王朝戦乱記   作:藤種沟

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どうも〜手羽先ちゃんで〜す♪
もうすぐ冬休み☆イェーイ‼︎

エッ僕の予定ですか?

ぶ・か・つ・ぶ・か・つ‼︎T^T


長隆失踪

武花、名臣の二人が向かう砦に、やはり喜条 長隆は逃げ延びていた。

 

「全く‼︎十万の軍勢がこんなにあっさりと負け、さらに兄者の息子までやられるとはどういうことだ‼︎」

 

長隆の怒鳴り声が響く。

 

「自分だって一騎打ちに負けたじゃないか。」(ボソリ)

「だ、黙れ‼︎」

 

長隆は焦っていた。

 

「むむむ、こんな情けない事態では兄上に報告ができん!なんとしてでも奴らを打ち負かし、せめて盛良の仇だけはとっておかねば…………‼︎」

 

いつもは冷静な長隆は、珍しく部屋を行ったり来たりしている。

 

「もう一度決戦を…………いやだめだ。十万もいながら惨敗した兵どもだ。やはりクーデターの後に誰彼構わず集めた質の悪い兵だからなぁ…………喜条家直属の兵は率先して戦って戦死している…………ここはやはり兄上に報告して援軍を…………だがこの砦も長くは持つまい。援軍が来る間に敵が来たら終わりだ。ここは砦を捨てて他へ…………ブツブツ」

 

この様子を見た兵士たちはたいそう不安に思ったという。

 

「喜条軍が強いと聞いてクーデターに参加したがこんなに弱いのか…………ならばいっそのこと寝返ろうか…………」

 

「大将の長隆様がここまで慌てるとは…………相手はそこまで強いのか…………」

 

案の定、砦の喜条軍の士気はだんだん下がっていった。

 

 

 

 

 

〜行軍中の武花軍〜

 

「どうだった、砦の中の様子は。」

 

「は、兵の士気は下がっていて、長隆も落ち着かない様子。今攻めれば勝てます‼︎」

 

「よし、皆の者‼︎この戦勝てるぞ‼︎」

 

「オー‼︎」

 

喜条軍とは違い、武花軍は精鋭。それに士気も高い。

名臣の頭に、王朝の再興の姿が浮かぶ。

それと同時に武花がこの戦の手柄と称して姫となにかをする光景もなぜか目に浮かぶ。

 

「いかんいかん。大きな戦の前。仲間をつまらん嫉妬なんかで疑ってはならん。」

 

名臣はそう自分に言い聞かせ、武花の方を向いて言った。

 

「武花殿、何から何まで助けていただいて、本当に助かる。」

 

「いやいや、困った時はお互い様だ。」

 

そうだ。姫のことが無ければこんなに良い人間なのだ。自らの恋が叶わないのをこの人のせいにしちゃいけないよな。

 

「よし一気に攻めかかるぞ‼︎」

 

武花の号令の下、一万八千の精鋭は、喜条軍の籠る砦に向かって攻め上がった。

 

 

 

 

 

 

 

〜再び喜条軍の砦〜

 

「伝令‼︎武花軍襲来‼︎」

 

「何⁉︎…………こんなに早く来るとは‼︎」

 

長隆は砦の外を見る。

あの喜条軍十万を打ち負かした精鋭が、一気にこの小さな砦に攻めてくる。

 

「ぬうう小癪な……弓衆‼︎応戦せい‼︎矢の雨を降らせるのだ‼︎」

 

しかし、弓衆はほんのわずかしか残っていなかった。

先の戦で死んだ者もいるし、さらにこの砦に入った後、不利な戦況を見て逃げ出した者もいたのだ。

 

喜条軍十万と言われた軍勢は、もはや単なる烏合の衆と化していた。

 

多勢に無勢。武花軍はわずかに降る矢など気にもとめず突き進んでくる。

 

「くそ…………皆の者ついてこい‼︎打って出るぞ‼︎」

 

長隆は槍を持って門へ向かう。

しかし、もう遅かった。

 

 

 

 

 

「武花軍が砦に入ってきたぞ〜‼︎」

 

すっかり打って出るつもりであった長隆にはそれが信じられない。

ただ目の前に武花軍。逃げ出す不甲斐ない喜条軍。

 

長隆は逃げ出す兵士をとっ捕まえて事情を聞いた。

 

「どういうことだ‼︎なぜ武花軍が砦の中に⁉︎」

 

「…………味方に裏切り者が…………そいつが門を開けたのです。」

 

「何だと‼︎くそっ‼︎」

 

長隆は思わずその兵士を斬った。

 

「ぬうう…………無念‼︎」

 

砦はあっさりと武花軍の手に落ちた。まさに破竹の勢いであった。

 

 

 

 

〜喜条 長盛の城〜

 

「何ィ⁉︎砦が武花の手に落ちた⁉︎どういうことだ⁉︎長隆は武花城を攻めていたんじゃないのか⁉︎」

 

「は‼︎それが武花城での攻防で長隆様は惨敗しまして…………それで砦に逃げ延びたところ、そこも攻撃されて落ちたとのこと…………それに、長隆様は消息不明、盛良様は討死ということでございます‼︎」

 

「…………盛良が⁉︎………ちっ‼︎情けない弟め!十万の軍勢がいながらなんたる醜態‼︎」

 

「いかがなさいます⁉︎」

 

「…………あの砦はこの城の目と鼻の先!そこに敵がいるとなると厄介だな…………」

 

「どうやら我が軍から投降した者や、地元の浪人などを軍に加え、軍勢はさらに膨れ上がっている模様‼︎」

 

まだ、長盛が帝位について一月も経っていない。

早くも、帝国の危機が訪れたのだ。

 

「…………今この城にはどれほどの兵がおる?」

 

「約五万。」

 

「国中からかき集めたらどれほど兵は集まるか?」

 

「…………国中からかき集めるとなると……二十五万は集まるかと。」

 

「よし、すぐに集めよ‼︎大名も浪人も残らずかき集めるのだ‼︎」

 

「御意‼︎」

 

皇帝長盛の号令の下、ぞくぞくと兵が集められていく。その数は、当初の予想をはるかに超え、五十万にまで膨れ上がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

砦では、武花が軍議を行っていた。

 

「どうやら長盛は、国中から兵士をかき集めているらしい。」

 

「なんでも大名から浪人、はては農民も商人まで、国中の戦える者はほとんど徴兵されたようにございます。その数は五十万になるとか。」

 

「五十万⁉︎」

 

「先ほどの十万とはわけが違うではないか⁉︎」

 

「しかし、今更引き下がるわけにもいかん。」

 

この空前の大軍勢に、武花軍の諸将は恐怖を感じたものだった。

 

「なんとか相手の弱点をつかねばこの戦、勝ち目はない………」

 

 

 

 

 

 

喜条軍の方でも、問題が起こっていた。

 

「ぬぬぬ、五十万も集まるとは………ここにはそれほどの兵を養うだけの兵糧はない‼︎」

 

今、洛城には当初の予想の二十五万人分の兵糧しかない。

予想をはるかに上回る数の兵が集まったために、それを養うだけの兵糧が城内にないのである。

 

「仕方がない。兵糧を商人から買うか………誰か‼︎商人の館に行って足らない分の兵糧を買ってこい‼︎」

 

「は‼︎」

 

この時選ばれたのは武花城にも使者としてやってきた輪木 夜九であった。

 

 

 

 

 

 

〜商人の館〜

 

「何⁉︎米は売らない、だと⁉︎」

 

輪木は思わず声を荒らげた。

 

「はい。残りの二十五万人分の食糧を渡せと言われましても………こちらでは準備できまへん。」

 

「この店で二十五万人分用意しろとは言っておらん‼︎他の店にもこのように交渉する‼︎せめて………少しでも兵糧を売ってくれるとありがたい。」

 

「しかし………失礼ながら新帝(長盛のこと)の軍は武花軍に押されてはるじゃないですか。ご子息は討死されて弟君は行方不明。勝つ見込みのない軍に兵糧なぞ売る気はありまへん。後で勝った方に責任追及されたら困りますんで………」

 

その商人は平然と言ってのける。

 

「何⁉︎貴様⁉︎………」

 

輪木の言葉をさえぎってさらに商人は話す。

 

「多分…もうこの国の商人は誰もあなた方に兵糧は売らんと思いますよ。」

 

「ぬう………後で覚えておれ………‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

〜洛城〜

 

「何⁉︎商人がそのように申したのか⁉︎」

 

「御意。それに、その商人の言葉通り、誰も我らに兵糧を売ってくれませんでした。」

 

「………くそ‼︎兵糧が無ければ戦はできぬ‼︎どうするのだ輪木‼︎」

輪木は役目が果たせなかった割には冷静である。長盛もそれに気がついたらしい。

 

「………輪木、おぬし何か策でもあるのか?」

 

「はい。商人が兵糧を売ってくれないのであるならば………何のことはありません。武花軍から奪えばよいのです。」

 

「何⁉︎」

 

「今かき集めた兵どもは我ら喜条軍が連敗しているので不安でしょう。ここは喜条軍の精鋭、つまり陛下直属の兵たちで武花軍と戦うのです。そこで勝利を収め、兵糧を奪えば間違いなく兵の士気もあがるはず。ことに武花軍は今までの連勝で浮かれています。その油断をつくのです。」

 

「ほう………で、兵糧を奪った後は?」

 

「五十万の大軍で一気に武花城を落とし、武花軍を滅亡させます。」

 

「そううまくいくのか?」

 

「私に策があります。ゴニョゴニョ………」

 

 

 

 

 

武花軍と喜条軍の戦いは、新たな局面へと向かおうとしている。

 

 




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