王朝戦乱記   作:藤種沟

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どうも、今風邪気味の手羽先ちゃんです………

よりにもよって今テスト週間なんです………そして勉強サボって小説書いてます←オイ‼︎

まあ、とりあえず楽しくこの小説読んでください‼︎(>☆<)


武花城攻防戦

武花 冴長が部屋を出ると、そこには月宮姫が立っていた。

「な⁉︎月宮姫‼︎どうしたのです?こんなところで…………」

 

月宮姫は、武花の驚く様子を気にも留めず、口を開いた。

 

「敵から使者が来たんですって?」

 

「な、ど、どうしてそれを?」

 

「あれだけ大きな声で議論してたら聞こえるわ。」

 

そういうと少しの間を置いて、

 

「…………で、私たちは城を出ないといけないの?」

 

姫は寂しそうに聞いた。

 

「な、何をおっしゃる。姫の命はこの武花 冴長が全力でお守りいたす‼︎」

 

こう勇ましく言ったもののまだどうしようか決まっていない。いっそのこと降伏してしまったほうが良いのかもしれないとも密かに心の中で思っているのだ。

 

ただその姫の悲しげな顔を見ると誰も「私たちは降伏します」と言えないだろう。

 

すると姫は首を横に振ってこう言った。

 

「私は自分の命なんてどうでもいい。父上も兄上ももうこの世にいないから…………ただ………」

 

そう言うと姫はいきなり武花に飛びついた。

 

「私………私、あなたと離れたくない。父上も兄上もいないこの世の中で、あなたしか頼れる人がいないの。お願い、私を遠ざけないで………」

 

姫は強く、強く、武花に抱きついた。

 

「!………?………⁉︎」

 

武花の思考は停止する。

しかし、もう武花の決意は固まった。

 

この美しい姫を必ず守ってみせる。

 

 

 

 

 

 

部屋に戻った武花は、部屋に入るや否や、こう叫んだ。

 

「皆の者‼︎我ら誇り高き武花家は、クーデターの首領なぞには降伏せん‼︎今すぐ戦支度をせい‼︎」

 

「何と⁉︎」

 

「しかし武花様!」

 

ざわめきが大きくなる。

 

「ええい黙れい‼︎」

 

武花の声で部屋は静かになった。

 

「やはり我々は不憫な姫君たちを見捨てることなどできん‼︎」

 

名臣は、なんか武花の頰が赤いな、と感じた。やはり、今までの武花に対しての複雑な気持ちからくる懐疑心がそう感じさせるのだろうか。

 

武花は名臣のそんな心を気にも留めずに、

 

「ご安心なされよ。」

 

と笑って話しかけた。

 

 

 

 

 

 

〜喜条軍の陣〜

 

「伝令‼︎武花との交渉は決裂いたしました‼︎城で戦支度をしています‼︎」

 

「何⁉︎」

 

「そんなばかな⁉︎」

 

陣中にざわめきが広がる。

 

「………愚かなやつらだ。」

 

武花追討軍総司令官喜条 長隆はざわめきの中ボソリと静かに呟いた。

 

「できれば大掛かりな戦はしたくなかったが………まあ場合が場合だ。仕方あるまい………………攻撃だ‼︎今すぐ城を攻めるぞ‼︎」

 

すると一人の若武者が前に進み出た。

 

「叔父上、先鋒はぜひそれがしに‼︎」

 

喜条 長盛の子、喜条 盛良である。

 

「おお、盛良か、………………いいだろう。先鋒はおぬしに任せる‼︎見事武花城を落としてみせよ‼︎」

 

「御意‼︎」

 

そういうと盛良はヒラリと馬に乗り、

 

「我に続け‼︎あんな城もみ潰せ‼︎」

 

と軍勢を率いて走って行った。

 

 

 

 

 

 

〜武花城内〜

 

「敵襲‼︎」

 

そう言われて城の外を見ると、喜条軍は、もう城門の手前まで来ていた。

名臣は、武花から預かった二千人の鉄砲隊を率いて、敵を待ち構えた。

 

「名臣殿‼︎撃ちますか⁉︎」

 

「いや、まだだ。」

 

その昔皇帝直属の鉄砲隊の指揮官であった名臣は、鉄砲をうつタイミングを熟知していた。

武花城内にあった鉄砲は射程距離の短い鉄砲であった為、よく敵を引きつけて撃たなければ玉の無駄になる。

 

「ワアアアアアア‼︎」

 

敵の騎馬隊は勢いよく突っ込んでくる。

 

「名臣殿‼︎もう撃たないと敵に城門を突破されます‼︎」

 

「まだだ‼︎」

 

あと少し。あと少しで射程距離内だ。

 

 

 

 

 

 

今だ。

 

 

 

 

 

「撃てい‼︎」

 

パン、パン、パン、パン、パン‼︎

 

二千挺の鉄砲が一斉に火をふく。

 

グワッ‼︎ギャッ‼︎ウワッ‼︎

 

押し寄せる騎馬隊は、どんどん鉄砲の餌食になる。

 

「撃つ手を止めるな‼︎敵に鉄砲の雨を浴びせるのだ‼︎」

 

名臣は声を荒らげる。

 

休みなく続く鉄砲隊の攻撃によって、城門にたどり着いた喜条軍は一人もいなかったという。

 

 

 

 

 

「ぬうう‼︎まだ城門にもたどり着かんのか‼︎」

 

声を荒らげたのは盛良も同じであった。

 

「御意、何しろ敵の反撃が激しくて………」

「ぬうう………‼︎」

 

盛良の顔が険しくなる。

 

「盛良様、ここは一度退却したほうが良いかと。」

 

「ええいもう良い‼︎臆病者どもめ‼︎我に続け‼︎突撃はこうやるのだ‼︎」

 

そう叫んだ盛良は城門めがけてまっしぐらに突っ込んでいった。

 

「あ、お待ちください‼︎」

 

「出てこい武花軍‼︎城から出て戦え‼︎」

 

血気盛んな盛良は戦を甘く見過ぎだのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

ダーン………

 

 

 

 

 

 

一発の銃弾が盛良の頭を貫通した。

 

そしてその若武者は静かに馬から滑り落ちた。

 

 

 

 

 

 

「ああ、盛良様が撃たれたぞ‼︎」

 

「退却じゃ‼︎退却じゃ‼︎」

 

大将のいなくなった喜条軍は次々と退却を始める。

 

「この機を逃すな‼︎追撃だ‼︎」

 

名臣は追撃を命じる。

すると後ろに控えていた槍部隊五千人が城門から出撃。名臣を先頭に喜条軍を背後から襲う。

 

クーデター後急いでかき集めた雑兵の士気はあまりにも低かった。

名臣が城から出た途端に降伏する者も多く、長隆の陣に無事に帰ってきたのは数十人ほどだったという。

 

しかし名臣は追撃をやめなかった。

 

「狙うは総司令官喜条 長隆ぞ‼︎」

 

「おう‼︎」

 

名臣率いる軍勢は、まっしぐらに喜条軍の陣に攻めかかった。

 

 

 

 

 

〜長隆の陣〜

 

「ついにきたか………」

 

長隆が目から望遠鏡を外す。

 

長隆は全てを見ていた。

老獪なこの武将は盛良が行ってからずっと様子を見ていたのだ。

 

「皆の者‼︎敵が来るぞ‼︎迎え討て‼︎」

 

「おう‼︎」

 

喜条軍と武花軍は再び激突した。

 

 

 

 

 

「長隆はどこぞ‼︎出てきて戦え‼︎」

 

名臣は長隆を探す。

 

「ここにおるぞ‼︎」

 

武花軍と喜条軍のごった返す中、一騎の武者が現れた。

 

「また会ったな名臣 翔彦‼︎そろそろ我が軍に降伏する気になったか⁉︎」

 

「ほざけ謀反人‼︎貴様の兄は皇帝陛下に受けた恩を忘れ、勝手に皇帝を名乗った‼︎許せん‼︎」

 

「………………ならばおぬしはここで死んでもらおう。」

 

「やれるもんならやってみるがいい‼︎」

 

この度何度めかになる二人の勝負だが、やはり名臣と長隆の槍の腕はほぼ互角である。

いつの間にかごった返していた両軍はしんと静まり返り、どちらが勝つか固唾を飲んで見守った。

 

名臣の槍が長隆の頰をかすめたと思ったら、長隆の槍が名臣の脇をつく。それをヒラリとかわした名臣はまた長隆に突き返すが、長隆はそれを見事にうける。

名臣はそのまで頭の良い方ではなく、腕っ節と皇帝の家来時代の経験だけが自慢だ。だから歳でいうと自分より二十歳くらい上の老将に、なかなか勝てない、というのは稀だ。

この喜条 長隆はなかなかの槍の使い手なのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何分、いや何時間この戦いが続いただろうかという時、どこからともなく声がした。

 

「武花 冴長ここにあり‼︎名臣殿、加勢いたす‼︎」

 

声のする方を見ると何と武花が城内の兵をほとんど率いて駆けつけてきたのだ‼︎

 

「ここでカタをつけてやる‼︎一人も逃すな‼︎」

 

武花軍は、今まで武器を置いて一騎打ちを観戦していた喜条軍を見事蹴散らした。

 

しかし、ふと見ると、長隆の姿は消えていた。

名臣は、決着がつけられずにとても残念に思った。しかし、喜条軍十万がこうもあっけなくやられてしまったので拍子抜けたところもあった。

 

 

 

 

 

 

 

城に戻り、武花と名臣は勝利の祝いをした。

 

「いや〜武花殿が我々王朝の生き残りを拾っていただいて本当に助かった。」

 

「いやいや我々もあんな可愛い姫君………いやボコボコにやられていた名臣殿はじめ王朝の皆さんを放ってはおけませなんだ。」

 

ん?可愛い姫君?

 

名臣は細い目で武花を睨む。

やはりこの男、精神的に弱っている姫につけいって姫にあんなことやこんなことしようと、あるいはしたんじゃないだろうか…………?

 

「………で?これから如何いたす。敵は大分弱っている。今が反撃のチャンス。」

 

武花が己の照れを隠すように話題を変える。

 

まあ確かにその通りである。ぐずぐずしているとまた形勢を立て直して敵がやってくる。いくら蹴散らしたとて敵は十万もいたのだ。これで全滅とはいってないだろう。

 

では、敵がひとまず逃げるとしたらどこだろうか?

やはりここから近い、あの青龍寺が最期を遂げた砦にいくだろうか。

 

「ううむ………では、とりあえずあの奪われた砦を取り返そう。あの砦は大軍が滞在するには不向きな城。それに先の戦で門なども破壊されている。攻めるにはうってつけでござる。」

 

「なるほど………そのを拠点にして喜条 長盛のいる本拠、洛城を攻撃する、と。」

 

「うむ。砦を落とせばこちらの士気も上がり、相手の士気はさらに下がる。今しか王朝を再興できる機会はない‼︎」

 

「よ〜し、では明日にでも出撃しよう。おそらく長隆はその砦に引き揚げているだろうから、きっと肝を冷やすぞ。」

 

「うむ、決まりだな!」

 

その夜は二人で飲み明かた。名臣はここで姫と武花の関係について聞こうかと思ったが、大きな戦の前で武花と自分の関係に亀裂が入るといけないので聞くのはよした。

 

そして次の戦に備えて寝た。

 

 

 

 

翌朝、武花、名臣の二人と一万八千の軍勢は、武花城を出て、砦に向かった。

 

 

 

 

 




次話お楽しみに〜

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