マインドクラッシュは勘弁な!   作:あぱしー

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海馬VS双六 です



前回のあらすじ
羽蛾ッ! 「この虫野郎!」フラグはまだ完全に折れちゃいない! 油断しちゃダメだ!!

双六「海馬君、君が本当にブルーアイズに相応しい男なのか試させてもらうぞい!」





第63話 ONE SHOT KILL

 KCに一旦戻っていたモクバは通信機などの各種装備を整えつつ、大会運営委員の一人として町に繰り出す準備を進めていた。

 

 そんなモクバに海馬の側近、磯野は心配そうな顔で念を押す。

 

「モクバ様。我々は別の担当がありますので此処までですが、どうか――」

 

「おう! ありがとな、磯野! 助かったぜ!」

 

 磯野が「ご無理をなさらぬよう」と続けようとしたが、モクバから元気良く告げられた感謝に言葉を詰まらせる磯野。

 

 そして磯野はサングラスを直しながら返す。

 

「いえ、我々にとっては当然のことです。しかし瀬人様とご一緒で無くてよろしかったのですか?」

 

 大半を兄弟で過ごす海馬とモクバが自発的にこうも離れることは磯野にとっても初めての経験だ。それゆえ心配の種は尽きない。

 

「いいんだぜい! 俺もいつまでも兄サマについていくだけじゃダメだからな!」

 

 だがモクバはそんな心配する磯野を安心させるかのように努めて明るく振る舞う。

 

 モクバとて不安が無いわけではないが、上に立つものとしてそれを易々と表に出してはいけないと胸を張り、気を張る仕草を見せた――だが磯野の目から見ればバレバレなのはご愛敬である。

 

 そんな己の不安を隠すモクバの脳裏に浮かぶのはどんな時でも笑顔を絶やさぬ男の姿――当の本人はただ内心を誤魔化しているだけだが。

 

「兄サマも頑張ってるんだ! 俺も負けないくらい頑張らないと!」

 

 そのモクバの決意が窺える横顔に磯野は過去の海馬の姿を重ねた。

 

 

 磯野は当初、乃亜の提案に「まだ早いのでは」と考えていたが、モクバの成長が窺える姿に襟を正し力強くここに誓う。

 

「ですが、もし万が一のことがあればいつでもお呼び下さい! 何を置いても駆けつけますので!!」

 

「磯野は大げさだなぁ~俺は大丈夫だぜい!」

 

 磯野の若干「過保護」とも取れる言葉にモクバは照れを見せつつも、そんな磯野の心意気をどこか嬉しく思う。

 

 ゆえに磯野を安心させるためにモクバは言葉を続ける。

 

「それに俺にはオカルト課のデュエリストが同行するから安心するんだぜい! お前もアイツらの腕っ節の強さは知ってるだろ?」

 

「それは……そうなのですが……」

 

 磯野はオカルト課の面々を思い出す――戦闘能力ことデュエルマッスルにステータスを全振りしているのではないか?と、つい思ってしまうような面々である。

 

 磯野とて安心と言えば安心だが、それでも不安は残るものだ。

 

「だからさ! 磯野! 一緒にこのバトルシティを成功させようぜ!」

 

「勿論です!」

 

 その朗らかながら強さを感じさせる笑顔に磯野は誓うように返した。

 

 そんな頼もしい部下の姿にモクバは照れ臭そうに鼻をかきながら今ここにはいない兄に誇るように思いをはせる。

 

「きっと兄サマも今頃はデュエルしている筈だぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなモクバの想像通りに海馬と老兵、双六との一騎打ちが幕を開けていた。

 

 先攻は双六。

 

「儂の先攻! ドロー! 儂は魔法カード《手札抹殺》を発動! 互いは手札を全て捨て、捨てた枚数だけドローじゃ! 儂は5枚捨て5枚ドロー!」

 

 いきなりの双六の手札交換。しかしどこかの誰かとは違い手札事故などではなく、戦術としての布石である。

 

「俺も5枚捨て、5枚ドローだ」

 

 海馬も手札交換するが――それは悪手だと海馬は嗤う。

 

「だがこの瞬間! 今墓地に送られた《伝説の白石(ホワイト・オブ・レジェンド)》の効果が発動する――俺はデッキから《青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)》を手札に!!」

 

 だが双六の布石は海馬の手札増強に繋がってしまった。手札の数は可能性の数と言われるデュエルモンスターズにおいてこれは痛手だ。

 

「ふぅん、感謝するぞ」

 

 しかし、双六はその程度の痛手など問題ないと言わんばかりに新たにカードを発動させる。

 

「なに、その程度は想定内じゃ! 儂は魔法カード《死者蘇生》を発動し墓地の《ブロック・ゴーレム》を蘇生させるぞい!」

 

 2本のドリルで地面を食い破り、オモチャのブロックでできた四角い巨人が両の手のドリルを天に掲げ、そのドリルが陽光を反射しキラリと光る。

 

《ブロック・ゴーレム》

星3 地属性 岩石族

攻1000 守1500

 

「そして儂の墓地のモンスターが地属性のみの時《ブロック・ゴーレム》の効果発動じゃ!」

 

 《ブロック・ゴーレム》のオモチャのブロックの身体が崩れ、2つの山になっていく。

 

「自身をリリースすることでワシの墓地の《ブロック・ゴーレム》以外のレベル4以下の岩石族モンスター2体を蘇らせる!」

 

 そしてそのオモチャのブロックの山を掻き分け2体のモンスターが帰還した。

 

「来るんじゃ! 《干ばつの結界像》! 《ガーディアン・スタチュー》!」

 

 現れたのはサイの獣人と思しき岩の銅像――《干ばつの結界像》と、

 

 大きな2本の剛腕を振るうゴーレム――《ガーディアン・スタチュー》。

 

《干ばつの結界像》

星4 地属性 岩石族

攻1000 守1000

 

《ガーディアン・スタチュー》

星4 地属性 岩石族

攻 800 守1400

 

「もっとも《ブロック・ゴーレム》の効果で呼び出したモンスターはこのターン、フィールドで発動する効果を発動できんがの」

 

 だがそんな効果の発動が出来ないデメリットも――

 

「じゃが些細な問題じゃ! 儂はさらに魔法カード《トランスターン》を発動!」

 

 このカードにより意味はなさない。

 

「儂はその効果で《ガーディアン・スタチュー》を墓地に送りその種族・属性が同じレベルが1つ高いモンスター1体をデッキから呼び起こす!」

 

 《ガーディアン・スタチュー》の周囲に土が重なり合い、その姿を変貌させる。

 

「今こそ顕現し! 試練を与えよ! レベル5! 《守護者(ガーディアン)スフィンクス》!!」

 

 そして現れたのはピラミッドの守護者。

 

 人の顔に頭巾を付けた頭部で海馬を見下ろし、獅子の身体を模して生み出された岩の身体で轟音と共に地を踏みしめる。

 

守護者(ガーディアン)スフィンクス》

星5 地属性 岩石族

攻1700 守2400

 

「まだまだじゃ! 儂はさらに魔法カード《同胞の絆》を2000のライフポイントを払い発動させてもらうぞい!」

 

双六LP:4000 → 2000

 

「その効果で儂のフィールドのレベル4以下のモンスター、《干ばつの結界像》を選択!」

 

 まだ1ターン目にも関わらず双六はライフを半分にしてまでフィールドを整える――海馬の実力を身を持って知っているゆえに出し惜しみはしない。

 

「そのモンスターと同じ種族・属性・レベルでカード名が異なるモンスター2体をデッキから特殊召喚じゃ!」

 

 《干ばつの結界像》が振動し、大地より更なる(同胞)を呼び覚ます。

 

「今ここに来たれ! 地属性・岩石族・レベル4! 《モアイ迎撃砲》! 《番兵ゴーレム》!」

 

 大地の呼びかけに呼応して現れるは、地面から並んで生えてきた4体のモアイ像。その口元から煙を吐き出している。

 

 さらに扉に岩の頭と四肢を取り付けた《番兵ゴーレム》が手に持つ杖を振るい、その煙をかき消した。

 

《モアイ迎撃砲》

星4 地属性 岩石族

攻1100 守2000

 

《番兵ゴーレム》

星4 地属性 岩石族

攻 800 守1800

 

「じゃが《同胞の絆》のデメリットとして儂はこのターンバトルフェイズが行えず、このターンはこれ以上のモンスターの特殊召喚は出来ん」

 

 だが今は最初の双六のターン、ゆえにバトルフェイズ云々は関係なく、特殊召喚が出来なくなることも双六が展開を終えた今、大した問題ではない。

 

「そして《守護者スフィンクス》・《番兵ゴーレム》・《モアイ迎撃砲》は1ターンに1度表示形式を裏側守備表示に出来るんじゃ――3体とも裏側守備表示に」

 

 《守護者スフィンクス》・《番兵ゴーレム》・《モアイ迎撃砲》の3体の大地の戦士たちの身が地面に沈んでいき、カードの裏面だけが双六のフィールドに残った。

 

「儂は最後にモンスターとリバースカードをそれぞれ1枚づつセットしターンエンドじゃ」

 

 僅か1ターンで5体の守備表示モンスターを並べた双六。

 

 攻撃力に置いては海馬の脅威足り得るものはなくとも、しっかりと海馬を見据える双六の眼光に海馬は笑う――強者とのデュエルは心躍るものだと。

 

「ふぅん、前の時とは違うようだな……俺のターン、ドロー! まずは魔法カード《トレード・イン》を発動し、手札のレベル8、《青眼の白龍》を捨てデッキから2枚ドロー!!」

 

 《青眼の白龍》が光となり海馬の手札を潤す。

 

 これで海馬の手札の1枚を知った双六の情報アドバンテージも無に帰した。

 

「さらに魔法カード《予想GUY(ガイ)》を発動! 俺のフィールドにモンスターがいない時! デッキからレベル4以下の通常モンスターを1体特殊召喚する!」

 

 海馬のフィールドの周囲にスパークが奔る。

 

 呼び出すのは当然海馬のデッキのレベル4通常モンスターで最高火力を誇る――

 

「現れろ! 《ブラッド・ヴォルス》!!」

 

 だがその海馬の呼びかけにも応じず、フィールドに《ブラッド・ヴォルス》は現れない。

 

 訝しむ海馬に双六は静かに語る。

 

「無駄じゃ海馬君――儂の《干ばつの結界像》がフィールド上におる限り、互いに地属性以外のモンスターを特殊召喚できん」

 

「なにっ!」

 

 その海馬の驚きに《干ばつの結界像》がどこか誇らしげに胸を張っているように見えた。

 

 

 海馬のデッキに地属性は多くない。大半が《青眼の白龍》と同じ光属性だ。

 

 ゆえに双六の《干ばつの結界像》をどうにかしない限り海馬の戦術は大きく制限される。

 

 だとしても海馬はその程度では止まらない。

 

「ならば地属性モンスターを呼ばせて貰おう! 現れろ! 《ミノタウルス》!」

 

 《ブラッド・ヴォルス》に奪われがちな出番を取り戻すことを誓うように、この日の為に磨きに磨いた赤い軽装鎧を煌めかせ、研ぎに研いだ斧を振りかぶり《ミノタウルス》は雄叫びを上げる。

 

《ミノタウルス》

星4 地属性 獣戦士族

攻1700 守1000

 

「さらに《二重召喚(デュアルサモン)》を発動! これで俺はこのターン通常召喚を2回行える!」

 

 《ミノタウルス》が更なる力を発揮するための相棒、《ケンタウロス》を呼ぶ声を上げるが――

 

「そしてこの2体を通常召喚だ! 来るがいい! 《X(エックス)-ヘッド・キャノン》!《A(エー)-アサルト・コア》!」

 

 呼ばれて来たのは合体でお馴染みの2本のキャノン砲を持つ《X(エックス)-ヘッド・キャノン》。

 

 そして合体ユニオンモンスターのニューフェイス、蠍を模した黄色いボディが特徴の《A(エー)-アサルト・コア》。

 

X(エックス)-ヘッド・キャノン》

星4 光属性 機械族

攻1800 守1500

 

A(エー)-アサルト・コア》

星4 光属性 機械族

攻1900 守 200

 

 《ミノタウルス》は肩を落としつつも新入りに歩み寄り手を上げ挨拶を交わす。

 

「あくまで制限されるのは特殊召喚のみ! その程度で俺を止められると思うな!」

 

 まずは小手調べだと海馬は狙うべき獲物をその指で差し示す。

 

「バトル! 《干ばつの結界像》とコソコソと隠れるセットモンスター共に攻撃――」

 

「そうはさせんぞい! 速攻魔法《皆既日蝕の書》を発動じゃ!」

 

 だが双六とて黙ってやられはしない。

 

「その効果によりフィールドの全てのモンスターは裏側守備表示になるぞい!」

 

 フィールドの頭上に影が差し、全てのモンスターを覆う。

 

 そしてフィールドの全てのモンスターは裏守備表示状態であるカードの裏面だけを残し姿を消した。

 

 当然攻撃など出来る筈もない。

 

「クッ、つまらん小細工を……俺はカードを3枚伏せてターンエンドだ!」

 

 攻めきれなかったことに苛立ちつつターンを終える海馬だが、双六が待ったをかける。

 

「待つんじゃ、君のエンドフェイズに《皆既日蝕の書》のさらなる効果――海馬君のフィールドの裏側守備表示モンスターを全て表側守備表示にし、表側守備表示になった数だけドローさせるぞい」

 

 海馬の出鼻を挫いた双六だったがその代償は大きい。

 

 海馬のフィールドの裏側守備表示のカードの1枚が少しめくられ《ミノタウルス》が頭を出して周囲を伺う。

 

 そして安全を確認するとハンドサインを《X(エックス)-ヘッド・キャノン》と《A(エー)-アサルト・コア》に送り、3体のモンスターはそれぞれ守備姿勢をとった。

 

《ミノタウルス》

星4 地属性 獣戦士族

攻1700 守1000

 

X(エックス)-ヘッド・キャノン》

星4 光属性 機械族

攻1800 守1500

 

A(エー)-アサルト・コア》

星4 光属性 機械族

攻1900 守 200

 

 その後、顔を出した太陽が海馬の手札を潤す光を放つ。

 

「ふぅん、モンスターを守るためとはいえ俺に3枚のドローを与えて良かったのか?」

 

「敵に塩を送ると言ったところじゃ!」

 

 だが双六の余裕は崩れない。既に双六は全ての準備を整えているのだから。

 

「儂のターン! ドロー! 儂は《守護者(ガーディアン)スフィンクス》を反転召喚!」

 

 そして引いたカードを見て双六は勝負に出る。

 

 反転召喚され、地響きと共に地面からせり上がる《守護者(ガーディアン)スフィンクス》。

 

守護者(ガーディアン)スフィンクス》

星5 地属性 岩石族

攻1700 守2400

 

「そして反転召喚されたことで《守護者(ガーディアン)スフィンクス》の秘められた能力が発動!」

 

 《守護者(ガーディアン)スフィンクス》の瞳が怪しげに光る。

 

「海馬君! 君のフィールドのモンスターを全て持ち主の手札に戻す効果がの! 3体のモンスターには戻ってもらうぞい!」

 

 その怪しげに光った瞳が輝きを増し、大地をせり上げ海馬のフィールドのモンスターを襲うが――

 

「させんわ! 罠カード発動! 《ブレイクスルー・スキル》! このカードの効果により《守護者(ガーディアン)スフィンクス》の効果を無効にさせてもらおう!」

 

 その一撃は半透明な壁に防がれ、そこから溢れたエネルギーが《守護者(ガーディアン)スフィンクス》に直撃し、その力を削ぐ。

 

「残念だったな!」

 

 強力な効果を防ぎ双六を挑発する海馬。だが双六は小さく笑う。

 

 今の攻防で海馬の残りのセットカードが双六のモンスターの召喚などを阻害するものではないと確信できたゆえに。

 

「海馬君、このターンで決めさせてもらうぞい!」

 

 双六の高らかな勝利宣言。

 

 だが海馬のライフは未だ無傷――それゆえに海馬は双六に挑発交じりに返す。

 

「何を言うかと思えば……そんなセリフは俺のライフに傷をつけてから言うんだな!」

 

 しかし、今の双六にはその無傷のライフを削り切る準備が整っていた。

 

 そして双六は最後の手札を切る。

 

「儂は! 儂のフィールドに存在する『スフィンクス』と名のついたモンスター《守護者(ガーディアン)スフィンクス》をリリースし、特殊召喚!!」

 

 

 かつて双六が所持していた『エクゾディア』と双璧をなす力。

 

 

「太古の封じられた力を解放し! 降臨せよ!!」

 

 

 最上の力を持つ切り札を。

 

 

「《守護神エクゾード》!!」

 

 光となった《守護者(ガーディアン)スフィンクス》を呼び水に光の中から守護神が現れる。

 

 そのエクゾディアの面影を持った巨体を携え、背面の巨大な天輪を輝かせ、両の手を身体の前で打ち据えた。

 

《守護神エクゾード》

星8 地属性 岩石族

攻 0 守4000

 

「な、何だ……このモンスターは……」

 

 海馬に敗北を叩きつけた「エクゾディア」に似たモンスターに警戒の色を見せる海馬。

 

 《守護神エクゾード》から放たれるプレッシャーに海馬は遊戯との一戦を嫌でも思い出す。

 

「これぞ儂の奥の手! 《守護神エクゾード》!」

 

「だが守備力が高いだけの守り専門のモンスターを出してどうする! そいつで守りを固めるつもりか!!」

 

 己が切り札の存在に力強く握り拳を見せる双六。

 

 だが《守護神エクゾード》の全容を見切れない海馬からすれば双六の戦略が見えない。

 

「――今、その力を見せよう」

 

 その言葉と共に手をかざす双六。

 

「儂は《干ばつの結界像》・《番兵ゴーレム》・《モアイ迎撃砲》・《デス・ラクーダ》の4体を反転召喚!!」

 

 反転召喚される先程の大地の力を秘めたモンスターたち。

 

 《干ばつの結界像》が静かに佇み、

 

 《番兵ゴーレム》がその杖を振り上げ、

 

 《モアイ迎撃砲》が勢いよく飛び出す。

 

 そして先のターンに最後に伏せられた包帯を乱雑に巻かれたラクダのゾンビ――《デス・ラクーダ》がうめき声を上げながら大地に立つ。

 

《干ばつの結界像》

星4 地属性 岩石族

攻1000 守1000

 

《番兵ゴーレム》

星4 地属性 岩石族

攻 800 守1800

 

《モアイ迎撃砲》

星4 地属性 岩石族

攻1100 守2000

 

《デス・ラクーダ》

星3 地属性 アンデット族

攻 500 守 600

 

 

「これで全ての条件は完遂された!! 《守護神エクゾード》の効果発動じゃ!!」

 

 反転召喚された4体のモンスターに双六は《守護神エクゾード》を見やり力強く宣言する。

 

「儂のフィールドに《守護神エクゾード》がおる時! 地属性モンスターが反転召喚に成功する毎に相手ライフに1000ポイントダメージを与える!!」

 

 双六のフィールドで反転召喚された「地」属性モンスターは――

 

「今、反転召喚した『4体』のモンスターは全て地属性じゃ!」

 

 《守護神エクゾード》の両の手に双六の4体のモンスターから放たれたエネルギーが蓄積していく。

 

「よって合計4000のダメージを受けてもらうぞい! やれいっ! 《守護神エクゾード》!! 怒りの鉄槌! エクゾード・クラッシュ!!」

 

 そして《守護神エクゾード》の両の手から破壊の衝撃が海馬に向けて放たれる。

 

 その絶対的な破壊の一撃は海馬の3体のモンスターやセットカードを物ともせずに海馬に迫る。

 

 

 1ターンの攻防で相手の初期ライフ4000ポイント全てを削り切る「ONE SHOT KILL(ワンショット・キル)」。

 

 

 その双六の全てを賭けた一撃が海馬に直撃した。

 

「ぐぁああぁっ!!」

 

 海馬の魂の全てを消し飛ばすかのように。

 

 

 




ちなみに――

《守護神エクゾード》の効果は地属性モンスターが1体、反転召喚されるたびにチェーンブロックを組むため

OCGルール的には

今回のやったような「4体同時反転召喚で4000ダメージ!」は出来ません
1体ずつ反転召喚するたびに1000ダメージを与えます。

ですが《守護神エクゾード》の「絶対的な力」の演出の一環として
どうかご容赦願います



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