11月11日の朝。いつもなら直ぐに来るはずの瑞鳳がいつまで経っても来ない。こんなことはまず無いので体調を崩してしまったのかと心配してしまう。そんなときガチャっと私室のドアが開き瑞鳳が入ってきた。頬がほんのり赤く染まっており、体調が悪いのかと聞いてしまう。
「ううん。大丈夫。いつも通りだよ」
少しうつむきがちにそう返す彼女に思わずどきっとしてしまう。
「ねえ提督。今日は11月11日だよね?」
そうだ。と返す。だが特に何かある日でもなかった気がするからなぜ瑞鳳がそんな事を言うのか分からない。
「えっとね、その、ポッキーゲーム、すりゅ?」
語尾を少し噛みながら頬をさっきまでよりも赤く染めそんな事を言ってくる。ポッキーゲームという物を知らないわけではない。むしろ興味はある。尤も兵学校時代は周りに男しかいないからそういった趣味でも無い限りする機会が無かっただけだ。
だがポッキーゲームとは普通恋人同士がやる物だ。好いているかどうか以前に上司と部下と言った関係の人がやる物ではないだろう。
「もう、提督の意地悪。だから執務室じゃなくてこっちに来たのに」
確かにそれもそうだ。執務室ならともかく私室なら上下関係に関わらずそういった関係としている事も出来る。
「だからさ、しよ?」
ここまで言われてしまっては仕方ないだろう。俺は分かったとうなずき彼女の前に顔を寄せる。
「じゃあ、いくよ」
そう言いながら彼女はその小さな口にポッキーを咥え口を前に出す。つられるように反対側を咥える。
いくよ。と目配せをして彼女はサクサクとポッキーを食べ始める。
サクサクサクサク
両端から少しずつ食べられて減っていくポッキー。ほんの数秒後にはもう彼女は本当に目の前にいた。参った。とばかりに口を話そうとする。だが彼女はそれを許さなかった。頭をその小さな手でつかまれ離れることが出来ない。
サクサク
とうとうポッキーがなくなってしまう。
「んっ!んんっ!」
彼女の柔らかな口とふれあった時彼女からなんともかわいらしい声が漏れる。
彼女の舌は俺の口をこじ開け中に進入してくる。口の中に彼女の唾液とチョコの混じった甘い味が広がる。
「んんっ!んんん~っ!!」
俺も負けじと彼女の舌をなめる。激しいポッキーゲームは。それから数秒続いた。
「んっ」
彼女の口がゆっくりと離れていく。二人の間にはチョコで少し濁った、それでいてきれいな橋が架かっていた。
「ていとく。つづき、後ですりゅ?」
わざとあざとかわいい言い方で話し掛けてくる瑞鳳に肯定の意を伝えると気持ちを入れ替え執務室へと二人で歩き始めた。
キスシーンを表現するのが非常にむずかしかったです。
もっと勉強してきます()