撃手はコイツしか当てはまらねぇ……だが、俺様にやらせてぇことは遊戯の成長を促すことかと思えば、単身突っ込んで来やがる……何が目的だ!?

 

 そして相手の狙いが不明な点もバクラには厄介だった。

 

 序盤に己を狙った狙撃手の正体をバクラはアクターだと当たりをつけている。

 

 バトルシティでの行動から、闇遊戯の味方の立ち位置におり、バクラを攻撃する理由があり、

 

 オカルトと近代兵器に精通していなければ、狙撃の手口は揃えられない点も、裏家業に身を置く立場なら説明がつき、

 

 究極の闇のゲームの参加権利である千年アイテムに所縁のある点も、亜種の千年アイテム――光のピラミッドの持ち主であった事実が解決する。

 

 

 だが、此処にきて相手の目的が、分からなくなった。単身で挑むのならば、最初の戦闘時でも良かった筈だ。

 

――まさか、コイツは、今の今まで……

 

 そうして今までの状況が脳裏を巡るバクラに、今までの出来事の全てが点と点で繋がって行き、一つの事実を導き出す。

 

 前提が間違っていたのかもしれない、と。

 

――石像どもの親玉と戦ってやがったのか?

 

 

 その通――いや、全然違う。

 

 

 最後の最後で迷走したバクラの推理だが、まるっきりの無根拠ではない。

 

 石像たちに親玉がいるであろうことはマハードが気付いたように容易に想像できる。なら、当然こう疑問が浮かぶだろう――「親玉側は何をしていたのか」と。

 

 コソコソ隠れていた? 違う。戦っていたのだ。今の今まで――目の前に居る相手(アクター)と。

 

 その証拠に石像たちが「冥界の扉を開く役目」を終え、砂と消えた瞬間にアクターが襲来したではないか。

 

 最初の狙撃が止んだこともアクターが親玉側と交戦した結果、バクラへ手が回らなくなったと考えれば、辻褄は一応合う。

 

 

「逃げるといい」

 

 

 そんな衝撃の事実に迷いついたバクラへ、此処にきて初めて口を開いたアクターの言葉が届く。それはバクラには聞き逃せない発言だった。

 

「……ぁ?」

 

――逃げる? 俺様が? なに言ってやがる。ゾークの復活は確定したんだ。無理にコイツの相手をする必要はねぇが、コイツを自由にするのは拙い。

 

 相手には尻尾を巻いて逃げる為の時間を稼いでいるように映った事実に、浮かんだ苛立ちを抑えるように思考を回すバクラ。

 

 時間を稼いでいることは事実だが、バクラは逃げる気はない。なにせ、冥界の扉から漏れ出る大邪神ゾークの力がディアバウンドを強化し続けるのだ。持久戦は望む所であろう。

 

 それに加え、大邪神ゾークの肉体が記憶の世界に降臨すれば、パワーバランスは一気に引っ繰り返る――時は何処までもバクラの味方なのだ。

 

「キミは逃げるといい」

 

「なに訳の分からねぇこと言ってやがる!!」

 

 そんなバクラの内心を知ってか知らずか、煽るようなアクターの言葉にバクラが怒声を上げたタイミングで「ディアバウンド」から獣の雄叫びが響いた。

 

 そして「バクラだけ」が地面に転がる。

 

「……くっ、今度はなにが……!?」

 

 地面に仰向けに転がった人間の肉体のバクラを余所に、ディアバウンドがその巨体を小さく丸めながら恐怖が過ぎ去るのを待つように蹲る。

 

「ディア……バウンド?」

 

 信じられないものでも見るかのように己が相棒を見やるバクラの瞳が動揺で大きく揺れた。

 

 勘違いしている者も多いが魔物(カー)にだって心はある。喜怒哀楽も持ち、怪我をすれば痛みを受け、無論のことながら恐怖だって感じる。

 

 それでも宿主に従うのは、気に入っているからだ。大切に想っているからだ。だが、どんな好感情にも限度はある。

 

 魔物(カー)は、カードの精霊は、便利アイテムなどでは断じてない。軽んじれば相応のものが還ってくる。

 

 

 そして此度はディアバウンドの戦闘放棄という形で現れた。畏れに心が折れたのだ。

 

 勝ち目のない戦いを強制され、どれだけ痛めつけられても、驚異的な再生能力ゆえにたちどころに治ってしまうゆえに、死ぬことすら出来ない。

 

 怖かった。恐かった。「キミは逃げるといい」なんて真偽も分からぬ言葉に縋ってしまう程に。

 

「なにやってやがる……お前は俺様の精霊獣(カー)で――」

 

 そしてアクターは初めからバクラに語り掛けてはいなかった。向けられた言葉の全ては同化したディアバウンドへのもの。

 

 バクラの声も、今のディアバウンドには届かない。もう戦いたくない。傷つきたくない。痛いのは嫌だ。苦しいのは嫌だ。そんな感情ばかりがディアバウンドの内で渦巻いている。

 

「行け」

 

 その声に弾かれたようにディアバウンドは壁を砕きながら、この場から逃亡した。

 

 獣の咆哮染みた叫びを上げながら、ぶつかった壁を力ずくで破壊しながら、パニックを起こした民衆のように恐慌のままにこの場から走り去るディアバウンド。

 

 一歩でも遠くへ、一刻も早く――逸る気持ちと身体の均衡が取れぬ動きはお世辞にも整っているとは言い難かった。

 

「待て、ディアバウンドッ!!」

 

 そんなバクラの声もディアバウンドには届かない。

 

「《巨神封じの矢(ティタノサイダー)》」

 

 代わりにアクターの手に生成された鳥の翼のような装飾の弓が引かれ、光り輝く矢が放たれる。

 

 

 ディアバウンドが最後に見た景色は青空の広がるクル・エルナ村の廃墟の町並だった。

 

 

 

 

 

 

 

 ディアバウンドが封じられたことで魔力(ヘカ)の繋がりが断たれ、己が精霊獣(カー)との繋がりの消失を理解したバクラ。

 

「――クソがッ!!」

 

 だが、懐から素早く取り出した短剣でアクターの足首を刺す――も、ガキンと鈍い音と共に弾かれ、アクターが虚空から取り出した一振りの剣がバクラの胸を貫いた。

 

 己の胸にそびえ立つ剣を視界に収めたバクラは脱力するように両の手を広げ、欠けた短剣が手から零れガランと地下神殿の床に転がる。

 

「ククク、手詰まりか……だが、俺様が死のうとも大邪神ゾークの復活は止められねぇ。ハハハ、復活の暁には大邪神ゾークの手でまずテメェから殺してやるよ」

 

 だが、バクラの敗北には至らない。今のバクラの身体など、大邪神ゾークの入れ物の一つでしかないのだ。

 

 2戦目は敗北を期したが、3戦目である大邪神ゾークの身体を得た(バクラ)が仇を討つまで。

 

 やがて手足の感覚も失われて行き、後は訪れる死を待つだけのバクラだったが、不思議なことに、心臓を貫かれたにも拘らず未だ死は訪れない。

 

――何故だ? 意識が妙にハッキリしてやがる。

 

「……なんだ、凍って?」

 

 動かぬ手足に代わり、可能な限り眼球を動かせば、己の身体は凍ってしまったように結晶に包まれ始めている。

 

 

 彼が知る由もないが、今バクラを貫いている剣はとある伝説の竜を一万年の長きに渡り封じてきた一品。

 

 

 そうして結晶に包まれる己から何かが抜け落ちていく感覚に苛まれるバクラの頭上でアクターが何処からともなく取り出した光のピラミッドが揺れる。

 

「接続――同期完了」

 

「なにを……」

 

「祓え」

 

 瞳から色を失っていくバクラを余所に、光のピラミッドから赤・青・黄の神々しい三つの光が溢れ出し、バクラの中へと溶け込むように消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 周囲が闇に包まれた不可思議な空間で三千年前のエジプトの舞台が再現された巨大なテーブルを前に椅子に座ったバクラは此処、究極の闇のゲームの「プレイヤールーム」とでも言うべき場所にて怒声を上げる。

 

「クソがッ!! なんなんだ、この駒!! 勝手に動き回りやがって! 遊戯のヤツのマスターアイテムか!? だが当の遊戯は未だこの究極の闇のゲームの本質を理解せずにお寝んねしてる!! だってのに、何故こうも勝手に動く!!」

 

 バクラは荒ぶっていた。

 

 プレイヤーであることを自覚し、この場に来たバクラにもたらされたのは、己が持つ3つのマスターアイテムの内、2つ使い切ってしまった事実と、好き勝手に動き回るイレギュラーたちの姿。

 

 後、プレイヤーの自覚がないゆえに向かい側の席でテーブルにうつ伏せに突っ伏して動かない闇遊戯。

 

「アクターのふざけた身体能力はなんなんだ! 神官の系譜が伝承したであろう秘術の類か!? 器の遊戯どもと何が違う!!」

 

 マッスルが違うとしか言えないバクラの疑問を余所に、光のピラミッドの所持と、闇遊戯を守る行動の多さゆえに墓守の一族と勘違いされるアクター。

 

 上述含め、バクラからすればマイナスばかりが目立つが、プラスの要素もゼロではない。

 

「対イレギュラーの為に出現したと思しき石像どもは役目を果たして(冥界の扉を開き)消えちまった――究極の闇のゲームはこれでバランスを取ったつもり……いや、大邪神ゾークの力なら、コイツ(アクター)は障害になり得ないと判断されているのか?」

 

 プラスとなったのは、究極の闇のゲームが「イレギュラー(アクター)に対応しようとしている」事実。

 

 それは「三千年前の戦いでは存在しなかった」「己に利する動きを取る石像たちの存在」――これらが究極の闇のゲームなりのデバッグ機能なのだろう、と。

 

「チッ! 盗賊王バクラの駒はもう駄目だ! ケッ、目的は探れなかったが既に大邪神ゾークの復活は決――ぁ?」

 

 そうして今後の動きに意識を移すバクラだが、己の指先からチリチリと燃え始めた炎に不審気な声を漏らす。

 

 そして炎はバクラに思慮の暇すら与えぬように一気に全身に広がった

 

「ぁぁあぁぐぁっ、ぐぐぅおぉぁぁおぅぁぁああああああぁああがぁああぐあああああああああッ!!」

 

――何が起きて……!? 遊戯の仕業か!?

 

 急に燃え始めた己の身体に、奔る苦痛に耐えつつバクラは闇遊戯を見やるが、対面のテーブルで横たわる闇遊戯の意識は未だゲーム盤の中にある。

 

 

 神々の産物である人の理解を超えた究極の闇のゲーム。

 

 プレイヤーが安全な保障など何処にもありはしないとばかりにおこる異常事態に、燃え盛るバクラは、身体に奔る激痛にテーブルへと倒れ込んだ。

 

 

 そしてテーブルに映る画面上の盗賊王バクラのアバターが健在であり、アクターに何やら術の類を行使されている事実にバクラは現状を悟る。

 

――こんな、こんな……ふざけやがってッ! アイツの狙いは初めからゲームマスターである俺様ッ!!

 

 今度こそアクターの狙いを看破したバクラは、掟破りの一手を前に奥歯を噛み締める。

 

――こんなふざけた方法で、この俺様が……!!

 

 バクラに降りかかったのは、将棋の対局中に駒の一つに手足が生え、棋士をぶん殴り始める程の異常事態。

 

 

 とはいえ、全くの荒唐無稽という訳でもない

 

 

 闇遊戯は「名もなきファラオ」の駒として、この究極の闇のゲームに参加している。そして駒の「名もなきファラオ」の死は、闇遊戯の死に等しい。

 

 それはバクラも同様に「盗賊王バクラ」の駒と同じ関係性を有している――そう、メイン格の駒とプレイヤーの双方の命はリンクしているのだ。

 

 なれば、その繋がりを利用すれば、盤内から盤外への干渉も可能であるとアクターは考えた。

 

 

 なにせ「マスターアイテム」との名目で盤外から、盤内への干渉が可能なことは原作の闇遊戯とバクラが証明しているのだ。その逆が出来ない道理はない。

 

 そしてバクラと駒の「盗賊王バクラ」――そして「大邪神ゾーク」の復活が確定したことで大邪神ゾークとバクラに新たな繋がりが生まれたタイミングで「それ」を行うことで繋がりの連鎖から、地上に現れる前に大邪神ゾークを討滅する。

 

 それがアクターの計画。

 

 大邪神ゾークが持つ無限の闇からなる尽きることのない再生力も、「再生する大邪神ゾークの身体」がなければ意味をなさない。

 

 その為に、神官団から千年アイテムを奪い、知り得る知識・術を総動員して浄化の儀を行い、穢れ・怨念の類を可能な限り祓ってから、バクラを「守護する」ディアバウンドの心を圧し折った後に引き剥がし、寄る辺のなくなったバクラの心にヒビを入れた上で光のピラミッドに取り込ませた三幻神の力を放ったのだ。

 

 だが、それだけの段取りを踏んだ一撃であっても、即殺とはいかない。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

 

 身体の内側から三幻神の力で焼かれる痛みを味わいながらも、バクラは全身に奔る地獄の苦痛を一心に耐える。

 

「こ゛ろ゛す゛……こ゛ろ゛し゛て゛や゛る゛……ッ!! あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

 

 たった一人で縋る術もなく、看取ってくれる誰かもいない状況で怨嗟の声を轟かせるバクラ。

 

 その瞳の邪念は途切れない。あと少し、あと少しで最後のマスターアイテム『降邪の砂時計』の砂が落ち切る。そうすれば、大邪神ゾークが盤上に姿を現す。

 

 そうなれば、この身体を捨て大邪神ゾークの身体に入り込み、闇が存在する限り続く無限の再生力が神の炎を蹴散らしてくれる

 

 一秒が永遠に感じる程の地獄の中で、あのふざけた男を最初に殺してやる。

 

 今のバクラを支えるのは、そんな憎悪と復讐心だけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 此処で舞台は変わり、王宮のファラオの自室にて、マナはブドウの果実を一つ千切って闇遊戯の口元へと差し出していた。

 

「王子ー! これスッゴク美味しいですよ! ほら、王子も食べてみてください!」

 

「いや、待ってくれ、マナ。皆がバクラの襲撃に備えている時に――」

 

「だからこそですよ! 三幻神と共に戦う王子はみんなの柱! 王子はしっかりと休まなきゃダメなんです! 美味しいもの食べて! しっかり寝て! 英気を養ってください!」

 

 マナが何故こんなことをしているかと言えば、バクラの襲撃に備えるべく、王宮の人員がフル稼働しているゆえだ。

 

 護衛に当っていたマハードですら魔術師としての腕を買われ、結界張りなどに駆り出されている。

 

 その為、「今、みんな忙しいから、ファラオが無茶しないように見張りつつ、退屈させないようにして」との言外に邪魔――もとい、過去から続く親交からファラオが心許す数少ない人物であるマナに白羽の矢が立ったのだ。

 

 そうして一つ千切ったブドウを闇遊戯の口に不敬ながらも押し込んだマナ。口に広がる甘味に少しばかり顔をほころばせる闇遊戯だが、その瞬間に大地の恵みを感じさせる力強い揺れが起こった。

 

「わわっ!? 凄い揺れ!?」

 

 やがて倒れそうになるマナを支えた闇遊戯が王宮の外を見やれば、遥か遠方に佇む黒き巨大な悪魔染みた姿。かなりの距離が離れているにも拘わらず、重苦しいプレッシャーが闇遊戯の肌を突き刺す。

 

 そして昼間にも拘わらず、青空が闇模様に侵食されていった。まさにこの世の終わりかのような暗き空が広がる。

 

「なんだ……あれは……」

 

「王子ッ!! いえ、ファラオ!! 一大事です!! 大邪神ゾークが復活しました!!」

 

 そんな最中、ノックもせずにファラオの私室に駆け付けたマハードの焦りの見えた声が響く。

 

「どうして! 千年錐は王子が持ってるのに!?」

 

「ファラオ、少々失礼を――」

 

そうして驚くマナを素通りしたマハードは闇遊戯の前で跪き、千年パズルに手を沿えた。

 

「どうしたんですか、お師匠サマ? 千年錐――って傷つけちゃダメですよ!?」

 

「くっ、やはり偽物……! 一体いつの間に……」

 

――ラーの翼神竜を呼ばれた時は本物だった……となれば、自爆した兵が王子を王宮へお送りする際に……

 

 己の魔術で容易く傷がついた千年パズルが偽物であったことを把握するマハード。そしてすり替えられたタイミングを推理していくが――

 

「今はいい! マハード! 皆をすぐに集めてくれ!!」

 

「ハッ!!」

 

 闇遊戯の一時すら惜しいとの言にすぐさま踵を返した。

 

 

 

 

 

 

「双方ともに互いに掛かり切り――動くなら此処か」

 

 

 

 

 いや、返そうとした。水色の長髪に白い法衣を纏った男の声に、すぐさまマハードはファラオとマナを己の背に守るように立つ。

 

「何者だ!!」

 

 気付けなかった。マハードの結界に、魔術に、何一つ感知されることなく、目の前の白い法衣の男は、もっとも警備が厳しいであろう王の私室に突如として現れた。

 

 背に嫌な汗が流れるマハードを余所に、白い法衣の男は気品に満ちた所作で礼を取る。

 

「お初にお目にかかる、名もなきファラオよ」

 

――コイツ、俺を知っているのか!?

 

 呼び方から闇遊戯は、バクラと同じく現実の己に所縁のある相手だと判断し、警戒するように相手のオッドアイの瞳を見やるが、男の瞳の余裕は崩れない。

 

「我が名はダーツ」

 

 名乗りを上げた男、「ダーツ」から感じ取れる魔力(ヘカ)は深く強大さが感じられるものであり、只者ではない事実が魔術師として未熟なマナにすら感じ取れ、思わず足が震える程だ。

 

 まさに、王の畏怖が見える――当然だろう。神の使徒となる前の彼は、闇遊戯と同じく(ファラオ)だった。

 

「古代アトランティスの王であった男だ」

 

 一万年に近しき時を生きた神の使徒が、名もなき王に牙を剥く。

 

 

 






闇遊戯がマナと戯れている時に――ガチギレ大邪神ゾーク様、復活、復活!(悪意ある編集感)


そして、これだけ段取り踏んでゾークを倒せてない神崎ェ……(。´Д⊂)



~今作の強化ディアバウンドについて~
原作ではアクナムカノン王の王墓に安置された魔物(カー)の中で使用されたものが「有翼賢者ファルコス」と「イル・シュウ」だけだったので、

OCGからエジプト神話に関連のあるカードをアクナムカノン王の王墓に安置された魔物(カー)とさせて頂きました。

流石に上記の二体だけでは、バクラが「奥の手」と評するには不足していると思ったので<(_ _)>



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